人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 無敵の リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ

手に持つロゼッタはいまだひと齧りもせず、
ステーキの肉汁を吸い込み、生地を柔くしていく。
しかしどうにも、さっさと食べてしまおうと
そんな気にはなれなかった。

「……ははっ、なるほど。やんちゃな俺か」

そういうのも悪くはないね。
だけどそれは、全く
真逆
と言っていいだろう。

笑みを浮かべながら僅かに首を傾けて、
何かを考えるように海の向こうを眺め口を開く。

「…………残念ながら、それは気のせいだ。
 ああ、しかしおせっかいは嬉しいものだね。
 君が、俺のことを考えていてくれたってことだろう?
 有難いことだね、君のような人に思われるってのは」

君にとっては破滅願望もやんちゃだろうか?
問う声はないが、薄らと浮かぶ笑みは少しだけ
いつもと違うものにも見えてしまうのかもしれない。

君には一体、どう見えているんだろうな。
(-241) sinorit 2023/09/21(Thu) 19:55:43

【秘】 無敵の リヴィオ → 月桂樹の花 ニコロ

「……俺だって負けないさ」

君がどうしてそこまで己を想ってくれるのか。
君がどうしてこの手を握ってくれるのか。
明確に答えを得るとすれば、
やはりきっとまだ、未来があるなら遠い先の話で。

もどかしいと感じることはないが、
分からないってのはとても不便だ。

男は、額に押し当てるように引き寄せられる様子を
止めることもなく、ただ、眺めていたことだろう。
まるで祈るかのようなその様に
どこか美しいなと感じたのは、本心で。

この夜がもう少しだけ続くといいなと
そう感じたこともまた、確かな本心だった。
(-251) sinorit 2023/09/21(Thu) 20:37:33

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

ある日の警察署。
あなたのデスクに近寄る女の姿がある。

「……リヴィオさあん。」

ゆるり。間延びした声に、周囲の空気が弛緩する。
思えば女の様子がおかしかったのは、あの日1度きり。
あとは変わらぬ気怠さとともに、毎日職務に向き合っていた。
(-281) oO832mk 2023/09/21(Thu) 23:36:34

【秘】 無敵の リヴィオ → 傷入りのネイル ダニエラ

いつもなら鏡を見てばかりの男も、
今日は書類に向き合って少しだけ忙しなく見える。
勿論、君の姿が見えたなら笑顔を見せて。

「…おや、ダニエラ君じゃないか。
 丁度君に会いに行こうか悩んでいたところだった」

そう言いながら懐から取り出すのは、
近くのパン屋のフォカッチャ2つとお水。
飲み物は何が好きかを考えていたら迷い迷って。
結局、当たり障りのないものを選んでしまった。

押し付けるために差し出して、
受け取って貰えたなら満足そうに。

「……っと、すまない。
 君の用件を先に確認すべきだったね」
(-287) sinorit 2023/09/22(Fri) 0:08:52

【独】 無敵の リヴィオ

/*
どの面過ぎて墓下に会いに行けなくてぇ
でも本当は話したくてぇ
どうしたらいいか分からなくてぇ…

死ぬしかない 隠し持ったチャカで

ころしてくれって毎日言ってるのに
ころしてくれって言う度に死ぬのは狼と知り合い
どうしたらいい?狼連日死ぬんじゃないの?俺は?
置いていかれると子犬のように鳴くしかないよ

入村まで既知0だったのにどうしてこうなったんだ
ゆるふわするって言ったのにゆるふわじゃない
狼窓でちょっと悪いことしてさっさと落ちるつもりだったんです

掴まれ…ッ 頼む 幼馴染幸せになってくれ
1期も相まって幼馴染には弱いんだよ
(-294) sinorit 2023/09/22(Fri) 1:33:06

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「ええ?あたしにい?」
「どうかしましたかあ。」

小首をこてん。
ややあって、取り出されたものにわあと表情を輝かせた。

「いーんですかあ?やったあ」

戴けるものは戴く主義だ。
それは嬉しそうにお礼を言って、へらりと笑いかけている。

「あたしい。…あー。」
「あたしの要件はあ……」
「…んー」

本当は、とある人からあなたを『調べる』よう言われここに来た。
用意してきたのは犬のヘアピン。…正確には小さなヘアクリップ。
それと、もうひとつ。
仕込み
のされた、銀のヘアピン。
いつものように、それを渡すだけでいい。いいの、だけれど。


「…せっかくですからあ」
「ここで食べても、いいですかあ。」

「リヴィオさんも食べましょお。」
「2個、ありますしい。」


そう言うと、自分のデスクから椅子をからころ引き摺って。
ちょこんと座った。返答を待つより前のことである。
(-303) oO832mk 2023/09/22(Fri) 3:23:49

【秘】 無敵の リヴィオ → 傷入りのネイル ダニエラ

君の表情を見て、君の言葉を聞いて。
変わらず笑顔を浮かべ、その目元が少しだけ緩まった。

「…あぁ、君の分だ。受け取ってくれると嬉しいよ」

そのままフォカッチャ入りの紙袋と水の入った袋を渡し、
いつものように"君との日常"が始まるんだろうと
そう考えていた男は、少し予想外だったのか
目を瞬かせ、それでも笑顔で頷いた。

きっとその間に君はデスクから椅子を引き摺って、
それで隣に、いるんだろうけど。

「あぁ、こんな事ならさっき食べるんじゃなかったな。
 君との食事を満足に楽しめないのが残念だが、
 嬉しいものだね。こうしてご一緒出来るのは」

こんな事なら忙しくなる前に誘えば良かったね。
そう言いながら、机の上を軽く整理し、
君の方へと体を向ける。
(-308) sinorit 2023/09/22(Fri) 6:50:50

【独】 無敵の リヴィオ

/*
幼馴染幸せになってくれって言ったけど
後輩にもなって欲しいんですよね
ていうか俺以外幸せになってくれ

俺は死ぬほどどうしようもないことをした訳じゃないけど
警察にはいられないなぁという感じなので
とおいどこかへいくしかない
育ての親には貯金諸々全て渡しておこうな
引き取ってくれた恩と謝罪と
(-309) sinorit 2023/09/22(Fri) 7:06:22

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

椅子を引き摺りながら、頷く姿にまたへらり。
着席すると、紙袋を開いてフォカッチャを取り出す。
ひとつあなたに差し出して、手を合わせた。

「あははー。リヴィオさんてばあ」

口が上手いなあ。でも悪い気は別にしないのだ。
無理して食べなくてもいいですよおとは声掛けて、自分のフォカッチャを少し齧る。

「…やっぱり、人が減ったしわ寄せとか…ですかあ?」

その瞳はぼんやりと、あなたの仕事の跡を見つめた。
ものの1週間ほどで、瞬く間に警察署の人間が逮捕されていった。
警部補に上級警部まで逮捕されて、署内はきっとどこもてんやわんやだ。
(-316) oO832mk 2023/09/22(Fri) 7:50:06

【秘】 無敵の リヴィオ → 傷入りのネイル ダニエラ

差し出されたフォカッチャ1つを受け取り、
取り出したティッシュの上に。
フォカッチャは男が好んで買うパンではあるが、
食べたあとで食欲がないのか直ぐには手をつけようとしない。

無理をしている訳ではないから、
ゆっくり食べるよと君に言葉を返して。

「…あぁ、引き継ぎする間もなく人が減った分、
 こうして残る人員に回ってくるものだね」

端に寄せた書類に手を置き、
髪を整える暇もないんだと冗談まじりに笑った。
少し乱れた髪も今はそのままだ。

「それに、戻ってきた時に残っているものが多いと困るだろう。
 少しでも減らしておけばきっと楽になるから」

そのためにもいつも通りに、
いつも以上に頑張る必要性があった。
(-336) sinorit 2023/09/22(Fri) 10:12:26

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「なるほどお…。」

フォカッチャを口元に寄せたまま、静かに感心の声。
…みんなが戻ってくる日は、来るだろうか。

そのとき、自分の居場所はもうないだろうけど。



「…【A.C.A】って、警察の人…ですよねえ。」
「どうしてこんなに、警察のことも摘発していくんでしょお」

きっとその殆どが冤罪だろうに。
そう、ぽつりと言ちる。
まるで、自分のことじゃないみたいに。
(-359) oO832mk 2023/09/22(Fri) 13:21:26

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 無敵の リヴィオ

「そうだなあ、かなり割と。
 いつだって顔を見れるだけでいい日になると思うぐらいにお前のことは考えてる」

「なあ……本当にありがたいと思ってくれているんなら」

「俺の頼みを聞かないか。
 いや……俺の提案に乗らないか、リヴィオ・アリオスト」

頼まれてしまったんだ、そして、俺は任されてもいるんだ。
それが地獄の果てであろうと、何処までも歩かなくちゃいけない。
誰かの光になんてなるつもりはない、だけどお前は、俺の。

「俺が
お前の
、お前たちの望みを叶えてやる」
(-363) toumi_ 2023/09/22(Fri) 14:24:02

【秘】 無敵の リヴィオ → 傷入りのネイル ダニエラ

皆が戻ってくる日があるか。
それは未来で、明確に答えにするのは難しい。
しかし、戻らないと断定することも、また。

君の問いに、首を傾け、悩むような仕草。

「……上の考えることは分からないし、
 俺個人として知ろうとは思わないが」

「摘発する側はそうせざるを得ないのかもしれないね。
 恐らく上からの命令で、それって圧力だろう?
 止まりたくても止まれないとか」

どうだろう、真実は当人に問うまで分からない。
お上は警察とマフィアに等しく法を執行することで、
従順な軍隊でも作ろうとしているのか。

「何にせよ、答えは俺には出せないし、
 話が聞けるなら聞きたいところだね」

それは上にではなく、そうせざるを得ない者に。
(-401) sinorit 2023/09/22(Fri) 18:36:53

【秘】 無敵の リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ

「…はは、そうかい。それはとても光栄だ。
 君に口説かれる日が来るとは思わなかったよ」

一体何が欲しいんだ?甘いスイーツかな?
それとも刺激のあるご馳走かな?

話し続ける君の表情を眺めながら、
男はほんの一瞬動きを止め、しかし笑顔は崩れない。
あぁ、本当に熱烈な口説き文句だ。

「随分と突然すぎるが、心配事の他に悩みでもあるのかな。
 それに君からの提案ってのは一体なんだろう」

俺の
、俺
の望みってのもよく分からないな。
 突然すぎて、俺には理解しかねるよ……ルチ」

鈍感なbambinaやdonnaじゃあ、
怪しい勧誘と勘違いして訳も分からず逃げてしまう。

「詳しく聞かせてくれるかい──愛しの君」
(-408) sinorit 2023/09/22(Fri) 19:19:41

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「あはー。なるほどお。」

頷く。暢気なものだ。
またフォカッチャを、ひとつ齧る。

「でもお、それじゃあー」
「もし。…もし、お話を聞けたとしてですよお?」

そういうの
じゃなくって、ほんとおに悪うい人だったらあ」
「リヴィオさんは、どおしますかあ?」
「…やっぱり、逮捕、しちゃいますう?」

こてり、と。首を傾げて、ミントブルーがあなたを窺う。
流れるのは、ただの雑談の延長だと嘯くような、日常的で、穏やかな空気。
(-414) oO832mk 2023/09/22(Fri) 19:59:24

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 無敵の リヴィオ

「……他の人間の話は少しだけ今は横に置いておこう。
 俺はなあ、リヴィオ。
 ここに来る間で、お友達にお前のことを聞いたんだ」

さて何処まで、一体いつから本当にお前の中身を知っていたと思う。
それとも全部この口はハッタリを言っていると思うだろうか?
狡い正直者は言わないこともあるが口に出したことは大体本当なんだ。
だけど実際、眼の前に
本物
がいるのに、他人の口コミを鵜呑みにするなんてナンセンスだろう?

「……俺は見ためと態度を一番重んじていてなあ。
 情報や噂は二の次だ。だから、お前がそう望むってんなら。
 
全部なかったことにして
ここにある面だけを見てやってもいい」

(-415) toumi_ 2023/09/22(Fri) 20:05:36

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 無敵の リヴィオ

「だがなあ、どんな答えが返ってこようと俺はお前をこれから調べ尽くすぞ。
 お前が自分から見せんのだから、おれは見に行くんだ。
 自撮りから猫の写真から家族や、職場の状況にその怪我の経過。
 俺が知らんと満足しない部分まで調べてその面剥いでやる」

「端から俺は、初めてあった日からお前を疑っていた」

 信じていたから、疑い続けていた。
 あなたが悪者ではないといいと夢見ていた。
 ここでの悪者、という意味がどんなものになるか
 貴方にわかる日は来るのだろうか。
 孤独の猫はそれでも前に進み続け、暴き続ける。

 貴方は己にとっての裏切り者にたりうるか?

(-416) toumi_ 2023/09/22(Fri) 20:09:46

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 無敵の リヴィオ



「今日は俺を捕まえろ」


「その代わり、提案を受けるってんなら
 お前から俺たちに会いに来て牢屋にぶち込まれろ」

「中でも外でも全部面倒見てやるよ」
(-417) toumi_ 2023/09/22(Fri) 20:19:25

【秘】 無敵の リヴィオ → 傷入りのネイル ダニエラ

男の机上、置かれたフォカッチャは
まだ歯型もなく欠けもない。
問いかけにまた首を傾げ、指先で顎を撫でる。

「そうだね、もしも悪い人だったら。
 そうだったら……いや、逮捕よりも皆の解放を願うかな」

「一人を逮捕しても何も変わらないだろう?
 だったらそう願う方が現状を変えられそうだ。
 最も、俺のこれは願いや望みってやつなんだろう」

希望論でしかないもしもだが、
だったら同じ目に合わせようというのは堂々巡りでしかない。
リヴィオ・アリオストは、そう考えている。

「……君なら。君ならどうする?ダニエラ君」

それじゃあ君は、問う君はどうだろう。
同じように雑談の延長線、その続きを君と続けよう。
(-418) sinorit 2023/09/22(Fri) 20:21:54

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「…あたし、ですかあ。」

問い返され、女は僅かに眉を下げる。
口元の笑みは変わらぬまま。少し、困った様子。

「リヴィオさんみたいに、人ができてないのでえ」
「捕まっちゃえって、思いますねえ」
「…だって、
許せません
からあ。」

ニーノくん。イレネオさん。
テオドロさん。ニコロさん。ヴィンセンツィオさん。
…実際に悪事を働いていたとされる上級警部を差し引いても、
きっと罪のない仲間たちが4人も牢へと送られた。


「私刑…って言っちゃえば、そおかもしれませんけどお」
「悪いことした人を裁くために、法ってあるんじゃないですかあ」

そんな理想を、語る。許されざる悪人が捕まって。そして。

「…それにい、もしかしたらあ」
「その人に逮捕された人も、釈放とかされるかもしれませんしい?」

罪なき人が元の生活に戻る、大団円。
本当にそうなったら困るのは自分だというのに。
どこかで口に出して消化してしまいたかった。…これも、紛れのない本心。


「…なあんて。流石に出来すぎますよ、ねえー。」

けらけらと、女は自分の言葉を控えめに笑い飛ばす。
どんなときでも本心を隠して笑えるのは、女の特技だった。
(-429) oO832mk 2023/09/22(Fri) 21:10:31

【秘】 無敵の リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ

男は、君が語り終えるまで、
いつも通りの様子で全てを聞いて。
緩い瞬きを繰り返し、やがて海の向こうへ視線を送る。

「…君の言っていることは、よく分からないが」

「こう見えて自撮りはしないタイプで、
 猫の写真はフォルダにない。俺は撮らない。
 家族は生みの親とは別に育ての両親とその実子である弟が一人。
 職場では至って真面目に生きてるさ、俺はね。
 怪我は……心配してくれているのかな?
まだ
平気だよ」

「これくらいのこと、わざわざ調べる必要はない。
 君が聞きたきゃいくらでもくれてやる」

聞きたいのはこの言葉ではないのだろう。
それでも、今崩せばこの先もまともに息が出来ないと。
最後まではやり切ることを決めたからこそ、
傷による症状を無視して、笑顔を浮かべ続ける。

緩い瞬きを繰り返す。
その額に滲む汗は、決して動揺からのものではない。

(-487) sinorit 2023/09/23(Sat) 0:42:36

【秘】 無敵の リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ

要らない。こんなもの、要らない。
気持ち悪い、死ね。死んじゃえ。
殺す勇気もないくせに、汚い言葉で
ソレ
を罵り続ける、
馬鹿な女の夢を、繰り返し、見続けていた。

だから俺は、あの日からずっと、要らないものだ。

俺は、無敵な人間リヴィオ・アリオストであることが己を守る術で。

嘘ばかりの仮面は臆病さを、劣等感を隠すため。
自分を守るための仮面だったというのに、
"嘘"に抱かれる憧れや期待、優しい眼差しが怖かった。

引き取ってくれた両親は優しい人達だった。
実子が生まれるとわかるその日までは、
多分、きっと──愛されていた、はずだった。
俺は、本物実子には、なれない。

ずっと、人を、愛する方法が分からない。


全てに疲れてしまった。壊して、消し去ってしまいたかった。

無敵な人間であることも、嘘ばかりの俺も。
本当の俺本物は誰かにとって、必要とされる人間ではないのだと。
【A.C.A】になる利用される道を選んだことで、終わらせようとしたんだ。

この道を誰かに理解されようとは、思わない。

(-489) sinorit 2023/09/23(Sat) 0:44:58

【秘】 無敵の リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ

「……なかったことにする必要もないさ。
 それを判断するのは君で、俺じゃない」

「………君を捕まえる利点も、分からないな。
 何故、そんな提案をするんだ?
 答えてくれよ、ルチアーノ。何がしたいんだ?」

「君はなぜ俺に、それを望む」

【A.C.A】であるとは、口にしない。
しかしそうではないとも、口にはしない。

君が知っているか知らないか。
そんなことよりも、
君の
利点になるとは思えない提案を
その提案を今ここで、告げる理由が知りたかった。


だって俺は、君の全てを知らない。
(-490) sinorit 2023/09/23(Sat) 0:45:27
リヴィオは、"  "な人間だ。
(a18) sinorit 2023/09/23(Sat) 0:47:02

【秘】 無敵の リヴィオ → 傷入りのネイル ダニエラ

「………そうかい」

頷いて、けれど変わらない笑顔で君を見つめる。
男のこれは出来ている訳ではなく、
リヴィオ・アリオストの模範的解答と言えるのだろう。
最も、君にそんなことが伝わるはずもないのだが。

「……そうかも、しれないね。
 逮捕した人間が悪いやつなら、そうなるかもしれない」

罪のない人間は、暖かな部屋に帰るべきだ。
あんなに狭く、冷たい空間にいるべきではないのだろう。
君の答えはとても正しい。
綺麗事よりも、とても正しかった。

「だから、ないとは言えないかもしれないね。
 …未来ってのは、分からないものだ」

その
出来すぎた
未来が訪れないとは、
決して、言い切れるわけもない。
君の本心は、奥深くまでは理解出来ないが、
君を見つめる男の表情はいつもよりもずっと、
柔らかで、少し、苦しげにも見えたかもしれない。
(-497) sinorit 2023/09/23(Sat) 1:15:52

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 無敵の リヴィオ

「たとえだよ、たとえ。
 ――だが漸く得心いった。それがお前の源流か。
 ……ああすまん、手の怪我は適当に言った。
 お前もしかして怪我をこじらせたな?
 ちゃんと今のうちに行けよ、病院」

ほの暗い過去を持ち隠す人間はごまんといる。
それの一つが、自分と同じような仮面を作る人間だ。
その点においては圧倒的にお前の方がエキスパートだったのだろう。

だが一体俺が何人の厄介な事情を抱えた女を見てきたと思っている。
お前のお墨付きだぞ、子猫ちゃんを見る目に関しては。
あと、まあ。俺は都合のいい仲良しがいるんでね。
(-533) toumi_ 2023/09/23(Sat) 5:32:01

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 無敵の リヴィオ


「俺を捕まえる利点? そんなの簡単だ。
 俺が捕まったらお前に
視線
が行くように仕組んである」

「すると遠くない未来でお前達を狙っていた一人の女、
 ダニエラ・エコーが動き出す」

正直者は漸く此処で初めて一人の女の名前を出した。
もう隠す必要もない、そしてあなた達は会う必要がある。そう判断して。

「これまでもニコロ、上手くいけばアリーチェ・チェステが連れて行かれる。
 摘発チームは3人編成らしいなあ」

「あとひとり。後にリヴィオは何らかの罪状で検挙される。
 これで執行は終わって、つかの間の平穏が訪れる。
 お前と俺には罰が食らって大変な事になる」

「ついでにダニエラも連れて行かれちまえばいいんだ。頼めんか?
 何人もムショにぶち込んでよお、休みたいだろあいつも。
 お嬢さん一人でずっと戦ってたんだ、なにか自棄を起こす前に座らせてやりたい」

そうしたらこの町の執行役が全員いなくなれば、平和だと思わないか。
綺麗事のように掌にある情報を告げる男はそう笑った。

(-534) toumi_ 2023/09/23(Sat) 5:32:44

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 無敵の リヴィオ

「……と、ここまではただの俺の想像で」

全て上手くいって欲しいだなんて思わない。
けれどもう俺が用意した舞台はほぼ整っている。
常に周りを疑ってばかりの男が信用した人間達の物語。


「そんなのがどうでも良いほど。
 俺はお前が好きだからだよ、リヴィオ」


男はただの正直者で、貴方にとっては猫のエキスパートだ。

物好き
らしいな。
お揃い
じゃないか。
 お好みの地獄に落としてやってもいいが、俺はタダでは落としてやらん。
 それを管理するのも、好きに引っ張り出すのもこの俺だ。
 まあー牢に居る期間はしらんけどな、此処が長いと次のデートが遠そうだ」
(-535) toumi_ 2023/09/23(Sat) 5:41:57

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「…そおですねえ」

こんな話題のお供でも、フォカッチャはすぐに減る。
ダニエラ・エーコという巡査の、1番正しい挙動をなぞる。

「来るといいなあ、そんな未来」

来てはいけない、そんな未来は。

普段と遜色なく女は笑う。
こうなる前の、普段と。
温かい日差しの中で、まどろむようだったあの日々と。

「あ、そおだ。リヴィオさん。」

フォカッチャもあと欠片と差し掛かったところ。
お口直しと水を1口、口の内を、潤して。

「…犬と猫」
「前、
最近は
猫が好きって、言ってましたけどお」

「今は、どおです?」
「今も猫の方が、好きでしょおかあ?」

ことん。ボトルを置いて、小首を傾げる。
(-538) oO832mk 2023/09/23(Sat) 6:29:12

【秘】 無敵の リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ

君に語ったのは、"今更"だったから。
本当は、君が提案せずとも"君だった"んだから。

理由?…そんなの決まってる。

"仲間"が名を挙げた一人。それが君だった。
俺は、誰でも良かったんだ、命令さえあれば。
誰でも良かったんだ。……だけど。

俺がそうする相手は知らない誰かじゃなくて、
こうして語れる君で安心したのは誰にも教えてやらない。
勿論、同時に苦しくなったこともね。


誰でも良かった、というのは少しの嘘。
それは自分を納得させるための、嘘だ。

誰でもいい訳がない。
でも、そうするしかなかったんだ。
もう後戻り出来ない先で、そうせざるを得なかった。
ただ、それだけの話だ。

だって断れば俺の可愛い後輩に声をかけるだなんてさ、
そんなこと、言われてしまったら俺は、
選ばざるを得ないだろう?
その上で丁度いい機会だと考えたんだ。

仲間にも言わなかった、内緒の話。


(-548) sinorit 2023/09/23(Sat) 8:50:50

【秘】 無敵の リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ

「…はは、生憎本当に仕事が忙しいんだ。
 今穴を開けるのは難しい、せめて来週かな」

リヴィオ・アリオストは署内で可笑しな人間。
そんな評価を受けてはいるだろうが、
昇進の話が渡されるほど、真面目な一面もあった。
勿論、これ以上上になんてお断りだけどね。

「全く、上の人使いの荒さには困ったものだよ。
 無敵ってのは完璧とは違うんだからね。
 俺が何でも出来る訳がないだろう」

だけど、帰ってくる人間のためにも。
その可能性を残したい、
一人の人間
としても。

すべきことを。
いや……出来ることを。

──最後まで、成したかった。

(-549) sinorit 2023/09/23(Sat) 8:51:46