人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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【教】 裁判官 リーベルト



『 ステージと法廷……
  舞台は違いますが、共に頑張りましょう。

  無事に終わったら
  霜降り肉食いに行きましょうね!! 』


[己の昇級まで喜んで貰えたことが、嬉しかった。

――結んだ約束が彼の重荷となる日が来ることなど、想像もせずに。]
(/4) rinto 2019/04/17(Wed) 0:50:43

【教】 裁判官 リーベルト

[気付くのが遅れたのは出張期間中だったせいもあった。
反応がなくとも、彼なりの妙な気遣いとばかり。

頼りがないのは元気な証拠だろう。
落ち着いた頃に、初主演の感想を尋ねよう。
そう、楽観的に捉えていた。

例の諦めの悪い女性団員から、彼まで質問攻めにあっているとは思わなかった。
個人情報を保護してくれた事を知ったなら、心底感謝した。
彼女からのメッセージ群には、法廷まで押し掛けて来かねない鬼気迫るものがあった。


舞台というものは、決して一人では作れない。
たとえ主役を張れる程の才の持ち主であったとしても、だ。


脚本家。演出家。演技指導者。振付師。
音響。照明。小道具大道具。背景美術に衣装係。
演者も、メインから端役に至るまで。

一つのカンパニーが一致団結して、劇場に観客が入って、初めて舞台は完成する。
何一つ欠けても成功はない。

彼女主演の舞台は、主演一人の舞台だった。
その他の出演者とスタッフは愚か、観客までもが置いてきぼりだった。

――今、『大勢の人に支えられて立っている』ことを身に染みて感じ、心から感謝出来る彼ならば。
きっと素晴らしい主演俳優となれるだろう。]
(/5) rinto 2019/04/17(Wed) 0:50:46

【人】 裁判官 リーベルト

[差し出したハンカチは土砂降りの雨に打たれたみたいに、すぐに使い物にならなくなってしまった。
抱きしめたままだったから、反応>>1があっても微かに首の動きが伝わるのみ。

無理に話をさせる気はなかった。
話したければ話してくれれば良い。
そうでなければ、聴き流してくれると良い。
必死に紡いだ言葉が君の心に届くかどうかはわからなかったけれど。


ただ、腕の中の君が、ひどく儚く思えた。



すっかり濡れてしまったワイシャツが、
胸にぴったりと張り付いた頃。

顔が上がった>>3なら、台無しのイケメン顔を改めてティッシュで拭ってやった。]


  強そうでしょう?
  実際僕らは強いですしね。


[戦女神でもなんでもないけれど、怖いものなどない気がした。

同じ過ちは二度と繰り返さない。
今度こそ観に行こう。
ひと回りもふた回りも成長した、彼の晴れ舞台を。

往生際の悪さもまた、彼の長所だ。
一つの物事を好きで居続けられることは、立派な才能だと思う。]
(122) rinto 2019/04/17(Wed) 0:50:54

【人】 裁判官 リーベルト

[南瓜コロッケを差し出されるまま口にした彼>>4を眺めながら、小さく笑みを浮かべた。
久方ぶりに顔を合わせた彼は以前に増して痩せて見えたから、目の前で食欲が示されたことに胸を撫で下ろした。]


  美味しいですか?
  良かったです。


[他に食べたいものがあったら買ってきます。
そう言いかけたけれど、それよりも傍に着いている方が良いと思った。]


  お互い様です。
  ……僕も、随分とお世話になりましたから。



(123) rinto 2019/04/17(Wed) 0:51:01

【人】 裁判官 リーベルト

[そうしてあれやこれやと話を聴いた。
会えなかった期間を埋めるように。

劇団のこと、舞台のこと、
今までのこと、そして、これからのこと。
取り留めもなく色々な話をした。

結局お暇したのは、日付が変わる頃だった。
帰り際、どこかすっきりした表情の彼を見て、]


  ( もう、大丈夫そうですね。 )


[そう思ったことをよく憶えている。

翌日。
無事に第二の人生の幕を開けられた一報が届いたなら、賛辞を贈るとともに飲みに誘ったのだった。]*
(124) rinto 2019/04/17(Wed) 0:51:06

【秘】 裁判官 リーベルト → 舞台役者 ヴィクトル

[頭脳明晰で機転が利き、人望も厚かった彼。
その気があれば、一流企業への入社も容易かっただろうと思う。
サラリーマンとして働きながら細々と芝居を続けることも、趣味と割り切るならば可能だっただろう。

けれども、
舞台へ賭ける想いが人一倍強いことを知っていた。
片手間の趣味など望んではいないとわかっていた。
名門大学への入学卒業を成し遂げながら、職業として役者を目指していたのだから。


もし仮に彼が、己の為に夢を捨てていたとしたら。
胸ぐらに掴みかかって、一発食らわせていたと思う。


お前の覚悟はその程度だったのか。
報酬が目的で役者を志したんじゃないだろう、と。

彼自身が別の道に興味を持ったり、体力的に潮時を見極めたのであれば、それはそれ。
新しい人生を応援しよう。

そうでないのなら、絶対に許さない。
己自身をも許せないだろう。
]
(-49) rinto 2019/04/17(Wed) 0:57:06

【秘】 裁判官 リーベルト → 舞台役者 ヴィクトル

[何より。
生涯に渡り第一線で活躍出来るような稀有な役者に必ずなれると、僕は信じている。

彼がどう思うかはさておき、収入面は全く気にしていなかった。
仮に彼が専業主夫を望んだとしても、支えてやれる程度の稼ぎはあったと思う。

人より頑丈に出来たこの身。
病に伏すことも少ない。

順調な昇進を果たせるかは、己の裁量に掛かっているけれど。

彼の劇団がどうかは知らないが、世間一般の役者は1ステージごとのギャラ制と聞く。
稽古中の給料は出ないのが常識らしい。
役者になっても結局副業が免れないのなら、バイトよりも永久就職の方が待遇はずっといい自信がある。

たとえ、
己の存在が足枷となったとしても。]
(-50) rinto 2019/04/17(Wed) 0:57:14

【秘】 裁判官 リーベルト → 舞台役者 ヴィクトル


[彼の想いを疑うことは無い。
信じていないわけではない。
危惧するのは、不安なのはただ、彼の輝かしい将来をこの手が奪うことだ。

ある意味己も普通の社会人ではない。
己に限らず、裁判官は世情に疎い、などとよく言われる。

知らず恨みを買うこともある。
僕の決断一つで、被告のその後の人生が決まる。
決して光ばかりが降り注ぐ道ではない。


それでも、だからこそ――
隣に君が居てくれたなら、と。

己が暗闇に惑いそうになった時、手を握っていて欲しい。
君という導と共にならば、困難な道も歩いて行ける気がするから。


『 ──僕が今ここに居られるのも、
  君のおかげなんです。

  だから、』


[言葉の続きを伝えられるのは、きっとそう遠くない未来。]*
(-51) rinto 2019/04/17(Wed) 0:57:19

【見】 最上 雪

─回想・思いが篭ってしまった経緯─



[こうまで感情が乗ってしまったのは、
もう一人の友である『兄』の方の電話。
その内容を思い起こしてしまったのもありました。


水曜の深夜に突然掛かった電話。
そこで聞かされた、一つの告白。
義弟を、家族を、職場の方々を、私達を。
守るために練っていた計画のことを。
そして、それを達成するために必要な
材料の一つが自身の命であったということ。
その場所に、海を選んでいたことも。


─────それが、友である義弟より
思いの丈を打ち明けられ、心揺さぶられたせいで
実行が出来なくなりそうだという
消え入りそうな声で呟かれた彼からの本音でした。]
(@20) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 0:59:00

【見】 最上 雪

[嗚呼。この友たちは、兄弟は。
どうしてこう次から次へと
私に絶句するようなことばかり
打ち明けてくださるのですか!



─────良かった。
貴方が海に攫われてなくて本当に良かった。
友よ、貴方の勇気は決して無駄では無かった。
もし、間に合っていなかったら…………。
気付くのが。思いを伝えるのが
間に合っていなかったら──────ッ。



何やら熱いものが込み上げて
目頭も同じように燃えるような熱さを覚えましたが
その思いと正体は自分自身が
よぉーく知っておりますとも。]
(@21) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:00:28

【見】 最上 雪

  ……友よ、よくお聞きなさい。
  貴方より年下の身ではありますが
  私は今、この身の内に強い怒りを覚えています。
  ───── お 分 か り で す ね ?



[ヒェッとか一瞬聞こえてきたけど問答無用。
こればかりは私も言わずにいらいでか。
そしてそれはそれはもう懇々と、懇々と
親切丁寧懇切豊かに教えましたとも。


貴方の義弟である我が友は今までずっと
(無自覚に)貴方への想いを抱え続けていたことを。
貴方が褒められるたび(無自覚ですが)
嬉しそうにしていたことを。]
(@22) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:00:46

【見】 最上 雪

  そして、彼が貴方に思いを伝えた後。
  彼は私にこう言いました。
 「あいつが、俺の側に居てくれて良かった。」

  ……そう言って、静かに泣いたんですよ。あの人が。
  私の前では滅多に泣かなかった、あの人が。


[その一言にどれだけの思いが込められたのか。
側で相談に乗り、お話を伺っていたからこそ
そこに込められた万感の重さを理解出来たばっかりに。
今の貴方へ抱く怒りはもう、ええ。
はち切れんばかりに溢れるほどでした。]
(@23) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:01:07

【見】 最上 雪

  友よ────蘭志郎さん。
  貴方、常々私にこう仰ってましたよね?



 「────あいつに、家族を二度も失わせてたまるかよ。」

  ……どの口でそれを仰ってたんですか??



  家族を失わせたくないとのたまった貴方が
  何故勝手に一人で計画立てて
  勝手に家族や私たちの為だと言って
  勝手に一人で消えていこうとするんですかね?
  それこそ貴方の言う“家族を失う”に
  当て嵌まるんじゃございませんかね
  何さらっと友に一生物のトラウマを与えようと
  しているのですかこのお馬鹿さんが。



[嗚呼、友相手にここまで怒ったのは初めてですね。
何か絶句してるけど知りません
私は私で言わせていただきますとも
そうでなければこの怒りが可哀想です。]
(@24) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:01:35

【見】 最上 雪

  …………友は。ある日突然。
  何もかもを奪われたのですよ。

  その苦しみを……本人の次に知るのは。
  ─────12年間側にいた、
  貴方自身ではありませんか…………っ。


[ええい涙よ、鎮まりなさい。
今はまだ、その時ではございません。
まだ、まだ伝えていない言葉が山程あります。]



  …………私、嫌ですよ。
  友が貴方の遺影を見つめる瞬間も。
  そんなことで貴方の弔辞を読むのも。
  貴方を見送る友の姿を想像することも。
  貴方と会えなくなるのだってねえ、
  全部、ぜーんぶ嫌ですよ。ねえ。
(@25) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:01:57

【見】 最上 雪

  …………何とか、言ってくださいよっ………!


[最後は八つ当たりに近い言葉をぶつけてしまいました。
嗚呼、これは後日謝らねば。

しかし友を思って怒ったつもりが
気付けば自分のエゴで怒ってしまいましたね。
けれど、貴方を突然失う友の姿を想像すると
それこそ胸が張り裂けんばかりの思いですよ……っ。]




  生きてて……  本当…………良かった…………っ。   
(@26) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:02:14

【見】 最上 雪

[嗚呼。深夜午前2時丑三つ時。
互いに電話越しでわんわん泣いてる男二人だなんて
馬鹿ですよ、最大級の馬鹿ですよ。
端から見ればきっとただの馬鹿ですよ。
女性陣に「男って馬鹿ね」って言われたら
否定出来ない姿ですよ、ええ。


女性陣よ。
男ってね、単純なんです。
単純だけど面倒くさくて結構遠回りして。
だからね、そういう時は
優しく指摘してあげてください。


相談したくても色んなことが邪魔して
素直に言えない生き物達ばかりですから。]
(@27) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:02:42

【見】 最上 雪

[宇宙の大局や『人理』と呼ばれる人の歴史から見たら
きっと話にすらならない埋もれゆく事柄なんでしょう。


ですがね、私は、私は。
そうして生きてきた貴方がたのことが
心の底から好きだったんですよ!]
(@28) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:03:36

【見】 最上 雪

  ────貴方達はね、言葉が足りません。
  もっと相手の心を知ろうとなさい。
  何のためにその舌と耳はあるんですか。


  少なくとも、対話を試みるのを諦める。
  一人で何でも解決しようだなんて
  それこそ手数も少ない愚の骨頂ですよ。
(@29) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:03:59

【見】 最上 雪

  貴方達はね、単純なんです。
  話せば8割方が解決するような
  そんな内容ばーっかりですから。


[あ、この話は友にするべきでしたね。義弟の方の。
まあでも今はこちらの方が重要なので
これはこれで良しとしましょうか。]



  それで何ともならないならば、
  こうしてまたお話ししてくださいな。
  ────貴方がまだ、
  私を友だと思ってくださるのであれば。
(@30) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:04:31

【見】 最上 雪

[その後、もう一人の友との約束により
この夜の出来事は友へ一切語っておりません。


これが、後僅かなところで
想う者同士が永遠の別離になりかねなかった。
そんな小噺にもならない記憶の端くれです。]**
(@31) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:04:50

【独】 舞台役者 ヴィクトル

/*
あああ……ありがとう……ありがとう……

でも、胸ぐらつかまれて殴られて
「お前の覚悟はその程度だったのか!」と
言われてみたかったのもある……はぁはぁ()
(-52) nuruko 2019/04/17(Wed) 1:18:51

【独】 最上 雪

/*
なんで17から19にかけて残業が入るのですか……orz
私が黙ればDanteさんも黙るのですよ……っ!?

ごめん頑張ったけど何ともならなかった(土下座)
(-53) 塩胡椒 2019/04/17(Wed) 1:29:07

【独】 青星 ロキ

/*
さて、どうしようかねぇ

どうするんだ、ってロキをみるとこのままにする気はないらしいですね
(-54) syuo 2019/04/17(Wed) 1:39:18

【独】 青星 ロキ

/*
まずはねるけど……
(-55) syuo 2019/04/17(Wed) 1:39:32

【人】 裁判官 リーベルト

─ SA到着の少し前・車内 ─


[己がお茶を吹き出してしまったのと同様、運転席の彼も驚いた様子>>24だった。
それでも車体がぶれることがなかったのは、流石元プロ運転手。]


  口の達者な聴き上手でしたからね。
  パーソナリティーの仕事はぴったりでしょう。


[どうやら司会進行役は僕らの共通の友人らしい。
明朗な声を聴いているだけで、彼の向日葵のような笑顔が目に浮かぶようだった。
対するゲストは淡々と、事務的な返答を続けていた。

ラジオを聞きながら浮かぶ表情は、弟の成長を喜ぶ兄のもの。

兄に負けず劣らずの捻くれ者で石頭だが、根は真面目な良い子。
そう、兄は思っている。

検事である弟も己同様、多忙な日々を送っている。
行動範囲が被っているから顔を合わす機会も多い。
その都度ヴィクの話をし、ヴィクとのツーショット写真を見せ、ヴィクとお揃いで購入した品々を自慢してきた。
同じ話を散々聴かされて弟がいい加減うんざりしてしまっていることに、兄は全く気付いていない。


そのうちに紹介出来る機会も来るだろう。]
(125) rinto 2019/04/17(Wed) 5:28:29

【人】 裁判官 リーベルト

[サバクンジャー参加の依頼を彼に持ち掛けた時。
正直なところ、断られなかったのが意外だった。
数年来の友で元々の信頼関係があったとはいえ、あまりにすんなりと快諾された>>25ものだから、内心『マジで?』などと思ったのは記憶に新しい。

考えてみれば、ヒーローショーも舞台は舞台。
役者経験のある彼にとっては得意分野だったのだろう。
集まった仲間たちと共に活動を楽しむ彼を見て、誘ってみて良かったと思ったのも事実だ。

復帰の足掛かりとなったかどうかは定かではないが、
己にとって良い人生勉強となったように、
彼にとっても良い経験となっていたなら嬉しい。

まさか人望があるとまで評される程に成長出来るとは思っていなかった。
ただただ、集結してくれた仲間たちに感謝である。


彼が仲間になってくれるなら、ブルーと決めていた。
吸い込まれそうな瞳の色が第一の理由。
そしてグループの参謀、リーダーの右腕と言えば青だろうと思ったのだ。]
(126) rinto 2019/04/17(Wed) 5:28:35

【人】 裁判官 リーベルト



  かもしれませんね。
  うん、よく眠れました。
  ……ふふっ。

  流石の素晴らしい乗り心地でした。
  長時間の運転、本当にお疲れ様です。


[サービスエリアの駐車場に着いたなら、シートベルトを外して運転席へと身を乗り出し、頭をふわりと数回撫でた。
裏方人生含め、よく頑張りましたねの気持ちを込めて。

回り道でも、一歩一歩着実に夢へと歩を進めている。
挫折さえも糧として物事をプラスに捉えられるようになった彼は、以前にも増して強く、優しく。
いっそう眩しく輝いて見えた。]
(127) rinto 2019/04/17(Wed) 5:29:00

【人】 裁判官 リーベルト



  おや。冗談でしたか。


  ……それだけ印象深い思い出でしたし、
  思い返せばあれはあれで、愛おしい時間でした。
  許して貰えてよかったです。

  ふふ、違いないですね。


[過去の僕が今の僕を知ったなら、糸目を点にして驚くに違いない。向けられた悪戯っぽい笑み>>26に、くすりと微笑み返す。

懐かしい思い出話へと話題を移してみれば、温かい表情の横顔が見えた。

「いつまでも出逢った頃のままでいよう」などという大意の歌詞を唄うラブソングもあるけれど、僕らの場合は出逢った頃のままだったなら決して今一緒には居なかった。

数々の奇跡が重なり、反発し共鳴し、お互いに本音でぶつかり合って来たからこそ今がある。]
(128) rinto 2019/04/17(Wed) 5:29:09

【教】 裁判官 リーベルト

[何故だろうか。
彼のやることなすこと、全てが癪に障っていた。

どうしてこんなに心がざわつくのか。
自分でもよく分からなかった。
可能な限り関わらないようにしていたし、相手からの心象が悪いだろうことも予想がついていた。

当時の僕は、人との交流を軽んじていた。
むしろ馴れ合いを避けてきた。
そもこのカフェでバイトを始めたのは、課題の為。

僕の歪んだ性格を見抜いた教授から薦められたプログラム。
端的に言えば『性根入れ直して来いの刑』。

ところが僕には、残念なことに自分の何が悪いのかさっぱりわからなかった。
信条は「正論を正直に言って何が悪い」。
故に、仕事の能率よりも客への忖度と仲間との絆を重視するような彼の方が手厚く扱われていたことが、不愉快だった。

今思えば、単なる醜い嫉妬心。

己には持ち得なかった能力――自分ではなく誰かの為に懸命になれる力を、ヴィクはごく自然に有していた。
そんな彼に対する苛烈な羨望と、己の能力が思うように認められないことに対する葛藤、焦り、屈辱感。

一方的に目の敵にしていた相手が、わざわざマンツーマンで己を指導しようというのだ。
僕からすれば、飛んで火にいる夏の虫。
ここぞとばかりに日頃溜めていた対抗意識が爆発してしまった。

そう。当時の僕もまだ幼く、青かった。
]
(/6) rinto 2019/04/17(Wed) 5:30:56

【教】 裁判官 リーベルト



  やれやれ。良く吠える犬だ……、
  おまけに癇癪持ちの乱暴者と来た。
  どうやら飼い主の躾がなってねぇようですね。

  許可を得ないと何も出来ない上、
  暴力で解決しようとする。
  これだから馬鹿は困ります。


  お生憎様。
  貴方に教わることなんて何もありません。

  僕の方がずっと優秀ですから。


[彼がダブ……
なんだって???

その名を聞いただけで胸焼けして来そうな呪文を唱えねばオーダー出来ない飲み物を愛飲している>>/2、なんてことは知らない。

もし知ったなら、あの頃の僕は
「そんなもん愛飲するから
 年がら年中貧乏なんじゃねーですか。」
そう言ってまた彼を煽ってしまっていたと思う。]
(/7) rinto 2019/04/17(Wed) 5:31:12