人狼物語 三日月国


212 【身内村】桜色のエピローグ✿

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【独】 火澄 七瀬

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シリアスバイバイ
(-1) 希 2023/05/03(Wed) 21:45:43

【人】 火澄 七瀬




  …… 知らない人の家。

  というのは、表現を失敗したかもしれません。
  2度繰り返した禎光の顔を見て。>>0:38
  私は言葉を取り繕おうとして。
  やっぱり上手い言い方を思いつかなくて。
  人魚みたいに、口をパクパクさせました。

  ええと、ですね。
  そうですね。正確ではなかったんです。
  ただ、全くの嘘でもないのです。

  その家は、父方の祖父母の家です。
  ただ、今は誰も住んでいません。
  私達が物心つく前に、どちらも亡くなったので、
  顔も知らないと言えばその通りなんです。
 
 
 
(4) 希 2023/05/03(Wed) 22:12:39

【人】 火澄 七瀬




 権利がどうなっているのかも分かりませんが。
 一度だけ、父が掃除に行くのについて行きました。
 鍵の場所も、その時に知りました。

 それ以来、一人でいるのが都合が良い時。
 私はその家を訪れていました。
 歌うのにも、ちょうど良い場所でしたから。

 二人に伝えなかったのは ……
 どうして、でしょうね。


 人に見られたら都合の悪い日記帳。
 記すのも、その場所でだったでしょう。>>0
 
今となっては海水で濡れていないのを祈るばかりです。

 
 
 
(5) 希 2023/05/03(Wed) 22:13:58

【人】 火澄 七瀬




 つまりその場所は、

 
人に見られたくないことを行うのにも


        
同じく都合の良い場所なのです


 
 
(6) 希 2023/05/03(Wed) 22:14:21

【人】 火澄 七瀬




 「 人が住んでいない廃屋なのですが。

   なんでもヒトデが出るとかで。

   流行のスポットになっているんです。 」
 
 
 
(7) 希 2023/05/03(Wed) 22:14:34

【人】 火澄 七瀬




 「 その、掃除は定期的に行っているので。
   埃っぽくもないです。

   ベッドのシーツもちゃんと洗っています。 」
 

 これは、身体の弱い禎光に向けて。

 気管支などに影響を与える場所ではないし、
 彼が体調を崩しても、
 休める場所はあるというアピールです。 
 
 しかしながら興味を誘うために口にしただけで。
 噂になっているのは確かですが、
 ヒトデ云々に関しては眉唾物です。
 そんな存在がいるとは到底思えません。
 
 
 
(8) 希 2023/05/03(Wed) 22:15:15

【人】 火澄 七瀬


 

        超常的な存在なんて、
            神様だけで充分ですから。**
 

(9) 希 2023/05/03(Wed) 22:15:27

【人】 火澄 七瀬




 「 ありがとう。
   そうですね。傘を持って行った方が
   よいかもしれません。

   …… 今日は雨が降りそうですから。 」


 今朝の天気予報を思い出すと、空を仰ぎました。

 …… 春の冷たい雨に晒されてしまえば、
 まだ淡い色で目を楽しませてくれる桜達も、
 くすんだ色で、コンクリートに散るのでしょう。

 
 
(18) 希 2023/05/04(Thu) 10:16:24

【人】 火澄 七瀬




 生まれる前から隣にいた。>>16
 私の瀬名半身へと微笑みかけます。

 どうしましょう。
 どうか最後までバレないといいのですが。

 
 
(19) 希 2023/05/04(Thu) 10:16:44

【人】 火澄 七瀬



 
          私が貴女を█████こと。


 
(20) 希 2023/05/04(Thu) 10:16:49

【独】 火澄 七瀬

 


               
愛してる



 
(-3) 希 2023/05/04(Thu) 10:16:51

【人】 火澄 七瀬




 …… かつて私は貴女で、貴女は私でした。

 いつも一緒にいて、顔も声も同じ。
 そうですね。親が同じ服を好んで着せてしまえば、
 私達を見分けるのは難しかったでしょう。

 それはきっと、私達自身にも当てはまることで。

 確立しない自己を前にすれば、
 瀬名は七瀬で、七瀬は瀬名でした。

 いつからでしょう。
 貴女と私が、別の人間なのだと知ったのは



(21) 希 2023/05/04(Thu) 10:18:14

【人】 火澄 七瀬


 

 「 …… 禎光くん? はじめまして。

        わたしの名前は ──── 」
 

 
 
(22) 希 2023/05/04(Thu) 10:18:20

【人】 火澄 七瀬




 ある日2人の世界に現れた、3人目の男の子。>>0:36

 七瀬でも瀬名でもない存在が、

 私と名瀬を別の人間にしたのです。
 
少なくとも、私の始まりはそこからで。

 
 
 
(23) 希 2023/05/04(Thu) 10:18:31

【人】 火澄 七瀬




 言葉遣いを敬語へと改めたのも、
 私と瀬名がべつべつ≠セと知ったからでした。

 どうしたって、私と瀬名を間違える人は
 存在しましたから。

 服装や髪形などで違いを出すこともできたでしょうが。
 私にとっては言葉遣いが、
 どんな状況でも、何を用いずとも使える、
 私達を区別するための装飾品だったのです。
 
 
 
(24) 希 2023/05/04(Thu) 10:19:01

【人】 火澄 七瀬




 「 そういえば、禎光。
   今日はホワイトデーですが。

   瀬名にお返しは用意していますか? 」

 
 
(25) 希 2023/05/04(Thu) 10:26:43

【人】 火澄 七瀬




 当然です、という顔をして。
 彼の耳元へと、そっと内緒の話を寄せたのは
 目的地に向かって歩き始めて、
 少し経った頃合いだったでしょうか。

 丁度1ヶ月前にあったバレンタインデー。
 私はそうですね。
 禎光へと友チョコを渡していたと思います。 

 此方へのお返しへの頓着はしていませんが、
 大事な妹へのお返しを蔑ろにされてしまうのは ……
 そうですね。駄目ですね。
 彼が大切な幼馴染と言えど、許してはいけないことです。

 
 
(26) 希 2023/05/04(Thu) 10:28:16

【人】 火澄 七瀬




 ………… ひょっとしたら、
 瀬名は禎光へとバレンタインの贈り物を
 していない可能性もありますが。


        その、別に貰えていなくたって、
        お返ししてもいいじゃないですか!
        ホワイトデー。**
   
 

 
(27) 希 2023/05/04(Thu) 10:28:29

【独】 火澄 七瀬

/*
瀬名ちゃんごめん……
名前間違えそうだなと思ったら間違えました
(-4) 希 2023/05/04(Thu) 10:32:51

【人】 火澄 七瀬




 「 ここにいたのですね、瀬名。
   もうすぐバレンタインデーですよね。
   今日は一緒に禎光へのチョコを作りませんか?


           ああ、……
             そうなのですね ──── 」
 
 

 
(42) 希 2023/05/05(Fri) 20:56:24

【人】 火澄 七瀬




 変化の兆し。 私は見て見ぬ振りをしました。


(43) 希 2023/05/05(Fri) 20:56:33

【人】 火澄 七瀬




 お菓子作りを趣味にしているわけではありません。
 私は例年通り、初心者でも失敗しないレシピで、
 友チョコの名に恥じない味を贈ったでしょう。

 …… 私にとっては、
 普段と変わらないバレンタインデー。

 エプロンを付けて、湯煎をする私の隣に。
 揃いのエプロンを纏う瀬名がいないことを除いては。
  
 
 
(44) 希 2023/05/05(Fri) 20:57:18

【人】 火澄 七瀬




 「 …… それを聞いて、安心しました。 」


 瀬名が禎光にチョコを渡さなかった可能性。
 彼の言葉で否定されました。>>40
 ならばどうして彼女は、
 私と同じものを贈ることを避けたのでしょうか。
 
 …… どうして私達は、並んでキッチンに立ち、
 冬の寒さに震えながら、
 頬についたチョコを見て笑い合うような。
 そんな時間を過ごせなかったのでしょうか。 
 
 
 
(45) 希 2023/05/05(Fri) 20:57:57

【人】 火澄 七瀬




 どうして。
 変わらないままでいられなかったのでしょうか。>>40


(46) 希 2023/05/05(Fri) 20:58:13

【人】 火澄 七瀬




 「 …… 雨、降ってきましたね。 」


 きっとそれは、小雨も小雨で。
 地面を1,2滴の粒が叩いた程度。
 
ヒトデには物足りなかったでしょう。


 なのに私は、幸いとばかりに持っていた傘を広げて
 曇天の下に、薄紅色の花を咲かせました。
 
 
 
(47) 希 2023/05/05(Fri) 20:58:58

【人】 火澄 七瀬




 「 はい。 ──── 帰ったら。 」


      その時の私がどんな顔をしていたかを、
      覆い隠してしまうように。>>40
 
 
 
(48) 希 2023/05/05(Fri) 20:59:05

【人】 火澄 七瀬




 「 ああ、駄目ですよ瀬名。
   流行っているからと言って、
   賭博場や怪しげな店に出入りをするのは。

   貴女は昔から、少々危なっかしいんですから。 」


 …… 次に傘を小さく揺らす頃には、
 私はお姉ちゃん≠フ顔をして。
 妹を見守る眼差しを浮かべていたでしょう。**
 
 
 
(49) 希 2023/05/05(Fri) 20:59:20

【人】 火澄 七瀬





 「 大丈夫ですよ、瀬名。

   何があっても。
   お姉ちゃんが貴女を守りますから。 」


 禎光に出会い、私と瀬名が別々の人間だと知って。
 それと時を同じくしてでしょうか。
 自分が姉だと気付いたのは。


 私にとって当然となる言葉を繰り返せば、
 貴女はやはり、
 納得のいかない表情を浮かべたのでしょうか。>>54



(59) 希 2023/05/06(Sat) 10:40:46

【人】 火澄 七瀬




 お父さんとお母さんが死んだときも、きっと。


(60) 希 2023/05/06(Sat) 10:40:50

【人】 火澄 七瀬




 「 …… そうですか。 」


 怪しげな店には出入りしてほしくないし、
 自宅へはひとりで行けてほしい。
 
 そんな思いは飲み込むしかなかったでしょう。
 最初に手を離したのは私なのですから。>>0:30
 
 
 
(61) 希 2023/05/06(Sat) 10:40:59