人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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【秘】 海市蜃楼 ユメカワ → 元弓道 マユミ


俺があの日死んじゃったみたいにね・・・・・・・・・・・・・・・・


──夢川深雪は、死んだ人間だ。

来家に引っ越す事を打ち明けた少し後のいつかの日。
最後にもう一度だけ話をしようと彼の家を訪ねようとして、
そのまま、不幸な事故であっけなく帰らぬ人となってしまった。

前触れも、理由も、意味も無く、何処までも唐突に、理不尽に。


『弓道部であった事も、牧夫兄の事も、突然だったでしょ』
『生きていたら、これからも何度も同じ経験をするんだよ』
『もっとひどい事があるかもしれないし、俺みたいになるかもね』

『見て見ぬ振りは長続きしない。いつかは限界が来るよ』
『それとも、麻弓ちゃん達が生きていく内に』
『新しく得たものが少しずつ
 俺達の事を遠くへ追い遣っていくのかな』

『麻弓ちゃんが嫌だって思う事を捨てていくみたいに』

メッセージが送信されるテンポは、他愛無い日常会話と同じ。
君を責めるつもりは無い。どう思うかは君次第だけれど。
(-99) unforg00 2022/07/12(Tue) 0:00:20

【秘】 海雪 ユメカワ → 元弓道 マユミ


『俺はそんなのは嫌だ』
『皆一緒の、いつも通りの日常があればそれでいい。
 今が今のままあればいい。新しいものなんて要らなかった』
『だから、皆で一緒にずっと居られる場所を選ぶだけ』

たとえそれが、死の先であっても。
我儘な子どもは、自らの望む不変の為に他者の不変を壊す。

鳥飼の死という形で既に一つ壊していて、
そしてこれから幾つも壊していく。自らの信じるものと共に。

『きっと先生が皆を連れて行ってくれる』
離れ離れかれがれにならなくていいようにしてくれるんだ』

『おいでよ、麻弓ちゃん』


『皆が待ってるよ』

強欲な子どもの願望は、皆で変わらず共に居続けられる事。
皆とは、今日ここに来た全員の事だ。

飽くまでもそれは願望、分不相応な高望みだけれど
いつか君が来てくれるなら、確かに一つ実現に近付くだろうな。
(-100) unforg00 2022/07/12(Tue) 0:01:27

【独】 かれがれ ユメカワ

/*
マリン‐スノー【marine snow】 の解説
海の表層から深海まで観察される、雪のように降るもの。不定形で壊れやすく、プランクトンの死体などが緩く結合したものといわれる。海雪。
出典:デジタル大辞泉(小学館)


これをずっと使いたかったけど使い所が無かったんや 助かる
(-101) unforg00 2022/07/12(Tue) 0:29:40

【赤】 かれがれ ユメカワ


──つん、と鉄臭い臭いが鼻をついた、錯覚。


「………死ぬのが、怖い……」

最期の日の、最期の瞬間の記憶。
俯いて考え事をしていたから、周りは見えていなくて。
音も遠くの事のようで、それ・・に気付いた時にはもう手遅れで。


  は頭を強く打ち即死だったと──


その後の記憶は、何も無い。
最初は自分が死んでいる自覚も殆ど無いまま、
気付けばここに居たようなものだった。


「……即死かあ」

どろり、生暖かいものが額を頬を流れ落ちる感覚。
けれど何も滴り落ちはしない。これも、錯覚だ。
(*6) unforg00 2022/07/12(Tue) 1:57:50

【赤】 かれがれ ユメカワ


あなたの言葉をなぞるように繰り返す傍らに。
ふと視線を上げた。
今際の記憶を語るその声が、徐々に淀んでいったから。

「わかった。次はそうしてみる」

優しい──中途半端なやり方ではだめらしい。
どんなに甘く言葉を重ねても、迫り来る死の恐怖は拭えない。
死してなお残るほどに強いものなのだと、理解した。

自分と同じような死に方の方が、皆にとって優しいのだと。


「ありがと、先生。俺一人だったらずっと迷ってたかも」

提案はあっさりと『次』の手段の一つとなり、
少女に掛けられる言葉は、気遣いではなく感謝だった。
この場に於いて、あなたは『理想の先生』だから。
『生徒』に気遣われるなんて、きっとあってはならない事だ。


「…もう一回、夏彦に会いに行って来るね」

浮かない表情を、そっと笑みに変えて。
またね、少女や物言わぬ友達に手を振ったのちに踵を返した。
(*7) unforg00 2022/07/12(Tue) 1:58:23

【秘】 かれがれ ユメカワ → 不知 ミナイ


『そう』

『じゃあ やっぱり、俺は悲しめそうにないな』
『時が止まってくれたら、それが一番だから』

『同じ時を進んでいたって、いつかは皆少しずつずれていくから』

そうして"今"がずれて綻んで、ばらばらになってしまう前に。
大好きな皆で一緒に、一斉に同じ所で立ち止まる。
きっとそれ以上に素晴らしい事は無いだろうな。

『そうやってずれていくものを見送って、見送られて』
『忘れたくないものを覚えているしかできないのは』

『互いに置き去りにされるだけは、寂しいな』

なんてのは独り善がりな寂しがり屋の思う事。
君がどう思っているかは定かじゃない。

人間は、忘れる生き物だ。
忘れる事で自分を守る、そういうふうにできているものだ。
記憶もずっとは続かない。過去はいつかは底へ底へ埋もれていく。


『寂しいけど、でも』
『死ぬのが怖いから、だから生き続けるのかな、君達は』

今を今のまま止めてしまえば、それは決して過去にはならない。
そうしたら、きっと。
置き去りにするもされるも、忘れるも忘れないも無いのにな。
(-104) unforg00 2022/07/12(Tue) 3:04:56

【秘】 夢の境 ユメカワ → 夢の先 ライカ


小さな足音が、一人分。

夏の夜の空気と、夜明け前の物寂しさの中。
聞こえた軽い音は、確かに待ち人の訪れを告げていた。
それだけでどうしようもなく嬉しくなるくらい、やっぱり単純だ。

「……夏彦」

名前を呼んで、そっと君と向き合って、いつもと違う事に気付く。
ああ、ずるいな。俺が証明できる事なんてそう多くないのに。

「俺、やっぱり頑張るのは下手くそみたい」

「さっきだって、やり直そうとして、また空回って」

「そんな俺でも、いいの」

なんて、聞いたら決意を鈍らせてしまうかな。
まっすぐな月白色。君の瞳と目が合って、
ちょっと困ったように、けれども自然と笑みを返した。

思えば、始まりも君と目が合った日の事だった。

周囲の同年代とは少し違う雰囲気。少し違う距離感。
それが何だか気になって、駄目元で話し掛けたのが初対面。
実のところ、鬱陶しく思われてしまわないか少し不安だったから。
だから君がこっちを向いてくれたのが本当に嬉しかったんだ。

切っ掛けは、本当にただそれだけ。単純だって笑われてしまうかな。
(-105) unforg00 2022/07/12(Tue) 6:13:47

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ

「…………苦しむ、時間が……長ければ、」
「それだけ恐ろしく思う時間も長くなる。」
「即死とか、それに近い死に方なら」
「きっと怖がらせないんじゃないかな」

「一緒なら、飛び降りても怖く無いかも」


「…よく、なくても。俺も、夏彦の事が好き」

座っていた窓枠から降りて、一度教室の床に足をつけて。
今はすぐ傍の君に我儘な愛を囁くだけ。
三階の高さは、ちょっと心もとないから。

「諦めたくても、諦められないくらい──大好きで、
 愛してるから、離れたくない。離したくないから、だから…」

「今度は、一緒に死のういこうか」

思い返すのは、猫が屋根の上で月を見上げている写真。
屋根裏に行ったらしきあの子が撮った写真。
屋根に開いた穴からなら、校舎の屋根の上に出られそうだった。
(-106) unforg00 2022/07/12(Tue) 6:15:11

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ

/*
というわけで結婚式と書いて死因の相談なんですけど
飛び降り心中or絞殺リベンジorその他(なんも考えてない)
 の三択くらい
人生に一度の晴れ舞台だし好きな死因を選んでくれな 要望は最大限聞く

個人的には飛び降りで上手く頭からいって即死だと
死因がお揃いになって激アツです
(-107) unforg00 2022/07/12(Tue) 6:19:49

【秘】 かれがれ ユメカワ → 友達 ネコジマ


「────あは、」

「そうだなあ できちゃいけないんだ あっちゃいけない」

死んだらそこで終わらなきゃいけない・・・・・・・・・・・・・・・・・

「じゃあこれって何なんだろうな 全部悪い夢だったのかな」

「起きた記憶なんて無いしさ」



「これが夢なら──覚めてみようか・・・・・・・

覚めるのはきっと、君の夢。
何にしたって、もうじき夢は綻んで、君達は朝に目覚める。

夢から覚めた君達は、現実にいったい何を思うんだろうな。


一瞬。鉄臭いにおいがしたような、錯覚。
(-108) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:00:56
ユメカワは、その言葉の理由が自分勝手だろうと気にしない。
(a40) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:01:09

ユメカワは、きっと。もっと自分勝手だから。
(a41) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:01:15

【人】 かれがれ ユメカワ

【空き教室】 >>26 >>27 ネコジマ

「ねえ、稔」

「俺、もう少しだけ頑張るからさ」

「ちゃんと見届けてよ」

距離は内緒話をするようなもののまま。
寂しがり屋は腕を縋るように抱く君の頭をそっと撫でて、
いつも通り、甘ったれたふりをして。そんな事を言っていた。
(30) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:02:33
ユメカワは、それから暫しの後、裏道達が戻って来る前に。
(a42) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:08:05

ユメカワは、いつの間にやら、空き教室から姿を消していた。
(a43) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:08:30

【独】 夏の雪 ユメカワ

/*
なんか知らんけどSANチェックばら撒きテロリストと化してるな
今多分ミナイだけだよSANチェック成功したの マユミはどう?
(-109) unforg00 2022/07/12(Tue) 8:12:10

【秘】 友達 ネコジマ → 夏の雪 ユメカワ

 

 
 
(-118) 66111 2022/07/12(Tue) 13:23:58

【秘】 友達 ネコジマ → 夏の雪 ユメカワ

 

 
 
(-119) 66111 2022/07/12(Tue) 13:24:05

【秘】 友達 ネコジマ → 夏の雪 ユメカワ

 

 
 
(-120) 66111 2022/07/12(Tue) 13:24:15

【秘】 友達 ネコジマ → 夏の雪 ユメカワ

「ゆめ」

「そすね、ゆめ」

「ゆめ、ゆめ、ゆめ」

繰り返し口にするけれど、夢なんてものにはとても思えなくて。
猫島はよく逃げるけれど、それは自分を納得させられることで。

「夢みたいでも、夢なわけないじゃないですか」

夢と言っただけで逃れられてしまうほど、
猫島はいままで夢の中に生きていなかった。
 
逃げようにも、引き戻されていたものだから。
「夢じゃねぇから覚められませんね」

「だから」

「だから猫島は見届けられますよ、雪ニイ」
(-121) 66111 2022/07/12(Tue) 13:26:29
ユメカワは、そこにいる。
(a53) unforg00 2022/07/12(Tue) 15:28:09

ユメカワは、それはきっとどうしようもなく現実で、だから
(a54) unforg00 2022/07/12(Tue) 15:28:29

ユメカワは、現実から覚めて、夢に起きる。
(a55) unforg00 2022/07/12(Tue) 15:28:45

【独】 夏の雪 ユメカワ

/*
みんなモッチャクチャになってる中
このユメカワとかいう異常者だけ𝑯𝒂𝒑𝒑𝒚なのなんか変だな
なぜ?みんながやさしいからやね……(事実)
(-150) unforg00 2022/07/12(Tue) 20:20:57

【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ


君のすぐ隣は、自分の定位置。
頭ひとつ分高いところから、君の声が聞こえるのが、酷く心地良い。

笑い合えば、Wいつも通りWみたいな空気が流れていって
それがなんだか懐かしくて、また笑った。

「どんなでも、良いよ。
 だってそんな深雪が……す、好きなんだから。」

ああやっぱり、慣れないな。
歯の浮く様な台詞は、何度吐いても照れ臭くて。
いつか自然と言える日が来るかな、なんて考えてたけど、どうやら来ないらしい。

「……もう、一人にしないから。
 空回っても、ダイジョーブでしょ。」





幼い頃は、ちょっと体が弱くて。
自分の為にと越してきた先が、この広大な田舎で。

初めはうまく友達が作れなくて、ずっとカメラばかり触ってたから
君が声を掛けてくれるよりも、ずっと前──インスタントカメラを持っている君の姿を見つけてた。

思い返せば、きっとあれが一目惚れ。
(-154) osatou 2022/07/12(Tue) 21:05:38

【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ



「……あのさ、
 この町の──夜景が見たい。
 いちばん高い所から、二人でさ。」

自分達が出会って、関係を育んで、
生きていた景色が見たい。
カメラは置いてきたから、
レンズの代わりに、自分の目で。

「この校舎あんま高くないし
 灯りも少ないけど……まあ、
 ギラギラしてるよりは綺麗だと思う。」

最期の、デートの誘い。
自分から何か切り出すのは、数えられる程しか無かったから
さいごくらい、自分から。




「……深雪と見たいんだ。」

そっと君へと、手を差し出す。

屋根の登り方なんて知らないけれど
少しだけ格好付けるくらいは、させてくれ。
(-155) osatou 2022/07/12(Tue) 21:06:37

【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ

/*
バタフライ今日は今までの
どんな日々より美しい

飛び降りていこうぜ
結婚死き、しような!
(-156) osatou 2022/07/12(Tue) 21:09:11

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ


ああ、少しずつ、いつも通りが戻って来た。

君が隣に居て、こっちを見てくれて、笑い掛けてくれて。
ちょっとずるい言葉を掛けても、気恥ずかしくたって
ちゃんとこたえてくれるから、つい君の優しさに甘えてしまう。
少し背伸びをする君が、どうしようもなく愛おしくって。

たったそれだけの なんでもなくて、かけがえのない日々。


「………あは、じゃあ、…このままでも、いいのかな。」

「…うん。俺、夏彦が居ないとだめみたい」

寂しがり屋だから、を免罪符にして、図々しく誰かの傍を陣取って。
毒にも薬にもならない言葉を吐く事なら、いくらでもできるけど。
努力は下手で、取り柄は無くて、得意な事は人に甘える事、くらい。
結局はそんな人間だ。

また甘えてしまっていいのかな。
なんて、今更なんだろうけど。
(-181) unforg00 2022/07/13(Wed) 1:28:58

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ


「いいよ。見に行こう、二人だけで
 どうせ怒る人なんて居ないから、屋根まで登っちゃおう」

「同じ場所で、同じものを見よう。
 嘘のない、ありのままの綺麗なものを見に行こう。
 きっと今なら、それがよく見えるから……」

自分達が生きていた事も、想い出も、過去になっていくけれど。
現実はきっと、自分達を置き去りにしていくけれど。
これからは。ずっと変わらずに、二人一緒に居られるから。
ずっと、同じ場所で、同じを見ていられるから。

カメラが無くたって、楽しくないから、写真が撮れなくたって。
今を今のまま、切り取る事はできるから。


「………夏彦、」

差し出された君の手に手を重ねて、

──ぐ、と引き寄せて、不意打ち気味に唇を重ねた。
できるなら、ただ触れ合うだけよりもずっと深く。
理由は単にやり返しておきたかったのと、それと。
今しておかないと、終わりを先延ばしにしてしまいそうだから。

だからきっと、これがちょうどいい。
少ししたらちゃんと仕切り直して、
また格好付けてエスコートしてくれるかな。
(-182) unforg00 2022/07/13(Wed) 1:30:22
ユメカワは、本当は。君の事をもっともっと深く感じていたい。
(a65) unforg00 2022/07/13(Wed) 1:32:33

ユメカワは、けれど、今は時間が足りなくて。
(a66) unforg00 2022/07/13(Wed) 1:39:45

【秘】 夢の先 ライカ → 夏の雪 ユメカワ


「──……〜〜っ、!?」

懐かしい唇の感触。目を見開いて、次にぎゅっと閉じて。
──もっと、と、唇を薄く開いて、控えめに舌を絡めていく。
静かな教室内に似つかわしく無いリップ音を立てて。

「……、ん、」

自分達が付き合って、だいたい一年くらい。深いキス。君と数えきれない程交わした筈なのに、上達しなかった、とぼんやり思う。


───暫く、そうしていて。
 息苦しさに胸を叩いて、どちらからともなく唇を離す。

「……やるなら、やるって、」

ちゃんと言ってよ。なんて、どの口で言うのか。
君をじとりとねめつけて、それでも繋がれたままの手を引けば

「……行こう死のう
 僕が居るから、大丈夫。」

もう離さないから、命を終わらせに。
夢の先へ、向かう為に。


さて。
「や……屋根って、
 どう行ったら……良いんだろな。」
(-189) osatou 2022/07/13(Wed) 11:31:08

【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ

『時が止まってくれたらか』

やっぱり寂しかったりするのだろうか、
一緒の場所に居て欲しいのだろうか。
そうでないと、ここにはこなくて、
彼を連れて行ったりもしなかっただろう。


『いいね、そんなことができたら』

『寂しいな、ずっとばらばらでいるのは』

同じように、離ればなれになどなりたくない。
またこうやって話せたら、なんて。
もう戻れない場所に来てしまっている。
今まで避けていた事をこうもまで簡単に突破されてしまっては。
あゝ君達が愛おしい、欲しくなる、二度と手に入らないのに。

自分が君達に近づいてしまっているのを感じてしまっている。
(-196) toumi_ 2022/07/13(Wed) 12:28:45

【秘】 不知 ミナイ → 夏の雪 ユメカワ

『世界はいつだって残酷だ
 このメッセージも消えてしまうのかも知れないけれど』

『ボクは 止まったキミたちに いつか追いつくよ』

『ごめんね』

共にゆけないで。
寂しさを和らげられなくて。これはボクのわがままだ。

『皆は怖いのかな、それを訪ねるのも楽しそうだ。
 だけどボクは違う』

『この命が動いているうちは
誰かのように輝きたい

 価値を持ちたい、変わりたい、このままの自分で死にたくない。
 いつか止まるとするならば』

『ボク自身という存在を全て捧げて無くしてしまった時が良い』

キミが欲しいな、キミの物が欲しいな。
誰かが欲しがった価値のある物で染まりたいな。
この真っ白な髪も、肌も、傷も、身体の中まで。

全部自分じゃなくなって、誰かの綺麗で染まれたら。
全部貰って、全部
お返し
が出来たら。

この命に価値があったと思って、それはもう。
気持ちよく、止まることができるのだろうな。
(-197) toumi_ 2022/07/13(Wed) 12:32:07

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ


ふたりきりの教室に、微かな吐息と濡れた音。

そっと舌を重ねて、優しくその輪郭をなぞって、深く深く。
薄い粘膜同士で触れ合って、誰よりもずっと近くで君を感じられる。
どうしようもない多幸感でじわじわと満たされていく。
それでももっと欲しくなる。


「………あは、」

そうしている内に、とん、と胸を叩かれて。
名残を惜しむようにゆっくりと唇を離して、息を吐く。
いつになっても君の息継ぎは少し辿々しくて、
だからいつも音を上げるのは君が先だったな。

「俺、夏彦と同じ事しただけじゃん」

先に不意打ちしたのはそっち。
なんてのは、子どもの言う屁理屈みたいなもの。
君の様子は想定内で、手を引かれながら、目を細めて笑った。

繋いだ手は、今度はきっと、恋人同士のかたち。
今度こそ──同じ夢を見て、その先へ。
(-198) unforg00 2022/07/13(Wed) 14:01:54

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 夢の先 ライカ


「ここ出て右の方の突き当たり、」

廊下の隅、目立たない階段。
普段使われる事の少ない場所だろうし、それはそうだよな。
一度見に行って、そんな事を思ったのを覚えている。

「から、屋根裏に上がれて。
 屋根に穴が開いてるみたいだから、
 適当に何か積めば屋根の上に出られると思うんだけど」

屋根裏に無造作に積み上がった箱や瓦礫は、
猫にとっては階段のようなものだっただろうけど。
人間が登ろうとしたら、少し頑張らないといけないだろうな。

「連れていってくれる?」

とぼけたふりして先導はせず、
さいごのデートは君に手を引いてもらおう。
だってほら、君達に甘えるのは俺の特権だからさ。
(-199) unforg00 2022/07/13(Wed) 14:02:22
ユメカワは、君に連れていってほしい。
(a73) unforg00 2022/07/13(Wed) 14:04:19

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ


『俺はさ やっぱり今の明日香ちゃんが好きだよ』

『今の皆が好き』

『きっと皆だって、本当はそう思ってる』

『それでも変わらないものは無いって、諦めてる』


『俺は諦めたくはないよ』

『今を今のままにする為に、今の皆が欲しい』
(-200) unforg00 2022/07/13(Wed) 15:17:17
ユメカワは、自分勝手だ。
(a74) unforg00 2022/07/13(Wed) 15:17:24

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ


『ねえ、明日香ちゃん』


『生きていたって、今以上の価値を持てるかなんて』

『今より良い方向に変われるなんて保証は無いんだ』

『どんなに綺麗なものも、時間が経てば徐々に色褪せていく』


『時が動く限り、自分以外の誰かの価値観の変動は止められない』

『君が見た誰かの輝きは、
 明日には見向きもされなくなっているかもしれない』
(-201) unforg00 2022/07/13(Wed) 15:24:28
ユメカワは、未来をあんまり信じていない。
(a75) unforg00 2022/07/13(Wed) 15:25:06

【秘】 夏の雪 ユメカワ → 不知 ミナイ


『要らない自分なら、俺にくれてもいいでしょ』

夢川は君の願望を肯定している。
「──なりたいようになれるのが一番素敵だよ。」


先生・・だって、自分の為の生徒・・を探してる』

それは君が"君"でなくなったとしても続く価値だ。
「──でも生徒がいなくちゃ、先生はできないだろう?」


『おいでよ、明日香ちゃん』

選ぶも、選ばないも、それは君達の自由。
けれど選ばなかった君達にとっては、きっと失うものは多い。


『俺達はどんな君でも 君に居てほしいんだ』

誰かが欲しがったものを欲しがる、そんな君を欲しがったなら
そうしたら君はどうするんだろうな。


君が"君"のままであっても、君が"君"でなくなったとしても
夢川達にとっての価値は、何れにしたって不変のものだ。
(-202) unforg00 2022/07/13(Wed) 15:26:33