人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【独】 半分の仮面 リアン

最後の吊り
<<エルナト>>who
(-0) otomizu 2022/05/06(Fri) 21:01:40
リアンは、いつも通り。
(a1) otomizu 2022/05/06(Fri) 21:14:13

【人】 王として リアン

「……」

いつも通り、朝食を済ませて。
いつも通りのコーヒーを飲んで。

今日も人数を確認する。自分が守るべき笑顔は、いくつあったのだっけ。
随分と、減ってしまった。

気分転換なんてものでは、もうどうにもならないのだろうか。
(6) otomizu 2022/05/06(Fri) 22:00:39
リアンは、少し気になることがあって。食堂を後にした。
(a8) otomizu 2022/05/06(Fri) 22:05:01

リアンは、出て行く直前で、青年のその声を確かに聞いた。
(a11) otomizu 2022/05/06(Fri) 22:23:08

【秘】 王として リアン → 司書 エルナト

「エルナト」

食堂を出て、君を追う。
少し気になることがあったのだ。
これまでは、余裕がなくて聞けなかったこと。

「君は、きちんと食事が摂れているのか」

毎日のように腹をさする仕草が、ずっと気になっていたのだ。
(-18) otomizu 2022/05/06(Fri) 22:24:48

【秘】 司書 エルナト → 王として リアン

「リアンさん。」

食堂から、図書室に向かうまでの廊下。
ゆったりとした動作で歩いてる所に声を掛けられて、
振り返ってその姿を見る。
端麗な顔………は、もう随分仮面で見えなくなっているが。
それでも直ぐに誰か判断できる程度には、聞き慣れた声だった。

「………。」

質問に、少しの間。
いつも浮かべてる柔らかな笑みは変わらないまま。

「昨日はね、ちゃんと食べたんだ。」
「でも、やっぱりお腹いっぱいには食べられないね。」
「成長期だからか、すぐお腹が空いちゃって。」

あはは、と笑う。
少年の食事の風景は、多くの人が一度も見たことがない。
(-23) arenda 2022/05/06(Fri) 22:34:46

【秘】 王として リアン → 司書 エルナト

相変わらず仮面は身に着けたまま。いつも通りの調子で君の前に立っている。

「……成長期という割には。
 君の、食事する姿を見たことがなかったものでな」

食事を人前で取らない学生は多い。
それは、食事を必要としなかったり。人前で食べる気がしなかったり。そんな理由が多いように見えていたから。

「特殊な体質、なのか?
 特定のものしか食べられない、だとか…そういった偏食の可能性も考えていたんだが」

ただでさえ気が滅入る事が続いている。
少しでも悩みの解決に力添え出来たらと思っているのだけれど。
(-24) otomizu 2022/05/06(Fri) 22:54:03

【秘】 司書 エルナト → 王として リアン

「あはは………そうだね、人前では食べないかな。」
「可哀想だから。」

という、なんだか普通とはずれた回答。
てく、てくとそちらに近づいて、目の前まで立てば、
身長差分、少し見上げる形。

続けられる質問には、くすくす、と笑い。

「もしかして、心配してくれている?」
「やっぱり上級生は、下級生の事が気になるのかな。」
     
あなた

それとも、"王"だからかな?なんて首を傾げて。
うーん、と顎に指をあてて、思案して。

「まぁ、そうだね。体質……というか、病気かな。」
「人と同じものが食べられないから。」
「……あなたなら僕のご飯が作れるよって言ったら」
「食べさせてくれる?」

ちらり、と鷹色の目が君を見る。
お腹をさする。
お腹が空いて仕方ないな。仕方ないよ。
ご飯を目の前にしたら、お腹が減るのは仕方のない事。
じわり、溢れる唾液を、こくりと飲み込んだ。
(-26) arenda 2022/05/06(Fri) 23:07:26

【秘】 王として リアン → 司書 エルナト

「可哀想……」

ピンとは来ない。人と違った環境で育ってはきたが、自分はどちらかと言えば育ちの良い方だ。

「さてな。僕は僕の思惑の為に、君たちを気に掛けている。
 結果的に、それは君たちの笑顔に繋がればいいと思ってはいるが」
「心配するだけなら、ラピス辺りはいつだって君たちの事を思っているんじゃないか」

気になっている。間違いではない。
下級生だって、同級生だって関係なく。
見上げてくる、鷹色の目を片方が黒く濁った琥珀色の双眸が見つめ返した。

「なるほど。僕に用意できるのなら、用意しよう。
 料理の腕に自信があるわけではないから、僕にしかできないというものでもなさそうだが」

極端に言えば、命を差し出すようなことがなければ。
この王は、君の言葉に頷きを返すだろう。
―――どんな突拍子のないものが待っていようとも。
(-28) otomizu 2022/05/06(Fri) 23:23:27

【秘】 司書 エルナト → 王として リアン

少年はほとんどの時間をここで過ごしてきた。
親には捨てられたと自認しているし、実際にそう。
此処での暮らしは、どちらかと言えば育ちが良い方、
になるのかもしれないが。

「へぇ、どんな思惑?」
「ラピスさんは優しそうだよね、あんまり関わりはないけど。」
「よく、下級生のお世話をしてるのをみるし。」

何にせよ気にかけられているのは事実。
嬉しいね、なんて笑う。無邪気な笑み。
異彩の両眼をじっと眺めて。

「本当に?」
「うん、大丈夫、貴方でも用意できるよ。」
「人なら誰だって用意できる。」

その言葉を聞けば。
嬉しそうに、身体を寄せる。

許しまで得たら、もう我慢できない。
空腹は耐えがたい。


(-29) arenda 2022/05/06(Fri) 23:35:38

【秘】 司書 エルナト → 王として リアン

それから、手を君の頬へ伸ばす。
拒まれなければ、両の手で触れる。

「僕ね。」
「……人の体液しか食べられないんだ。」

そうして、告白する。
自らの病を、自らの食事の対象を。

「汗とか、涙とか、唾液とか。」
「…血とか、尿とか、精液とか。」
「そういうものしか食べられなくて。」

だから、人前でそれを食べるようなことはしないし。
お腹いっぱい、食べる事も出来ない。
そもそも、分け与えてくれる人自体が少ないから。
気持ち悪いから。


だから、お腹が減って仕方ない時は。
自分でも抑えつけられるような、初等部の子を無理やり。
"食事"にしていた。これまで、ずっと。
他の班の子を。……最近は、この班の子まで。


「リアンさん。」
「食べてもいいの?」

少し荒くなった息。熱を上らせた顔は。
餌を前にした、飢えた獣のようであった。
空腹の抑えが利かない。
(-32) arenda 2022/05/06(Fri) 23:42:35

【秘】 王として リアン → 司書 エルナト

「僕は、僕が善き王であるために この学園を善くしたいと思っている。
 君たちを幸福で笑顔溢れる日々が送れることは、僕が僕たる為に必要な事だ」
「彼女は、積極的に君たちを導いてくれる。本当に面倒見がいいんだ。
 体質の事もあるからなのか、他人への気遣いが自然と出来るのは見習いたいところだな」

穏やかな口調。
君を見つめる目―――片方は、焦点があっていないが。
君が喜ぶのなら 、と思った。

(-41) otomizu 2022/05/07(Sat) 0:15:47

【秘】 王として リアン → 司書 エルナト

病気内容の告白を受けて、眉を寄せた。
内容、それ自体は良い。血や汗で良いのなら、幾らでもやれるだろう。勿論死なない程度になら。

それよりもむしろ。

「構わない―――が、僕の身体は綺麗ではない。
 君が見ていて気分を悪くしないか心配だ」

仮面のかかりきらない頬に触れたのなら、熱を持った指先が右頬の化粧を落とすだろうか。
その下には、
どす黒くおぞましい痣
が見える。

「僕の身体は、傷と痣で埋め尽くされている。
 それでもかまわないのなら好きにするといい。今更、傷が増えたところで僕は気にしないからな」

ここではない方がいいだろう、と図書館に向かうまでの間に存在する空き教室に入っていく。
(-42) otomizu 2022/05/07(Sat) 0:22:16

【秘】 司書 エルナト → 王として リアン

「殊勝な考えだね。素敵なことだと思う。」
「どんな理由であれ、気にかけてくれて悪い気はしないもの。」
「……悪い気がする人もいるだろうけど。」

赤髪の彼を思い浮かべつつ。
まぁ、あれは特殊な例というものだろう。

「高く評価してるんだね。ラピスさんの事。」
「仲はいいの?」

なんていう雑談。
普通の少年らしく、人の事には興味があった。

(-45) arenda 2022/05/07(Sat) 0:30:21

【秘】 司書 エルナト → 王として リアン

でも、普通の少年ではないから。
今、こんなに飢えに苦しんでいる。

「………わぁ。」

はらりと取れた化粧。
その内側にある黒いものに、声を上げ。

「どうしたの?これ。貴方の病気?」
「すごいね、気付かなかったな。」

もう少し化粧を爪で落として、しげしげと見つめる。
それから、齎される言葉には。

ふ、と思わず吹き出して、それから、笑い声をあげた。

「あっはははは…………おかしい事言うんだ、リアンさん。」
「貴方はミルクを飲むときに、牛の柄を気にするの?」
「僕にとっての貴方達は、そういう存在なんだ。」

ずっとこの食性で生きてきたから。
人間を牛や豚と同じ『家畜』としてしか見れない。
自分に食糧を提供するだけの生き物。
良くてかわいいペット、その程度の、認知。


空き教室に、後ろからついていき。
扉を閉めれば、そのまま鍵まで。

(-46) arenda 2022/05/07(Sat) 0:37:08

【秘】 司書 エルナト → 王として リアン

それから、貴方に抱き着いた。
ぎゅっと、身体を押し付け熱を伝えるのは。
愛や恋や性によるものではなく。
ただ、熱して汗を出させるためだけの捕食行動。

首に腕を回して、見上げる。



「……ちゅーしていい?」



汗も涙も、今は出ていない。
だから一番すぐに取れる給餌手段を、口に出した。
(-47) arenda 2022/05/07(Sat) 0:40:39

【秘】 王として リアン → 司書 エルナト

「そういった相手には、また別の手段を考えるさ。
 例えば、僕の同室相手だったりな」

考える事は同じだ。
本人に言えば、更に機嫌を損ねることになるだろうから 言えはしないのだが。

「いや?だが、見ていればわかるだろう。
 勉強会の様子であったり、朝食時の様子であったりな」

同い年で同班というだけの関係だ。
ほとんど何も知らないに等しい。
だが、それでも。わかることはあるものだ。

(-52) otomizu 2022/05/07(Sat) 1:33:55

【秘】 王として リアン → 司書 エルナト

「気付かなくて当然だ。気付かせないようにしていた。
 気を張って隠していたんだ」

演劇用の化粧と仮面を利用して。そして、徹底して風呂には一人で入るようにしていた。
王である自分が、誰かに不安を覚えさせないように。

化粧の下は、どこまで行っても黒に染まっている。
左頬の化粧の下には、まだ陶器のような白い肌が見えるのだが。
右側は、もう。

(-53) otomizu 2022/05/07(Sat) 1:40:09

【秘】 優位 リアン → 司書 エルナト

「はは……!面白い事を言うな、エルナト」

君の言葉を聞いて、思わず笑みが漏れる。
君が、王である自分を"下に見る"等とは思わなかったからだ。

抱き締められることは拒まない。
だが、君が首に手を回しても。
自分の方へ顔を近付ける事を許さない
。頬を掴み、顔を固定するようにしてやる。

「口付け等、貴様には勿体無い。
 体液が欲しいというのであれば直に与えてやる。
 王の施しだ。有難く受け取るといい」

その体勢のまま、親指で君の口を開かせる。
隙間に、垂らした唾液を落としてやる。"これで十分だろう"と言わんばかりに。
(-54) otomizu 2022/05/07(Sat) 1:52:02

【秘】 司書 エルナト → 優位 リアン

随分周りをよく見ているのだろうな、と思った。
やはり王という自認がそうさせるのだろうか。
あるいは元から面倒見のいい性格なのかもしれないが。

「疲れるんじゃない、隠し事をするのって。」
「他に知ってる人はいないの?」

流石に同室の人に隠すのは大変な気もするし、
多少は知られているのかもしれない。
それでもきっと、多くの人は君を、見た目麗しい上級生くらいにしか思っていないだろう。自分もそうだったし。
それらの努力も全て王であるためというならば、
それはもはや、執念にも近いものだな、と思った。

「そんなに王であることが大事?」

広がる黒に、これ以上ここで暴いて、
誰かが通ったら困るだろうと、指を止めて。

(-56) arenda 2022/05/07(Sat) 2:13:30

【秘】 雛鳥 エルナト → 優位 リアン

それから、"王への嘆願"が、笑い飛ばされたことに。
少年は少しだけ、泣きそうな顔をして。
ご馳走が乗ったお皿を下げられたみたいな気分。

でも、その後の行動に。
"王からの贈物"に。

「…ん……ちょうだい…………?」


舌を出して、受け止めるように。
垂らされたそれを、口の中に運んで。
ぬちゅ、と口の中で転がして、絡めて。
君の顔を、とろんとした目で見つめながらずっと、そうして。
それからようやく、こくん、と喉を鳴らして飲み込んで。
はぁ、と漏れた熱い吐息は。
すこしばかり君の香りに染まっていた。


「ねぇ、もっと……もっと欲しい…………」


上気した顔で、尚も求めるように口を開いて待つ少年は。
さながら、雛鳥のようにも見えるだろう。
(-57) arenda 2022/05/07(Sat) 2:21:07

【秘】 優位 リアン → 雛鳥 エルナト

「昨日までは、誰も知らなかった。同室の彼とはここ最近までお互いに干渉しないようにしていたからな。
 なるべくなら隠しておきたいものではある。気持ちの良いものでもないだろう」

君を含めて、3人だ。たったそれだけの人間しか知らない話。
醜いものに対して人間は態度が変わるものだ。こちらがどれだけ努力しようとも。

「大事だな。
 元々そのように育てられたということもあるが、何より自分の気を緩めないためという理由もある」

王であることは、権力のある立場にあることと同時に プレッシャーを常に与えられる立場に就くということだ。
日頃から模範であり、善くあるための努力を欠かさないように。
そういった思いを抱えて。

王で有り続けることを望んでいる。

(-63) otomizu 2022/05/07(Sat) 2:45:36

【秘】 王 リアン → 雛鳥 エルナト

強請る声を受けながら、口の中に溜まっていた唾液を与え終えると。流石に何度も、すぐに与えられるものではないから 一度手を離し、自分の口元をハンカチで拭う。

「欲しいのなら、与えてやる。
 舐め取ってみせろ。まさか、垂らさないと飲めないなどとは言うまいな」

腕を捲り、傷と痣で埋まりきっている肌を露わにする。
裁縫用の裁ちバサミを取り出せば、一度息を吐いて―――吸ってから。
自らの腕に思い切り突き立てる。
歯を食いしばり、苦悶の声を飲み込んだ。

眉を寄せたままハサミを抜き去り、君の目の前に 腕を差し出す。
ぼたり、ぼたりと零れ落ちる鮮血が床を汚していく。
白いブレザーにも、赤が飛び散り 良く映える事だろう。
(-65) otomizu 2022/05/07(Sat) 2:55:51

【秘】 共謀者 フィウクス → 王 リアン


「────、」

不意に腕を引かれて、反射的にそちらを見て。
結ばれた握手の形にひどく苦い顔をした。

形だけでも笑みを返す事のできない自分が。
心にもない返答しか返せない自分が。
それらへの自己嫌悪が苛立ちとなって内に向いた。


「………馬鹿が」

「気が逸ってしくじるなよ」

案の定不機嫌そうに、なんとも回りくどい返答だけを返して。
手が離れれば、今度こそ何処かへ向けて歩き出した。

心で、言葉で、態度で応える事のできない自分には。
結局のところ、行動とその結果で応えるのが精一杯だ。
(-71) unforg00 2022/05/07(Sat) 5:17:29
リアンは、フィウクスの手を 今度こそ掴んだ。
(a15) otomizu 2022/05/07(Sat) 5:43:08

【秘】 月鏡 アオツキ → 王 リアン


「そこは長年の王としての勘で戦って貰って……おや。
 また、疑いましたね〜? 将来も誓っていたんですから、もういませんけれど」

この話はここまでにしましょうと話を切る。
アオツキが態々こんな冗談を言えるようには見えないが、如何せん裏に含まれていそうな感情は顔に出なかった。


「よくおわかりですね〜。そんなところです。
 まったく……生徒にこんなことを考えさせているなんて、
 私も少し口が悪くなりそうになりましたよ」


「さて、そんな"病気"が存在したなんて……初めて聞きました。
 善悪は君の心が決めているんでしょうか……?
 そうでなければ、今頃真っ黒ですよ」

君のような心の持ち主が、こんな"仮面"で生き延びられていたなんて。贔屓せずとも、既に酷い状態になっていることがわかる。動ける程度でよかったと思うほどに。

「君は進行を遅らせるべきです。
 何よりこれ以上酷くなれば君が動きにくいでしょう」
(-74) toumi_ 2022/05/07(Sat) 7:50:33

【秘】 月鏡 アオツキ → 王 リアン

事情こそ知らないが、その痣に指を這わせる。
痛みを与えぬように、優しく触れて。目を細めた。

「夜に抜け出して下さい、お酒飲んでみますか?
 食事を残して下さい、……わ、悪いことです。

 あまり許されないこと探し、私も手伝いますから
 君たちが暮らしやすい学園を作る為にですよ。
 だから、動けなくなったら知らせて下さいね。

 私たちは君の味方です。

 今日はこの後は休んで……
 少しぐらい悪いこと考えてみるように」
(-75) toumi_ 2022/05/07(Sat) 7:52:08

【秘】 雛鳥 エルナト → 王 リアン

「おや、じゃあ意外とレアだ。」
「嬉しいね、王の秘密を知っちゃった。」
「穴倉に叫ばないといけないかもね。」

ロバ耳の王様。
本好きな少年らしいジョークであった。
勿論、実際に口外するようなことはしない。
隠されたものを暴いて広める趣味もない。

「……そう、やっぱり貴族って。」
「そう言うのがとっても、大事なんだね。」

という顔は、此処に来て初めて少しばかり陰りを見せた。
少年と同室の彼が貴族の生まれであるというのは、だれしもに知られている話。
彼も常に模範であろうと、立派な大人であろうとしている。
そのために"治療"を受け、薬の力まで借りて。


「……あんまりわかんないや。」
「肩書き通りに振舞うのって、疲れそう。」

なに一つの重荷も背負ってない少年には、
その覚悟も、プレッシャーも、理解はできないのであった。

(-79) arenda 2022/05/07(Sat) 16:59:57

【秘】 雛鳥 エルナト → 王 リアン

「ぅぁ………」


体を離されれば切なげな声。
しかし給餌がまだ終わらない事を知れば、
はやく、はやくとせびるように自分の体を抱いて。

鮮血が、溢れて。


「あぁ………っ」


という小さな叫びは。
その腕のグロテスクな様相に。
突き立った鋏が齎した生々しい傷に。
……ではなく。

床に零れてしまったご飯への、悲しみから。


でも、すぐに新鮮なご飯の方に目を向けて。
君の手を、抱くように掴んで。
服が汚れようと気にすることもなく。
その傷を上から、下まで。
這うように、ぬるりとした舌が撫で上げるように。
動いて、血を掬っていく。

「…おい、しい………リアンさんの……とっても…美味しいよ………」


ほんの少し前まで、血を口にするのには抵抗があったのに。
今はもう、何も感じはしなかった。

血を吸いだそうと強く吸い付けば、
君に強い痛みを与えるだろうか。
(-80) arenda 2022/05/07(Sat) 17:07:07

【秘】 王 リアン → 月鏡 アオツキ

「善処はするがな」

なんとか、数日後には手を取り合えるようになるのだから やればできるものである。
君の人間関係については 話を切られれば、それ以上追及はしない。
気になりはするが、あまり触れられたくない部分に積極的に触れようとは思わない。

「そのための閉鎖空間なのだろう。
 本来であれば、こんなことを考えさせないようにすることも仕事のうちのはずなのだが―――そうされていないのも、わざとなのだろうか。雑な仕事をしているのかは、分からないが」

「さあ、どうだろうな。
 僕は相手に与えた感情の種類で変わると思っているが……そうであるのなら、変えられるところは―――」

ないんじゃないか、という声は出てこなかった。
君の触れる指先が優しかったからだろうか。
少し驚いたくらいで、顔を顰めたりはしなかった。見た目がひどくなるばかりで、痛みはないのかもしれない。
(-88) otomizu 2022/05/07(Sat) 20:09:12

【秘】 王 リアン → 月鏡 アオツキ

「―――はは。それは、面白いかもしれないな。
 誰にも迷惑をかけない悪いことであれば、王の立場を揺るがすこともないだろう」

目を細めて、楽しそうに笑う。
実習生である君が、"悪いこと"を勧めてくれる事自体も含めて。

「最悪、治療を受ける事も考えるさ。
 僕はその立場上―――特権を持っている。必要になるまでは使わないつもりだが」

「あまり周りを不安にさせたくないからな、出来る事はやってみよう。
 アオツキ先輩と話せてよかった。感謝する」

機会が貰えなかったら、君が味方してくれることも 学園に疑問を持っている事も知らないままだっただろうから。
(-89) otomizu 2022/05/07(Sat) 20:11:21

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「ふ―――叫んだ結果、学園中に秘密が広まったとして。更なる信頼が得られるようになるなら良いのだがな?」

ジョークに乗っかる形で、小さく笑う。

「人に寄るだろうさ。僕はそう育てられたが―――今は、王族から追放された身だ。
 僕がこうして王として振舞うのは、自分がそうしたいと思っているからに過ぎない」

望まれてそう振舞う必要がある人間と、そうでなく 自分を肯定するためにそのように振舞う人間の違い。
前者のプレッシャーは酷いものだろう。少しの失敗が人生を成功から遠ざけるのだ。
後者である自分は、実家の人間を反面教師として より善い王となり、見返したい気持ちもありはするのだろうが。

「まだ知らなくても良い事だ。
 けれど、全く分からないということもないだろう?図書委員として、相応しい振る舞いを求められたことはないのか?
 例えば、普段ズボラな人間でも、図書委員になって本を乱雑に扱うような姿を見せたりはしないだろう」

(-99) otomizu 2022/05/07(Sat) 21:15:01

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「ッ、ぐ………」

自ら傷付けた腕が、燃えるような熱さを伝えてくる。
額に汗が滲んで、噛み締めた歯の隙間から 時折熱い息が漏れた。

好きなようにさせる。自分はただ与えるだけ。
傷を舌が這う度に、鋭い痛みが伝わって。

「―――ッ」

君の唇が傷口を強く吸い上げる。
声にならない悲鳴のような何かが、喉を通り 外へ出て行く。
強い痛みが信号として伝わると目の前がチカチカとして、壁に空いている方の手をついた。
痛みに慣れていない体は、本能的にそれから逃げようとするが 理性でそれを食い止める。
逃げるなんて、情けないこと。してやるものか。
(-100) otomizu 2022/05/07(Sat) 21:15:30