人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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【人】 天原 珠月

[あーん、とされたときには。>>0:479
小さい頃からの癖というか、条件反射というか。
なにも考えてないくらいの勢いで、あーん、の声にそのまま釣られるくらいの早さで口を開けてしまっていた。]

 んなっ、いじわる!

[と思ったら、幼馴染の口に消えていった。
山椒のせいで涙の残る瞳で睨んだのだが反応はいかに。
謝られてもその時はムスッとしていたが、結局ローストビーフの美味しさに緩んでしまうのだから平和なのだった。
やっぱりソースも最高に美味しい。ずるい。]
(6) soranoiro 2023/03/04(Sat) 22:16:10

【人】 天原 珠月

[デザートを楽しみ、片付けは手分けして行って。
いつの間にか完全に夜になっていた。

月がないって意外と変わるんだなぁ、と思う。
星がたくさん煌めいて綺麗だけれど少し暗い感じがした。

ちょっと涼しいより寒くなってきた気もする。
上着を変えるべきかお風呂に入るべきか、と考えていると、幼馴染から湖へのお散歩の誘いがあった。>>1]

 あ、行く行く。

[すぐさま頷いて、そのまま駆け寄った。
上着はまぁ震えるほどではないしこのままでいい。]

 お風呂上がりだと湯冷めしそうだもんね。
 
[散歩といってもコテージ自体が湖畔にあるのだ。
湖の周りにそれなりに設備や街灯があれば、夜でも怖くなさそう……いや、別に全く怖がりではないのだけれど。*]
(7) soranoiro 2023/03/04(Sat) 22:37:47

【独】 天原 珠月

/*

相方さんのロルが素晴らしすぎていつも悶えています。
そんなsoranoiroです、よろしくお願いします。

(今更過ぎる挨拶。そして初独り言。
(-12) soranoiro 2023/03/04(Sat) 22:45:54
天原 珠月は、メモを貼った。
(a4) soranoiro 2023/03/04(Sat) 22:50:01

【雲】 天原 珠月



 ……。

[ここは何処か。
いつからここにいるのか。

深い湖の奥深く、水中をたゆたっているようでもあり。
空に放り出されたか、彼と一回転したときのように、自身の重さなんて感じずに雲と浮いているようでもあった。

あたりは、薄らと青かった。
ともに飛んだ空を、彼の瞳を思い出させる色。]
(D4) soranoiro 2023/03/04(Sat) 23:44:26

【雲】 天原 珠月


 ……アスル!

[呼んでも返事はない。

ぼろぼろと涙が落ちて、空なのか水なのか、溶けていく。
片方だけの耳飾りが淡くあたたかい。]

 アスル、

 アスル…………ありがとう、……っ

[泣きながらでも微笑めた。
やりきった。巫女として。そして、彼と。

たくさん想い、想われてきた。
溢れるほどに愛され、温もりを分け合ってきた。

大丈夫。ずっと、ずっと。
私の中にはアスルが在り続けるから。]
(D5) soranoiro 2023/03/04(Sat) 23:47:18

【雲】 天原 珠月




 …………愛してる、アスル。


[また逢える日まで、待っているから。**]

 
(D6) soranoiro 2023/03/04(Sat) 23:47:29

【人】 天原 珠月

[湖の端を沿うように歩いていく。>>12
幼馴染の少し斜め後ろから背中を眺めた後、ひょいっと足を踏み出して、いつものように隣に並んだ。

食後の運動なんていっているけど、半分くらいは明日やるつもりの釣りの下見なんじゃないだろうか。
なら自分はどうしようかなぁ。
テラスからその姿を眺めているのも悪くないけど、と考えていたら、幼馴染が恋人の例え話をしてくるではないか。]

 まぁ、恋人同士なら……。
 おちそうでこわーい、とか言って抱きつくパターンもできるし、ふたりきりだねってキスのひとつやふたつ……。

 あ、魚じゃないからね?

[軽い世間話のひとつなのは伝わるので、今回は恋愛の話なんてしてると悪戯に茶化すでもなく。
ドラマや少女漫画を思い浮かべながら挙げていく。
最後はどうせ釣りのことを考えているに違いない幼馴染みへの突っ込みを兼ねつつ、冗談っぽく笑って。]

 ……へ? 

[あの星座なんだっけ、と夜空を見上げ、無意識に腕をさすっていたら、思いがけない質問がやってきた。>>13
きょとんとキツいと言われがちな瞳を丸くする。]
(14) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:03:20

【人】 天原 珠月

[最初はまるで不思議そうに首を傾げてみせたが、すぐに思い至ったようにひとり頷いて、見た目のことね、と。
なんだ、とでも言いたげな軽い口調で続けた。]

 だって、美容専門学校に入学するんだもん。
 ちょっとはオシャレっぽくしたいじゃない。
 高校の時は校則破ってまでって黒いまま伸ばしてたけど、せっかくだから、一気に金色にでもしようかなって。

[舐められたくないしね、なんて。
冗談なのか本気なのかの良い笑顔を浮かべてから。]

 ま、元々私って、キツめに見られること多かったから。
 目つきとか、黙ってたら機嫌悪そうとか。

[幼馴染にも愚痴を言ったことは多々あるだろう。
泣いて悲しむほど気が弱くないが、へこみはするのだ。]

 金髪が似合う方だとは思ってたし、どうせなら近づきにくいくらいになっちゃえ、みたいな?
 今の学校じゃ何にも浮かないから普通なんだけどね。
(15) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:03:52

【人】 天原 珠月


 あ、ピアスは――、

[自らの片耳に触れる。
ピアスも専門学校に入る前に開けたのだ。
痛いかな、腫れたりしないかな、と散々ピアスを開けてるでもない幼馴染に零した挙げ句、とある日の夜、突然ピアッサー片手に窓から襲撃し、雅空兄ぃが開けて!と頼み込んだのだ。
病院で開けろと勧められたとしても泣きついた。
雅空兄ぃなら出来る!包丁扱えるし!は今考えても訳が分からない説得だったと思う。]

 ……耳に飾りをつけてみたかったというか。
 元々、気になってたデザインのが、ピアスしかなくて。

[今着けているのがまさにそれでも、言わない。
普段からさまざまなピアスを持っていて、服装や髪型、場所によって付け替えているから、こういうのには疎いはずの幼馴染には分からないだろうと思っているからこそだった。]
(16) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:04:36

【人】 天原 珠月

 
 ……っ、

[その時だった。
このキャンプ場を訪れたときに感じた不思議な何か。
森の中へと迷い込んだら違う世界に繋がってしまうような。

頭の中が一瞬、ふわ、とかすむ。
同時に耳の辺りが鋭く痛んだ気がして顔をしかめた。
ピアスの調子が悪いのだろうか。
洗面台の鏡で見たときは大丈夫だったのに。]

 雅空兄ぃ、ちょっと待って。
 ピアスの調子が悪いのかも……落としたら嫌だし、外しちゃうから……あ、少しの間持っててくれる?

[片耳から、銀に青の光るピアス>>0:167を外し。
一旦ポケットにしまおうと、ハンカチを取り出すため、幼馴染が手を差し出してくれたらその上にピアスを乗せる。]
(17) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:05:33

【雲】 天原 珠月

[どれほど長い時をここで過ごすのだろうと思っていた。
とうに覚悟はあった。
心は落ち着いてきていた。

耳飾りの温もりが、彼の手の温度を思い起こさせるから、彼に贈った片方と通じ合っているようで嬉しかった。

しかし、異変は突然。
悠久の時を過ごすまでもなく、訪れた。

アスルがおじいさんになるどころか、おじさんになる暇もない、とペルラの体感時間は言っていた。
まさか何かあったのか、と青ざめたのは一瞬。
これはそういうものじゃない。
元の世界にあった不思議な力が充満していたこの場所に、まるで種類の違うだろう、異質な力が混ざり込んできていて。

悪い意志は感じない、けれど。
なにかを引き起こそうとしている、と。]
(D7) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:06:16

【雲】 天原 珠月


 あなたは、だれ……?

[目の前に揺らぐ空か水か。
そこに映ったのは、自分とそっくりな姿。

正確には、髪や瞳の色が変わる前の、若い頃の自分と。

でもすぐに分かる。
これは記憶や過去なんかじゃない。
別人だ、それも恐らく、別の世界を生きる――。

誰かの声が聞こえた気がする。
混ざり合った力が、何かを動かそうと、変えようとしている。
必死で止めようとしても今の自分はまだ空っぽで。
尽きたばかりの力は戻っていなくて。

あの子が、引き込まれてしまう――ここへと。]
(D8) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:07:07

【人】 天原 珠月

[それは、あまりに突然だった。

湖から、パシャン、と音がした。
驚いて振り返ると何もおらず、湖面には波さえもたっていない。
幼馴染も同じところを見ていたか、どうか。

一瞬、そこにあるはずのない月の光が揺らいだ気がした。
光の粒が散ったような気がした。
幻想的な光景に息を飲んだ、その瞬間。]

 ……えっ、な、……なに!?

[急に手を引かれた。見えない何かに。
幼馴染へ、彼へ、伸ばそうとしてもあと少し届かなくて。]

 ……雅空……っ

[湖に落ちたのではない。不審者のせいなんかでもない。
まるで魔法のように、神隠しのように、天原珠月の姿は星が煌めくように消えていった。*]
(18) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:07:43

【雲】 天原 珠月


 ……へ!?

[最初に思ったのは、私湖に落ちたの!?だった。
目の前に広がる世界が、うつくしい青色をしていたからだ。

――私のピアスの石みたいで。……つまり、は。

そして落ちてきた身体を支えてくれたのは、自分より小柄で細身で、自分より年上そうで、自分と、そっくりな人。]

 え、実は夢見てる? もう寝てたの私?

[雅空兄ぃがいたら起こしてくれないかな。
多分今頃魘されているはずだから、と現実逃避しかけていれば、お姉さん(仮)が必死そうな顔で語りかけてくる。
これは真面目に聞かねばならないと思わせられるが、その前に、多分声まで自分とそっくりと知ることになった。]
(D9) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:38:39

【雲】 天原 珠月


 落ち着いて聞くのよ。
 このままじゃ、貴女は変なところに飛ばされてしまうかもしれない。
 今の私はまだ力を足りないから……ごめんなさいね、貴女が元いたところに送り返せないの。

 ここに長く居るのは危険かもしれない。
 私は……いいけれど、貴女は巻き込まれたんでしょう。

[自分のせいかもしれない。
よく似た彼女を見れば、そう思わずにはいられない。
何かが作用し、こうして彼女を引きずり込んでしまったなら、どうにかしてまず無事を確保しなければ……。]

 ……私が元いた世界なら、行かせられるかもしれない。
 力の道筋がまだ残っている……そう、そうだわ。

[ほのかにあたたかな耳飾り。
触れればふわりと光の粒が集まり――道しるべが生まれた。]
(D10) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:39:24

【雲】 天原 珠月


 は? 何言って……?

[訳が分からない。
でも仮に夢だとしても、真剣に聞かずには居られない雰囲気があったし、まだ幼馴染が起こしてくれる様子もなかった。]

 お姉さんの元いた世界って? 
 え? アスルって誰!? 外国人!?

[幻想的な光の道が現れる。
それを辿って行けとお姉さんは言い、時間さえあればどうにかしてみせるから、と自分の手を握りしめた。
ほぼ同じ顔をしていながら頼りになる表情で、優しさに溢れていて、淡い紫の瞳は強い意志を感じさせる。

アスル、という名前を口にしたときだけ。
切なげにも思える色が混じったのは気のせいだろうか。]
(D11) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:39:58

【雲】 天原 珠月


 ええい、行くしかないか。
 
[夢なら起きて幼馴染を揺さぶるしかない。
なんで早く起こさないのって。

それに、このまま本当にどこかに迷い込むことになったら、会えなくなる気がして、恐ろしくなったのだ。
前に進まなければいけない、と思った。

あのお姉さんはともに来ないのだろうか。
元いた世界なら、道しるべが生まれたなら、一緒に来るんじゃダメなのかなと思うけれど。
しかし、光は自分が通ると消えていった。

光の終着点が見えてくる。風の音がする。
あの森の中だったらいいのにと思いながら、幼馴染の姿があればと願いながら、深呼吸して飛び込んだ。*]
(D12) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:41:25

【雲】 天原 珠月


 ……ええっと。

 …………おかしなことになったわね。

[そっくりな少女を見送ったら。
今度は別の道が開けていた。
なんの意志なのか、悪戯心なのか、――ここにいても自分の力は吸収される一方で増える様子がないのは分かっていたから、何はともあれ、動いてみないと仕方がないのだけれど。

というか、そもそも巫女って消えたらどうなるのか。
なんていうのは、何も語られていないのだ。

歴代の巫女もこんな騒動に巻き込まれていたのかもしれない。
アスルにまた逢えたときは、そんな話もしよう。]

 ……あら、これも、なにかの道しるべ?

[あの少女と繋がる何かが、この先にある。
そう感じながら、ゆっくりと歩み、知らぬ世界へと。*]
(D13) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:47:11

【人】 天原 珠月

[ばっしゃーん!!]

[夜の湖に今度は派手な水音と、水飛沫が上がった。
そこに彼がいたなら気付かざるを得ないだろう。
湖のほとりに、突然光に包まれるようにして現れる姿。

淡い月色の髪に、淡い紫にも青にも揺らぐ瞳。
白い踝まで隠れるゆったりしたワンピースに似た装束に、魔法使いかファンタジー漫画の登場人物が着ているような青いローブは繊細な銀の刺繍で彩られ、重厚でありながら軽やかで。

目が合えば、ゆったりとたおやかに微笑みを浮かべる。]

 ……なんだか派手な登場で、ごめんなさい。

[天原珠月にそっくりな女は申し訳なさそうに眉を下げてから、びしょ濡れのまま、綺麗な礼をした。*]
(19) soranoiro 2023/03/05(Sun) 1:59:08

【雲】 天原 珠月


 ……。

[足を踏み出したら、そこは空だったのだ。
悲鳴をあげる暇もなく真っ逆さま。

なんなのよこれー!
こういう時ってペンダントが光って浮くんじゃないの!?

と心の中で叫んでも仕方のないこと。
真下には確か誰かいた気がするし、何かをぐちゃぐちゃにしてしまった気もするが、でもおかげで柔らかく受け止めてもらって、ふわふわしていた意識が途切れたのだったが……。]

 ……。

[目が覚めてから数分か、数十分か。
ひたすらじっと目の前の男性を見つめ続けていた。
いや、どちらかというと睨んでるというべきか。

瞬きすらサボり気味で、焚き火に照らされ乾燥して痛くなってきたが、まだ逸らさずにあざやかな紫に映し続けて。]
(D19) soranoiro 2023/03/05(Sun) 2:49:21

【雲】 天原 珠月


 似てるけど……。
 もしかして生き別れのお兄さんだったりしないよね……?

 ドッペルゲンガーなら会わせられないな……。

[半分以上、現実逃避なのは自覚していた。
でも少しの間くらい待ってほしい。

自分そっくりのお姉さんと変な場所で出会ったかと思うと、別の世界に行かされたところまではいい。良くないけど。
その上幼馴染そっくりさんと出会うのは聞いてない!
これが映画なら要素詰め込みすぎでダメなやつではないか。

最初は髪の色と目の色に驚いて。
でも、本人と見間違えることはなかった。
それほど雰囲気が違ったからだ。

今語りかけてくる声も幼馴染とよく似ているけれど、低さや渋さだけでなく、含まれるものが違っているのが伝わってくる。]
(D20) soranoiro 2023/03/05(Sun) 2:50:03

【雲】 天原 珠月


 へ? 飛行船? 飛行機じゃなくて?
 いや飛行機から落ちたら普通死んじゃうと思う……。

[やる気なさそうな響きだ。
おそらく面倒ごとが舞い込んだと思っているのだろう。
このそっくりさんには申し訳ないが、こちらも色々とトラブルに巻き込まれて頭がぐるぐる状態なのである。
正直泣きたいし、わー!と叫びたいくらい。]

 あのー……うーん……。
 ここって日本じゃないですよね?

[一応聞いてみる。一応。]

 あとここって夢の世界でもないですよね?

[さらに一応。どこか縋るように。
それから突然、自分の頬をパチンパチンと叩き始める。
夢じゃない、とポツリと呟き肩を落とした。*]
(D21) soranoiro 2023/03/05(Sun) 2:58:07

【人】 天原 珠月

[湖の畔から、こちらを見つめる姿。>>26
街灯からは逆光になっていたが不思議なほど鮮明に目に映る。

星の光を映すような銀白色の髪。
レンズ越しでも何故か分かる、瞳の青。

ああ、と息が零れそうになった。
胸の内がいっぱいになり、溢れそうに苦しい。

――、と、心が名前を呼ぶ。

予感はしていたのかもしれない。
自分とそっくりな少女が現れたときから。
その少女と強い縁で結ばれている相手なら、並んだ番はと思えば、目の前の彼の姿は泣きたいほど理解できた。
しかしそれも此方からの勝手な見方だとも分かっていた。

昔ならいざ知らず、驚きも動揺も今は覆い隠せるし、長年の巫女として身につけてきた表情と仕草も使いこなせる。
優雅ともいえる挨拶はそうして出てきたものだった。]
(57) soranoiro 2023/03/05(Sun) 19:59:40

【人】 天原 珠月



 私の名前は、ペルラ。


[端的にまずは下の名前だけを伝えて。
まるで相手を慈しむように、柔らかな笑みを浮かべた。]
(58) soranoiro 2023/03/05(Sun) 20:00:09

【人】 天原 珠月

[きっと彼は事態が分からず、少女のことを心配している。
少しでも落ち着いてもらうのが先決だった。
自分でもよく分からないことだらけではあるが、ここは心を強く持ってしっかり者らしくせねばならない。

堂々とした豪胆さなどは『彼』の方が上手だったのだけれど。
ふっと思い浮かべた姿に内心で緩く首を振る。]

 多分、その私にそっくりな女の子に会っているわ。
 ついさっきね。私のいた場所に迷い込んできたの。

[引きずり込まれてきた、が正しい気もするが。]

 関係は確実にある……から、ゆっくり説明させてくれる?

[ほんのり困ったように首を傾げたのは、湖から上がって、彼と同じ場所にとりあえず行きたかったから。
ここがどんな世界のどんな場所か分からないが、周りに関係のない巻き込みかねない人がいなさそうなのは幸いだった。]
(59) soranoiro 2023/03/05(Sun) 20:03:12

【人】 天原 珠月


 まず、何から説明しましょうか。
 そうね……私はこの世界とは別の世界の人間なの。

 お伽噺みたいだけれど、ね。

[此処の世界のことは何も知らないけれど、と前置きした上で。

自らの世界では、遠い昔に大地や海というものは滅び、点在する空に浮かぶ島に人々は暮らしていること。
人々の一部には不思議な力を生まれつき持つ者がいて、自分はそれであり、島では『巫女』の役目を担っていたこと。
巫女とは島そのものが浮遊するための力を補助する者であり――自分はつい先日力を使い切り、役目を終えたこと。

正直3行で説明する方が難しい情報量ではある。
どうにか頑張ってはみたが、彼の反応はどうだったろう。
質問があればその都度、言葉を尽くすつもりだけれど。]
(60) soranoiro 2023/03/05(Sun) 20:04:22

【人】 天原 珠月

[しかし一番彼が気になるのはここだろう、と。
一際真剣な表情に変わると、まっすぐに彼の瞳を見つめた。]

 あなたの探している女の子は、役目を終えた私がいた、狭間の世界のようなところに突然やってきたの。
 正直、理由は分からない。
 私は急いで元の世界に帰してあげようとしたのだけれど……ごめんなさい、まだ力が戻っていなくて、無理だった。

[自分の力さえあればどうにかなったはず、と。
静かに語る声には、強がりではない、誇張でもない、長年連れ添った、長年修行により磨いてきた、自分の一部である能力に対する確固たる自信が表われていることだろう。]

 あのままだと、全く知らない世界に飛ばされる可能性があったから、私の独断で……私が元いた世界に行ってもらったわ。
 その時に唯一、行く道の分かる世界がそこだった。

[ゆっくりと落ち着いた声音を心がける。
どんな反応をされようと、視線は逸らさずにいよう。]
(61) soranoiro 2023/03/05(Sun) 20:05:18

【人】 天原 珠月


 私のいた世界には……、

[片方の耳に艶めく真珠の耳飾り。
もう片方を持つのは――誰よりも大切なひと。

役目を終えた自分が置いてきてしまった、愛するひと。]

 誰よりも、一番、信頼している人がいて。
 女の子には彼の元へ行くようにと背を押したから。

 だから身の危険はないわ。大丈夫。
 彼なら絶対に……彼女を守ってくれる。

[はっきりと言い切った。

それでも完全に安心できるものではないだろう。
しかし正直に話すと、これしか言葉にならないのだ。*]
(62) soranoiro 2023/03/05(Sun) 20:06:24

【雲】 天原 珠月

[なるほど、この人はひとりっ子と。
そんな情報から得ることになったのは、幼馴染そっくりさんが意外なほど律儀に呟きにも答えてくれるからだった。
最初の印象は幼馴染に似ている!ばかりがあるせいで良いも悪いもなかったが、悪い人ではなさそうな気がする。
……いや、まだ判断が早いか。

自分はそれなりに警戒心はあるほうだと思う。
高校までは長い黒髪が人形のようだったのか変な絡まれ方をされたり、髪を染めてからは軽くて遊んでいると勘違いされたり、面倒ごとに巻き込まれかけることがそれなりにあったからだ。
その全てが未遂であり、あまり嫌な思いもせずにすんだのは、気付いたらそばにいて話を聞いてくれる――幼馴染がいたから。

だから、自覚するようになり、今も気を張っている。
最近はそうでなくとも、いつまでも幼馴染を心配させてはいられないと意識しているところだったのだ。]

 ……。

[だが目の前の男性に失礼な態度をしたいわけでもない。
最低限の礼儀はかかさないつもりだが――毛を逆立てている野良猫みたいな有様ではあるかもしれなかった。]
(D25) soranoiro 2023/03/05(Sun) 20:28:00

【雲】 天原 珠月


 上等な服?
 これ、普通のキャンプ用の服だけど。

[白のジャンパーにシャツに春用ニット。
デニムのスキニーパンツに、バイクに乗る幼馴染が履くのに憧れてこっそり真似した革製のアウトドアブーツ。
とても安物は選んではいないけれど、この年齢の学生が買いそろえられるものなのでそれなりだろう。]

 オイル……なるほど?

[さすがにヘアオイルの話ではないのは分かった。]

 ええっ、日本、聞いたことないの……ですか……。

[最後に頑張って敬語に直してはみる。
どう見ても年上だ――幼馴染よりプラス5歳はいってそう。]
(D26) soranoiro 2023/03/05(Sun) 20:30:19
 




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