本当かい。
　　それならまぁ……
　　薊が特別扱いしてくれるなら僕も頑張ろう。

[実際には仕事の関係で
どうしても上手く行かない時はあるだろうが
例えば薊以外の、恋人を探す時間を無くせば
あるいは仕事終わりの少しの時間で
電話をするだけでも違うのかもしれない。]

　　それだけは僕に聞かれても分からないな。
　　ちゃんとした恋人が
　　出来たことが無いからね。

　　ただ変わらない気もするし……
　　より良くしていこう、とは思うよ。

[変わらないで、と言う彼女を
両腕で抱き締める。
変わらないつもりだ、と言い含めながら。]


　　だから僕の恋人になっておくれ。

[最後にそう言った]*

　　約束よ？私、言われたことは覚えているの。
　　私に沢山目を向けて。
　　でないと、離れていってしまうわ。


［　連絡をくれるだけでも忙しい時は許してあげるから
　　その分沢山甘やかしてくれないと、
　　甘やかしてくれる人の元へといってしまうの。
　　それは多分おじさまも分かっているだろうから
　　ちくっとだけ釘を刺した。
　　最愛の人、なんて考えたこともないから、
　　少しむずっと感じてしまうのだけど、
　　世の中はこういうものを大切にしているのね。　］

　　私でよければ、喜んで……？
　　なんだか、不思議な気分。
　　……さ、恋人になった私をもっと見て？


［　顔を上げて、ふふっと笑みを浮かべたら
　　この言い方であっているのかと思いつつ
　　了承を口にする。
　　恋人になったから何かが変わるわけでもなく
　　爛れた生活に変わりはない。

　　けれど、触られたいという気持ちは
　　少しずつ増しているような気さえ。
　　好き、といつか口にすることがあるのかも。
　　今はまだ、男女の関係の延長で許してほしい。　］*