人狼物語 三日月国


225 秀才ガリレオと歳星の姫

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視点:


【人】 教師 モモイ



   エウロパの悲鳴が上がるその頃
   先生のモモイは生徒の名簿を見て眉をひそめた。

   まさか自分のスカウトした少女が
   魔力の制御を困難としていたなどと。

   持って生まれてしまった彼女を
   力を正しく扱えるように導くことが
   私の責任であり役割なのだと
   ずっとそう信じていたのに

   適任がいることを知ってしまったのだ。


(1) nishi 2023/10/01(Sun) 23:51:09

【人】 教師 モモイ



   ユスティとエウロパの推薦は
   学内でも大きな話題となっていた。

   ユスティの磨かれた腕を評し
   彼を推薦すべきだと主張する派閥と

   魔力がある者こそ相応しいと
   エウロパを推薦すべきだと主張する派閥。

   結局のところ学園長や理事達の圧力により
   力を秘めたエウロパの推薦が決まった。


(2) nishi 2023/10/01(Sun) 23:52:51

【人】 教師 モモイ



   彼女にも、彼にも、罪はない。

   だが私はどうだろうか。
   今の私は本人たちの意思と無関係に
   上の指示に従うだけの傀儡人だ。

   いつか向き合わなければならない。

   そんなことを考えているときだ。
   その問題が起きてしまったのは。




(3) nishi 2023/10/01(Sun) 23:54:43

【人】 教師 モモイ



   恐れていたことが起きた。
   エウロパの魔力の暴走とは
   実態を知る者にとってはそれ程に重い。

   モモイは走り出した。
   彼女を守らねばならない、と。

         しかしそこでモモイが見たものは……。


(4) nishi 2023/10/01(Sun) 23:55:15

【人】 教師 モモイ



   「皆さん、ここは私が処理します。
    皆さんはこの事が他生徒の不安を煽らぬように
    各位、クラスの子たちへの配慮をお願いします。」


(5) nishi 2023/10/01(Sun) 23:56:12

【人】 教師 モモイ



   集まっていた教師たちも
   モモイなら大丈夫だろうと
   ぞろぞろとその場を後にする。

   そして教室には三人。
   エウロパとユスティとモモイのみ。
   しかしエウロパまでもがその場を離れてしまった。

   ユスティがエウロパをその場から
   離そうとするのはきっと
   そっとしてあげるべきだと分かっているからだろう。


   言い方がやけに刺々しいのは頂けないけども。



(6) nishi 2023/10/01(Sun) 23:57:31

【秘】 教師 モモイ → エウロパ



   「随分ときついことを言うのね。

      本当はあの子の為にそうしたのでしょうに。」


(-17) nishi 2023/10/01(Sun) 23:58:29

【秘】 教師 モモイ → エウロパ



   「あの子エウロパは何もしていない。でしょう?

        そして私はただ不慮の事故を止めただけ。
        生徒の力は借りずにたった一人で、ね?」
(-19) nishi 2023/10/02(Mon) 0:00:50

【秘】 教師 モモイ → エウロパ



    「待ちなさい。」


(-24) nishi 2023/10/02(Mon) 0:04:27

【秘】 教師 モモイ → エウロパ




    「あなたはどうして…
     エウロパと手を取り合おうとはしないの。

     彼女があなたを信頼していることくらい
     あなたなら簡単に分かるでしょう?」


(-25) nishi 2023/10/02(Mon) 0:05:24

【秘】 ユスティ → 教師 モモイ



    「不思議なことを言いますね。
     ボクにそんな優しさがあるとでも?」


(-26) 西 2023/10/02(Mon) 0:06:38

【秘】 教師 モモイ → エウロパ



    「それならその手は何?

     そこまでして助けておいて。

     あなた自身が死に至るかもしれないのに?」


(-29) nishi 2023/10/02(Mon) 0:10:29

【秘】 ユスティ → 教師 モモイ



   「ですが好きな女の子の前でくらい
      格好のひとつくらいつけたいんです。

    たとえ嫉妬に薄汚れて
      もう彼女の隣にいる資格がないとしても。」

(-33) 西 2023/10/02(Mon) 0:16:19

【秘】 エウロパ → 教師 モモイ



   私がいつまでたっても魔力制御を覚えない。
   それを不審がる先生は何人もいる。

   その原因が私の怠惰だと思う先生は
   トカリスで大多数を占めていると思う。
   私に接する態度でわかるよ、嫌でも。

  
(-35) alice0327 2023/10/02(Mon) 0:42:21

【秘】 エウロパ → 教師 モモイ



   もし、原因を探ろうとして
   私と対話しようとした先生がいたのなら。

   気づいてしまうはず。
   
私がどこかで成功を恐れてしまっていることに。

   失敗だってしてはいけないと。
   過去からわかっているはずなのに。

  
(-36) alice0327 2023/10/02(Mon) 0:43:15

【秘】 エウロパ → 教師 モモイ



   「……制御を覚えたって
    意味、ないじゃないですか。

    成功に、何の意味があるんですか?」


  
(-37) alice0327 2023/10/02(Mon) 0:43:36

【秘】 エウロパ → 教師 モモイ




   
「私は、偉大な魔法使いになんかなりたくない。」



  
(-38) alice0327 2023/10/02(Mon) 0:44:01

【秘】 エウロパ → 教師 モモイ



   問題児は何処までいっても問題児。
   もし先生に手を差し伸べて貰っても、
   私はその手を取らない。

   こんな態度の私を知っていれば。


   私が大失敗からすべてを失うことを
   無意識に望んでいることに。


   
気づいたって不思議はないと思う。


  
(-40) alice0327 2023/10/02(Mon) 0:45:01

【秘】 教師 モモイ → エウロパ



   いつの日か明確に私に向けられた
   エウロパからの反抗はまるで悲鳴のようだ。

   偉大な魔法使いになって欲しいなどと
   それは結局彼女の本意でもなんでもなく
   学園側の、大人たちの、押し付けでしかない。

   それでも正しく扱う意味を
   彼女は知らなくてはならない。



(-53) nishi 2023/10/03(Tue) 1:14:00

【秘】 教師 モモイ → エウロパ



   「この手にあなたの得意な魔法を
         ぶつけてごらんなさい。

            もちろん、全力で。」



(-54) nishi 2023/10/03(Tue) 1:16:38

【秘】 教師 モモイ → エウロパ



   誰の邪魔も入らない秘密の部屋で
   モモイは己の掌をエウロパに向ける。

     その課外授業は人知れず行われることになった。*


(-55) nishi 2023/10/03(Tue) 1:17:26