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エルヴィーノは、が上げたその慟哭は真昼の庭に響いた。 (a31) eve_1224 2023/09/30(Sat) 15:58:36 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → リヴィオあなたは騒動の後、署に出向く機会がいくらかあっただろうか。 それともあなたの友から話を聞く機会があっただろうか。 いずれにせよ、あなたが教育係を務めたひとつ下の後輩が、銃に倒れ入院しているとの知らせだ。 怪我の詳細は肩関節損傷、鎖骨下動脈損傷。 噴水のように吹き上がった赤い鮮血は、その場に居合わせた警官が圧迫止血を施し命をとりとめたらしい。 あの日仰いだ協力の約束。 その仕事の最中、署長代理逮捕の大金星との引き換えにしては大きすぎる代償だ。 あなたがその病室を訪れるのはいつ頃だろう。 1週間以内の事ならば、ベッドの上の男はあなたににこやかな笑みを浮かべて迎えるはずだが――――― (-312) eve_1224 2023/09/30(Sat) 16:19:35 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ>>5:-513 「知るか、お前には聞きたいことが沢山あったんだ。 だけどなあ、聞くよりも調べてやった方が、 "嫌な顔"が見れると思ったんでね」 楽しげな様子なのには少し首をかしげたが、 本当に嫌な様子は見えないので内心はほっとしていた。 「そうだな、覚えてる分を除けば今後も お前の名前 だけは覚えておこう。そろそろ女の名前を覚えるだけで手一杯だったところだ」 全てが貴方自身なのだろう。 そして見えないそこにも貴方がいる。 それをしっかりと自覚できればもう不安なものはない。 いくらでも探してみせるし、いくらでも覚え続けてやる。 人は変わるものと変わらないものがある、 それがちょっとオカシイのが目の前の奴というだけだ。 「大盤振る舞いだな? どうした、今度槍でも振るのか。 終わったらカンターミネとも食事をする出所パーティーでもする予定なんだ。 さっさとこの優秀な情報通が解放されるのを待っていてくれよマイハニー」 貴方が自分に向ける感情も自分が貴方に向ける感情も、 何かと比べれば些細な者で、それでもかけがえのない唯一のもの。 逃がそうとしなければ、執着もそこそこに。 犬とはまた違う方法で、猫らしい男は貴方を見つけ続けるのだろう (-313) toumi_ 2023/09/30(Sat) 16:26:06 |
【妖】 路地の花 フィオレ優秀な人は引く手数多でいいことねえ、なんて言う。 その分頼られて大変なのだろうけど。 「そう。妥当な処分が下るといいわね」 下手人の捜索が始まっていると聞けば、少しだけ目をそらすようにして。 それでも、それ以上の動揺はない。 協力者がうまくやってくれているだろうから、よほどのことがなければ足がつくこともないだろう。 そして何より、目の前の彼に知られたくはないものだったから。 あの時のことを見られていたなんて、彼女には知る由もないのだ。 「もう!前から尊重はしてたと思うんだけどっ」 「あなたが何してようと勝手に喜んでる女なんだから。 まあ……しつこく付きまとってるところを言ってるなら、たまには放っておけって言うのも分かるけど」 「不機嫌になったくらいで離れるような女、つまんないでしょ」 黙って近くにいるくらいはするのだろうけど。 「病人食の方が好みだった?」なんて揶揄いながら。 「それなら許してあげる。軽めのグラス選んだから、そんなに力入れなくていいわよ」 それじゃあ、と気を取り直して。 「お疲れ様、テオ。乾杯〜」 テーブルの上で、グラス同士をぶつけ合うのだろう。軽い音が響いた。 ($5) otomizu 2023/09/30(Sat) 16:56:31 |
【秘】 歌うのが怖くとも カンターミネ → 摘まれた花 ダニエラいつもよりずっと控えめな甘え方。 それはどうしても、何かを我慢するようにしか見えなくて。 心の内がじくりと痛んだ。 その手を取って、ゆるやかにいざなう。 引きずる事も、迎えに行くことも簡単だ。 でも、カンターミネは、出来ればあなたの意志で 傍へ来ることを選んでほしかった。 これが強制では、ただの自分のエゴではないと信じたかった。 横たわったその顔にかかる髪を、少し退けてやる。 いつもの寝顔と違う表情にまた、じくり。 小声で運転手に指示を出すと、向き直って。 「……、una regina fulgida e bella al pari d'una fata siede accanto alla culla tua dorata...」 少しでも。ほんの少しでも、今が穏やかであるようにと、 前と同じ子守歌を歌って、怪我のない箇所を撫でさする。 やがて、ラップトップの端末から通知が届くのだろう。 あなたを起こすまでの間、これはずっと傍から動かなかった。 (-314) shell_memoria 2023/09/30(Sat) 16:56:38 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ「そっか。 ああいや、無理に会おうとは思ってねえよ。」 素直に貴方の言葉を聞いて。 頷いている。 「ハハ、手厳しいな。 無理矢理引っ張った覚えはないが、心に留めておくよ。 …幸せで満ち溢れた人間なんて居るのかね。」 自分の幸せなど長らく考えていなかったから そんな風に零す。 無理矢理体を持ち上げられると 痛みに呻くだろう。 肋骨と足が特に痛むが 肩を借りれば何とか気合いで動くことは出来そうだ。 (-315) ぴんじぃ 2023/09/30(Sat) 17:01:28 |
【秘】 favorire アリーチェ → 花浅葱 エルヴィーノ>>-216 「……よかった。 何だかんだ、正直言うと選んだからには、ね。 喜んで貰えた方が嬉しいから安堵したわ」 両の手を合わせながら喜びを素直に露にする。 この辺りの喜楽の感情を正直に見せる所は昔から変わりのない所で。 「実は推理小説、あまり詳しくないのよね…… あ、モンタルバーノは私も好きよ!あれ、あれはミステリーの方になるんだっけ…… だから買おうとした本は一回」 「……警察を、やめる事になる人が少しいそうね。 こればかりは皆各々の考えだから何も言えないけれど、 寂しいって気持ちはあるわね。 私が言えた話じゃないけれど…」 なんせマフィアになろうと考えていた女である。 寂しいですら本来言ってはいけない話かもしれないが、皆なら許してくれるだろうとの甘えだ。 「さて、本屋が閉まる前に一度どんな本が並んでるか 見に行ってこようと思うわ。またねエルヴィーノ。 次の機会には本をどっさり持ってくるわ」 この女の事だから、加減しろと言うレベルの多さの本を持ってくるかもしれない。 (-319) poru 2023/09/30(Sat) 17:32:14 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 夜明の先へ ニーノ「あら……珍しい、フレッドの方から来てくれるなんて」 あなたがぎゅうと強く抱き着くと、驚いたような顔をするけれど。 すぐに穏やかな笑みを浮かべて、少しだけ低い位置にあるその頭を撫でてやる。 フィオねえだよ、と優しい声で口にして。 あなたが熱を出してしばらく会えなかったあとに、久し振りに再開するとこんなふうに顔を埋めてくれたっけ。なんて懐かしく思いつつ。 「解放されたばっかりなんだもの、私だってこうしたかったわ」 「だから気にしないで、ね」 ちょっと座ろうか、とベンチを指して。 話が短くたって、まだ出所したばかりなのだ。体力が心配だ。 そうして落ち着いた状態で、あなたの話を聞くことになるのだろう。 うん、うん、と口を挟まずに相槌を打ちながら。だんだんと表情は曇っていく。 「そう」 「街を、出るんだ。……気軽には、会えなくなっちゃうのね」 寂しいな、と。飲み込めずにいた言葉は素直に口をついて。 しょうがないことだとは分かっているのだけれど。 「でも、フレッドが決めたことなんだもんね」 「お姉ちゃんなら、応援しないといけないよね」 (-320) otomizu 2023/09/30(Sat) 17:47:57 |
【秘】 幕の中で イレネオ → アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡張り詰めたものが一気に放たれる時のような衝撃。 貴方の抵抗ではなく、それは肉体の反射。弓なりに反る背中にバランスを崩し、転がる動作で男もまた振り落とされる。机の脚に鈍い音を立てて頭をぶつけると、茹だった頭はまたぐらぐらと揺れた。 ごろごろと転がる身体に手を伸ばす。捕まえられたかは知れない。振りほどかれるなら抱き竦めるようにしてしがみつこうとした。これは衝動的な執着だ。盛った犬のような荒い息を繰り返して男は貴方の身に覆い被さる。 許せない────見当違いの激情だけがそこにあって。 斃れた身体を仰向けに強いて追い打ちをかけた。 じゅぐ。 振り下ろす。 ぢゅぶ。 振り下ろす。 ずじゅ。 振り下ろす。 しまいには指を突っ込んで眼窩に残った部分を引きずり出そうとしたかもしれない。濡れて潰れた葡萄のようなそれは上手く掴めずに、もう何度目かの舌打ちが空気を裂いた。 ぐちぐちと微かになるいやな水音と男の息遣いだけが、しばらくの間狭い部屋に満ちている。 ────それが終われば。 男は貴方の口元を手で拭い、それを貴方の衣服に擦り付けた。 落ちついたらしく深く息をして立ち上がり、扉を開けて人を呼ぶ。 訪れた数人はその状況に驚愕の表情を見せもしたが、 深く追求することはなかったのだろう。 (-322) rik_kr 2023/09/30(Sat) 18:04:46 |
【人】 口に金貨を ルチアーノ薄く太陽に陰りをもたらす空の下。 ルチアーノは片手にブーゲンビリアの花束を持ち何度も足を運んだガレージの前に居た。 そこに同じく見飽きるほど身近に感じていた赤のフィアット500が収まることは二度とない。 鍵のかかっていない扉を開ければ真っ直ぐいつもの場所へ。 ここは誰が入ってくるかもすぐわかる席で、カウンターに立つ長躯も良く見えた。 「あんたにじゃないぞ」 花束を置いてから店をじっくりと見渡して、一つ息を吐く。 もうこの空間が無くなるのは時間の問題だ、珈琲は飲めなくなるし、皆でたまに顔を合わせた時間もなくなる。 暫くしてからテーブルにうつ伏せ目を閉じた、ここでもやっぱり眠れそうだ、今はとても疲れていたし誰も来なければ許されるだろう。 何処か穏やかな気持ちで別れを受け入れることができている。 怒りや殺意がないとは言わないが、楽しそうであったのだ、 そんな男の姿が見れて自分が嬉しくないわけがない。 ただ今は静かに休んでいたい。 大好きだったこの場所で、彼の愛したものへの想いが籠もったこの場所で。 #Mazzetto (94) toumi_ 2023/09/30(Sat) 18:15:27 |
【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡>>a33 店に置きざりにされていたコーヒーミルには、 「使用禁止 廃棄しろ」という張り紙がある。 どうも食品ではないものを曳いたらしい。 喫茶店の風上にもおけない所業だ。 ガレージはがらんとしていて、 けれど多くのものがそのままだ。 それはきっと、戻ってくるつもりだったからではない。 このままにする以外に、なかったのだ。 それ以外に、何を足すことも、何を引くこともしたくはなかった。 潮風だけが、その憩いを見守っていた。 #Mazzetto (95) gt 2023/09/30(Sat) 18:41:27 |
【独】 マスター エリカ/* 浜の真砂…しんさ?ってなんだって思ってググったら浜のまさごか、これは聞いたことある〜〜〜〜!!!となっていました。こう書くんだ。学びを得ました。 (-325) 66111 2023/09/30(Sat) 18:50:44 |
【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ強く打ちつけたことでずれてしまった眼鏡の位置を直すとか、 連絡のために携帯をまた拾い上げようとするだとか、 今は手にしていない手錠を咄嗟に探す仕草だとか。 そこここに充分な隙があって、男の手慣れなさを示していた。 雑に突っ込まれたそれを奪い取るのは難しくないだろう。 先程とは違いこの道は狭く、男は後ろを向いている。 振り向くのにかかる時間は、貴方の逃走に寄与するはずだ。 ────当然、男は追いかけるだろうが。 仕返しに砂でもかけてやれば、更に時間は稼げるだろう。 (-326) rik_kr 2023/09/30(Sat) 18:52:37 |
【独】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ[10:00] よく洗車された白いバンは街の様子によく溶け込んでいた。 賑わいと反対に駆け出していくことを不自然に思うものは殆ど居ない。 未だ街の中央はそわついた雰囲気に満たされている。敷かれた法案を過去にするように。 其れ自体の撤廃は未だ知れたばかりではあるものの、人々の安寧を喜ぶように受け入れられた。 締め付けの強い法案は元より島の雰囲気には合っていなかったのかも知れない。 パレードはそれと関係の無いものの、人々の解放感を受け入れるには十分な土壌だった。 東南アジアの市場を仕切る人間の顔は、三日月島では目立つ。 国外の人間への当たりは著しく強いというわけではないものの、 移民らの比率は印象ほどには多いわけではなく、彼らの顔はありふれてはいない。 人目に触れてはいけないことをするには、顔を知られずにいる必要がある。 自分たちが目立たずに活動をするには、別のシンジケートを経由する必要があった。 テュルク民族の相の色濃い運転手の後頭部を後部座席から見つめる。 日に焼けた色の人相はさほど見咎められることはない。 人間の使い方を心得ているなと、捉えられた男は呑気に考えていた。 警察に己の行為が見咎められた時点で、自分がこうなることはわかっていた。 人間は情報の塊だ。記憶、歩み、所持品、表情、どれ一つ取り上げても何かを得ることが出来る。 世界で一番口の堅い人間が居たとして、そいつの人生は幾らでも隠し事を抽出出来るだろう。 信頼の如何に関わらず、他人のアキレス腱となり得る人間など生かしておく必要がないのだ。 故に口封じは早いほうが良い。叶うなら警察が向かうよりも早く。 恐らくは開放されずとも業を煮やした人間が侵入して男を殺すこともあっただろう。 右肺を貫いた彼女のような感情による逡巡もなく、取りやめる余長さえもない。 かつて協力した人間にとって、ヴィンセンツィオ・ベルティ・デ・マリアは、 全く必然的に死ぬべき、死んでもらわなければ困る人間だったのだ。 (-328) redhaguki 2023/09/30(Sat) 18:59:15 |
【秘】 リヴィオ → 夜明の先へ ニーノお揃い、果たして喜んでいいものか。 男は薄く微笑んだまま、君の話を聞き、頷いている。 やがて、緩慢に口を開いて。 「…君が、そうして笑って道を考えられるようになって 多分俺は、凄く嬉しいんだと思う」 あの日もここで語り合いはしたけど、 あの日の君は迷路の中で、とても苦しそうで。 まるで、自分を見ているようだと思った。 「君なら大丈夫、そう思ったことも嘘じゃない」 「………本当に、俺達は似ているのかもしれないね。 俺は尊敬や感謝を貰うような人間じゃない、けど。 あの日の君の"希望"になっていたのなら、良かった」 振り回されたとは言わないし、あの日のように、 君の頭を撫でる手はない。代わりに少しだけ身を寄せて、 君の肩にトンッと少し触れようとする。 「きっと君はこれから大変だろうし、 自分の道で歩む分、色々と考えることも増えるだろう。 だから、大丈夫じゃないって少しでも心が揺れたら、 いつでも──俺に甘えておいで」 どこまで頑張れるかは分からない。 だけどもう少し、頑張れる間は君を見守っているつもりだ。 (-329) sinorit 2023/09/30(Sat) 19:01:24 |
【秘】 リヴィオ → 花浅葱 エルヴィーノ署に出向く機会も、友人に聞く機会もあっただろう。 そのどちらかは明かすことはないが、 ともかく、君の病室に出向くのは確かで。 それはきっと一週間以内のこと。 ガガッ。…ガッ、………ガラガラ。 扉を開ける音が外から響く。 何やら、少し手こずっているような様子だが。 暫くすればドアは開いて、君の知る男の姿がそこにある。 とは言っても無事とは言えず、左手は三角巾で吊り、 右手は包帯で巻いて、左耳にはガーゼが貼ってある。 しかしそれを感じさせることもなく、 「やぁ、エル。…随分と、無茶をしたようだね?」 何となくいつも通り、 しかし少し異なった印象を覚えるような冷静さで問う。 「……約束、守れなくてすまなかったね」 そうして、二言目は謝罪だ。 もしもあの日君の約束を果たせていれば 君は、そんな怪我を負うことなどなかったのかもしれない。 考えたところで、仕方のないことだけど。 (-331) sinorit 2023/09/30(Sat) 19:20:00 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → L’ancora ロメオ「ズルいってなんだ、変なやつだな」 この空いてる距離が少しもどかしいな、 普段なら丁度良いと思えるのだが。 貴方が手を差し伸べられないというのならまた一歩近づいてやろう。 もう、あなたの言葉からは問題ないと思ってはいるのだが。 触れ合ってやるのもいいかと思って。 「俺はこの間のことで引かれてないかと心配していてな。 そんな様子もなかったんで、もう、いい。我慢をやめた」 ▼ #ReFantasma (-332) toumi_ 2023/09/30(Sat) 19:21:43 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → L’ancora ロメオ「もう俺には遠慮はいらん」 同時に貴方にだけは遠慮をやめよう。 諸刃の剣かもしれないがなんとなくうまくいく気はしている。 現に、何も気にせず話せるような友人たちはできたのだ。 ほんの少し秘密や頼み事が多い縁であるだけ、 たまに、ティラミスを溶かしてしまうかもしれないほどの。 「俺はお前に……楽にして欲しい。 それでいて、お前を大事にしてやりたいと思った。 本物の役立たずになるまでは俺の宝だぞ? そうならないようにするんだったら、」 「俺を離すな、幾らでも求めていい」 「そうしたいほどお前のことが好きだ」 顔を覗き込むように貴方を見上げ、変わらぬ笑みを携えて。 波の音に混ぜるように言葉が、どれほどシンプルでも通じるだろう。 自分はもうこれ以上ないほどに信頼してしまっているのだ。 #ReFantasma (-334) toumi_ 2023/09/30(Sat) 19:23:16 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → リヴィオ>>-331 「……!?」 慣れぬ左手でスマホの操作をしていたときだろうか。 急に不器用に扉を開く音が部屋に響いて、びくりと肩を震わせた。 「誰かと思ったら……。 先輩こそ、僕とそう変わらない大怪我に見えますよ」 一週間がもうすぐすぎるとはいえ、未だ何本もの点滴を受けながらベッドで過ごす身の上としては、話し相手になってくれる人が来るのは喜ばしい。 リハビリは早い方がいいというから、明日にはおそらく始まるのだろうが。 なにせ暇なのだ。 寝るだけの日々というのは。 「良いんですよ。 先輩は先輩の仕事をしていたんでしょう?」 「それで十分です。けど、その傷は……何があったんですか」 確かにあなたが居ればこの怪我は負わなかったかもしれない。 それでもこの傷はあなたのせいではない。 自分への不幸ならば、このように考えることが出来るのに他人の不幸はそう考えることができない。 男の思考は何処か歪だ。 (-337) eve_1224 2023/09/30(Sat) 19:33:49 |
【秘】 摘まれた花 ダニエラ → 歌うのが怖くとも カンターミネいつかと同じ『子守歌』。 身動ぐように身体を寄せた。その身体は震えてもいなかった。 それでもやはり寝息となるには些か時間はかかっただろう。 一緒にハーモニカの音色を思い出せば、まるで、自分のやってきたことが返ってきたようですらあった。 …いづれ、女は夢に落ちる。 そのとき見た夢が幸せな夢だったのか不幸な夢だったのか、後になっても思い出すことはない。 呻くような寝言が誰かのことを呼んだ。 Madre.と。 あとはずっと静かなものだ。 あなたが女を起こすまで、女が目覚めることはなかっただろう。 (-338) oO832mk 2023/09/30(Sat) 19:46:12 |