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人狼物語 三日月国


75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】

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占い:イクリールカストル
対象:カストル、判定:呪人

【墓】 甘言 イクリール

今日も賑やかな朝食の席。

いつも『みんな』に、にこやかに挨拶をして回る
イクリールの姿は、そこには無い。

淡く脆い約束は、終ぞ果たされる事は無かった。
(+2) unforg00 2021/05/28(Fri) 20:07:04
イクリールは、何処にも居ない。
(c0) unforg00 2021/05/28(Fri) 20:07:17

甘言 イクリールは、メモを貼った。
(c5) unforg00 2021/05/28(Fri) 20:19:45

イクリールは、大人達の手によって隠されている。それでもなおイクリールに恐れる事は無い。
(c9) unforg00 2021/05/28(Fri) 20:40:16

【墓】 籠絡 イクリール

イクリール。危ない事はしてはいけないよ。

イクリール。誰がそんな事をしたんだい。

イクリール。よく我慢したわね。

イクリール。もう近付いてはいけない。

イクリール。

イクリール。

イクリール。


「ええ。わたしは平気よ、『せんせい』。」

イクリールは『大人達のお気に入り』だ。
そんな噂を流す生徒も居ただろう。
今までも、そしてこれからも。
イクリールは、恐れる事など何も無い。

だって、それが悪い事だとは
ほんの少しも、思ってはいないのだ。
(+6) unforg00 2021/05/28(Fri) 21:02:07

【墓】 籠絡 イクリール

イクリールが居なくなる少し前、ある生徒の事について
大人や生徒に尋ねて回る姿を見た生徒も居るかもしれない。

それが原因かは定かではない。けれど
イクリールは現状、寮の自室から出る事を許されていない。
治療を受ける必要は無い。

少なくとも、大人達の目がある間は。
それを不満に思う事は無い。
その必要があれば、抜け出す事は厭わないけれど。

イクリールは、大人達の事が好きだから。
大人達が、自分を心配してそうしていると
わかっているから。
本当にそれだけのはずがないのに。


イクリールは、それでも良かった。
(+10) unforg00 2021/05/28(Fri) 21:24:01
籠絡 イクリールは、メモを貼った。
(c14) unforg00 2021/05/28(Fri) 21:27:07

【墓】 籠絡 イクリール

>>+9 シェルタン

「……ごきげんよう、シェルタン」

ひと気のない、或いは局所的に、意図的に
生徒達に避けられている、とも取れる、寂しい中庭。
そのバイオリンの音色が一段落を迎えた頃
あなたに声を掛ける事を、
一人ぼっちのイクリール
は恐れない。

確かに彼の演奏をいつか聴いてみたいと
そう考えてはいたけれど。
まさかこんな形になってしまうとは、誰が想像しただろう?
(+14) unforg00 2021/05/28(Fri) 22:04:02

【墓】 籠絡 イクリール

>>+15 シェルタン

「まあ、そうね。きっと、そういうことになるのね
 でもわたし、そうでなくたってきっと声を掛けたわ。」

シェルタンだって、そうなのではないかしら。
そう言って、イクリールはいつものように微笑んだ。
その首には、仰々しく病的なまでに白い包帯が巻かれている。
けれど、やはり恐れる事など何も無い。

「わたしだって、シェルタンが
 一人でこんな寂しいお休みをしているなんて思わなかったわ」

その自嘲的な笑いに返すように、一度だけ。
イクリールは、寂しげに微笑んだ。
(+16) unforg00 2021/05/28(Fri) 22:17:10

【墓】 籠絡 イクリール

>>+17 >>+18 なき者達

「あら……ごきげんよう、ルヘナ。
 そんなに不思議に見えるかしら。ううん、でも
 ルヘナがそう思うなら、きっとそうなのね。」

あまり直接話した事は無かったけれど
イクリールは、ちゃんとあなたの名前と顔を知っている。
どうやって知ったのかは、定かではないけれど。

「そうね、わたしは何も持ってきてはいないから
 シェルタンと一緒に食べるといいわ。」

ルヘナのぎこちない笑いと、シェルタンの迷い。
そのどちらにも、いつものように微笑んで見せた。
その理由を、今ここで追及するべきなのだろうか?
(+19) unforg00 2021/05/28(Fri) 22:39:29

【秘】 籠絡 イクリール → 御曹司 ブラキウム

「ブラキウムが立場をわきまえろ、と言うのなら
 それをわたしに望むなら、そうするわ。
 でもね、ブラキウム。
 
本当に、見えないままでいい?わからないままでいい?

 見えないから、わからないから怖くなるの」

うわさ話も、森の外も。きっとそういうものなのよ。
イクリールは、震える刃をやはり恐れる事は無い。
痛みを感じないわけではない。けれど痛みは重要ではない。

わからないなら、これから知ればいいわ。
もう一度そう言って、より確りと、ブラキウムを抱き締めた。
ブラキウムよりも小さな手が、強張るその背をそっと撫でる。
(-42) unforg00 2021/05/28(Fri) 23:02:06

【秘】 籠絡 イクリール → 御曹司 ブラキウム

「知ってちょうだい、ブラキウム。
 わたしだって、理由もないのに人を好きになったりはしないわ。
 それに、なにも好きになってもらうことが目的ではないの」

イクリールは、物分りが良い方だと認識されている。
イクリールは、決して愚かなわけではない。
たとえバカと愚かと誹られようと、
それそのものはイクリールにとって重要ではないだけだ。

「あまり相手のことをよく知りもせずに、好きだとか嫌いとか
 そんな無責任なことを言いたくはないの。
 あなたのことを知って、その上で
 好きか嫌いか、わたしにもう一度答えさせて。」

イクリールは、ただの等身大の子どもだ。
周りよりも少し、大人びているだけで。

「お互いのことを知って、それでもわかりあえなかったら
 その時は、あなたに嫌われたって構わないわ。」

それでもイクリールは、知る事を恐れない。
それでもイクリールは、知られる事を恐れない。
それに、まだ。ブラキウムが自分に嫌厭を向けるその理由の
たったのひとかけらも、わかってはいないのだ。
(-43) unforg00 2021/05/28(Fri) 23:02:52

【墓】 籠絡 イクリール

>>+21 >>+22 ルヘナ シェルタン

「ええ、そうね。
 わたし、いつかあなたともお話したいと思っていたのだけど
 こんな形でそれが叶うとは思わなかったわ。」

こんな形、とは言うものの
イクリールの表情に憂いや陰りの類は無く、
ただいたずらに笑っただけだった。

イクリールには、各々の事情を追及する意思はない。
少なくとも、今この場では。
誰かがそれに触れようとしない限りは。

「……そうね。
 わたしも、会いに行きたい子がたくさんよ。それに…
 …どうかしら。わたし、食堂には行かせてもらえなかったから
 他の子がどうなっているかは、わからないわね…」

それから、シェルタンへ向けた言葉と
それから彼自身の言葉に、それだけを呟いた。
そこにある意図に気付いているかは、定かではない。
(+23) unforg00 2021/05/28(Fri) 23:22:53

【墓】 籠絡 イクリール

>>+24 >>+25          

「ううん、わたしは大丈夫よ。
 朝食は寮まで『せんせい』が運んでくれたもの」

至って当然の事のように、何でもない事のように
イクリールはそう言ってのけた。
大人を恐れる素振りを見せないのは、やはり変わる事は無い。
イクリールの噂は、二人は聞いた事があっただろうか。

「でも、そうね。
 それならわたし、暫くシェルタンと一緒に居るわ。
 だから、もしルヘナがよかったら
 あとで温かい飲み物を持ってきてくれるかしら。」

二人の分と、それからルヘナの分。
今日はなんだか冷えるから、と柔らかく微笑んだ。
『病気』に関しては、触れなかった。
(+26) unforg00 2021/05/28(Fri) 23:54:02

【墓】 籠絡 イクリール

>>+27    

「あんまり変なものだったら、その時は
 シェルタンに頑張ってもらおうかしら」

いたずらな笑みにこれまた冗談めかして微笑んだ。
いつまでこの平穏を続ける事ができるのだろう。
大人には目を付けられ、生徒には居ないものとして扱われる。
それだけで済めば良い方だ。


「……わたしはきっと、『みんな』の事を
 その卒業を、見送ることになるから。
 大丈夫よ、ルヘナ、シェルタン。」

去り行く背に投げ掛ける。
それが何に対しての『大丈夫』なのかは、誰にもわからない。
(+28) unforg00 2021/05/29(Sat) 0:24:07

【秘】 籠絡 イクリール → 御曹司 ブラキウム

乱れた呼吸に上下する背を撫ぜる。
悪夢に、或いは他の何かに怯える子どもにそうするように。
どちらが上で、どちらが下だとか。そんな話ではない。
ここに居るのは、ただの二人の子どもなのだ。

「ブラキウム。」

あなたが話し終えて、一つ息を吐いて。その後に
イクリールは、変わらず優しく語り掛ける。

「話してくれて、ありがとう。
 そういうことならわたし、あなたに無理に
 わたしのこと、好きになってほしいとは言わないわ。」

ただ、訥々と。
あなたに最も正しく伝わる言葉を探すように。

「けれどね、もう一つだけ聞かせてほしいの
 ブラキウムは、『お母様』になぜそうするのか
 ちゃんと向き合って、聞いてみたことはある?」
(-59) unforg00 2021/05/29(Sat) 1:13:03

【秘】 籠絡 イクリール → 御曹司 ブラキウム

「もしまだなら、聞けなくなってしまう前に一度だけ
 今すぐじゃなくていいの。聞いてみてあげて」

もしかしたら、本当は。
何処かにわかり合える理由があるのに、その機会が訪れなかった
それだけの話かもしれないから。

「たとえあなたが、わたしのことを嫌いでも。
 わたし、やっぱりあなたのことが好きよ。
 だから、かなしい思いはしてほしくないの」

既にちゃんと話をした上でわかりあえなかったとか、
それともブラキウムが嫌なら、それは仕方のないことだわ。
無理にそうしてほしいわけじゃない
ただの、わたしからの『お願い』よ。

そう言って、もう一度
慈しむようにブラキウムの背を撫でた。
(-61) unforg00 2021/05/29(Sat) 1:14:52
イクリールは、いつも通りだ。首元の包帯以外は、何も変わった所など無い。
(c32) unforg00 2021/05/29(Sat) 3:28:11

【秘】 籠絡 イクリール → 御曹司 ブラキウム

/*

委細承知したわ。気張りなさいよアンタこれからまだ長いわよ

イクリールの占いについては、ロールで仄めかした通り
大人に聞いた、或いは大人とのコネを使って生徒から聞き出した
という想定でいるわ。
だからブラキウムの事に関しては普通に聞き出せそうね。
(-113) unforg00 2021/05/29(Sat) 12:05:35

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「ありがとう、ブラキウム。」

「自分がどんなひとになるかは、自分が決めることだわ。
 ブラキウムがそれでいいのなら、きっとそれでいいのよ。
 でも、ブラキウムが何かをそれでは嫌だと思ったなら
 その気持ちは、きっと大事にしてね。」

子どもの世界に、正当性や正しさはあまり重要ではないのだ。
少なくとも、子ども同士の間では。
もう一つだけ、お願いよ。
そう言って、イクリールは屈託無く微笑んだ。
その気配は、今度こそあなたに正しく伝わるだろうか。

「たとえこれから嫌いになるとしたって
 嫌いなものに、同じになりたくないのなら。
 それがどんなもので、どうしてそうなってしまうのかは
 ちゃんと知らないと、間違えてしまうものね。」

それから、わかったわ、と言って
イクリールはもう一度笑った。

ブラキウムとは、ちゃんと話がしてみたかったから。
イクリールだって、強か
なように見えるだけ

それからいつも忙しそうなブラキウムには
少しだけ、近寄り難さを覚えてしまっていた。
だから単純に、ちゃんと向き合って話す事ができるという
たったそれだけのことが嬉しかったのだ。

「──でも、今日はもう帰りましょう。もう、こんな時間だもの
 もう少し時間のある時に、ゆっくりお話がしたいわ。それと…」
(-116) unforg00 2021/05/29(Sat) 12:42:18

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「ブラキウム。おともだちからもらったものは、大事にしてね
 こんなことに使ったら、サルガスはきっとかなしいわ」

イクリールは、『みんな』の事を知っている。
『それ』が誰によって、そして誰の手で
誂えられたものなのかなど、とうに知っていた。

ブラキウムの左手にそっと温かな手を重ねて、
許されるのであれば、震える手に握られた銀色を抜き取って。

それから、
名残惜しげにブラキウムの背を一つ撫でて腕の中から開放して
身体を離して、自分の袖口で、刃に付いた紅を丁寧に拭って。

そうして、サルガスからの贈り物を
もう一度、ブラキウムの手に握らせるだろう。
今度こそ、使い方を間違えてしまう事の無いように。
優しいあの子の贈り物は、
こんな事に使って良いものではないはずだ。
(-117) unforg00 2021/05/29(Sat) 12:43:48

【墓】 籠絡 イクリール

>>+29      

「………そうね。
 わたしはきっと、ここを出たあとも
 いつか、ここに帰ってくるわ。」

ギムナジウムは、わたしのもう一つのおうちだもの。
イクリールは、遠い秋空を見上げて微笑んだ。

寂しい中庭の片隅で。
冷たく乾いた秋風に吹かれながら。
冬の訪れは、思ったよりも早いのかもしれない。
(+30) unforg00 2021/05/29(Sat) 13:31:32
イクリールは、掃除用具の点検をしている。たった一人で。
(c38) unforg00 2021/05/29(Sat) 13:32:58

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

/*

よく考えたら時限爆弾でナフキン赤く汚れてた描写あったのに
こっちで勝手に血拭っちゃった。

辻褄優先する場合はそもそもナイフを渡さないか、
或いはブラキウムが手に付いた血を拭いた
とかにでもしておくのがよいかと存じますわ。
ご自由になさってね。
(-129) unforg00 2021/05/29(Sat) 13:47:21

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「………あら。
 ありがとう、ブラキウム。
 ええ、わかったわ。きっと、約束よ。」

その手によって傷付けられたのは、
昨日の今日、どころかつい先程の事。
それでもブラキウムがその頸に触れようとする事を、
やはりイクリールが恐れる様子は無い。

約束には、約束を。
気を付けて、には あなたも気をつけてね。
また今度、には ええ、また今度。
ブラキウムの凶行に、善悪や正しさというものに
イクリールは決して無関心なわけではない。
けれど、やはりいつものように、何事も無かったように
ただその体温のようにあたたかく微笑んで、言葉を返す。

「わたしは思うの、ブラキウム。
 きっと、取りかえしのつかないことなんてないわ。
 そのやりかたが、まだわからないだけよ。いつだってね」

時は残酷にも流れて行く。
秋口の冷たく乾いた風と、暖かな黄昏の陽。
相反する、けれど矛盾する事無く両立した景色の中
イクリールは いつものように、ごきげんようと微笑んだ。

────その次の朝、イクリールは食堂に姿を現さなかった。
(-143) unforg00 2021/05/29(Sat) 14:30:24

【秘】 籠絡 イクリール → 世捨人 デボラ

/*

そういえばなんですけど、連行絡みのPL間の認識の擦り合せの為に
占った呪人に対してテメー占ったら墓下ブチ込まれたぜ!
って(PL連絡で)明かすのは大丈夫なんでしょうか。
お暇な時にでもお答え頂けたら幸いですわ。

いや、別に呪人占って墓下ブチ込まれたりなんか
してないんですけどね。
してないんですけども。
(-152) unforg00 2021/05/29(Sat) 15:23:12

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

/*

アホ野郎 他三人にしろ
(-156) unforg00 2021/05/29(Sat) 15:41:02

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

/*

ルヘナと仲良くしろよ
ルヘナと仲良くしろよ、おい
ルヘナと仲良くしろよ

まあPC的にはこうする!と思ったならそれに従ってほしいん
ですけども。
え?でもマジ?
墓下で余裕ぶっこいてたのにこれから罪を清算させられるの?
一番今の表の空気どうにかできそうな他三人じゃなくて
敢えてこっち来るの?

いいですけども。
『ブラキウムが』そうすると言うのならいいんですけども。
でも本当にイクリールでいいんですか?(心理戦)
(-159) unforg00 2021/05/29(Sat) 15:50:22

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

/*

はえ〜そうなんだ
PC的にはこうするぜ!っていうのがあるのなら
そっちを尊重したい気持ちはありますね。
罪の事後処理は考えたくないですけど。

現状イクリールは別に傷心という事も無いので
この後三日目時空に突入した体での秘話で
中庭か自室かでもう一度会って話して、それから決める
とかでもいいんじゃないかと思います。
ルヘナも結構あちこち出歩いてるようですしね。
シェルタンというルドマンを選んでもいいですよ。
(-165) unforg00 2021/05/29(Sat) 16:07:24

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

/*

OKよ、了解したわ。

生存者はたとえ見えてても墓下発言には
アンカー付けられないんだったかしらね。
適当に秘話投げてくれたらいい感じにするわ。
(-171) unforg00 2021/05/29(Sat) 16:20:37

【墓】 籠絡 イクリール

>>42 中庭

「…あら…ごきげんよう、ブラキウム。」

誰もが見ないふりをする。
けれど何処にも居ないなんて訳はない。
イクリールは、確かにそこに居る。

確かにそこに居て、いつものように
にこやかに、道行く『みんな』に挨拶をしている。
自室を抜け出してからずっと。

確かにそこに居て、生きている。
それは他の『いない子』も同じ事。
それがどちらの側だって、声を上げれば、届かない筈はない。
イクリールは、そう信じている。
(+31) unforg00 2021/05/29(Sat) 16:29:03

【墓】 籠絡 イクリール

>>45 ブラキウム

「ええ、そうね。ブラキウムさえいいのなら
 ちょうど、お部屋でいい子にしているのにも
 少し退屈していたところだわ」

そう言って、イクリールはいたずらっぽく笑って見せた。
何も恐れる事など無いように。

それから、そっとブラキウムに手招きをした。
寂しい中庭の片隅へ。
(+32) unforg00 2021/05/29(Sat) 16:58:13

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「そう、ならよかった。
 このごろみんな、どこか思いつめてるようだから…
 ブラキウムも、無理をしているんじゃないかって。
 あなたには、余計な心配だったかしら。」

変わっていないようで何より、という言葉には
わたしは平気よ、と返していつも通りに微笑んだ。
『大人に呼び出された』と噂される生徒は、その大半が
多かれ少なかれ、それまでとは違う表情を見せるものだ。
それは噂が理由なのか、或いは呼び出された事が理由なのか。

けれど、イクリールに変わった様子は無い。

それから、手招きに応じて近くへとやってきたブラキウムに
嬉しそうに笑い掛けて、口を開く。

「今度は、わたしのことを話すって。約束だったわね
 なにから話せばいいかしら。
 ブラキウムは、なにか聞きたいことはある?」
(-194) unforg00 2021/05/29(Sat) 17:43:06
イクリールは、ただそこに居る。揶揄いも抗拒も、今は重要ではない。
(c53) unforg00 2021/05/29(Sat) 18:24:10

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「あら。じゃあ全部受け取ってくれるのね」

元より心ばかりの心配だ。
ブラキウムがその気持ちを受け取ってくれるのであれば、
それは当然、そういう事になるだろう。

「……この状況、うぅん、そうね…
 …ブラキウムには、すごく言いづらいのだけれど。
 昨日、あのあとに医務室に行ったのよ。」

そんなにたいしたことではなかったけど、
それでも怪我は怪我だから。
イクリールは、そう言って少し困ったように微笑んだ。

「そうしたら、『せんせい』たちみんな大あわてで…
 しばらくは、お部屋でおとなしくしていなさいって。」

『イクリールは大人達のお気に入り』。
そんな噂は、何も今に始まったわけではない。
有象無象に気に掛けない
今までの
ブラキウムであれば、
聞いた事が無くとも、或いは覚えていなくとも不思議ではない。
記憶の片隅で埃を被っていないとも限らないけれど。
(-210) unforg00 2021/05/29(Sat) 18:37:19

【秘】 籠絡 イクリール → 徒然 シトゥラ

「…………シトゥラ。」

寂しい一人きりの部屋の中、ぽつりと呼んだその声は
立ち去るあなたの耳に届いただろうか?

イクリールは、『みんな』の事を知っている。
シトゥラの事だって、『せんせい』に聞こうとして
そうしたら強く止められて、それきりだっただけだ。

イクリールは知っている。
誰が居なくなったのかも、誰が噂を流しているのかも。
それが今に始まった事ではない事も。


でも、イクリールは、それでも良かった。

イクリールには、恐れる事など何も無い。
たとえ生徒達に遠巻きにされ噂を流されたって、それでも好きだ
たとえ大人達に行動を制限されたって、それでも好きだ
たとえその頸にナイフを突き付けられたって、それでも好きだ

イクリールは、いつまでも変わる事は無い。

たとえ、いつか大人からの愛を受け取れなくなったとしても。


「ねえ、今度はきっと、二人で向き合って話をしましょう。
 もちろん、シトゥラがよければ、ね…」

また明日、そんなささやかな約束さえも
イクリールは、果たす事はできなかった。
だから、返答に期待していないのは、お互い様だ。
(-213) unforg00 2021/05/29(Sat) 18:52:25
 




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