人狼物語 三日月国


259 テスト村

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視点:


時雨が参加しました。

【見】 時雨

[天窓から光差し込む体育館。
 正面口を潜り抜ける一瞬。
 きつく眉根を寄せた。

 側壁の外に通じる扉の横、列の端に陣取り、
 伸びた襟足を払って、椅子の背に浅くもたれる。

 今日課されたのは、講演会の会場設置の手伝いと、
 “出来る範囲”での聴講。
 有り難い特別措置ではあるが───]




  よりによって、これはさぁー………どうなの?



[垂れ幕の演題に目を遣り、微かな声でぼやく。]
(@0) eyes 2024/04/29(Mon) 10:43:17

【見】 時雨

[退屈だった。誰も彼も。
 何時しか緩く閉ざしていた瞼を、
 時折薄く開き、壁時計に視線を走らせる。


 ─────もぉ、いいでしょ。そろそろ。

 生欠伸を連発するようになってきたし、頭痛もする。
 御座なりな拍手の鳴り響く中、潮時だと心に決めて
 組んだ足を解いた。
 その時。

 登壇者の控え席で立ち上がる、一人の少年。
 離れた距離から。ふわ、と匂い立つ。]



   ─────…………



[浮かした腰を再び下ろしたのは、無意識だった*]
(@1) eyes 2024/04/29(Mon) 10:47:19

【見】 時雨

[壇上に向かう明るい髪の少年。
 ぱらぱらと鎮まりゆく拍手。
 椅子を引く音。
 咳払い。
 囁き声。

 少年は。
 未だ口を開かない>>1

 瞬きもせず、見詰めていた。


 やがて響いた、穏やかな声。]
(@2) eyes 2024/04/29(Mon) 13:14:43

【見】 時雨

[少年の独壇場は。
 時間にして、十分にも満たなかっただろう。

 演者は、滞りなく別の学生へと移った。
 盛んな拍手が鳴り止み、
 次の演説が始まり、終わり。
 また拍手が起きて、ようやく。
 さっきの少年に、拍手を送りそびれたことに気づいた。


 それからは。

 時間の経過は、
 あっという間に感じた。
 混じり合う臭いに覚えた人酔さえも
 綺麗さっぱり忘れて。]
(@3) eyes 2024/04/29(Mon) 13:18:26

【見】 時雨

[校長の閉会の挨拶。
 最後に、登壇者全員が控え席で立ち上がり、
 聴衆へと向き直り、再び一礼する。
 少し遅れて、音高く拍手を送った。


 聴講席を回り込んで出口へと向かう学生達。
 通り過ぎていく一団に混じる、一際明るい色。
 くらりと頭の芯が痺れて。]



  
    ───……ぁ、 待って、



[気づけば。その少年に、声を掛けていた*]
(@4) eyes 2024/04/29(Mon) 13:20:39

【見】 時雨

[場の空気が緩み、未だ座っている生徒達も蠢き始める。
 ざわめきの中、感覚は嘗てない程
 研ぎ澄まされているのに、
 思考はぼんやり霞がかるようだった。

 声をかけるのが一拍遅れて、
 目当ての少年は行き過ぎてしまった。
 不思議そうに立ち止まった小柄な黒髪の少年と、
 目を見合わせたのは、ほんの一瞬。]



    ぇ、……ごめ、 違くて……───




[呟きながらも、すっと視線は追う。
 遠ざかる後ろ姿を。>>13
(@5) eyes 2024/04/29(Mon) 14:58:49

【見】 時雨

[直に踵を返し、戻ってきた少年。>>15
 目が合った。声を掛けられる。
 さっき名乗った声が、耳奥で谺する。
 すっきりと切れ上がった瞳が綺麗だった。

 問われたのは。
 聞き慣れた類の質問だったから。
 反射的に、“大丈夫”と答えていた。]
(@6) eyes 2024/04/29(Mon) 15:00:47

【見】 時雨

[さっきは意図せず綻びた唇が。>>@4
 つと動きを止める。

 名前──────は、
 もう聞いて、覚えていた。
 講演会のリーフレットにも載っているだろう。
 どこの中学に通っているのかすら。

 聞くべきことなんて、何にも見当たらなくて。
 急に焦燥が喉元に迫り上がり、乾きを覚えた。
 無意識に、首裏を爪先で引っ掻いて。]





    …………、…… よかった。さっきの、



[抑えた声音で囁く。
 思い出して、ささやかな笑顔を添え。
 膝上からふらり、徨い出た手を、
 さりげなく退いた**]
(@7) eyes 2024/04/29(Mon) 15:05:03

【見】 時雨

[手が。差し出された。>>16
 意味が分からなくて、少年を仰ぎ見る。
 明るい色素の瞳。]




    ………………、



[吸い寄せられるように。
 膝上に佇んでいた手が浮ついた。]
(@8) eyes 2024/04/29(Mon) 21:47:57

【見】 時雨

[手をとり、その体温を知った瞬間。
 心臓が強く跳ねた。
 頭の芯が、また。深く揺さぶられる心地。
 身体が、お腹の底からかぁっと熱くなる。]





    ぅ、
………、…………?




[慌てて唇に指先を宛てがい、きゅ、と唇を噛む。
 そうだ、この子αだった。
俺のα。

 けど、でも。
 このくらいで。
 数日前に終わったばかりだ、いくら何でも早すぎる。

 ─────霞む意識に、軽く頭を振る。
 肩口でぱさりと音が立った。]
(@9) eyes 2024/04/29(Mon) 22:09:47

【見】 時雨

[“ありがと。”>>17
 少年が笑う。あったかい声だった。
 ぎゅっと一瞬力が籠もって、優しく離れた。
 何で俺。泣きそうなんだろう。]





       …… 
また、ね。




[彼のくれた言葉を唇でなぞって、そっと微笑む。
 黒髪の少年と一緒に遠ざかっていく背中を見送った。
 その姿が、出口の向こうに見えなくなっても。]
(@10) eyes 2024/04/29(Mon) 22:12:44

【見】 時雨

[何人もの生徒が立ち上がって、
 体育館から出ていく中。
 椅子に腰を落としたままで、
 背中の後ろに挟んでいた
 リーフレットを引っ張り出す。]





     “世良 健人”───……





[こう書くんだ。
 聞き覚えのある苗字。
 指先で優しく撫ぜると、震えが少し鎮まった。
 ふっと視線を上げ、出口へと。視線を送った**]
(@11) eyes 2024/04/29(Mon) 22:15:08