人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


【教】 pasticciona アリーチェ

そしてこちらは不意に貴方の正面に置かれる椅子。
更に背後で困惑の気配──振り返れば一人の女が、
あなたに何て声をかけるか惑うようにまごついていた。

「……あ、あの。貴方がお酒、飲むの?」
「……女の子が頼もうとするからダメなのかしら」

貴方が手当たり次第に何かを叫んでいた様子は見守っていたのか、おっかなびっくりに椅子を頼めば、貴方のテーブル正面側に椅子が配置されて女はおずおずとそこに座る。

「それじゃあ……モヒートを」

望んだものはテーブルの上に現れた。
(/2) poru 2023/09/12(Tue) 21:08:36

【教】 pasticciona アリーチェ

幸運の神に恵まれたらしい。
椅子と同じようにその場に瞬きする間もなく、グリーンが映える爽やかな夏向けのカクテルがすぐ傍に出現した。

「わっ、本当にでてきたわ。
 凄いわね、手品師の人が運営するお店なのかしら?」
「お嬢さん、きっと有名店であろうここはどこかわかる?」

モヒートにまだ口は着けずに軽くグラスを傾けて艶やかな色を味わっている。
貴方の"地"が些か出ている事も知らない女は、きっと男勝りな愛らしい少女なのだろうと誤解……誤解ではないかもしれないが、とにかくそう思ってそう問うた。
(/3) poru 2023/09/12(Tue) 21:12:37

【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ

>>0:153

「そ、……そんな笑わなくてもっ」

いいじゃない!とばかりに口を尖らせて貴方の背を軽くぽかぽかと叩く。最も、笑われるような行為を行ってしまった自覚はあるし、幼馴染の貴方には砕けた接し方をしているのであって、普通の人にこんな行動をとる事はなかなか見受けられない珍しい光景だ。
それだけ貴方に気を許している事に外ならない。

「……ごめんね、ニコ」
「頭ではわかってる。署の人も優しい人が多いから、
 無理に変わらなくていいと肯定だってしてくれるでしょう」

「わかっているのに、割り切れないのって辛いね」

肩を叩かれ、少しだけ口角を上げながら貴方を見つめ返す。
どうしようもない弱音だ。けれどもここで「そうよね」と元気になった振りをするのも不誠実だと思う。
アリーチェはそんな女だったから、迷いは迷いとしてありのままの姿を隠さない。
(-64) poru 2023/09/12(Tue) 21:37:42

【教】 pasticciona アリーチェ

「ご、ごめんね私だけ頂いちゃって……
 ……お嬢さん、今おいくつ?」

思った以上に悪態をつく、どことなくおっさん臭い様子を見て思わず「差し出がましいけれど」と言いたげな声色でそう問い直す。

「夢、夢なのね。夢なら……うーん……
 でも夢でも見逃がしちゃうのはよくないと思うから……
 18歳以上なら、私が代わりにお酒を頼んでも、
 このモヒートを渡しても全然構わないのだけれど……」

肝臓が反逆?と、独特の言い回しについていけてないのか、些か疑問符を沢山浮かべ、困惑を一切隠しもしないまましどろもどろにそう提案する。

「……え?」

「感想、感想……そうね……」
「……夢だと言うなら、もう少し美しい庭園みたいな
 場所ならよかったかもしれないかなって」

なんて迂闊に呟けば、薄ぼんやりとした空間に薔薇の庭園が周囲に花を咲かせだす。早送りする映像化のように葉から蕾に、そして花に変わり咲き誇る様子は、まさに夢としか思えない光景だ。

「……わ、わ……」

それを願った当の本人は、夢をすっかり信じ込んでいるにもかかわらずその様子に思わず口を覆って言葉も出なくなっているが。
(/5) poru 2023/09/12(Tue) 21:47:06

【教】 pasticciona アリーチェ

「は、はわ……
に、にじゅうきゅう……」


どうぞ、飲んでくださいとばかりにまだ手を付けていなかったモヒートを差し出した。グラスの中の氷がカランと鳴ると同時に、気まずそうに顔を俯かせる。

「す、すすすすみません、すみません……
 随分可愛らしい方だったから、まさか私より年上とは……」

先入観、と言う物の怖さを知る。
こんなだから職場でも叱られるのだ、なんて夢のない話は心の奥にしまって、改めて薔薇を手折る貴方を見て見れば確かに背丈はそう変わらず、失礼な発言ももっと慎重にしていればよかったのだと項垂れる。

「きょ、教師なんて滅相も。
 今は……け、警察官を……していて……」

むしろ人によっては教師以上に滅相もある職業である。
こんな頼りなさが先に見える存在が警察だと知られたら、尚の事呆れられる懸念はあるけれど、隠し通すなんて思考はない。
賢明ともいうし、馬鹿正直ともいうし、愚かともいう。

「……そちらは、その、何の職を?」
(/7) poru 2023/09/12(Tue) 22:18:42

【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ

「ハハハハッ、悪い悪い。
そう怒るなよ。対処としてはあながち間違いでもないんだぜ。」
奇をてらった方法なのは違いないがな。」

ポカポカ殴られても貴女ならかわいいもの
妹分の膨れっ面を見ながら頭をポン、とひと撫で

「謝ることはねえさ。
自分の中身を割り切るってのは一番難しいって
俺もよく分かってんだ。」

自分が納得しない事には幾ら周りが言おうとも
割り切る事も、受け入れる事も出来ない。

そしてそれは、何よりも難しいことなのだと
貴女より年嵩の兄貴分は分かっている。

「なあ、アリーチェ。1日1回、自分を褒めてやれ。
悪いことが100あっても、1回は自分を褒めろ。
それだけで随分心が軽くなるんだぜ。」

兄貴分として自分が出来る事は、こんなことしかない。
(-78) ぴんじぃ 2023/09/12(Tue) 23:11:31

【教】 pasticciona アリーチェ

「うぅ……す、すみません……
 私なんかが警察官だと不安にさせてしまうかもで……
 ですが本当です。勉強を教えてくれた幼馴染たちがいたから、なんとか、なんとか……受かって……」

指摘されているのは頭ではなく態度の方なのに頓珍漢な受け答えだ。この間の読まなさでは頭の方もお察しだと思われてもまるでおかしくない。

「……え」
「マフィア」

そうして、貴方の告白に息を呑む。
けれど、次がおかしい。
驚きの次に見せた反応は、一般市民連中に比べれば、随分とおかしなものだ。

「お姉さん、」
「マフィアなんですか」

なんせ、むしろ安堵するかのように声色をよりによって紡ぐのだ。
マフィアと別の職を聞き間違えた?そんな事はない。
女の視線は真っ直ぐに、憧憬の眼差しをもって、警察官が向ける反応としてはどう考えてもおかしいそれを、女は後ろめたく思うことなく、向けていた。
(/10) poru 2023/09/12(Tue) 23:17:56

【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ


「もう……」

まだ少しむくれながらも、頭を一撫でされれば目を伏せながら少し俯くのは、いつもの照れ隠しの所作のひとつだ。

「100回の内の、1回?」

少しずれた返答だが、その言葉を嚙み砕くようにふむふむと何度も頷き、貴方の心配りを咀嚼しようとする。

割り切るのは、難しい。
他者を信じていないわけではないけれど、それでも自分の理想との乖離に苦しみ、悩み、不毛な悩みの連鎖を繰り返して。

それでも、割り切れないと人を困らせるのもアリーチェにとっては凄く気を使うことだったから、こうして悩みを吐露するのは貴方への信頼の高さに他ならない。

「……うん。1回なら、私も褒められる気がする。
 今日は頑張ったよねって、言える気がする」
(-81) poru 2023/09/12(Tue) 23:25:20

【教】 pasticciona アリーチェ

「出入りしていた訳ではないんですけど、その」

「誘拐された所を、誘拐されかけた所を、
 マフィアの方たちに助けて貰った事があって……」

言い間違いの訂正ではない。
つまるところ、そのような機会が複数回起こり、数度は恩を感じる程に、別人にそれぞれ助けられたと言うことだろう。

それだけ攫われかけるのはただの不運で片付けるには少々苦しいが、性格や立ち振る舞いを考えるとそうあり得ない話でもない、そんな印象かもしれない。

「私が今ここに居るのは、その人たちのお陰です。
 だから、どうしても抜けきらないんです。色々と。
 ……私はアリーチェ。貴方のお名前をお聞きしても?」

抜けきらない。その言葉からは、憧憬に近い眼差しは本人なりに自覚があって普段はもう少し隠そうとしている事を指している。
(/12) poru 2023/09/12(Tue) 23:59:05

【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ

「そう、1回。簡単だろ?
騙されたと思って試してみな。」

出来そうな気がする、という貴方に頷いて。
少しはそれで楽になればいいのだけれど、と思う。

「もし上手くいかなかったら言いに来いよ。
その時はまた考えてやっからよ。」

肩を再びポンポン、と。
(-92) ぴんじぃ 2023/09/13(Wed) 0:22:58

【教】 pasticciona アリーチェ

「ペネロペ……よろしくね、ペネロペ」

音の響きを確かめるように、二度そう呼んで。
おっちょこちょいを指摘されれば気恥ずかしさと情けなさで眉尻を下げながら困り顔笑いを浮かべた。

「奇遇ね。私も対立や抗争は好きじゃないわ。
 組織同士では相容れなくても、
 個人間では分かり合えることだってあるんじゃないかって」

それから差し出された薔薇を両の手で、硝子細工でも受け取るかのように慎重に受け取って、淡く頬を色付かせた笑みを返す。

「Grazie mille。ええ、この奇妙な縁こそ、大事にするわ。
 園芸が好きな幼馴染がいてね。それで私もお花が好きなの。
 ペネロペもお花は好き?」
(/14) poru 2023/09/13(Wed) 0:58:32

【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ

「ええ、これから毎晩ベッドで思い返してみせるわ。
 一緒にまたニコが考えてくれるなら不安も紛れるもの」

言いながら一度周囲に視線を向けて、少しだけ困り顔。警官がずっと二人でいるのは少々目立ってしまうのに気付いたようで。

「そろそろ仕事に戻らないとまたテオに怒られちゃうわ。
 ありがとうニコ、悩んでるところに来てくれて。
 またお話、聞いてほしいし聞かせてね。それじゃあまた!」

後で職場で再開もするだろうけれど、言葉にするまでのことでもないからと省きつつ、笑顔であなたに手を降ってから持ち場に戻っていく事だろう。
(-97) poru 2023/09/13(Wed) 1:02:44

【教】 pasticciona アリーチェ

「ひゃ、108人も?美しさと愛くるしさを兼ね備えた存在……
 どうしたらそんなに殿方に意識して貰えるのかしら……
 美しさと言うからにはやはり、見た目が10割だったり…?」

自信満々な調子で放たれた言葉を疑う様子はない。
むしろ108人の男を魅了した蠱惑的な人物ペネロペ氏に、
その極意の一つでも伝授してもらおう、と言う姿勢だ。
こんな女でも一応は異性としての意識はされたいものらしい。

「そう。現実にそぐわない理想論だと叱られる事もあるから
 こうして静かに聞いて貰えるのって、嬉しい物なのね」

「夢なら、目覚めてもまたもう一度会って話がしたいな。
 案外近くに住んでいたり。出会う予知夢かもしれないわ」

花については然程興味がなさそうだから、相槌を打つだけで深く言及したりはしない。女性は花を愛でる人が多いからふわりと聞いただけで、アリーチェも花が好きだが詳しい訳でもなかったからだ。
(/16) poru 2023/09/13(Wed) 21:39:14

【人】 pasticciona アリーチェ

 
仕事帰りの夜。
静かな聖堂で、ひと時の祈りの時を過ごす。

祈りを終えた後、見知ったシスターに軽く声をかけられ最近のとりとめのない近況を笑いながら話す。
子供たちに声をかけたいと少し後ろ髪を引かれる思いもあったが、それは次のミサの時にでも行えばいいと自分に言い聞かせて。

もうすぐ小さな子供たちは寝かしつける時間だと気づけば、邪魔をしてはいけないとシスターと別れた。

「……」

幼い頃から随分と可愛がってもらったこの教会は、もはやもう一つの家と言って差し支えのないこの場所だ。

そんな場所だからこそ、この聖堂にいるだけで上司に先程"いつものように"叱られた傷も少し癒えて、心穏やかに佇んでいた。

#教会
(129) poru 2023/09/13(Wed) 23:04:41

【教】 pasticciona アリーチェ

「ギリシャ神話……
 それなら相応しい名前を頂いたのね、ペネロペ。
 込められた想いの通りに生きられるって憧れるもの」

「……あは、は……
 見た目、はよくわからないんだけど、そうね……
 トラブルを起こしてしまいがちだからかしら、女と言うよりはその、妹として見られている気がしてならなくて……」

愛には繋がるが、恋には繋がらない。
愛を得られているならそこで充分大事にされているのではないか、だからと言って恋に憧れを持たないわけではないのが、女の難しい性だ。

「もしオカルトが現実だったら。
 警察だからって邪険にせずまたこうして仲良くお話して。
 無視されたら、取り締まっちゃうんだから」

なんて、この弱気女では絶対にできないとわかり切った冗談を言って、目を瞬かせた。心なしか、ほんの少し視界が霧がかった気がして訝しむように何度も目を擦る。

夢が少しずつ覚める合図だと女は薄々気付きかけた。
(/18) poru 2023/09/13(Wed) 23:15:51

【教】 pasticciona アリーチェ

「高貴さとはかけ離れている女だと思うけど……
 もう、そんな簡単に高貴さなんて得られないのよ」

楽観的な発言に少し異議を挟むように呟く。高貴さ、だなんて、下手にいい女になるよりも遥かに難しそうだと思わず力なく首を振った。

「一本筋……私、すぐどっちつかずになっちゃうの。
 ……そうね、だからこそ、いつかそれを貫き通せる何かが来たら、今よりはきっと、」

「きっ、と……」
「わ、わかりあえるかなぁ………」


気弱さが途端に顔を見せた。全く、自分に欠片も自信のない女は言葉にすら強い自信を持てないらしい。
それでも、冗談めいて伝えた言葉は意外と好評だったらしく、へへ……と締まりのない緩い笑顔を返し。

「ええ、『また』。Buona giornata」
(/20) poru 2023/09/13(Wed) 23:51:13