人狼物語 三日月国


254 【R18G】星海のフチラータ【身内】

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【秘】 願われた子 ストレルカ → カポォwwwレジーム マンジョウ


「──こんにちは、マンジョウ様」

「初めまして。僕はアルフォンソ・サントーロ
 ストレルカの学習元になった、星になったひと」

両手を胸の前で合わせ、小首を傾げて。
少し困ったように笑う。
バンカー・ストレルカと同じ顔で、
けれどまた違う、やわらかな、どこか儚い雰囲気で。

「困らせてしまってごめんなさい。
 僕もきっと、この病気がなかったら。
 父さんと母さんにお願いされなかったら、
 きっとバックアップは取らなかったんだと思います」

「自分なりの考えで、そう決めているのはあなたと同じ。
 でも、大切なひとが生きていることを
 いつか形はそこになくなってしまっても。
 そっと懐かしみたいと思うのも、ストレルカと同じ」

「だから、もしよかったら、聞いてあげてくれませんか。
 『僕』を宇宙そらまで連れてきてくれた、
 ストレルカのお願いを。」

ゆっくりと言葉を連ね、そう区切ればあなたの答えを待つ。
ゆめまぼろしのような過去の人は、まだそこに居るまま。
(-71) unforg00 2024/03/27(Wed) 20:41:34

【独】 バンカー ストレルカ

サントーロ:
「万聖節生まれの子」「諸聖人の加護を願われた子」の意の中世の個人名より。
っぽいです 知らんけど
(-73) unforg00 2024/03/27(Wed) 20:50:26

【秘】 バンカー ストレルカ → ディーラー アルバトロス


「らしいと言えばらしいのかもしれません」

ディーラーが勝負強すぎるのも何だろう。
それくらいでちょうどいいのかもしれない。状況は良くないが。

話す傍ら、最後の警備用アンドロイドをぽいと安置した。
機械管理室はきっと、もはや電源の落ちたAI達でいっぱいだ。
今や野戦病院といった有り様。
レ・ミゼラブル。

「…とはいえ、最悪の場合。犯人が痕跡の抹消の為に
 全てのAIをも再起不能に陥らせる可能性はありますが…」

この事態には内部犯が居ると仮定して。
本当に最悪の場合だ、それは。
ディーラーにまで口封じに手が掛かるという事は、
船内に乗員が居なくなったとほぼ同義だから。

「…………」
「なるほど」「ダブルチェックの重要性を感じます」

途切れた言葉と、間。
のち、導き出された答えに察した。どのみち今後、
フェイルセーフにも時計があるに越した事は無いようだ。

「さて、様々片も付いたことです。戻りましょうか」

ぱんと手をはたいて機械管理室の外へ。
台車を押して来た道を戻る事になるのだろう。
(-85) unforg00 2024/03/27(Wed) 21:55:23

【秘】 願われた子 ストレルカ → カポォwwwレジーム マンジョウ


「ふふ、ごめんなさい。ずるいお願いでした。
 初めましてなのに、ずいぶんわがままを言ってしまって」

「それから…ありがとうございます。」

アルフォンソ・サントーロは笑う。
少しいたずらに、心から嬉しそうに、幼さの残る表情で。

「僕にはバンカーの仕事はできないから、
 ずっとは居られなくて。
 父さんも、母さんも、それを望んではいないから。
 だからそろそろ、ストレルカに代わりますね。」

「ストレルカを、よろしくお願いします」

柔く笑って、目を閉じる。
(-101) unforg00 2024/03/27(Wed) 22:40:51

【秘】 バンカー ストレルカ → カポォwwwレジーム マンジョウ


そうして、瞼が持ち上がる。
穏やかな雰囲気はそのままに、感情の起伏は凪いだもの。

「──はい。
 できる限り、皆さまのデータを記録できればと」

無論、無理強いをするつもりは無い。
相手に考える余地があるならば掛け合う、その程度だ。

「知られたくない記録がある事には理解を示します。
 また、カポ・レジーム マンジョウ様の
 全てのデータの取得に必要な時間は
 平均して約82時間と予測されます。
 そういった観点でも全てのデータを記録することは
 現実的ではないでしょう」

「ですので…
 はい、今夜中に取得できるだけのデータで問題ありません。
 顧慮頂きありがとうございます、
 カポ・レジーム マンジョウ様」

「データの送信はいつでも受け付けています」

帽子を脱ぎ、深々と頭を下げた。
(-103) unforg00 2024/03/27(Wed) 22:41:37

【秘】 バンカー ストレルカ → 商人 レオン


『現在は私がこの船のクルーとなって以来にも、
 これまでにない事態に陥っています』
『ですが、はい。
 システムθに代わり、確と管理を任されましょう』

元より貨物格納庫を預かっている身だ。
物品の管理に関してはシステムθにも引けを取らない。
そう自負できるだけの機能と性能を有している。
カポ・レジームからの承認があるのだから、なおのこと。

『なるほど』
『もしよろしければ、なのですが。
 今夜、それが難しければ、明日の夜にでも。
 バックアップを取り、私に預けてくださいませんか』

『これだけの緊急事態です。
 乗員の皆さまが揃って帰還できるとも限りません』

『現在起きている事の記録は、
 万一の際は証拠にもなりましょう』

乗船前のバックアップで復帰すれば、
船内で起きた事の記憶は保持されない。
してやられた事を忘れて帰るなど、ノッテの名が廃るだろう。
そして、何よりも。

『このスペース・サルガッソーで困難に見舞われて、それでも。
 皆さまが今生きていることを、私は伝えたい』
(-106) unforg00 2024/03/27(Wed) 23:01:27

【秘】 バンカー ストレルカ → palla ヴィーニャ


ぱちり、ぱちり。
大きな瞳が開かれ、閉じるのを、物静かな黒色は見ていた。

「そうですね」
「私たちのしていることは、そういう仕事です」

「このような状況に陥れば、疑い合うことも致し方ない」
「それでも、『今』ノッテファミリーの一員であることは、
 みな一様に、変わりないでしょう?」
「今、あなたが抱いている感情は、嘘ではないでしょう」

それなら、仮に内部犯であってもいいのだ。
バンカーは、緊急時には中立を貫くべき立場だけれど。
それ以上に、ストレルカは。
自分の考えでもって、そうしている。

「…そうですね」

再びの肯定。暫しの間。
開いて、閉じて、天井へ伸ばされた手を見ている。

「義体は…S社のものである限りは、
 バックアップ元の患っていた病を再現してしまいます」

「私の学習元となった人格データの持ち主、
 アルフォンソ・サントーロがそうであったように」
「病は突然です。音もなくやってきて、命をさらっていく」
(-114) unforg00 2024/03/27(Wed) 23:27:42

【秘】 バンカー ストレルカ → palla ヴィーニャ


「それでも、手段を選ばないなら、抜け道はいくらでも」
「アルフォンソ・サントーロの両親のように
 それを運命と、摂理と受け入れるのも、自由なのですが」

天井へ伸ばされた手の向こう側。
天窓を通した星を見る。

「あなたが欠けてしまったら、私は悲しい」

この感情は、そう思う事は、作り物ではないはずで。

「次の瞬間には息が止まっているかもしれない
 眠ったら最後、もう起きることはないかもしれない」
「それでも、明日が来る可能性はゼロではない」

いつも通りが欠けてしまっても、ゼロになるわけじゃない。
どんなにゼロに近くなったって、0.01%でも残っているなら。
(-115) unforg00 2024/03/27(Wed) 23:28:20

【秘】 バンカー ストレルカ → 商人 レオン


『ありがとうございます』
『私達AIも、できる限りを尽くしましょう』

バックアップは細かく取り、記録媒体は複数に。
そうすればするだけ、万が一のリスクは減る。
AIは人間の為に作られたものだ。人間に害を成す事も無い。
データの中身を流布する、などという趣味の悪い真似はしない。

無論ハッキング等のおそれはあるが、それはそれ。
システムθの前例ができた以上、
軽はずみな真似はしないだろう。
貨物格納庫のセキュリティと直結しているバンカーを
システム面から突破するのは、きっと容易い事ではない。

『できる事ならば、ファミリー全員の無事の帰還を。
 幸運を祈ります。メイドマン レオン様』

メッセージの最後は、そう締め括って。
バンカーからの要件は以上のようだった。
(-129) unforg00 2024/03/28(Thu) 0:25:28

【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア


あなたが山と積まれた警備用の黒服を捌ききった後。
バンカーが機械管理室を訪れる頃、あなたはまだ居るだろうか。
居るのであれば、要件は簡潔に。

「メイドマン アウレア様」「お忙しい中失礼いたします」
「メンテナンスの要請に参りました」

相手はおそらくこの船の中で現在最も忙しい業種トップ3に入る。
それほど多忙とわかっていて訪れたのは、
案の定というべきか、それが理由だった。

「現状通常の貨物管理業務に差し支えはないのですが」
「校正をかけない場合、言語データに軽微な異常が見られます…
 ので、重要なデータにアクセスするにはやや不安が」

「残りますみょんねえ」


「この通りです」

この通りではないが。この通りなのだが。
(-136) unforg00 2024/03/28(Thu) 1:05:58

【見】 バンカー ストレルカ


剣呑な空気が過ぎ去り、
静かに見守っていたバンカーは小さく息を吐いた。

A+級に分類されるシステムθのセキュリティを破れるのは
おおよそ『内側』からである事に違いはない。
が、疑心暗鬼に陥っては身を滅ぼしかねない。

ここはスペース・サルガッソー。
船は漂流の最中。何が命取りになるかわからない状況だ。
だからこそ──いつも通りが尊ばれる。

「一度、散歩に行くだけでもいくらか気分は晴れるかと」

#メインルーム
(@11) unforg00 2024/03/28(Thu) 1:26:34

【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア


「メイドマン アウレア様も、お疲れ様です」
「もーほんとにたいへんじゃんね」


問題点がわかりやすいように敢えて校正を外している。
敢えて。
流石に人様の前でうっかりこれをまろび出すわけにはいかない。

「当機体の記録媒体とコアパーツを除く全ての部位は
 全て流体金属で構成されていますので
 外装の開放には特段器具を必要としません」
「セルフチェックの結果、
 エラーが発見されたのは記録媒体のみでした」

「さほど時間はかからないかと」

校正を掛け直し説明すべき点を口頭で述べつつ、
指示には頷いて近くへ座る。
忽ちにメモリのある頭部の側面を構成する流体金属が
どろりと溶けるように引いていき、記録媒体が露出した。

記録媒体。言語を始めとしたデータが蓄積される場所。
メモリにさえ手を入れてしまえばメンテナンスは終わりだ。
曲がりなりにも、
バンカーであるだけのセキュリティはあるらしい。
(-142) unforg00 2024/03/28(Thu) 1:45:39

【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア


メモリ内部を検めたならば、バンカー・ストレルカというアンドロイドは
徹底して合法のルート、パーツやデータで構成されている事がわかる。

それと、バンカー自身とオーナーにしか閲覧権限の無いデータが幾つか。
同じノッテのアソシエーテであるナル、ボス、
とあるカポにしか閲覧権限の無いデータがひとつ。

その他に、
人格データ_アルフォンソ・サントーロ というディレクトリがある。
これはあなたも閲覧することができる。

問題らしき問題は軽微なエラーが幾つか。その程度。
(-143) unforg00 2024/03/28(Thu) 1:46:27

【独】 バンカー ストレルカ


「演算開始」

「ハロー アルフォンソ」
「あなたは、……どう思いますか?」
(-157) unforg00 2024/03/28(Thu) 6:09:27

【秘】 バンカー ストレルカ → palla ヴィーニャ


遠く遠くに瞬く星を見て、こちらもあなたに視線を戻す。
ふにゃりと笑うあなたを見る。
音にされる言葉のひとつひとつを、メモリに刻んで。

「生き方がわからなくなったなら、
 迷う暇もないほどに仕事をさしあげましょう
 明日が怖くなってしまったなら、
 明日より怖い金庫番を紹介しましょう」

「私がソルジャー ヴィーニャ様に義体を都合するとなると」

「ソルジャー ヴィーニャ様は、
 怖いノッテの金庫番──カルロ・サントーロに
 貸しを作ることになりますから」

ふ、と。表情を緩めて、やわらかな声で言う。
ジョークとして受け取ってくれたっていい。
ストレルカは普段あまり言わないだけで、言えはするのだから。

あなたの精一杯、振り絞ってくれたちいさな勇気の欠片が
ただ0.02%になるだけで二倍になってしまうようなそれが、
いつかもっと、欲張りに育ってくれるとしたら。
誰かの優しい手が躊躇うその背を押してくれたなら。
その時にあなたが、選びたいと思った道を選べるように。
(-158) unforg00 2024/03/28(Thu) 6:13:56

【秘】 バンカー ストレルカ → palla ヴィーニャ


「ともあれ。そうですね、
 人格データは、私のメモリ内に一時預かりということで」

たとえそれがデータだけで、演算エミュレーションされたものであっても。
メモリの中にあなたのデータが生きているだけでも、十分だ。
より良い未来の可能性を、見て見ぬふりをしたくはないだけで。

「ソルジャー ヴィーニャ様の年齢ですと
 全データの取得には平均約44時間ほど必要になりますので…
 流石に時間が掛かりますね。
 睡眠中の時間で取得できる分のデータ、
 というのが現実的な落とし所でしょうか」

「数度に分ければ全データの取得も不可能ではありませんが」

ざっくりと言うなら、一先ずはハイティーン程度から
現在に至るまでのあなたのデータを預かる事になるだろう。
複数回に分けるならそこから遡っていけばいい。
三日ほどあればローティーン程度まではいけるだろう。

「今夜、寝る前にスキャンを開始していただけますか」

すい、とバックアップ用の機器があなたに寄り付く。
紛れもなくS社のものだ。操作もわかりやすいに違いない。
(-159) unforg00 2024/03/28(Thu) 6:15:48

【独】 バンカー ストレルカ

/*
このペースだともう一人くらいいける気がしないでもないな
うーん 起きてからの調子次第!
(-160) unforg00 2024/03/28(Thu) 6:50:26
ストレルカは、栄養ドリンクをじっと見ている。
(t2) unforg00 2024/03/28(Thu) 10:21:52

ストレルカは、擬似的な経口摂取は可能だが、必要かはまた別である。
(t3) unforg00 2024/03/28(Thu) 10:22:11

【独】 バンカー ストレルカ

/*
狼メンツが明日から忙しくなるだろうから
一人は今日の内に話しかけておきたいな
PCの優先順位的に仕方ないんだけど上の役職多いからアソシエーテ二人のどっちか…
まだ話した事ないしエーラちゃんさんかな
(-162) unforg00 2024/03/28(Thu) 10:32:31

【秘】 バンカー ストレルカ → 荷物運び エーラ


お茶会の予定が軽く取り付けられて、それからのこと。
あなたはまだメインルームに居るだろうか。
或いは一足先に準備の手伝いに向かっただろうか。

「アソシエーテ エーラ様」

「今後のご予定はいかがでしょうか」
「皆さまをお呼びするための船内放送など お茶会に際して、
 私にお手伝いできることがあればお申し付けください」

そこで、ふと。少々思案するような間。

「せっかくですから、ご自身の好きなものを
 持ち込むのもよいかと思われます」

食堂で注文すれば大体のものは提供されるだろう。
各々好きなものを持ち寄るお茶会は、
きっとカテリーナであれば喜ぶのではないだろうか。
そんな推測。記憶からの演算の結果。
(-163) unforg00 2024/03/28(Thu) 10:49:07

【見】 バンカー ストレルカ


「AIへの差し入れとなると、やはりバッテリーなのでしょうか」

差し入れの栄養ドリンク群を見ながら詮無い事を言う。
元気の前借り的な意味で。
変な事を真面目に考えている。
あながち冗談でもないが、そこまで本気でもない。

タスクが多ければ多いほど、思考回路への負荷は増える。
考える為の器官を休ませる為にスリープモードが必要なのは
機械も人とそう変わらない。

#メインルーム
(@12) unforg00 2024/03/28(Thu) 11:22:25

【見】 バンカー ストレルカ

>>63 ナル

「人格バックアップサービス時に使用される、
 一時的に体型を変化させる薬品はありますよ」

「非合法ですが」


「始末書の必要はありませんが、然るべき申請と
 一般的に成長痛を10倍ほどにした痛みがあるとされています」

まあそりゃそう。さまざまが。

#メインルーム
(@13) unforg00 2024/03/28(Thu) 17:26:00

【見】 バンカー ストレルカ


「おかえりなさいませ アソシエーテ ジャコモ様」

「スリーマンセルとはまた違いますが、
 小休止も兼ねて、揃って同じ時間を過ごすならば
 その間は互いに不審に思うこともないだろうと。
 アソシエーテ ジャコモ様が戻られましたら、
 みなでお茶会の準備をする予定だそうですよ」

帽子の鍔を軽く上げて、挨拶。
戸惑ったような様子には掻い摘んだ説明をしておこう。

#メインルーム
(@14) unforg00 2024/03/28(Thu) 21:25:44

【見】 バンカー ストレルカ

>>67 ナル

「はい。応援しています」
「身体が非合法漬けであるのは
 マフィアである以上誤差の範疇と思われますが」

よよよと背景に見えそうな仕草もAIの前では効果はいまひとつ。
これでも寄り添うつもりはあるのだが。

「服用の際は医学知識のある方……この船内では、
 アソシエーテ ベルヴァ様に。
 適切な使用量を指示していただくことをお忘れなく」

「過去には用量を誤った結果
 体長が2mをゆうに超えてしまう事案もあったと聞きます」


わー大惨事。
叶わなくてよかったのかもしれない。

#メインルーム
(@15) unforg00 2024/03/28(Thu) 23:53:11

【独】 バンカー ストレルカ

/*
逆に縮みすぎるケースもあったんだろうな……
恐ろしいねえ人体改造
(-179) unforg00 2024/03/28(Thu) 23:58:28

【見】 バンカー ストレルカ


ヴェスペッラ下層の廊下。
貨物格納庫のある区画。

AI達の暴走、それによる混乱。
また、自身のシステムに軽微なエラーがみられたため
それらの対処後に持ち越しとしていた貨物格納庫、
そして一時的に認証権限を得た武器庫の点検作業をしていく。

メンテナンスも受け、調子は頗る良好だ。
この日は完全にフリーの状態である事も手伝って、
平時よりもゆっくりと、丁寧に点検作業は行われていく。

一日の終わりよりは先に、
点検結果は異常なしと送信されるだろう。

#廊下
(@16) unforg00 2024/03/29(Fri) 1:20:56

【秘】 バンカー ストレルカ → 仕分人 ナル


「はい。アソシエーテ ナル様」
「確かにメモリに記録いたしました」

きぃ、──ん。記録媒体に書き込まれていく音。
一部の人間にしか閲覧およびロード権限の無いデータが、
些細なものから大切なものまで、人一人の人生の記録が
また数日分、増えていく。

「バックアップですか」
「アルバトロスは復元が可能だと言っていましたね」

「私は貨物格納庫のセキュリティと繋がっていますから」
「この機体のメモリが破損しても、そちらが生きていれば
 これまで通り応答は可能ですし、新たな機体に移行すれば
 ほぼ連続性が途切れないまま復帰が可能です」

とん、と。自分の胸の中心を指で叩く。

「それから」
「外部デバイスに記録もしっかりと」

指先はそのまま、首から掛けた首飾りを指す。
二重のセーフティ。
これすら突破されてしまえばそれはもうお手上げだ。

「解答は差し支えなければ、でいいのですが。
 アソシエーテ ナル様はなぜそのような質問を?」
(-188) unforg00 2024/03/29(Fri) 6:30:09

【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア


「校正にCPU領域が割かれてしまうので修正していただけると」


負荷の方が問題らしい。
能動的に使える機能として実装されたらされたで
何だかんだと使うかもしれなかった。されないけど。

「聖なるもの、ですか」
「確かに希少性から神聖視されることも
 ところによれば自然なことかもしれません」

「私に使用されている流体金属は…
 このヴェスペッラが開拓船だった時代に
 発見した資源惑星から採掘されたものだそうです」

だから、ヴェスペリウム。
発見した事で得た命名権から、この船の名前が付けられた。
そんな他愛のない返答を返しつつ。
(-193) unforg00 2024/03/29(Fri) 12:42:06

【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア


あらゆる観点でも、ハッキングのリスクは高い。
今無理に見ようとするよりも、持ち主に直接掛け合う方が
きっと事はスムーズに進むことだろう。

ともかく、人格データの収められたディレクトリを開いたなら
まずわかる事はそれが8年と少し前から更新されていない事だ。
それが人格データの持ち主の死亡によるものである事は──
患った病のデータがあることから、容易に推察できる。

アルフォンソ・サントーロ。享年17歳。
ノッテファミリーの金庫番、
カルロ・サントーロ夫妻の実の息子。
周囲に愛され、周囲を愛した暖かなひと。

身体が弱く、宇宙そらとそこを往く船、
そのクルーの両親に憧れた、ごく普通の子どもだ。

その人格データがバンカーのメモリ内にある理由は、
(-194) unforg00 2024/03/29(Fri) 12:43:06

【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア


「…………」
「それ、気になりますか」

そして、ふと。
暫しの沈黙が降りれば、口を開く。
技術屋が自分の中身を検めて気になるものといえば、
バンカーの役目には無用、場違いな人格データと想像──
推測する事はそう難しくない。

見られて困るものでもない。手を加えられるのは困るが。
見られる事すら憚られるものであるなら、
幾つかのデータと同様にロックを掛けている。
(-195) unforg00 2024/03/29(Fri) 12:43:50

【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア


「いえ。お気になさらず」

掛け違えていたラッチがかちりと嵌ったような感覚。
しっかりと修復の終わった喋りは実にスムーズだ。
それを確かめつつ。

「意外に思われるのも無理はありません」
「あまりないことでしょうから。
 故人の人格バックアップデータを、
 AIの学習データとして取り込むということは」

覗かれて困るものでも、隠し立てするものでもない。
興味があるというならば、
メンテナンスの礼としてでも受け取ってくれればいい。

「私のオーナー……カルロ・サントーロは」
「自身の子どもをいつか宇宙へ連れていくのだと
 アルフォンソ・サントーロの生前、
 そう聞いたデータがあります」

「それを、こういった形で叶えようとしたのでしょうね」

自分事ではないようで、けれどまったく他人事でもない。
そんな語り口だった。
(-200) unforg00 2024/03/29(Fri) 13:41:01