人狼物語 三日月国


110 【身内】腐ったリンゴを元に戻すには【R18】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 香奈太



  あれはまだ、僕がホストとして稼ぎに稼いだとき。


  Club Angelaはいつナンバー落ちしてもおかしくないほど
  野心に満ち溢れた男たちがいた。
  僕の次にいた麻央だって、そのひとり。
  入ってきてすぐに人気になって、1回はNo.1をとられた。
  けれども僕だって、負けん気が強かったから
  その後すぐにいつもの席を取り戻したさ。


  1番上は、
の席だってわからせたくて。



(4) 七瀬杏 2021/11/15(Mon) 13:50:36

【人】 香奈太



 「麻央、今日はやけにギリギリだったね。>>0:2

  てっきり誰かと同伴してくるのかと思った。」


  なんて会話から入るのは、いつものこと。
  麻央は大学生でもあるから、仕方ない。
  ギリギリでも僕以外は文句も冗談も言えない。
  相手は自分よりもナンバーが上。
  だから今はおとなしくしてるのさ。

  今日はどんなお客様がくるだろうね、なんて
  若い子たちと話をしながらお店を開けようか。*


(5) 七瀬杏 2021/11/15(Mon) 13:51:49

【人】 香奈太




   まぁ、ホストをそろそろやめるつもりで
   次の仕事を考えていた頃だったから
   もうナンバーに関しては頭になかったかな。

   店長と話した上で辞める時期を決めていたんだ。
   いきなり辞めたら太客はじめ、
   みんなに飛んだと間違えられるからね。

   ホストたちに話した後で
   指名してくれる女の子たちにも
   そろそろ辞めるんだって話し始めた。
   いろんな反応を貰って面白かったよ。


   とは言っても僕の次の仕事の話は
   仲良くしている麻央くらいにしか
   その時教えなかったんだけど。



(6) 七瀬杏 2021/11/15(Mon) 15:33:42

【人】 香奈太




   だって、次が


    
【  】制作会社立ち上げる



   だなんて、みんな知りたくないだろ?

   だから、やめるまでは内緒にしてた。*




(7) 七瀬杏 2021/11/15(Mon) 15:35:30

【人】 香奈太



  「いらっしゃいませ、僕の天使様。

   今日一番乗りだよ、おめでとう。
   
   今日は可愛いお姫様を連れてきているけど…
   一緒のテーブルにする?それとも、隣くらいにする?」


   開店して最初にお出迎えしたのは
   僕の太客中の太客。大黒柱みたいな人。>>10
   在籍ホスト全員でお出迎えをするお客様が
   2人となると、少し男たちの顔も変わるかな。

   僕のお客様に希望を聞いて、
   その通りにしたら僕は勿論僕のお姫様の隣。
   初めての子には別に何人か付いたはず。
   自分の指名客が来るか、はたまた女の子に
   嫌だと言われるまでか。
  

   *
(11) 七瀬杏 2021/11/15(Mon) 16:32:42

【人】 香奈太



  「なら、僕らの隣のテーブルにしよう。

   そのほうが、気兼ねなく楽しむことができるよね」



   初めての女の子を連れてきた太客のお姫様は
   その子が見えるテーブルにしてほしいと
   オーダーをしてきたので、
   僕が彼女をエスコートするテーブルの隣を
   確保するように女の子に声をかけた麻央に
   目配せをしてみたけれど、伝わったかな。>>18


  「最近お店に来るたびに魅力的になるよね。

   とっても綺麗だから入ってきた時に
   天使が舞い降りてきたのかと思ったよ 」


   テーブルに着くまでの間にも、
   相手を飽きさせてはいけないので
   こういう話をしながらお客様を褒めて
   気分良くボトルを開けてもらおうというのが
   僕の接客の軸なんだな。


   *
(22) 七瀬杏 2021/11/15(Mon) 23:58:17

【人】 香奈太

─ある日のこと


   僕はそんなに同伴をしない。
   営業のメッセージとか、アフターはよくやるけど。
   そんな僕が同伴をするのは太客ちゃんたち。

   今日は大黒柱、名前は紫水ちゃんと同伴。
   紫水ちゃんはブランド品を眺めては買うから
   行き先は大体ハイエンドブランドのお店。
   僕は荷物持ちとしているようなもの。



  「……紫水ちゃん、まだ選定中?
   僕がちょっと離れてても問題ない?」



   本人に確認をとって、見回ってくると伝えれば
   僕は同じ空間にいるとある女の子に声をかける。



(30) 七瀬杏 2021/11/16(Tue) 0:55:55

【人】 香奈太




  「ね、可愛いお嬢さんひとりで来てるの?
   良かったら名刺もらってくれないかな?」


  ただのナンパじゃないかこれ。
  まぁ気にしない気にしない。
  僕の目に止まった子は、胸が規格外の女の子。
  まだこの時は誰にも言ってなかった次の仕事に
  誘いたくなるインパクトのある女の子だった。

  いきなりの声かけに、どんな反応取られたかな。


  *
  
(31) 七瀬杏 2021/11/16(Tue) 0:56:29

【人】 香奈太

─麻央の隣の席


  隣の席は麻央と女の子のタイマンになっちゃった。
  悪いようにはしないと思うから、
  僕は全力で紫水ちゃんのお相手しなきゃ。


 「はーいみんな、紫水ちゃんの飾りボトル
  きちんと飾ってあげてねー。
  紫水ちゃん、僕辞めた後これどうする?
  誰か指名してくれるなら
  そのホストにつけてくれるよね?」


  僕と紫水ちゃんのテーブルは、
  飾りボトルって呼ばれる、デコレーションされた
  お酒のボトルとか、凄く芸術的なボトルとかで
  埋め尽くされそうになっていた。
  僕のお気に入りは、インペリアルウォッカ。
  僕の誕生日に紫水ちゃんが下ろしてくれたやつ。
  まさかこれをおろしてくれるとは思わなくて
  暫くは紫水ちゃんの望むままに同伴とアフターと
  お付き合いさせて頂いたなぁ…



(62) 七瀬杏 2021/11/17(Wed) 8:47:39

【人】 香奈太




 「麻央は、いい子だよ。
  万年2番だけど、1回は僕のこと超えたんだし」


  紫水ちゃんにお酒渡しながら、
  しみじみと話してたら辞める前にルイ入れるって
  言ってもらえたんだけど、同情かな?
  そんなこと聞いたら、門出のお祝いだってさ。


 「さりげなく、飲まなくていい飾りボトルを
  おろしてくれる紫水ちゃん本当神様。
  まだもう少しだけあるから、
  紫水ちゃんの好きなタイミングでおろしてね」


  紫水ちゃんは本当気前よくお酒おろしてくれて
  飲み要員をたまに呼ぶ必要があるくらい。
  新人ホストの顔見たさにヘルプ呼ぶし
  辞めるって教えた後からは
  次の本指名をきめようとしてる気がするんだな。


(63) 七瀬杏 2021/11/17(Wed) 8:48:37

【人】 香奈太




 「
………近くなったな、距離



  ふと隣のテーブルを見ると、
  麻央が女の子に触れて距離を縮めてる。
  そのやり方は間違いではないんだけど
  女の子が勘違いをしちゃうから
  やりすぎないようにって言ったことがある。

  でも、女の子がそれを希望しているのなら
  麻央はその希望に応えているだけなのか、と
  先輩として心配になるような、落ち着いているような。



  店を辞めてからまさか、
  あんな形でこの女の子ときちんと会話をするとは
  この時の僕は想像もしていなかったよ、麻央。


  *



(64) 七瀬杏 2021/11/17(Wed) 8:49:53

【人】 香奈太

─ブランド店舗にて


   僕が彼女に声をかけた理由はふたつ。
   ひとつ。可愛くていい体つきだった。
   ふたつ。親がいないから成人済のはず。

   流石に未成年を引き込んでも、ね?
   だから声をかけるなら成人してそうな子で
   磨けば宝石になってくれそうな子。
   というわけでこの子に声をかけたわけだけど
   当たり前に嫌そうな顔されたよね。


  「ナンパともいうしスカウトともいうかな。

   もし、興味が湧いたら連絡ほしいなと思ってさ。
   君みたいな子がうちに来てくれたら、
   事務所としても盛り上がりそうだからね。」



(65) 七瀬杏 2021/11/17(Wed) 10:06:21

【人】 香奈太



   名刺はホスト用じゃなくて、
   次の仕事用のやつを手にしてたんだ。
   それには制作会社社長の肩書きだから
   普通の女の子たちなら食いつくかなと思ったけど
   目の前の女の子はどうだったかな。
   それでも怪訝そうに見られたなら、
   その日はそこで諦めて紫水ちゃんのところに
   戻って増えていく荷物を見て
   どこに持っていくの、なんて聞いたんだ。


  「あの女の子って、このお店よく来ます?」


   出ていく前に情報収集を忘れない。
   よく来ると言われたなら、まだチャンスがある。
   そう思って、紫水ちゃんについていくんだ。*
   



(66) 七瀬杏 2021/11/17(Wed) 10:10:23

【人】 香奈太




   名刺の肩書き読んでもらえたら
   ちょっと感触良かったと思わない?
   え?わかんない?仕方ないなぁ…。


  「僕がもうすぐ立ち上げる会社なんだ。
   大きくはないけど、有名な人も移籍してくるよ」


   目の前の子はある程度疑うことを覚えてるらしい。
   本当に移籍予定のアイドルとかモデルとか、
   数人名前言ったかもしれない。
   多分それでも興味を示してもらえないだろうから
   ひとりで足繁く、とまではいかないけど
   同じお店に通ってみたよ。




(92) 七瀬杏 2021/11/18(Thu) 22:30:44

【人】 香奈太





   こういう子を飼いたいなって思ったのは

   僕だけの内緒話ね。

   家に住まわせてあげたいような感じ。

   ほら、犬ってそんな感じじゃん?





(93) 七瀬杏 2021/11/18(Thu) 22:31:36

【人】 香奈太




   気を取り直して、いつの日だったかな。
   このブランドが新作を販売する日くらい?
   また会えたなら、身銭を切るよ僕も。


  「新作全部プレゼントしてあげよっか」


   勿論、タダではないけれども。
   これを受け取ってくれるなら、
   僕の名刺も一緒に受け取ってもらわないと。
   それか、近くまで送らせてほしいなぁ。

   ま、別に帰るのはホテルでも僕は良いんだけど。

   僕の申し出は彼女に受け入れられたかな?*




(94) 七瀬杏 2021/11/18(Thu) 22:31:59

【人】 香奈太



   あの日、僕は隣の卓に来たホストに
   彼が思っていたより何倍も厳しく注意した。
   いや、驚くのも無理ないよ?
   でもそれを見せちゃいけない。

   女の子を不快にさせるのは
   僕たちホストがやっちゃいけないことだから。


   とは言っても、紫水ちゃん見送った後の話。


  「ねー紫水ちゃん?ぼくが辞めた後、
   女優やってみない?
   ……紫水ちゃんとなら僕結構いいやつ、

   あっ、メッセージ送る。
   紫水ちゃん、僕のこと指名してくれてありがと」


(106) 七瀬杏 2021/11/19(Fri) 0:36:03

【人】 香奈太




   別に紫水ちゃんとは恋人じゃないよ。
   恋人になったなら僕はお店に来させない。
   そんなわけで紫水ちゃんの背中が
   見えなくなるまで見つめて、
   軽く手を振っていると別のお客さんが。
   僕は休む暇なしです最後まで。



(107) 七瀬杏 2021/11/19(Fri) 0:36:27

【人】 香奈太




   とまぁ、そんな感じで時は流れて。
   僕は初めて入ってNo.1をキープした
   あの店を辞めて、制作会社立ち上げたんだ。
   芸能人も何人か移籍してきて、
   毎日僕誰かと対面してる気がする。
   紫水ちゃんは……どうだろうね?

   気になるなら、教えてあげるけど。*



(108) 七瀬杏 2021/11/19(Fri) 0:36:48