【秘】 復讐者 スオ → 鑑賞用 リヤ「無理のしすぎですかね…後で暖かい蜂蜜レモンを作りましょうか。」 常より腕は重く感じるだろう。意図的以外では動かない。 ただ、何も咎めない。 勉学を、教養を口にすることはない。 「部屋、見られたくないですか?」 (-77) kou0957 2021/10/09(Sat) 20:22:34 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 鑑賞用 リヤ食堂で見かけた君の様子がどうにも気になってしまって。 何処かから何処かへ行く途中、ふらっと部屋の前まで寄り付き、 「…………。」 言葉は掛けないけれど、扉の前に物を置く。 扉の前に置いたのは スケッチブックとクレヨン だ。 何の変哲もない、意図の分かりにくいものではあるが 仮に囀れないのであれば、意思疎通の為の何かが必要なのでは。 そう考えた末の身勝手押し付け極まる行動である。 不出来な愛玩用は物を置くだけ置いたら、 何も言わないまま、そーっとこの場を去って行った …―― (-79) junkie_0u0 2021/10/09(Sat) 20:30:18 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「…………」 返る声はない。はく、と唇を動かす。 ……いや。ぼくは、金糸雀。 君の声が聞こえて直ぐ、扉に近付く。 扉を開けるより早く聞こえただろう君の声を、一枚の板越しに聞く。 その声を聞きながら、細い指がひたりと扉に触れる。こつ、と額をぶつける。 声。 声は。 ――もう一度唇を動かすよりも早く、扉に手を掛けた。 勢いよく扉を開くから、君にぶつかったりしないといいけど。 自室の中は荒れている。花瓶は割れ、鳥籠はひしゃげている。 それが、ベッド以外のスペースを埋めている。 金糸雀が歩く導線と、部屋の片隅だけ、スペースが確保されている。 開いた扉から半身乗り出した金糸雀の手がぬるりと動き、君の腕を掴もうとする。 そうしてぐい、と、荒れた室内に引き摺り込もうとする。 (-80) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:31:38 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「――…覚えてるよ、覚えてる。 君のくれた死は、すごく気持ち良くて落ち着いた。 頭の中が研ぎ澄まされて、透徹した水の中にいるみたいだった。 …… 一瞬だったけどね。 だから、そうだね ぼくは……」 君を引き摺り込めたのならば扉を閉める。 叶わずならば、……手を掴んだままだ。離れはしない。 「死は、 救いの一種だと思ったよ。 必ずしもそうあるべきではないけれど、選択肢の一つ。 本当は、皆で一緒に此処でずっと過ごしたい。 けれどそれは叶わない。だから、 ユー」 (-81) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:32:05 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤきっと扉は何にぶつかる事も無く、すんなりと開いた事だろう。 『ユーサネイジア』は、 何も扉のすぐ前に居た、という事は無かったから。 そうして掴まれた腕に抗う事も無く、 荒れた室内に足を踏み入れて、それから。 「……ああ、そうか。」 その願いを聞き届けて、 『ユーサネイジア』は、ただ静かにそう言った。 「リヤ。ならばもう一つだけ聞きたい事がある 君が言った通り、死というものは時に救い足り得るけれど 必ずしもそうあるべきではない、選択肢の一つに過ぎない。」 死だけが救済であると決まったわけではない。 いつかそれを証明すると、そう自身に誓いを立てた者も居る。 そして何よりも、 死という救いは、本来最期の最後に選び取るべきものだ。 「彼等の中には、死を望まない者も居るかもしれない。 死が決して救い足り得ない者も居るかもしれない。 そういった者に、その意思を無視して死を与えるという事は 何処までも独り善がり、身勝手な虐殺に他ならない」 「だから今一度こうして問おう。 君はその独り善がりを押し通す、"虐殺者"となる覚悟があるか? 」 (-86) unforg00 2021/10/09(Sat) 20:55:29 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 復讐者 スオ彼の声に、やっぱり首を振る。無理はしてない ……あ。 でも蜂蜜レモンは嬉しいな。 だから、ぱ、と笑って見せ、 ……そうだ。 一度彼から離れ、ぱたぱた室内に駆けていく。 散乱した室内は、それでも金糸雀の導線と、部屋の片隅だけは綺麗だ。 導線を通ってベッドの傍。しゃがみこんで、ベッドの下に手を突っ込む。 そうしてスケッチブックとクレヨンを取り出した。これは、貰い物。 それからまた、彼の傍へと戻って、 「はちみつれもん うれしい。 部屋は見られたくないわけじゃないけど、 すごく、荒れてるから、それでもいいなら、どうぞ」 スケッチブックに、ピンクのクレヨンで整った文字を書き、彼に見せる。 かく、と首を傾げる動作と一緒に。 (-87) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:56:20 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 愛玩用 ドゥーガル都合よく出会さず、運悪く入れ違ったのかもしれない。 貴方が先に食堂を出て、金糸雀の部屋にプレゼントを置いてくれて、 金糸雀はその後に部屋に戻ってきたんだろう。 置かれたスケッチブックとクレヨンを拾い上げ、首を傾げる。 誰が、と思ってきょろりと辺りを見回しても、きっと誰の姿も見つけられないのだろう。 それでも意図は分かる。優しさは分かる。 食堂にいた誰かだろうかな、と思いながら、 スケッチブックを嬉しそうにぎゅっと胸に抱き、 静かに部屋に入って行った。 (-88) crackpot 2021/10/09(Sat) 21:02:06 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ/* これは「一緒にボスエネミーやる?それともやめとく?(意訳)」 という事です(補足) (-89) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:02:53 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー唄を忘れた金糸雀 は、安楽死 を領域へ引き摺り込んだ。受け入れた。君を見上げる金糸雀の目は澄んでいて、期待に満ちた色をしている。 君を部屋に入れて、そしたらもう片手も動く。 両手できっちり、君の手を取る。 「死を望まない子も、味わえば戻れない。 救いにならないと思っている子も、君の優しさを知れば変わる。 ……ぼくは、そう思ったから今こうしてる」 金糸雀は流暢に囀る。異常に晒され囀ることを止めた金糸雀が、つらつらと流暢に囀っている。 「どうせいつかは皆死ぬ、皆止まる。 ぼくたちが生きる事は人間のそれよりずっと不条理で、理不尽で、ギャンブルだよ。 幸せになりたいと思っていても、酷い方法で殺されたりするんだ。 ――…そうなるより、君の死は優しい。 死の優しさは、生の優しさよりもずっとずっと平等。 身勝手なのは、そうかもしれないけれど、……」 金糸雀の小さな手が、細い指が君の指を撫ぜる。 するりと撫ぜて、掬いあげる。 指を絡めて、ぎゅっと握る。 「――ふたりよがりにしよう。わたし、できるよ」 (-90) crackpot 2021/10/09(Sat) 21:16:57 |
リヤは、唄を忘れた金糸雀だ。 (c27) crackpot 2021/10/09(Sat) 21:18:46 |
【秘】 復讐者 スオ → 鑑賞用 リヤ無理に部屋を覗くような真似はしない。 戻ってくる貴方が見せてくれるスケッチブックの文字に目を通し、頷く。 「では蜂蜜レモンも作りましょう。 荒れていたままがいいのなら何も掃除はしませんが…リヤはどちらがいいでしょうか。掃除をするのなら手伝いますよ。」 叱る事もなく、首を傾げ微笑む。 以前よりも柔らかく自然な微笑み。 (-92) kou0957 2021/10/09(Sat) 21:34:33 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤあいも変わらず、あなたを見下ろす紫水晶の瞳は物憂げな色。 それでも不安定な中間色に溶けた優しさはきっと本物だ。 その顔はこの世で最も優しい笑顔を浮かべる人のもの。 そういうふうにできている。 「僕達は、そして人間達もいつかは死ぬ。 それは決して忘れてはならない事だ。 …そうだとしても、そうだからこそ。 今こうして生きている僕達は、平等に幸福であるべきなのにな」 ──カルペ・ディエム。 やはりこの世界では、たったそれだけの事がこうも難しい。 あなたの小さな手が手を取れば、それが拒まれる事は無い。 終末医療用グレイの手は、頻繁な洗浄や消毒で少し荒れている。 そしてあなたの手よりずっと大きな手が、その指を握り返した。 「…君が望むならば、そうしよう。 けれどやはり、理不尽な死は人間の与えるものとそう変わらない。 だから彼等にも、せめてそれを受け入れる猶予は与えるべきだ」 ──メメント・モリ。 それさえも叶わないのなら、後に残るのは死を想う事だけだ。 「第四階層。 とうに崩れ始めたあの場所で、二人で皆を待つ事にしよう」 もし、あなたがそれに頷くのであれば。 『ユーサネイジア』は、小さな賛同者を伴って 崩れ出し、0と1に還元され始めた塔への道を辿るだろう。 (-93) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:44:07 |
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