人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラ

おしぼりを置くために伸ばした手が、あなたの袖にとん、と触れる。
そのまま擽るように、あなたの手の甲を指が撫でた。
黒眼鏡の奥の瞳が、わざとらしく笑っている。

…ほんの一瞬、すれ違うような触れ合い。
今のは――頭でも撫でるかわりだろうか。
昔、無遠慮にぐしゃぐしゃと頭を撫でまわされた無礼な行為に比べれば、
確かに上手になっているのかもしれない。
(-447) gt 2023/09/09(Sat) 20:50:50

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「ふふ。いえいえー」
「また次回を、お楽しみにい?」

肩を竦めて、おどけて笑う。
確か最初は、面白半分だったと思う。
それが今では日々の楽しみのひとつなのだから、物事は何がどう転ぶのか分からない。

あなたの笑顔を見上げながら、女の左手が徐々に口許を離れていく。
どうも真面目に聞いているらしい。ふやけたような職務態度とは大違いだ。

「そおですねえ。」
「そんなんでも、いいんですねえ…。」

そしてやがて、気が抜けたように頬を緩める。

「…ふふ。はい。わかりましたあ」
「じゃあーいつか、金平糖ちゃん、触らせてもらおうかなあ〜」

ウインクを受ければ、冗談めいてそんなことを宣った。
受け取った手鏡は、大切に両の手で片付けられた。
(-448) oO832mk 2023/09/09(Sat) 21:13:39

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

「ええ?ニーノくんもお?」
「そっかあ」

あなたに吊られて足を止め。
何が面白かったかけたけたと笑った。

「あーパスタ。いいなー。トマトクリーム」

他の案もふむふむ頷き聞いている。
いいなー家政婦さん。なんて最後にひとつ添えたあと、歩き出した1歩先。
あなたの小声に、ひとこと。

「Papà gambalunga」

振り返った後、歩き出す。

「お母さんのお友達だと思うんだけどお」
「あたしがひとりになってから、よく色んなもの送ってきてくれるんだあ」

「変な人、だよねえ」

気怠げな声音に変わりなく。
ただ微かな感慨だけ、表情に滲んでいる。
(-450) oO832mk 2023/09/09(Sat) 21:27:44

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

3徹目の馴染みの姿にも慣れたもので、それそのものに大きな反応はなさそうで。
ただ何となく1度だけ、自分の親指と人差し指を擦り合わせた。

「あー、いや別に、隠し事とかじゃなくてえ」

ぺち、ぺち。
服越しだから全然冷たくないものの、触れるあなたの指先は冷たいだろう。
早々と宥めるようにそう言って、一先ず缶コーヒーを受け取りたい。

「手の甲にメモ書くようなもんっていうかあ」
「こうしてたら、目に入るからあ……」

歯切れ悪くそんなことを言っていたのも束の間。
このくらいにしてえ、と音を上げたバツマークが指先で形作られた。

「必要なくなった頃、話すからあ」

ある種珍しさすらある光景だ。
当社比、ちょこっと必死。それくらいだけれど。
(-451) oO832mk 2023/09/09(Sat) 21:54:02

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 日差しにまどろむ ダニエラ

「ならいいや。そういやさあぁ〜聞いてくれよぉ〜
 今日朝Mazzetto行ったら閉まっててさあぁ〜
 絶対店主サマはピザ買いに行ってたぜアレ〜」

あっけらかん、と言い放つ。缶コーヒーも無事に渡され、
鼻歌と共にカウンターに寄りかかって話題がすぐに変わった。

これにとって貴女の発言はそれだけで信ずるに値するらしい。
情報屋が情報の精査もしないのはどうかと思うが、
しかしそれこそがカンターミネであった。

「あ、待った。結婚式とかなら言えよ?
 すぐに花嫁を攫いに……じゃなかった、
 友人代表の挨拶しに行くからな?ほんとだぞ?」

そして話題の途中で突然戻るのもカンターミネであった。
それから雑談、雑談、また雑談。
喉が渇けばコーヒーを一本、また一本。
気付けばいい時間になり、こっちは目がキマって来ていた。

「お……やっべ、時間過ぎるの早すぎるだろ……
 悪い悪い、メチャクチャ拘束しちった」
(-454) shell_memoria 2023/09/09(Sat) 22:26:38

【秘】 陽光の元で ニーノ → 日差しにまどろむ ダニエラ


──Papà gambalunga.

振り返った貴方が伝えてくれた一言を繰り返すように唇を動かした、音はない。
気が付いたらまた足が止まっていたので、追いかけるようにして慌てて少し早足に。
隣へと辿り着き届く言の葉に横顔を覗き見れば、感じ入る何かがそこにあるような気がした。

「ええと、そう…ですね」

ここで同意したら怒られるのかな、いや、あの人なら笑うか。
もしかしたら違う誰かかもしれないし、でも、蟹なんだよなあ。

「あの、失礼なことを聞いてたら聞かないでって怒って欲しいんですけど。
 ひとりになったって、ご家族がもう……その。
 ……他界されている、ということ?」

"親元から単に離れただけ" ももちろん考えられることではあるけれど。
なんとなくそちらだろうかと思った、差出人の気の掛け方が。
(-455) mspn 2023/09/09(Sat) 22:37:08

【秘】 無敵の リヴィオ → 日差しにまどろむ ダニエラ

「あぁ、楽しみにしているよ」

いつだって楽しみにしている。
今日は何が来るだろう。今日は来ないかな。
そんなことを考えていると君は知らないだろうし、
男もわざわざ口にすることはなかった。

「…もちろん、少なくとも俺はそんな君も肯定しよう。
 何事も1つの答えが必要な物事ばかりではないさ」

必要な場面が出てくる物事ももちろんあるが、
今回の問いはその場面ではないと男は考えている。

「はは、そうだね。…その時は友人に頼まなくてはね。
あるいはそうだね、猫カフェや犬カフェという手段もひとつだ」

大切そうに両手で受け取る様子に男は微笑み、
改めて自分の髪で揺れる黒猫を指先で撫でるのだった。
(-457) sinorit 2023/09/09(Sat) 23:01:11

【人】 日差しにまどろむ ダニエラ

>>93 黒眼鏡

あなたの立てる雑音に混じり、カップとソーサーがかちりと鳴る。
その隙間でけたけたと女はまた控えめに笑う。

「そっかあー。」
「かわい子ちゃんで得しちゃったなあ。ありがとおございまあす」

満更でもなさそうに言って、手を伸ばした先ではクラッカーが空になっていた。
届けられたおしぼりを見つめて、んーと首を傾ぐ。
結局、使うことなく席を立った。

「もう帰りますからあ、大丈夫ですよお」
「あ、コーヒーおいくらでしたあ?」

財布の中にはずぼらさを象徴するようにレシートが数枚。
告げられた金額を丁度払って、会計は恙無く終わるだろう。

#Mazzetto
(110) oO832mk 2023/09/09(Sat) 23:22:19

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 黒眼鏡

手の甲に、くすぐったく残る指先の感触。
おしぼりで拭いたら、だって、それもすぐになくなってしまう。
そんな小さな抵抗なんて、もしかしたら筒抜けかもしれないけれど。

それでも、財布の中で普通のレシートに混ぜて、たまの指令のレシートすらも未だ捨てられずにいることは、きっと、バレてはいないはず。
(-458) oO832mk 2023/09/09(Sat) 23:23:52

【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラ

ひらりと手を振り、あなたが去るまでじっとそのまま見つめている。
昔からずっと一緒だ。
引き止めることも名残惜しむこともせずに、
ただじっと見送っていた。


(1/2)
(-459) gt 2023/09/09(Sat) 23:48:01

【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラ

――なお。
 チップの中には、今までとは比べ物にならないほど長い資料と命令が入っている。

水面下で動く『反社会組織取締法(通称マフィア取締法)』についての、概要や関係者について。
動きだしたらまた調査の命令を出すので、今はこのことについて頭に入れて置くこと。
何か直近で動きのあることがあれば、ダニエラの判断で報告すること──などだ。

そして最後に、

『また来い』

と簡潔に書いてあった。

(2/2)
(-461) gt 2023/09/09(Sat) 23:51:57

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

あなたの言葉に、ほっと胸を撫で下ろす。
騙す意図はないし信頼に甘えたい訳でもない。
守るべき約束がひとつ、そうしてうまれた。

「そおなんだあ。」
「実はここに来る前寄ってきたんだけどお」
「ピザのことは、聞かなかったなあ。」

ダニエラとアレッサンドロ――通称 黒眼鏡の関係には幾つか不文律がある。
緊急時、または黒眼鏡側からの呼び出しでない限り例の店に足を運ばないことはそのひとつだった。
それが寄ってきたのだと言うのだから現在の島の情勢への警戒が窺えようというものだ。

「……結婚?ないない、ないってえ。」
「もー、そういうんじゃないからあ。」

今回の否定に必死さはなかった。通常運転ののんびりさ。
けたけたと笑いながら、あなたと同じように缶コーヒーを傾ける。
そうして幾許。あくびをひとつ、噛み殺して。

「ほんとお。でもいいよお、別にい。」
「泊まってってもいいしい。ふあぁ……」

2回目は、噛み殺しきれなかった。
眠くなり帰る気力を失ったダニエラがこのモーテルのお世話になったことは、過去もあったりしたのかもしれない。
(-462) oO832mk 2023/09/09(Sat) 23:53:59

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

「んー?そうだよお」

あなたの懸念を他所に、女は何でもないように答えた。

「5年くらい前?お母さんが、飲酒運転に撥ねられてえ」
「怖いよねえ、お酒。ニーノくんお酒って飲むう?」
「飲む時は車に乗らないように、気を付けてねえ」

へらりと笑う様子は普段と変わらなく見える。
実際普段通りだった。この話に胸を痛めることは今はない。

「元から母子家庭だったからさあ」
「そんだけで、ひとりになっちゃってえ」
「成人前でしょお?困ったよねえ」

ただしその視線だけはあなたへと向かず。
それが見回りの正しい姿ではあるのだが、街中の歩行者へと、散っている。
(-463) oO832mk 2023/09/10(Sun) 0:20:08

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 日差しにまどろむ ダニエラ

「なんだあ、すれ違いかよぅ……
 っていうかなんか最近キナキナしてきたからなあ。
 そのクセ核心の話は出てこねえんだよなあぁ〜」

ないない、なんて言う頬をつつきに寄って、
いや待てよ、って事はまだ俺にもチャンスが?と
こちらも常よりのけらけら笑いを添えて。

「お、お泊りか?いーねぇ、久々な気がするし。
 つっても他の部屋だとちょっと遠いだろ、
 俺の部屋使っていいよ。お代は寝顔観察権で!
 という訳でお部屋までお連れしましょうか、お姫様?」

キマった目に鼻息も荒く、言葉面以外は碌でもない誘い。
生憎これも通常運転なのだからロクデナシと言われるのだ。

「……ちなみにどこまでなら悪戯していい?」
(-464) shell_memoria 2023/09/10(Sun) 0:33:12

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 無敵の リヴィオ

あなただって、きっと知らない。
次はどんなものにしようかとか、どこのお店に行こうかとか。
見回りの視界の端に雑貨店が映る度、そんなことを考えてしまうこと。
だって、あなたと同じで、女も口にすることはないから。

「リヴィオさんが肯定してくれるなら、百人力ですねえ」
「ありがとおございまあす」

恭しくもないカジュアルな礼。
上司と部下であるはずが、居心地のいいその距離に収まっている。

「あー。猫カフェに、犬カフェ」
「なるほどお。それならお手を煩わせなくてよさそうですねえ」
「今度調べてみよおかなあ」

次の電話番の暇潰しはこれで決まりかもしれない。
こたつの時も見つからなかったわけだし、次も上手く紛れながらやろうと奮起した。
けれどそういうやる気を普通に仕事に向けることだけはどうもできないらしい。そんな女だった。
(-465) oO832mk 2023/09/10(Sun) 0:47:06

【人】 日差しにまどろむ ダニエラ

>>112 黒眼鏡

「サービス、これ以上良くなっちゃうんですかあ」
「それはあ楽しみですねえー」

支払いを終え、チョコレートの小箱を手に取って。

「んー?…はあい」
「気をつけまあーす」

送り出される幼子みたいに返事して。
この日は、その場を後にした。

#Mazzetto
(114) oO832mk 2023/09/10(Sun) 1:05:04

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 黒眼鏡

振り返ることなく、潮の香りのする通りを往く。
軽さのある足取りには機嫌の良さが浮かんでいた。

そうして帰りついた先、SDカードの中身を確認した。
思っていた通り――それよりあと少し詳細なデータに素直に関心をした。
そうして最後の1文を撫でるようにディスプレイに触れる。
本当に無意識だったから、その直後にひとりでくすりと笑った。
(-466) oO832mk 2023/09/10(Sun) 1:05:32

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

「まあ〜キナキナ…そおだねえ。」
「暫くは、ミネもあんまあ、派手なことしないよう…」
「…いや、何でもなあい」

言いかけた言葉は、あまり言いたくない言葉でもある。
配下の虫を増やしてデータを集め、それを語るときの楽しそうな姿に水を差したくはない。
結局そうして、気怠い余韻が残された。
頬はいつも通り、しっかりつんつんされる。夜が耽けていく。

「あはー。いいよお、別にどこまででもお。」
「…それじゃあミネの部屋あ、お邪魔しちゃおうかなあ?」

立ち上がると軽く伸びしてまたあくび1つ。
長らく座っていた気もするが、椅子が良ければあまり身体も疲れていない。
ロクデナシの家主にエスコートを請う。
お願いしまあすなんて、へらりと笑った。
(-477) oO832mk 2023/09/10(Sun) 6:54:09

【秘】 陽光の元で ニーノ → 日差しにまどろむ ダニエラ

あまり深く尋ねてはいけない内容かもしれないと思っていた。
それでも気になって形にした問いに、存外貴方は何でもないように答えて。
実際そうなのかもしれないし、いつかの痛みは既に乗り越えた後なのかもしれない。
それでも、そうじゃないかもしれない、は残ってる。

「そ、……だったんですか」

笑って受け答えすることはできないまま、お酒に関しては飲まないを示すように首を横に振った。
いつかの日、突然ひとりになってしまった貴方を想えば気遣うような視線を注いで。
見回り中の警官の行動としては相応しくないのだろうが、どうにも。

「……そこから、この職に就かれたの。
 すごいなって思います。
 急にひとりになって、生きていくだけでも大変だったと思うのに」

どうにも、と。
言葉をぐるり、探していた。
(-482) mspn 2023/09/10(Sun) 7:57:49

【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラ

あなたに今日飛ぶメッセージ。

『任せる』

いつも通りということか。

『追伸。調査項目に追加。
 各員の取締法に対する態度』

分かればでいいよ分かればで。…そんな言葉が聞こえるようだ。
上司は事態が動くのを、今か今かと待っているようだった。
(-485) gt 2023/09/10(Sun) 8:46:36

【秘】 無敵の リヴィオ → 日差しにまどろむ ダニエラ

お互いに知らない思いの形があるとしても、
楽しんでいるという事実が二人を繋ぎ、今がある。
それだけでこのやり取りに意味は生まれるのだろう。

「はは、そうだろう?…どういたしまして」

胸に手を添え軽く頭を下げて礼を返す。
自信満々にそうだろうと答えると同時の丁寧な所作、
ちぐはぐに見えて案外様になるのがこの男だ。

「カフェなら色んな子達が見られるからね。
 犬や猫の中でももっとお気に入りを見付けられるかもしれない」

まさか次の電話番の暇潰しとして活用されると知らない男は、
ただ純粋に笑いかけて、君の一番が見つかるといいねと告げる。

もちろん先の通り、全部好きだとしてもそれも1つの答えだが。
(-487) sinorit 2023/09/10(Sun) 9:56:04

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

「えー?ほんとお?すごいー?」

棒キャンディを口にくわえて、すぐ離す。

「でもお、あたしにはpapà gambalunga がいるしい。」
「いろんなもの届くしい。蟹はどう食べようか困るけどお?」

可笑しそうに笑った直後、のたりと視線があなたへ映る。
食べかけの棒キャンディをそっとあなたの方へ伸ばし。

「ほうら。ね。」
「あたしはだいじょーぶ。」

「それよりちゃんとお仕事しないとお、怒られちゃうよお?」

あなたの口の傍でぴたりと止めた。
それ以上気にしてくれちゃうんなら、次に口を開いた時この飴をそこに入れちゃうぞなんて、戯れのような脅しつきだ。
……いい子だねえ。ニーノくんは。
(-488) oO832mk 2023/09/10(Sun) 9:58:14

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 黒眼鏡



Si了解


送った後、再度届いた文面を読み返して、履歴を消した。
(-489) oO832mk 2023/09/10(Sun) 10:05:13

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 無敵の リヴィオ

自信に満ちた言葉と態度に繊細な所作。
前髪に光る黒猫のヘアピンまで揃っても、様になっているのだから不思議で仕方ない。

「はいー。……1番かあ」

見つかるといいなあ、とその本音は口に出なかった。
だって余りにも切実で、本気っぽすぎる。
想像すると可笑しく思えて薄く笑う。
そうして右手の腕時計に目をやった。

「あ。 」
「リヴィオさん、もーすぐ定時ですよお」
「今日もお勤め、お疲れ様でしたあ」

間延びした声。いつも変わらない挨拶。

「あたしは、報告書の方これ提出して帰りまあす。」
「また明日、お会いしましょおねえ」

シフトや業務の兼ね合いで、顔を合わせない日だって勿論ある。
それでも女は必ず言った。「また明日」と。
(-490) oO832mk 2023/09/10(Sun) 10:32:54

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 日差しにまどろむ ダニエラ

「ん〜?安心しろってえ、俺がキナキナに負けるかよ。
 俺が負けるのはエーコだけ〜。
 わぁお、ぐぇへへ。では参りましょうかあぁ」

エスコートする役には不相応な笑い声。
格好だけは一人前に、古式ゆかしいボウ・アンド・スクレープ。
お手を取ればゆるゆると歩き始めて、
カウンターの奥へと誘っていく。
扉を1枚開ければそこがロクデナシの私室だった。

キングサイズのベッドが部屋の大半を埋め、
その上は随分綺麗にベッドメイクされている。
つまりは中々使われていないという事で、
そんな半ば処女地めいた場に導いた。

「ベッド脇のチェストに洗顔シートとか補充したし、
 反対側の冷蔵庫にはドリンク。コーラとか入れといた。
 あと地下のシャワーは今日使い放題な!
 今は滞在者がいないからさあぁ」

すぐに寝るでも、身体を流すでも。
きっと何度か泊っているなら着替えの類も幾らかあるだろう。
他にご所望は?ベッド脇で立って両手を広げた。
(-491) shell_memoria 2023/09/10(Sun) 10:36:02

【秘】 無敵の リヴィオ → 日差しにまどろむ ダニエラ

一番を決めなければならない訳ではないように、
内に抱くもの全てを口にしなければならない訳ではない。
抱くものがあった、それを自分で理解出来るかどうかだ。

薄く笑う様子にこちらも思うことがあったのか、同じように笑う。

「あぁ、ダニエラ君こそお疲れ様。
 提出した後は気を付けて帰るんだよ」

平和な街だとはいえ気を付けるに越したことはない。
胸に当てた手を緩やかに下ろし「また明日」を君に返そう。

自分にばかり興味のある男だが、
確かに君との日常明日を期待しているからこそ。
会わない日であったとしても、その次を期待して。
(-495) sinorit 2023/09/10(Sun) 11:22:11

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

手を引かれゆるりと寝室へ。
見慣れたというには頻度が低いその部屋が、変わらず使われている様子がないことにだけまた少し笑った。

「んー、シャワーはあ、朝浴びるう」

間延びした声は何も眠気からではなくいつもの事だが、眠気は確かにそこにある。
スーツくらいは壁だかクロゼットだかに掛けて、さっさとベッドに転がり込みたかった。

「ご所望はあ」
「ミーネ」

甘えたような声がした。
こういう時、大抵続く言葉は決まっている。

「一緒寝よお」

この際本当にあなたが寝るか否かは問われない。
添い寝して欲しい、と求めるこの女はこの歳にしてまだ子どものような甘えたがりだった。
5年前に唯一の家族である母を亡くし、その母が存命の時すら夜の仕事で不在がち。
そんな生い立ちや現在の立場もあってだろうか。
女が今素直に甘えられる相手は、どうやらあなたしかいないらしい。
(-500) oO832mk 2023/09/10(Sun) 12:14:33

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 日差しにまどろむ ダニエラ

「おいおいぃ〜、パキパキにキマった俺とぉ〜?」

無意識に間延びした声を真似てしまう。
大体の場合、こうした真似も幼さの証とされている。
身体ばかりは大人びて、脱ぎ捨てた白衣は床に放った。
ブーツも脱いでソックスも雑に丸めてブーツに入れた。
『お姫様』を差し置いて先にベッドに転がり、
大の字になって視線を送る。

「勿論大歓迎。さあどうぞ、お好きな所にお好きなように!
 エーコと一緒ならカフェインもどっか飛んでくだろ。
 おやすみのキスはいるか?ん〜っ。」

ジョークのように唇を尖らせてから、喉を鳴らして笑った。
(-502) shell_memoria 2023/09/10(Sun) 12:28:34

【秘】 陽光の元で ニーノ → 日差しにまどろむ ダニエラ

はたり。
目の前、ぴたりと止まった棒キャンディを見つめ、そのまま貴方の方へも視線は注がれる。
だいじょうぶ、と口にしているし、仕事をしないといけないのはそうだし、キャンディを口に入れられるのはちょっと困る気もするし。
それでも、……それでも、と。

「そっ、……え、っと、ぁの」


そぅ、と。
キャンディを持つ貴方の手に熱が触れる、先程と同じ。
こちらから指先を伸ばしたことは今までなかったから、これがはじめて。
瞬間に振り絞った勇気は肌に伝わる微かな震えに表れていた。
情けないなと思いながらも、口を開けば。

[1/2]
(-503) mspn 2023/09/10(Sun) 12:35:18

【秘】 陽光の元で ニーノ → 日差しにまどろむ ダニエラ


「だ……だいじょうぶって言ってるところに、こういうの。
 あんまり言わない方がいいかも、なんですけど。
 ……でも、もし、いつか。
 だいじょうぶが消えちゃったり、さみしかったりしたら……」

「──呼んでくれてもいいですからね!オレでもよかったら!
 家族がいなくなるのってとても、辛いことだと思う、ので。
 ……受け止められない人だっている、くらい」

「あの、え〜〜っと、……そう、保険みたいな?
 恩返しみたいな!そういうのです、お節介かも!すいません!
 あと仕事しないとだめですね!うん!わかってるんだけど!
 これでちゃんと終いにするのでキャンディはダニエラさんが食べてもらって……!!!」

時折詰まりながらも勢いを乗せて言葉はしばらく続いた。
とはいえ最後まで伝えたかったことを伝えきれば指先は落ちていくことだろう。
もちろんどう足掻いても言い逃れぐらいできないぐらい"それ以上を気にした"わけだが、キャンディを貰うのはやっぱりさすがになので一歩足を退くなどもしていた。そろ……。

[2/2]
(-504) mspn 2023/09/10(Sun) 12:36:38