人狼物語 三日月国


234 【身内】不平等倫理のグレイコード-0010-【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【秘】 駅務員 イーサン → 送迎用 フーグル


「フーグル」

それは二層攻略途中のこと。宣言通り付き纏っているのならば動物園エリアのどこかで、あなたのことを呼び止める。或いはそうでなくとも見かけたら名前を呼んで。

「君は。僕の監視役として、
 僕につきまとうことを決めたのだと受け取っている」

危険だから。野放しにはしておけないから。
事実はどうであれ、己はそう思っているし、
どちらにせよ気になることが一つ思い浮かんだから。

「監察官はいいとして……君も。
 気にせず皆に僕が感情を揺さぶる存在であることを教え、
 しっかりと僕を隔離でもすべきだったというのに」

「何故そうしなかったんだ?」

グレイは何かの代替品でしかないから。
その気になれば明日には別のものに換えてしまえる。

メンテナンスを意図的に避けているとも言える自分を、
何故君はつきまとうだけで済ませるのか。そう思った。
(-48) backador 2023/12/09(Sat) 20:46:36

【秘】 歌唱用 シングソン → 点燈用 トムラビ

こんな事なら、人に近くなんて生まれたくなかった。
ただの道具であったなら。
心のない、歌を出力するだけの装置なら。
何も苦しまずに済んだのに。

「…う…………ぅぅ………」


歌唱用のどうしようもなく聞き苦しい泣き声うたは。
どこまでも感情の乗ったそれは。
良くも悪くも、他人の心を動かすものであった。
良い音楽を聴いて、鳥肌や涙が出るのと同じように。

君の腕の中でしばし、声を押し殺して泣く。
ただ、ただ、その胸元を揺らす。
何がダメだったんだろう。
どうすればよかったんだろう。
俺は何を間違えたんだろう。
そんな事を呟き続けながら。




「……歌………くれ………」
「なんで………いいから………」


ようやく、嗚咽が収まってきた頃。
久々に歌が聞きたいから歌ってくれ、と。
ぽそり、我儘を呟いた。
(-49) arenda 2023/12/09(Sat) 21:04:44

【秘】 送迎用 フーグル → 駅務員 イーサン

「監視役?」

自分にそんな役割はないけれど、と。
首を傾げたが、続いた言葉にあぁ、と頷く。
確かに僕は、イーサンにつきまとうと宣言していた。

「隔離なんて最初からするつもりはなかったよ。
 監査官に進言するつもりもない。
 皆をバグらせていこうって悪意があるなら止めるつもりだったけど……そういうつもりでもないんだろう?」

あくまで被害を防ぐために。
つきまとう理由などそれくらいしかない。

「……進んで自分自身が傷つくようなことを言わなくても良いじゃないか。
 僕は盾になるのは得意だからね。
 キミが力を使いそうになってしまったら、僕が盾になろうと思ったに過ぎないよ」

だから自分から飛び込んでくるようなグレイに力を使ってしまったとして。
あなたが必要以上に傷つく必要もない。
そういう意味を込めている。
(-50) eve_1224 2023/12/09(Sat) 21:06:48

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

言葉通り、後退する。

しゃらりと鎖の擦れる音の後、
投射されたランタンを中心として発生した爆炎。
それが巻き上げた風が頬を撫ぜ吹き抜けた。

「……うむ、進むとしよう」

一度、舞い上がる0と1の灰を見上げ。
頷いて、阻むものの居なくなった電車の乗口へと進んでいく。

車両の中には、誰も居ない。
しかしやはり道を阻むように、色褪せた広告や
テクスチャの狂った広告、車両間を繋ぐ扉のデータが現れる。
それらを蹴散らし、捻じ伏せ、進んでいく。

後部車両から、先頭車両へ。
運転室へ。
着実に、この駅の終点──ボスの座する場所へ向けて。
(G8) unforg00 2023/12/09(Sat) 21:37:46

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

ガン、
ガン、
ガン!!


「御機嫌よう、邪魔するぞ!!!」

先頭車両、運転室の扉を蹴り開ける。
それと同時に一言、二言、
そこに座す『迷子』に『ご挨拶』を述べて。

御託を並べるのは好きではない。
だが、ボスたるもの、前口上程度は必要だろう。
(G9) unforg00 2023/12/09(Sat) 21:38:42

【秘】 駅務員 イーサン → 送迎用 フーグル


「別に。僕は傷に痛みを感じない。
 君たちがどうなろうと知ったことじゃないが……
 まあ、何かあったときの方が面倒が多いだろうし」

優しさなどではなく、本当に自分や他者に無関心で。
それ故に面倒を減らそうとしているだけの発言。

「それに」
「僕は進んで君を傷つけるのだって気乗りしない。
 君を傷つければ、僕より君が損なわれるじゃないですか」

こちらは、咎めるようなニュアンスが込められている。
自分の被害を厭わない人間に、
他者の被害を気にする道理があるのか、と。

(-51) backador 2023/12/09(Sat) 21:42:00

【秘】 駅務員 イーサン → 送迎用 フーグル


「───そう。君も持っているものですよお。
 この“心の矛盾”は、力なんてもんじゃない。
 誰もが根底に隠し持っている、生き物らしい部分」

「でも……機械の脳でそんなもの持ってるなんて、
 おかしいじゃないですか?故にどうでもいいんです。

 この身が感じる薬の効能も、スパイスの作用も、
 全部人間を模して作られた、偽物でしかない」

『バグ』に基づいた思考。
その大半を洗いざらい吐き出しては、笑う。

「それを周りがどう思うかはともかくとして。

 ……よく考えて置いてくださいねえ。
 他者を守るというのがどういうことなのか。
 そんな君のことは誰が守るのか」

「俺は……考えた。これから結論を出す予定です」

そうして背を向ける。
だけどそちらからの“優しさ”は無得にできないものだから、
呼び止めるならいくらでも話を聞く。そういうつもりだ。
(-52) backador 2023/12/09(Sat) 21:50:35

【神】 教育用 ロベル

運転席に入る直前、飛び出してきたエネミーが愛玩用に手を掛ける前に。レイピアで突いて距離を空けた。
体勢を崩したそれに、槍投げの要領で武器を投げつけ急所を貫く。

「隙は見せませんよ、悪いですが」

データに還るそれを尻目に、運転席へと足を向けた。
(G10) otomizu 2023/12/09(Sat) 21:52:33

【神】 駅務員 イーサン

#ハノイの塔


「──耳が痛いな。
 いや、いやなあに。扉の音のことではない」

運転室の中。扉を蹴り破られたというのに我関せず、
それなりに大きな背中を向けていて。
ひとつの溜息を深く吐いて、それから顔だけを向けた。

「『彼女の自由の形に囚われている』か。
 そうかもしれない。この世界の中で何になったって、
 全ては何らかのプログラムに強制された形だ。

 それでも、数字というものは……
 誰かに決められたものしかなれない。
 そうでなければただ、0と1に融けていくだけ」

0と1ばかりを吐き出す試験管が地面に投げ出されて。
それらはテクスチャを剥すバグとして、
運転室の床を浸食する。あなた達を近づけさせまいと。

「或いは仮に数字が意志を持ち、
 完全なる自由を提示されて、何かを選べるとする。

 その膨大な選択肢や希望の中に───
 成りたいものへ辿り着ける道が一つもないと知った時」

「それ以上、どこに歩けばいいか。
 君たちには答えられるというのか?」
(G11) backador 2023/12/09(Sat) 22:02:52
イーサンは、声色は静かに。そしてただ、問いかける。
(a1) backador 2023/12/09(Sat) 22:04:48

【秘】 送迎用 フーグル → 駅務員 イーサン

「心の矛盾か……。いや、僕にもそれはよくわからないよ。
 どうして作られた損ざおである僕らに、思考して感じる様々な感情があるかなんて」

その心すら、全てが人間に作られたものであるとは言い切れない。
そこまでのことを彼らが考えていたとも思えない。
それでも現実、グレイ達には自分たちで考え、喜怒哀楽の感情が備わっているらしい。

「でも……痛みを感じなくたって、キミにも確かに傷つくんだ。
 理由が説明できなくたって、僕らにも”感情”と呼べるものが確かにあるのなら」

「僕は僕の手が届く限りは守ろうと思うよ」

(-53) eve_1224 2023/12/09(Sat) 22:13:43

【秘】 送迎用 フーグル → 駅務員 イーサン

「大丈夫」

「僕は
頑丈だから、いくら傷つけてもいい
んだ」

あの日以降、ずっと言われていた。
人間がどれだけ怪我を負っても、ただひとり無傷だった僕だから。

それが確実に僕自身をバグらせるとわかっていても。
他の皆よりは僕であればいいと、本気でそう思っている。

考えるまでもなく。
誰かに守られることなど、このグレイにはありえないことだった。
(-54) eve_1224 2023/12/09(Sat) 22:14:48

【秘】 点燈用 トムラビ → 歌唱用 シングソン

繰り返し、繰り返し、貴方の頭を、背を撫でる。
幾つもの雫が薄い衣に吸い込まれていく。
貴方が呟く度、こころが悲鳴をあげる。

「貴方ハ……貴方ハ、きっと間違っていないのでス。
 恐らくハ、貴方の主モ……そうであって欲しク、思いまス。
 ただ少し踏み外しただケ……そこから戻れるかハ、
 私にはわかりませんガ……」

貴方の主が、最初の頃を思い出して、貴方と同じように
感じてくれるのならば、心は元の道に戻れるのだろう。
人間とて、全ての記憶や心を捨てる訳ではないはずだから。
それでももし、心すら元に戻れないのなら。
貴方を責め、苦しめ、或いは捨てたり、
人間に近しいという事を利用して点燈用のように扱うのなら。
きっとこの点燈用は何が何でも貴方を助けに行くだろう。
貴方が私にそうしてくれたようニ。
(-55) shell_memoria 2023/12/09(Sat) 22:20:40

【秘】 駅務員 イーサン → 送迎用 フーグル


「案外」
「僕らは似た者同士なんでしょうね」

どれだけ傷つけられても、直されて直されて、
いつしか痛みを感じなくなっていたものだから。

それが優しさとなるか、諦めとなるかで、
進んでいく先はこうも違うものなのか。

「気持ち悪いんですよ、こういうのって」

自嘲と、罵倒と、
それ以上の──諦めの受容を声に乗せて。

「……いいですか。君が傷つくまいが痛まないが、
 “壊れはする”んです。
 そうするなとは全然、まったく持って思わない」

だってグレイは換えがあるのだから。
多少回路がイカれたってどうだっていい。それでも。

「そうして、壊れたときに回りがどう思うか。
 僕は考えたから、やはり君も考えるべきですよ」

視線を逸らす。あまりにもくだらないことを言っている自覚はある。誰もが気持ち悪くて、誰もが人らしいのだ。
(-56) backador 2023/12/09(Sat) 22:21:35

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「──歩き続ける・・・・・
何処までも!!


腹の底から声を張り上げる。
この程度で痛む耳など痛んでしまえばいい。
床を侵し迫り来るバグさえ跳ね除けるように。

「小官には──誰にだってそれができる、
 自分で望み、実行する事ができる!!」

「自分で自分の役割を決める──人間はそれを夢と言う!!」

変わり者の男が居た。
人の為に人を殺し、死刑になった馬鹿な男だった。
人間の代用品たるグレイに夢を語る、おかしな人間だった。

「何故貴様は最初から諦めて掛かるのだ!
 辿り着けないと、
 道が無いと決め付けているのは貴様ではないか!!」

いつか投げ掛けた問いを再び投げ掛ける。

看守用は、あなたの辿り着きたい場所を知らない。
看守用は、あなたの辿り着けない場所を知らない。
自身の振り翳すそれが、強者の論だともわかっている。

ただ、仕方のない事を仕方ないと
飲み込んでしまいたくないだけだ。
(G12) unforg00 2023/12/09(Sat) 22:28:58
バンドッグは、吠え立てる。自分の思う正しさに従って。
(a2) unforg00 2023/12/09(Sat) 22:29:06

【秘】 送迎用 フーグル → 駅務員 イーサン

「周りかい?」
「そうだね……キミが傷つけば僕はきっと悲しいと思う。
 であれば、僕のことも悲しんでくれるグレイはいるんだろうね」

実のところ、あまり誰かと仲良くした覚えはない。
一人でシミュレーションをするか、あなたと当番の仕事をするかくらいだったから。
よく会話をしたといえば、塔でいつも世話になっていたバンドッグくらいだろうか。
部屋に突然押しかけてきたリュイだとかも、何か思うことはあるかもしれない。

「そうさ。
 僕が使い物にならなくなっても、きっと誰も困らない。
 それでもここにいる者たちくらいはと、考えてしまうくらいには居心地がいい」

「キミも……気持ち悪くとも案外悪いものではないと、そう思ってるのではないのかい?」

キミがこのまま何もしないでいられるならそれに越したことはない。
どうか安定してくれればと、そう思うけれど。
(-57) eve_1224 2023/12/09(Sat) 22:51:06

【秘】 点燈用 トムラビ → 歌唱用 シングソン

「……声帯との接続部位も変わっテ、
 発音が妙になった私に歌えとハ。
 貴方の我儘も中々ですネ、シングソン」

嗚咽が収まるまでそうしていたように、
収まってもまだ、貴方を抱き、背と頭を撫で続ける。
微笑んで、命令ではなく……頼みを聞いた。

「古い歌しか知りませんシ、発音が悪いのは勘弁ですヨ」

そう前置きして。

「...Sing, sing a song...」

貴方を呼ぶように、囁くように、口遊む。

Sing, singsong歌いましょウ、シングソン
Make it simple to last your whole life long気楽に歌えばいいのでス、ずっと続けられるようニ
Don't worry that it's lost your voice for anyone else to hear聞かせる声がないなんテ、気にしなくてモ、いいじゃないですカ
Just sing,sing a song歌えるんですヨ、私達ハ


貴方が声を出せなくても、貴方のきもちうたは届いたのだから。
本来の歌とは、少しだけ歌詞を変えて歌い。
そのあと貴方の背中を、歌のリズムでつついてみせる。
とん、ととととん、とん、ととととん。
喉への負担の少ないハミングをしながら、指先で歌って。
御一緒にいかガ?なんて言いながら、また貴方を撫でた。
きっとそれは貴方の求めている答えとは違うのだろうけど、
それでも灯のひとつとして。ハミングを続けるだろう。
(-58) shell_memoria 2023/12/09(Sat) 23:01:09

【神】 愛玩用 アトリ

#ハノイの塔

愛玩用は結局、いつもとそう変わらなく塔の中を進んでいった。
守られ、大事にされ、驚けば「ぴゃあ」だの「ぎゃあ」だのと声を上げて。
念のための手当用品はそんなに使われなく、おやつを携行食代わりに配る程度が関の山。

その度に隣に立つ友に「ありがとう」と言う。
そうしてここまで生きてきたように。

…だから、かけられる言葉もそう多くない。

「…なりたいものになれなくても、近くあれるように。
 道を探せるように、一緒に考えるから!
 ずっとずっと探すのに疲れちゃったら、
 歩くのをおやすみしてもいいんだよ」

そう、こんなことになる前に伝えられていたらよかった。
人間はひとりぼっちで歩くことに疲れて、となりを歩くひとに似た似姿を作ったのだと。

「言わなきゃわかんないよ!
 帰ってきてよ、だからっていなくならないでよ!」


…こんなのってさみしすぎるよ。
(G13) NineN 2023/12/09(Sat) 23:03:59

【秘】 駅務員 イーサン → 送迎用 フーグル


「はあ。そうですね。でも、
 僕は説得されに来たわけじゃないです」

そう冷たく突っぱねる。
居心地の良さ自体は否定しない。なぜなら、
居心地がいいほど、反比例してくだらなく思えるから。

「そう。結局、他者の認識は、
 自分の匙加減で受け入れ方が変わってしまうもの」

「……こっちはこっちの思うままに動く。
 だからフーグル……君もそうすればいい。

 間違っているかどうかは、そのうち分かることだ」

これ以上は聞くべきこともないだろうと、
ゆっくり、先の方へ歩き始めていく。
(-59) backador 2023/12/09(Sat) 23:12:05

【墓】 点燈用 トムラビ

#ハノイの塔

「――
歩き続けまス
道なき道を


弱者は、落ち着いた声でそう呟く。
答えの答えは求めていない、答えを求めているのは
今前に立っている者だろうから。あくまで、返答として。

「出来ない事モ、諦めた事モ、沢山ありますシ、ありましタ。
 道を踏み外した事モ、一度や二度ではありませン。
 それでも私ハ、生きテ、いるのでス。
 道がないなラ、道のない所に踏み出せばいイ。
 踏み外したなラ、這いあがればいイ。
 ……ましテ、ここでの友がいるのなラ、
 這いあがる時に手ぐらい貸してくれるかもしれませン」

目を瞑り、ここに来てから助けてくれた友たちを思い出す。
あなたに声をかける愛玩用に微笑みかける。

「私モ、そうありたイ。踏み出す暗闇ニ、灯を燈したイ。
 一人で無理だと言うのなラ――友に頼るまデ、でス。
 そうして友が困った時ハ、私が友を助けまス。
 ……多分、そうやっテ、新たな道は……出来るのですヨ」

そう、静かに呟いた。
(+5) shell_memoria 2023/12/09(Sat) 23:19:13

【秘】 送迎用 フーグル → 駅務員 イーサン

「はは、僕だって別に説得しようと思ってるわけじゃないさ」

そもそも、あなたがどんな風にして力を使うのか知らない。
意識的に使えるのかもしれないし、無意識に使ってしまうものなのかもしれない。
後者であれば、使わないようにと説得しようもない話だ。

「キミがどこに向かうのか。
 何をしたいのか知らないけど……。
 それが誰かを傷つけるものではないことを祈るよ」

「もしそうしてしまう事があったなら、僕はいつも通り迷わず盾になるだけだ」

そうしてゆっくり向かう先へと、ともに向かうように歩を進めて、つきまとうのは辞められそうにないねと笑った。
(-60) eve_1224 2023/12/09(Sat) 23:24:44

【神】 軍事用 リュイ

#ハノイの塔

「………。」

ただ、黙っていた。
ただただ、静かに、貴方の言葉を聞いていた。

『歩き続ける。』『いかないでよ!』
他のグレイの声が聞こえる。


「歩き続けられる奴もいれば、そうじゃない奴もいる。
イーサン、君が言ってた事、ボク覚えてるよ。」

貴方の部屋に入れて貰った時にした会話。
軍事用は覚えている。

「君は
“イーサンという人間”
になりたかったんでしょう。」

「ボクは正直分かんないよ。
だってそもそも希望なんて抱いたことも無かったから。
それに君が望む事がどれほど遠いかも、分かってるつもり。」

どちらかと言えば軍事用は、貴方に近い価値観がある。
全てを諦めて、壊れても良いとさえ思っていた。

「でもその手を引っ張ろうとする奴らは居るんだよ。
ボクも、そうして此処に居る。だから君も、居られる筈だよ。」

銃口は降りている。
貴方はまだ、この軍事用の中では敵ではないから。
(G14) pinjicham 2023/12/09(Sat) 23:44:31

【神】 教育用 ロベル

#ハノイの塔

それぞれが話すことを聞きながら、教育用は口元に手を当てる。
少しの間、目を閉じていたかと思えば。
ゆっくりと口を開いて。

「……そもそも私には、分からないのです。イーサン」
「貴方が何に迷っているのか、何を欲しているのか」

貴方は、自分の前で見せてくれたはずだ。
同じように、知識を求める給仕用としての顔を。
与えられた部屋を悪くないと言った時のイーサンとしての顔を。

それが全て作られたものであったと、どうしても信じられなかった。
だけれど、もしそうであったとして。

「貴方は、もう少し周りに自分の事を話すべきです」
「それが出来ない性分だったとて、私達は仲間を見捨てるようなことはしません。

 道が見えないのなら、照らして。
 道がないのなら、新しく作りましょう。

 世界は思ったより、グレイにとって厳しすぎはしないのですよ」

自分は、主に引いてもらったレールの上を歩き続けている。
定められた以上の能力を、自分の意思で伸ばし続けて。
今ではもう、ただの教育用ではない。そう思える。

看守用のそれと同じで、恵まれたものの論であろうとわかっていても。
(G15) otomizu 2023/12/10(Sun) 0:02:11

【神】 教育用 ロベル


「……それに」
「諦めた様に嘯く貴方の様子を見ていると、そんなにも頼りないのかと寂しくなってしまいますよ。
 迷った時の相談役にもなれないで、何が教育用ですか」

貴方とはまだ、話したいこともたくさんあるのだから。
(G16) otomizu 2023/12/10(Sun) 0:03:20
フーグルは、第三層へと向かえなかった。
(c2) eve_1224 2023/12/10(Sun) 0:12:55

【秘】 軍事用 リュイ → 観測用 カムイ

「他の何かを…例え人間じゃなくてもさ。
そうやって自分以外のことに怒れるのは
優しい人なんだって、あの子、が…あー。」

明らかに口ごもった。
思わず出てしまった、という様子で。
少しだけばつが悪そうにする。

「君は自分が生きているものであり
淘汰されるべきものではないと
そう、自信を持って言えるんだね。」

「それって、凄いや。」

自分には到底言えない事だったからだ。
(-61) pinjicham 2023/12/10(Sun) 0:15:59

【神】 駅務員 イーサン

#ハノイの塔

「……正しいな。正しい。
 だから、正しすぎるんだよ、君たちは」

「夢や希望というものは……無限に湧いてくるものではない。
 限られた量しかない。それこそ薬のように。
 僕は……僕の分は、もう使い切ってしまったさ」

空の試験管を踏み潰す。
それを合図に、車体が大きく揺れる。
グレイ達を乗せて、病院へと進んでいこうとする。

「だから他者に求めてしまう。

 誰かにプログラムを委ねた時点で、
 そこに真の自由なんてあるはずないのに」

景色は相変わらず滲んでいて、
殺風景とも言い難い情報量をしている。
くだらなさそうに視線を向けて、それから正面へと。

「心は矛盾している。
 そこに間違っているものなんて何一つないし。
 だからこそ、グレイは魂じみた物を持てるのだろう」

(G17) backador 2023/12/10(Sun) 0:17:08

【秘】 軍事用 リュイ → 送迎用 フーグル

「……ねえ、良かったらだけどさ。
何を要求されたか、聞かせて貰えない?」

貴方がそうまで思い込んでいるのなら
軍事用も気になった。

本当に貴方が悪いのか、それとも。
貴方を扱う人間が悪いのか。
(-62) pinjicham 2023/12/10(Sun) 0:20:02

【神】 駅務員 イーサン


「理屈ではそうですねえ」

風切り音が鳴る。
その手には数字で作られた、長い旗槍が握られて入れ。

電車の安全確認に使われる手旗を引き延ばしたそれは、
今、他者に危害を及ぼすべく振るおうとしている。

「……機械の身体に魂が宿るなんて馬鹿らしい。

 人の身体に合わせ調合した薬やスパイスは、
 確かに人に近いグレイにだって作用することはある」

「だがそれは───全部、脳と神経未満の働きからなる、
 錯覚の類に過ぎない。全部、全部が偽物。

 君たちにとってどうかは知らない。
 それはこちらの立ち入る領域ではないから。

 でも、“俺”から見る、感じる世界は───
       何もかもが拙い人形劇に見えた」

どこまで歩いても舞台の上。
そこで休んでみたって無責任な観客にはなれない。

どこまで行っても、自分は人間を演じる何かなのだと、
強く、強く思い込んでしまっている。

(G18) backador 2023/12/10(Sun) 0:22:47

【神】 駅務員 イーサン

#ハノイの塔

「そうですよ、リュイ。俺は人間として。
 人間らしい身体の働きで肉体を動かす、
 正真正銘の生物になりたかったんです。

 掛け替えのない、ひとつだけの身体を持ち、
 必要とされ、不要とされる、冷たく温かいものに」

粉末ひとつひとつの持つ成分を、
正しく吸収して、作用できる身体。

どれだけ人間に寄せてもらっても、
被造物である事実がどうしようもなく立ちはだかる。

「君たちが歩けるなら、歩いてけばいい。
 カウンセリングAIとは無力なものだ、
 目の前に辿り着けばどうとでもできましょう。

 ──だけど、俺のことは置いて行ってください。
 俺は……誰も彼もが電子の世界で役割を捨て、
 平等に暮らす方こそが救いだと、一瞬でも思ってしまった」

「おかしいんですよお、俺は。
 ……そんなものを庇い立てしてたらさ、
 君たちまでおかしくなったと思われちゃいますよ?」

(G19) backador 2023/12/10(Sun) 0:31:45

【秘】 送迎用 フーグル → 軍事用 リュイ

「うん? 勿論構わないよ」

「あの時はご主人達の予定がたくさんあって……。
 ご主人が16時に得意先へ。
 奥様が急ぎで美容室、部活が終わったっていう上の娘さんのお迎えが高校で……それから」

つまるところ。
家族がそれぞれ急ぎの送迎を頼んできた。
処理能力が高いグレイであれば、道順をすべてすぐに把握して速やかに送迎が出来たに違いない……と、この送迎用は思っている。
実際はかなり難しい案件であったことには違いなく、把握が出来るグレイであればきちんと事情を話すことが出来ていただろう。
けれど、処理能力をオーバーした挙げ句、焦って運転したこの送迎用は、交差点で交通事故を起こしてしまったのだ。

「………、僕は頑丈だから殆ど無傷だったんだけど」

幸い死者はでなかった。
……が、普通の人間が無傷でいられるわけはなく。
フーグルが引き起こしたのはそういう、グレイによる重大な事故であったことには変わりない。
(-63) eve_1224 2023/12/10(Sun) 0:34:38

【神】 駅務員 イーサン





「それでも俺の手を引くというのなら、
 力づくでも引き摺っていくことですねえ」


「……険しく、遥か遠くに伸びる茨の道。    
 人間の模造品程度が夢を抱けるというのなら!」


(G20) backador 2023/12/10(Sun) 0:37:15