人狼物語 三日月国


246 幾星霜のメモワール

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視点:


【独】 聖女 リッカ

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たのむぞ、ダイス
<<エリー>>who<<エリー>>who<<ファリエ>>who
(-5) oO832mk 2024/02/02(Fri) 21:21:33

【教】 聖女 リッカ


静かに聖女は笑んでいる。
細めた瞳にはやっぱりあなたをまっすぐと映して。

「 ――― 知ってるわ 、ファリエ 」

りん、と。澄んだ声。
祭りを回りたいと口にしたあの時と同じように、
口許には含むようないろ。

「 ファリエだけじゃない。 みんな 、みんな、そう。
  帰りたいって 、そう言うの 」

聖女はぜんぶ、知っている。
だからこそ、笑っていることができる。
澄み切った冬の空の下。同じ色の、瞳で。

(/2) oO832mk 2024/02/03(Sat) 16:33:21

【教】 聖女 リッカ



「 ねえ ファリエ 」

「 なのに、どうして そんなことを聞くの?  」


だけど。
知っていることと、
わかる
ことは別の話。


「 帰らないでって
  そう言ったら 帰らないでいてくれるの? 」


訊ねているようで、その実何一つ訊ねていない。
"そんなはずない"って、聖女は思っているのだから。


(/3) oO832mk 2024/02/03(Sat) 16:34:09

【教】 聖女 リッカ




「 ほんとうは           

       かえりたいんでしょう ? 」



(/4) oO832mk 2024/02/03(Sat) 16:36:13

【教】 聖女 リッカ




「 ――― なら ね 、いいんだよ 」
そう笑う口許に浮かんだ"含み"は
"あきらめ"によく似ている。



「 でも 最後におまつりだけ
       一緒に まわりましょう? 」
――― 聖女はそう、無邪気に笑った。
それが自然で、当たり前のことだから。
いままでだって、みんなそうだったんだから。
(/5) oO832mk 2024/02/03(Sat) 16:37:36

【教】 聖女 リッカ



…… どうして ファリエが謝るの?

そのことだって
わからない
から、聖女は首をことりと傾いで。
けれど結局口にはせずに、いつものようにまた微笑んだ。

だって、それは普通のことなんでしょう?
この世界が嫌いだからとかじゃ、ないかもしれないけど。

転生者あなたたちのほんとうの居場所はここじゃないから。
そして、ほんとうの居場所から連れ出したのは、他でもない聖女じぶんなのだから。


―――全部、胸に伏せた。

口にしない方がいいことが、往々にしてこの世にはあるはずだから。


(/8) oO832mk 2024/02/04(Sun) 17:35:58

【教】 聖女 リッカ


「 わたし 優しいかしら?
     ふふっ 、そうかしら! 」

すとんと地面に足をつけ。
上機嫌にステップ踏んで、くるくる回る。
その足元に矢張り影はないけれど、はしゃぐ姿は子どものそれで。

「 面白い出し物? 知らないわ!
  どんなものかしら 気になるわ わたし! 」

けれどその姿すら、見えるのはあなたにだけ。
――― ううん。今この時に限っては、他の人達には、あなたと同じ色の髪をした小さな子どもに見えている。
そんな話を、街中へ向かうさなかあなたに告げた。
「 姉妹みたいに みえるかしら 」なんて無邪気に笑っているけれど、あなたの目に映る姿はいつもと変わらぬ聖女のリッカのままだ。

(/9) oO832mk 2024/02/04(Sun) 17:36:54

【秘】 番犬 グノウ → 聖女 リッカ

「能天気な女神やります。
 『失敗したけどまぁ、リッカ』」
(-82) reji2323 2024/02/04(Sun) 23:31:47

【秘】 番犬 グノウ → 聖女 リッカ

「待ち合わせを一日の早い時間にしていいか聞くマーサちゃんと
 予定がまだ未決定であることを強調するカリナちゃんやります。
 マーサ『まぁ朝?』
 カリナ『仮な』」
(-83) reji2323 2024/02/04(Sun) 23:34:58

【秘】 番犬 グノウ → 聖女 リッカ

「相手が誰か聞くダーレンくんやります。
 『……どなた?』」
(-84) reji2323 2024/02/04(Sun) 23:35:51

【教】 聖女 リッカ


「 たからもの …… 」

反芻ののち、またくすりと笑う。
聖女本人も知らない、聖女の宝物。
ううん、それだけじゃなくって。

「 ――― まあ。
  わたし 王冠に祝福したことなんて ないわ、
  にせもの にせものよ これ !」

……正確には、聖女を祀る神殿が祝福を施した可能性はあるのだけれど。
そんなことまで思い至らないものだから、だまされちゃだめよ、なんてお姉さんきどり。

それでも。

「 
…… お姉ちゃん …。
 …… ふふっ、ええ !
  今日は たくさん遊びましょうね!
  
ファリエお姉ちゃん!


今日の妹は、こちらの方。
ぱたぱたとはしゃいで、それでもあなたの傍を離れないまま。
ふたりで祭りの喧騒をあちら、こちら。

(/12) oO832mk 2024/02/05(Mon) 10:08:34

【教】 聖女 リッカ



…… たからもの。
そんなものがもしあるのだとしたら。

聖女にはひとつだけ、浮かんだものがあったけれど。
やっぱり口にしないまま、ただただ無邪気に笑いかけていた。
だってそのたからものは、この手を離れてゆくかもしれない。
その方がしあわせなのかもしれない。
―――そう思えばこそ、口になんてできるはずもなかった。

(/13) oO832mk 2024/02/05(Mon) 10:09:15