人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

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【人】 軍医 ルーク

[ いま、外壁に立ち、天に空いた大穴を見る。
 荒れ果てた地面を見る。

 そこに聊かの感慨もないと言ったら嘘になる。
 けれど、降下してくる怪物をただ真っ直ぐに見据える紫の、
 その奥底に冷たく煮えたぎるものは、
 一言に恨みや恐怖、好奇心と表すには足りない、
 ただまっしぐらに、炎のように燃え盛る、探求心。
 そして――…                 ]
(61) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:30:40

【人】 軍医 ルーク

 
  ―― 
飛べないぺんぎんの話
 ――

[ 基地にはたくさんのペンギンたちがいる。
 いわゆるお手伝い端末というやつで、
 小さな身体でてちてちと歩き回りながら、
 行き会う者たちに人懐っこく挨拶したり、
 業務の『おてつだい』をしたり、
 そこかしこに歩き回っている、白黒のもふい塊だ。

 ちなみに、奴らは一生懸命羽ばたけば飛べる。
 高いところのものを取るときだとか、驚いたときには、
 必死に羽根を動かして高所に飛び乗る姿が、時折見られる。

 大体似たような姿形だが、微妙に個体差はあるようで、
 活発なのもいればおっとりしたやつも、
 真面目なやつも、サボりがちなやつもいる。
 大体の者は彼らの見分けなんてつかないのだが、
 一部には分かっている者もいる。

 自分は後者だ。
 興味のあるなしの問題ではない。
 単に、特徴を見れば見わけがつくというだけだ。]
(62) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:31:38

【人】 軍医 ルーク

[ そのうちの一匹が医務室に担ぎ込まれたのは、
 着任から一週間ほど後のこと。
 どうやら他の連中とは動きが違って、
 手――というか羽根を痛めているのではないかと。]


   わたしは人間の医者なんだが。
   こいつは専門外だ――ばらして調べていいか?


[ 担ぎ込まれたぺんぎんは、じたばたと逃げようとしていた。
 それでもまあ、診るだけは、診た。
 どうやらどこかで強い衝撃を受けたらしく、
 まずは直せるような状態ではないようだった。

 こいつらはこれでも基地の備品扱いだから、
 上官への報告ついでに、言い置いた。
 変わったことがあったときには逐一報告するように、
 着任時に言われていたからだ。
 その時何やら難しい問題に頭を悩ませていたらしい上司は、
 持ち込まれたもふもふ案件に怒鳴り声を上げ、
 不良品ならすぐに捨ててしまえと厳命してきた。
 さー、いえっさー、と棒読みにして、その場を辞す。]
(63) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:32:26

【人】 軍医 ルーク

[ 鳥を小脇にふん捕まえたまま基地を行く。
 抱えられたぺんぎんの、きゅーきゅーという悲痛な叫び声と
 必死の羽ばたきは、
 すれ違った者たち皆の目に入ったことだろう。
 眉を顰める者や、止めようとする者も多かった。

 それがまた、着任早々着々と増え始めていた自分の噂に
 新たな一頁を加えることになったようだが、どうでもよい。
 そういえば、『葬儀屋』と呼ばれ始めたのは、
 ちょうどその頃だったような気もする。 ]
(64) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:34:40

【人】 軍医 ルーク

[ 焼却処分場にぺんぎんを連れ込んで、
 ごみの山の上に下ろしたときには、
 そいつはぷるぷると怯え切った様子で此方を見上げてきた。]


  さて、これでわたしは、君を捨てた。
  命令は完了した。


[ そうして、間をおかずにひょいとそいつを拾い上げ、
 さっさと焼却場を後にする。
 捨てられていたごみを拾ったところで、
 それは個人の勝手というものだ。
 人目のない廊下で、そいつを離す。]
(65) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:35:06
神置 穂村は、メモを貼った。
(a7) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 13:35:23

【人】 軍医 ルーク


  他の連中に紛れてしまえば、
  君に気付く上官はいないだろうさ。
  あとは好きにするといいよ。


[ かくして飛べないぺんぎんは、
 何事もなかったかのように基地内に帰還を遂げた――
 はず、だったのだが。
 何故かその日から、東棟の医務室に
 一匹のぺんぎんが入り浸ることとなる。
 人見知りが激しいようで、普段は物陰に隠れていて、
 患者が誰もいないときにはひょっこり顔を出し、
 医務室の主にてちてちと茶など運んできたりする。
 きっと場所が気に入ったのだろうと、放っておくことにした。
 (薬品の入っている棚には、その日のうちに鍵をかけた)

 来訪者があるときにそいつが姿を現すことがあったとしたら、
 それは例えば、余程気を許しただれかが訪れたときのこと。
 そういった相手がいるかどうかは――
 当のぺんぎんや、ぺんぎんと親しいであろう誰か次第。]**
(66) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:36:05
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a8) zelkova 2020/05/15(Fri) 13:46:07

【独】 軍医 ルーク

/*

>>ぺんぎんは一匹じゃなくて一羽ですね…<<


次からなおそう…
(-18) zelkova 2020/05/15(Fri) 14:22:59

【独】 軍医 ルーク

/*
相方がもふもふの赤いロップイヤーの耳尻尾かわいすぎて突っ伏している。
うさぎ…うさもふのロップイヤー…(もふー
そして記憶喪失かあ、中の人は全力で構いに突撃しに行きたい好き。
しかしこちらのPCがこんなやつでほんとごめん、
耳尻尾は白くて最高にもふだよ!
(-19) zelkova 2020/05/15(Fri) 14:28:02

【独】 神置 穂村

/*
穂村の父、燈夜さんのあたりで参考にしたさいと
ᓚᘏᗢぺたり

渡辺ピアノ調律師事務所
http://www.piano-tokyo.jp...

さんち〜工芸と探訪〜より
ピアノ調律師の回
https://sunchi.jp...

『羊と鋼の森』は積んでるんすよね…
読みたくて文庫買ってはいるんだけど読めなかっ

ᓚᘏᗢあと、穂村の専門ピアノちゃうんや…
(-20) Arianrhod 2020/05/15(Fri) 15:17:01

【人】 部隊長 シュゼット

―― 前線基地外壁の外 ――

>>14けたたましいサイレンの音が響く。
怪物が現れる臭気などを研究している、
研究観測班の読み通りの時刻に、怪物は現れるようだ。

外壁の砲台を主に扱う砲兵部隊や、
遠くから銃を構え、息を殺して待ち構える射撃部隊など。
定位置から迎え撃つ兵達の準備が整えば、
続いて、第一、第二、第三……と、
攻撃部隊が各々の隊長の指示に従い、位置に着く。

攻撃部隊達が持つ獲物は、銃や近接武器など多種多様。
他の隊と違うのは、常に動き回って相手を錯乱しつつ
隙あらば接近して攻撃をしかけることだった。]
(67) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:18:06

【人】 部隊長 シュゼット

[部隊が数字で分かれているのにも。意味がある。]

  ……皆。固定の砲台と銃器の斜線は把握しているな。
 
  一番近い距離で、敵の弱点をいち早く把握し、
  勝利への近道を作ることができるのは、僕たちだ。
 
[集まった数十名の隊員たちは、
皆、緊張の面持ちで整列し、僕の話を聞いている。

それもそうだ。
僕たちの"第一戦闘部隊"は……超近接部隊。
これからやってくる機械の怪物相手に、
目と鼻の先で戦う、一番危険な部隊なのだから。
少しでも気を抜けば、一瞬で命を刈り取られてしまう。
そのことは、今までの訓練や、実戦での経験もあり、
この場に居る兵士たちはよくわかっていた。

……そう。部隊の数字は単純な話。
戦闘能力が高い精鋭になればなるほど、
若い数字の部隊に入れられて。
若い数字の部隊であればあるほど、
実戦では、怪物から近い距離での戦闘を任されるのだ。]
(68) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:19:32

【人】 部隊長 シュゼット

  だが、いつでも第一は自分の命。
  訓練を思い出せ。耳を、五感を研ぎ澄ませろ。
  あのデカブツの攻撃が直撃したら、終わりと思え。

[皆の顔を見回す。
僕にはよくわからないけれど、戦場での僕は、
普段、基地内で過ごしている時とは様子が違うらしい。
普段の緩く開かれた瞳は緊張を巡らせた糸のように鋭く
話しぶりも上官に相応しいものに聞こえるようだ。

僕はただ、この基地の人達に傷ついてほしくないんだ。
また、今日の戦闘が終わったら、皆で揃って
基地の食堂で美味しいご飯を食べて、
楽しそうな皆を眺めていたいと、
そう思っているだけ、なんだけれど。]
(69) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:22:12

【人】 部隊長 シュゼット

[……その一心で、皆に色々話さなきゃと気張るから
戦闘前は、確かにいつもより、
言葉数も多くなっているのかもしれない。]

  わかったな。何かあれば通信機で知らせるんだ。
 
  すぐに、僕が。助けにいくから。

[みんなが頷いたのを見て。
頬を少し緩めると、僕も「よし」と頷いて。
背中に背負っていた、身の丈ほどはある大剣を前へ構えた。]
(70) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:24:45

【人】 部隊長 シュゼット

[天の岩盤に開いた大穴を見上げる。
>>15黒々とした穴の奥から、
風を切って何かが落ちてくる音がする。

皆、それが聞こえたのか。
手に手に、武器を構え。]

  目標降下!!!

   さあーーー!いくぞ!!!

[耳の良い者であれば、
初めて聞いたら即倒してしまいそうな、金属音。
立っているのも難しい、地響きの中で。
僕は襟元についている通信機のマイクへ合図を出し
大地を強く、高く蹴った。]
(71) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:25:34

【人】 部隊長 シュゼット

[戦場と化した周囲に、砲撃や銃撃の嵐が降る。
見上げるほどの機械の怪物。今回は四足歩行型だ。
動きは素早くはないけれど、確実に一歩ずつ、
基地へと近づいてくるのをみれば、
悠長に相手はしていられないと、気を引き締める。

黒い軍帽から伸びた髪と兎耳を靡かせて、
怪物の足の一振りを、得意の跳躍で避ける。
避けた先にあった、かつて家の一部だった壁を足が触れば
そこから、もう一度跳躍。

相手が放った銃弾が耳元を通り過ぎていく中で、
怪物の肩のあたりについていた銃器を一つ、
大剣を勢いよく振り抜いて、叩き壊した。

細身の黒の軍服のシルエットは
赤色をふわりと揺らしながら、一度地面へ着地。

そんな戦いぶりを暫く続けーーー
そろそろ倒す手掛かりを見つけないと皆が危ないと
そう、思い始めた頃だった。]
(72) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:29:29

【人】 部隊長 シュゼット

[ザザッ………]
[通信機に、興奮したような、声が乗る。]

  『隊長!!"コア"、発見しました!!
   ただ、装甲が厚く我々の武器ではとても…、あっ!』

[通信機から、声が届く。
連絡をくれた彼女の方を見れば、
怪物の胸元からせり出したガトリング砲に
狙われているところだった。]
(73) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:30:14

【人】 部隊長 シュゼット

[隊の中でも目がいいマリーベルは、
こうして、敵の弱点を見つけるのが得意で
その点を買われて第一戦闘部隊配属になった。
しかしまだ、戦闘経験が浅く年も若いため、
気が緩みやすい欠点を持ち合わせている。

泣きそうに顔を歪ませるのが見えて、
仲間を失ってたまるかと、大剣へと目を向ける。

 (こないだ、医務室で、
   暫く撃つなと念を押された直後だが
   ……躊躇なんて、していられるか。)

この戦場から、仲間を生かして返すこと。
それが僕の一番の仕事だと、思っているから。]
(74) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:31:55

【人】 部隊長 シュゼット

[持っていた大剣は地面に突き刺して。
右腕を、前へ突き出し、掌を敵へ向ける。
大きく、肺へと息を吸い込んで。]

  マリーベル!!伏せろ!!!
 
[マリーベルは、僕の声を聞くと
すぐに、頭を抱えてしゃがみ込んだ。

掌の中央がスライドして、穴が開き。
そして穴は急速に、急速に。白く、白く。
『太陽』と見間違えるほどに、輝きを強めていく。]
(75) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:34:27

【人】 部隊長 シュゼット

[限界まで膨れ上がった輝きは、一気に放たれる。
そうして、光の光線は一直線に
機械の化物の心臓とも言える器官を貫いた。


巨体がぐらりと揺れて、その場に倒れていく。
義手砲(センスが無いだの必殺技感が無いだのよく怒られるのだが、面倒なのでずっとこう呼んでいる。)を撃った後の僕は、衝撃で後ろに吹っ飛んでいた。

思いっきり、背中から地面に叩きつけられる。
痛覚にはめっぽう強いから(寧ろ、鈍い方だ)、
これしきのことは何でもないのだが。

……どういう仕組みか、これを撃つと、
暫く体が使い物にならなくなるのが常であり。
今日も、体力を根こそぎ義手砲に持っていかれて、
大地の上で大の字になって動けなくなっていた。]
(76) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:51:46

【人】 部隊長 シュゼット

[機械の獣を倒せたことで、
一層騒がしくなってきた周囲の声を
帽子から垂れさがったロップイヤーは良く拾う。
シュゼット隊長を医務室へ運べだとか、
そんな言葉を聞いて、僕は力なく息をついた。]

  ……怒られる、かなぁ。
   それとも……また、研究対象か。

[こういうときにいつも貰う苦い栄養剤(AME015とかいう名前の薬らしい。)は、これが苺飴なら喜んで食べるのにと前に言ったら、逆に多めに飲まされた経験がある。
確かに、飲むとすぐ動けるようにはなるのだが、
本当は意地でも飲みたくないぐらい嫌いだ。

疲れで遠のく意識の中。
この後目が覚めた時に……今日は話のわかる、薬を患者の希望で買えてくれる医者でありますようにと願ったのだけど。
さて。ベッドへ運ばれた僕を迎えたのは、
どの医者だったのだろう。]*
(77) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:52:41
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a9) kaomozi 2020/05/15(Fri) 21:56:20

【独】 兄 エーリク

/*
>>a8
狐CO=響狐
そういうことか!
(-21) 桃胡椒 2020/05/15(Fri) 22:03:18
到着:賢者 メルキオール

【人】 賢者 メルキオール

[



「一緒に冒険、しませんか──?」



  いつのことだったか忘れてしまったけれど
  そこから私たちの冒険は始まったの

  ……貴方は覚えているかしら?]
(78) nao-nao 2020/05/15(Fri) 22:12:34

【人】 賢者 メルキオール

["ギルド"
──それは数多くの冒険者たちが夢を追い求めてくる場所。
そして、力量が十分であれば、金が手に入り、名声を得られる場所だ。


いつの時代から始まったかわからない、それほど昔からこの世界にはギルドという場所は不可欠であって、大きな街には必ずともいってギルドの支部はあった。


──これは、王都に程近い少し大きめな都市にあるとあるギルドでの物語]
(79) nao-nao 2020/05/15(Fri) 22:14:27

【人】 賢者 メルキオール

─ ギルド内・掲示板前にて ─



  ……今日の仕事は何をしようかしら?


[ギルドボードの前で佇む女性が一人。
薬草集めに行商護衛、モンスター退治にペット捜索と幅広いジャンルの依頼がボードへと貼られている。
勿論ギルドランクという制度があるため受けられない依頼も存在するが、そもそもそんな依頼は受ける気もなく]
(80) nao-nao 2020/05/15(Fri) 22:15:07

【人】 賢者 メルキオール



  とりあえず待ち……かしら


[相方が来るのを待とう。
おそらくまだ宿屋の布団の中で惰眠を貪ってるんでしょうけれど。


  "お昼まで待って来ないなら一人でクエストに行こう"


そんなことを思っては、ギルド併設のカフェでお茶を傾けること後どれくらいでしょうか?*]
(81) nao-nao 2020/05/15(Fri) 22:16:01
賢者 メルキオールは、メモを貼った。
(a10) nao-nao 2020/05/15(Fri) 22:23:08

【人】 軍医 ルーク

  ―― 
前線基地・外壁上
 ――

[ 出撃した兵士達は散会し、各々の配置につく。
 中の一隊が、前方に突出している。
 あれは、穴から降りてくる怪物の降下位置近くに陣取る
 第一部隊だろう。
 武装に身を固めながら、
 その動きは気を抜けば見失いそうなほどに疾い。
 怪物を間近に相手取る超近接部隊には、
 身体能力に優れているものが多く配属されているのか、
 あるいは、余程よく統率が取れているのか。

 彼らを見下ろす顔に表情はない――はずだ。
 地上の動きに集中していたものだから、
 固唾を飲んで事情を見守る手の中の鳥が、
 不安げにちらりと此方を見上げたことには、
 一向に気付かなかった。]
(82) zelkova 2020/05/15(Fri) 22:25:32

【人】 軍医 ルーク

[ 天の大穴から、“それ”が降りてくる。
 否、“降りてくる”というよりは――
 落下だ、落ちてくる。
 あの距離から落下しては、生き物ならばひとたまりもない。
 けれど、それは、そう
 ――言葉通りの意味で、生き物ではないのだ。
 
 けたたましい吼え声が戦場を劈き、
 『それ』が地面に着地するのと、
 砲門が火を噴くのは同時だった。

 腹の底に響く砲撃音が、耳を聾する。
 矢継ぎ早に放たれた第一陣の砲撃は、
 怪物に、あるいはその周囲に着弾し、
 爆音が轟き、土煙が巻き上がる。

 前線の人影たちは、射線上にはいない。
 砲撃部隊も味方を撃つ様な無様はすまい――という、
 そう簡単な話ではない、
 近接部隊の彼らはあれほど突出し、
 見上げるほどに巨大な怪物と相対しながら、
 同時に、味方の動きを把握しているのだろう。]
(83) zelkova 2020/05/15(Fri) 22:26:15

【人】 軍医 ルーク

[ もうもうと巻き上がる土煙、
 閃光がひらめき、戦場は地獄と化す。
 今もその残骸が残る建造物の名残が、
 怪物の前足の一撃で、がらがらと崩れ落ちた。
 ――そう、此処は、あの大穴から怪物があらわれるまでは、
 ひとが住まう土地だった。

 ここにいても、大きな白い耳はあまりにもよく音を拾う。
 破壊音、爆音、銃弾の音、ひとの声。
 晴れてゆく土煙の向こうで、“それ”の影が現れる。

 再びの咆哮。
 四つ足の怪物は進みを止め、その首はぎりりと向きを変え、
 生き物ではありえない角度で外壁を見上げ、
 基地へと狙いを定めるように、一歩ずつ近づいてくる。>>72]
(84) zelkova 2020/05/15(Fri) 22:27:11

【人】 軍医 ルーク

 
  四足歩行型――
  速度に応じて足並みを変化させている、
  歩容の再現まで完全…
  などという生易しいものじゃ、ないな、あれは。


[ 生き物にしか見えない動き、
けして生き物ではありえない、圧倒的な破壊の化身。
 その足取りを止めようと、兵士たちが攻撃を加える。
 けれど、その進みを止めるには至らない。

 四つ足の怪物が、迫って来る。
 その胸元がぱかりと開き、奥にある『なにか』が、
 戦場の何処かへと狙いを定めようとした、そのとき――]
(85) zelkova 2020/05/15(Fri) 22:27:51