人狼物語 三日月国


184 【R-18G】ヴンダーカンマーの狂馨

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ヴェレス人狼 ラシード

【独】 碧き叡智 ヴェレス

/*
脳内では毎日 おいでよ キュラステルの森 が再生されてました

お疲れさまでした
(-7) Saint-Exupéry 2022/11/13(Sun) 0:19:18

【独】 碧き叡智 ヴェレス

/*
とりあえず手が空いたら人生に蹴りをつけよう
(更新直前を読んで号泣している中身)
(-12) Saint-Exupéry 2022/11/13(Sun) 0:35:04

【独】 碧き叡智 ヴェレス

/*
やりたいこと:(PLに対する)精神攻撃
(-22) Saint-Exupéry 2022/11/13(Sun) 10:21:03

【独】 碧き叡智 ヴェレス

/*
もうちょいで仕上がる……はず……
延長ぽちぽちありがとうございます。

息抜きに構想だけあった別ルートの存在を。

・動機が変わるパターン
1d初動で他PCが屋敷を尋ねていた場合、目の前で大殺戮ショーを繰り広げた上で「きみを手に入れる為に愛する母を殺したんだ」とか言う可能性があった。
原典というか元ネタ的にはそういうヤバさを持つ人物であるし、自覚のある依存をしてもおかしくない。

・そしたらヴェレスのアニキが一人でその場所に行ってなァ
 ロケットランチャーをぶっぱなして学星院を木っ端微塵にしてもうたんじゃ

・清水の舞台から飛び降りる(物理)パターン
字面から想像できたこと、それが真実です
(-46) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 1:40:02

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 所々で黒煙が上がる町。
 文明の起源と云うべき其れが理性を損なえば
 営みを焼き滅ぼす「現象」でしか無いことは
 正しく────火を見るよりも明らか、
 想定内の光景であった。

 異国のタイル職人が家屋の土壁に至るまで敷き詰めた
 アラベスク模様の石床を、とめどない血が濡らす。
 
 裏路地の子供達が、積み上げられた建材の中から
 ありもしない宝を爪が割れても尚探そうとする。

 価値の総数が決まっている中で、
 己の信じる価値を奪い合い、穢し合う獣の群れ。


 
(10) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:22:37

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 己の苦痛と引き換えに
 歪んだ価値を産出し続ける自分の様な生物が
 いつか人間の自己破壊を引き起こすと
 心の片隅では薄ら感じ取っていた。

 それが一体何に使われようとしていたのか。
 如何にして学星院上層部が難を逃れたのか。
 解ってしまえば、呪いと共に滅ぶ他なく。

 訪れ、移り住む者はあれど
 去る者の居ない、罪の蒐集を続けるこの島で
 生まれた魂は、この島に還るのだろう。

 …………だから、私は。
 
(11) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:23:07

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [刺激臭の立ち込める通りは酷い有様だった。
  体調不良を引き起こす何らかの物質が漂う大気は
  苛立ちと共に理性を失った人々の欲望を加速させる。

  それを密かに写真に収める者がいる。
  我が子を叱り付ける事が生き甲斐となってしまった母親、
  収穫したての頭部を売り捌いている露天商、
  銀鷹公の治世に反対を掲げ川底まで行進を続ける先導者。

  秘めた思想、隠れた危険性、それら全てを
  戒めの様に残す。

  その足取りはやがて、一つの死体の前で止まる。
  全身の皮膚が泡立った様な死に姿と、
  周囲に散乱する粘性を帯びた液体。

  かつて貧相な地人の男であっただろう亡骸が
  それを半狂乱で小瓶に掬い集めようとして絶命したのは
  わけなく想像できる。]
 
(12) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:23:37

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 


 [傍らに立つ小柄な影は、その様子をじっと見詰めて。
  遺体の症状と、要因の液体に心当たりがあるかのように、
  何も言わずに佇んで、屈み込んで、それから────]

 [後少しの所で、交わったかも知れない運命は
  そのか細き糸を罪の色に染めたまま、縺れていく。]

 
(13) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:23:53

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 ──── 宵;へレース聖堂

 [信仰とはこの島における啓蒙の対義語であり、
  研究者達が最も近寄らない場所こそが此処だった。

  欲を解放した人々の、奥底にある背徳感もまた
  神の御前から足を遠ざけさせるのである。]

 
(14) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:24:11

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [北側へ続く大通りをなるべく人目に触れぬよう抜け、
  今や崩れ落ち、熾火が燻るだけとなった自宅を超え、
  漸く辿り着いた静謐な場所。

  此処は事件後から人の出入りが無かったようで、
  外側から閂を外せば容易く侵入できる構造にも関わらず
  誰にも荒らされない聖域として残っていた。

  普段通っていた敬虔な信徒や聖職者に至るまで
  心のどこかでは質素な暮らしを捨て、
  好き勝手振舞ってみたかったのかも知れない。

  少し考えてみれば当然のことでもあった。
  神に縋る事が真の欲望である者など居ないだろう。
  誰しも神に祈るその内容こそが、隠れた欲求なのだ。

  そして────最期の仕上げをするには
  お誂え向き過ぎる場所でもある。]
 
(15) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:24:29

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [咎人は聖堂の壁に造られた、
  記憶に新しすぎる神体を見上げる。

  咎人にとって、
  発祥も、その名も知らぬ聖女の像が
  人々に何を齎したかなど重要ではない。

  赦しも、救いも、最早求めるには遅く
  この場所でさえも一種の舞台装置に過ぎない。
  理論としての説明が叶う、それ以上の意義はない。
  唯、都合が良いというだけ。

  初めから、親殺しの罪を背負ってまで
  生き永らえるつもりも、後世に名を連ねるつもりも、
  其処にはなかった。

  唯一の、揺らぎと言うなれば────]
 
(16) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:24:44

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 


  あの時、「最後」だなんて言わなきゃ良かった。
   言って踏ん切りが着いたような気がしていたのに。

 
(17) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:25:04

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [安否の分からぬ友を思えど、既に遅く。
  けれども、もしも罪過を抱え生き延びていたら?

  その後の事は、計り知れない。
  表面上取り繕われていた差別感情が噴出するか、
  治安の崩壊により今後も略奪が相次ぐようになるか、
  問題は幾つでも思い浮かぶ。

  学星院の権威と重要な収入源を折ったところで、
  これからの人々はまともに生きていけるのだろうか。]


 (……その為に、フィルムを使い切ったんじゃないか。)


 
(18) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:25:19

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [咎人は、震える手で日記帳にペンで記し始める。
  母を亡くした悲しみと、父が暴虐を働いていた苦しみを。
  そして飽くまで自分が正気であるという証明を。

  事実の切り取りのみが綴られた紙面にも、
  残されたものが全て燃え尽きた火事現場にも、
  入念に練られたその罪を裏付けるものはない。

  前列のベンチ、今朝の葬儀の際に彼が座っていた席には
  核心的な音声記録のみが残った魔道具と
  “彼がポケットにしまい込んだ”ものを除いた、
  無数の凄惨な写真が入った鞄が置かれている。

  祭壇の上でランタンを床へ手放し、
  不確かな灯りの中、ふたつの凶器を見る。]

 
(19) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:25:40

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [長年連れ添ってきた者達を殺めた凶刃を]

 [宿命と連鎖を断つ為持ち出したナイフを]


   
[この魂を完全に滅ぼす為の何よりも確実な手段を]

   
[あなたを加害者にして得るあなたからの安らぎを]


 
(20) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:26:16

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [じっとりと冷や汗に濡れ、固くなった呪布の結び目は
  思いの外あっさりと外れた。
  外れて、しまった。

  筒型の試料ケースに移し替えた液体を、
  神の御前で一息に飲み下す。
  十数秒の空白の後、長らく忘れていた味覚痛み
  喉に残る刺激によって思い出す。]


         
ゔ、
 
ごほ
……ッ
 
あ…
 
……
ァ、



 [腹の内側から灼かれる苦痛だけは味わった事がなく。
  鈍くなっていた全ての感覚が呼び起こされると共に、
  次第に視界の淵までもを紅に染めた。

  目を開けていられない程の痛み。
  聲は縮れ、呼吸は鉄の味を帯び、音は遠ざかる。
  反射的に吐瀉した内容物に赤い石は混ざっておらず、
  毒性により凝り固まった鮮血でしかなかった。

  ああ、今ならきっと命まで届く。]
 
(21) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:26:35

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [ぼたぼたと眼窩から、咥内から、
  滴り落ちるそれだけが
  己が未だ人間である事を肯定する。

  記憶の水底から掬い出される、
  “まだ”生き甲斐を感じていた頃の光景。
  無尽蔵に産み出される「価値」に、
  彼らが慣れ切っていなかった頃の噺。

  かつて、何度千切っても再生する手指に使用人は慄いた。
  次第に、より多く傷付けるほどに己の取り分が増えると
  気付いてからは、良心も理性も見て呉れだけに変わった。

  期待されたのは、甚振られていた瞬間だけ。
  目の色を変えた奴らに貪られる、その時だけ。
  それなのに。

  こんなにも、久方振りの痛みが愛おしいなど。]
 
(22) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:26:54

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [内臓を破壊し血流から全身に蔓延っていく甘美な毒が、
  元来持つ治癒力を容易に上回る。

  手の中で握り締めた刃は、
  破裂した血管腫から零れる血液にべっとり濡れていた。
  滑らぬように、確実に。
  服の袖を介して固く力を込め直す。

  死と云う現象の先には何も無い。
  遺される人々を想う義務も権利も無い。
  誰かへ向けて残す言葉さえも、無い筈だった。

  逆手に握ったナイフの切っ先を、
  目を瞑ったまま、左胸目掛けて。]
 
(23) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:27:14

【人】 碧き叡智 ヴェレス





                      
もう、いくね


 
(24) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:27:52

【人】 碧き叡智 ヴェレス





(25) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:28:21

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [祭壇から身廊へ続く流れに
  罪を雪ぐ役割はなく。
  ただただ、自害を選んだ一つの遺体が
  静かに横たわっているのみである。

  末端は潰瘍によって壊死し、
  本来青白い静脈は肌の下で炎症と破裂を繰り返した。
  渇き果てた血の涙がその凄惨さを物語る。
  それでいて、呪いに狂わされた者に比べれば
  幾分かは名誉の保たれた死に様だった。

  学者達が見向きもしない神聖な其の場所で、
  身を焼く苦しみに耐え忍び絶命した小さな命を
  人々は、何とするだろう。

  或いは、“計画通りに”担ぎ上げるのやも。]

 
(26) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:28:29

【人】 碧き叡智 ヴェレス




       聖女の足許で斃れる魂に
       悼みの鐘はもう鳴らない。
       
            
☦︎︎


 
(27) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:28:42

【独】 碧き叡智 ヴェレス

(-48) Saint-Exupéry 2022/11/15(Tue) 4:52:52

【独】 碧き叡智 ヴェレス

/*
おはようございました。
ちゃんと休みを取っていれば、うるせ〜しらね〜𝐹𝐼𝑁𝐴𝐿 𝐹𝐴𝑁𝑇𝐴𝑆𝑌形式で全員に突撃(なお時間軸を考慮しないものとする)出来たんですが…

大人しくポケモンやろうと思います…
(-60) Saint-Exupéry 2022/11/16(Wed) 8:25:53

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 


 ──── 終幕;叡智の代償、そして継承

 [悪夢の様な一夜は過ぎ去り、
  夜明けの翼によって平穏が齎される。

  喪われたもの、残ったものは……]

 
(64) Saint-Exupéry 2022/11/17(Thu) 21:05:42

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [清らかな雨が陽の光と共に降り注ぐ時。
  初めにその場所へ赴いたのは、付近の商店で
  素朴な生計を立てている未亡人だった。

  夫に先立たれた彼女は聖堂で行われる祭儀を楽しみに
  足繁くこの場所に通っていたが、
  混沌の晩には自ら卸した商品を独り占めにし
  自室で暴食暴飲の限りを尽くしていたのだという。

  小さな店故に誰の目に止まることもなく、
  交流も僅かだった為に悪意に曝されずに済んだ。

  そんな、“幸運な”女が正気を取り戻したいの一番に
  向かったのが神の御前だったという訳だ。]
 
(65) Saint-Exupéry 2022/11/17(Thu) 21:05:58

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [惨状を目の当たりにした女は迷わず保安局に駆け込んだ。
  彼等までもが被害者だったとは露知らずに。

  その保安官は外部から来た医療部隊の拠点になっていた。
  当然彼女はそこで何が起きていたのかを聞いた。

  行動を開始した組織の分隊が聖堂へ突入した。
  その場で死亡が確認された一体の亡骸と、
  現場に残されていた成分を含む押収品が運び出された。

  学星院の学者達が、行動し始めるより早く。
  彼らが消耗し切った“抽出源”を確保するよりも早く。
  計画通り、必要な品は在るべき人の手に渡ったのである。

  この時回収された鞄と文書、及び複数の写真は
  部隊が“お上”へ持ち寄るのを検討する程度には
  深刻な事実を含んでいた。]
 
(66) Saint-Exupéry 2022/11/17(Thu) 21:06:11

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [画像データ。
  欲望に駆られた人々の暴動の数々。
  画角から所謂隠し撮りである事が分かる。
  かなりの枚数があり、非常にショッキングな場面を
  写し取っている為、箱に入れて保存された。

  音声データ。
  どの一般市民の供述からも一切出てこなかった
  指導者ブランドンと首謀者の関わりについて
  言及された複数人の会話。
  しかし声の主らは別所で焼死体になって発見された。

  現場から検出された劇物。
  学星院由来のものでないとだけ断定。
  詳細不明につき以降は████による██████
  ██████████████████████]

 
(67) Saint-Exupéry 2022/11/17(Thu) 21:06:25

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [やがて。
  再び飛行船がキュラステル上空に現れた時────
  それは銀鷹公との協定による権利行使を意味する。

  法官らが機動部隊と共に学星院内部へ立ち入り、
  上層部までをくまなく捜索した。
  幾重にも証拠隠滅を図った痕跡こそあれど、
  重要参考人ジェイク・アスターの証言に始まり
  ブランドンをその場で拘留可能になるまでの
  情報が集まったのである。

  一連の流れは人員と運営資金に大打撃を受けた
  各新聞社でさえも挙ってスクープにする程だった。

  その後、ジェイク立会の元行われた家宅捜索により
  重要な証拠品が押収される。

  それは奇しくも、偶然処分しそびれた
  “漁船借用費の領収証”だった────]
 
(68) Saint-Exupéry 2022/11/17(Thu) 21:06:40