人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

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視点:


【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト

「───………」

後ろから抱き留められれば、
誤魔化そうとしたものは、誤魔化し切れず。
ぴき、と言う音の後に少女の面は、身体は、
成熟した女のものになる。

それでも、その中味は変わらない。


「……わ、」

「……分かった…………。」



艶やかな女の声は、困惑を宿したまま言う。
誰もいないところでなら、と言ったのは自分だ。
自分の言ったことと、あなたの言葉で、
それはもう供物にならざる負えない。

優しい声で囁けば、囁かずとも、抵抗の余地も無い。
あなたに捧ぐ雫の源泉は、逃げる事も無い。
自覚の無い自己犠牲は、都合よくあなたに使われる。



──さあ、今日も、悪魔に供物を捧げよう。
(-250) Rurux_is_me 2022/05/06(Fri) 20:54:41

【秘】 高等部 ラピス → はなわずらいの トット

寝息を立てる姿を見て、黙り込む。
最初からそこに声は無かったけれど。

ゆっくり、手袋を外す。
その下にあったのは、所々が青い鉱石で覆われた肌だった。
夜空を映したようなそれは、まるで
ラピスラズリ
だ。

眠りに沈んでいくあなたの頭にそっと、その手を置く。
きっと記憶にも残らないかな、なんて思いながら数度撫でて。
カップの側に置かれた花を指先で拾い上げて、大事に抱える。

大人たちが迎えに来るまで、少女はずっと側にいた。




ありがとう。良い夢が見られるといいね。
………おやすみ、トット。
(-251) dome 2022/05/06(Fri) 20:55:26

【秘】 はなわずらいの トット → 司書 エルナト

「ゎ」

体を支えられて、ハッとしたようにそちらを見る。
少しだけ元に戻ったような様子は、あなたの恍惚とした顔に、耳に残った蜂蜜のような声に、また溶かされて。

「……ん〜ん」「だいじょぶ!」

今度はさっきより確かな歩みで。

「おれ ほんとにうれしいから」「おれいにあげる」

「あは」


風に乗るように、ひらりと開けた扉の隙間からすり抜けた。

……それから、トットが戻ってくる事はなかった。
少なくとも、今日は。
(-252) susuya 2022/05/06(Fri) 20:59:24