人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【墓】 司書 エルナト

ずっと、勘違いをしていた。
病が治れば、僕も人を愛せるのだと。
食糧ではなく、同じ人間として。
人を愛し、人に愛される、普通の。
普通の人間になれるのだと。

母が僕を気味悪がって捨てたその日から。
僕はただそれだけが本当の望みで。
ただ、人を人として見たかっただけで。
この病が、そうさせてくれないのだと。
だから治れば、治れば。

違った。

治った末に、見た景色は。
今までご飯をくれていた家畜が。
唯々何も利用価値を失くしただけの気持ち悪い生物
に変わっただけの。
どうしようもなく昏い、暗い、景色で。

「……直してください………」

家畜小屋で、色んなものにまみれながら呟く。


「直してください。」
「元に戻してください。」
「人を愛させてください。」
「助けてください。」
「戻して」
「……戻して…………」



少年が救われる道などどこにもなく。


少年は、食堂には来なかった。
(+0) arenda 2022/05/08(Sun) 21:09:39
エルナトは、暗くて臭い豚小屋の中。
(c0) arenda 2022/05/08(Sun) 21:28:09