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![]() | 【独】 幕の中で イレネオ/* エルヴィーノさんのこといじめないでって言ったじゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (-10) rik_kr 2023/09/23(Sat) 21:38:21 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 笑わない カンターミネ近すぎる攻撃を避けることは叶わなかった。 避けたとてほんの少し位置がずれるだけのこと。概ね貴方の想定通りの場所に、この男は頭突きを叩き込まれる。 「────ゥ、」 小さくくぐもった声を漏らした男は、しかし、それ以上の何をもしなかった。 顔を顰めることも、声を荒らげることも、衝動的な暴力を振るうこともなかった。 つ、 と赤い血が鼻腔から流れ出して。ぼた、ぼたり と滴り落ちていっても。何もしなかった。貴方の口に指を捩じ込んでいるだけ。閉じきらないように固定しているだけ。これからの行為で自分が被る害が最小限になるようにしているだけ。 貴方が選んだ手段が頭突きだったのは幸運だった。 貴方が蹴飛ばしたのが机や椅子だったのは幸運だった。 その攻撃が遍く"男性"の急所に向いていなかったのは幸運なことだったのだろう。だからこそ、男はこれだけ余裕を保っていられて。 そうして今後もないように、先んじて貴方の下肢に体重をかけることが出来た。 その下を暴こうとすることすらない。 男は貴方に欲情しているのではない。 ただ貴方を傷つけたいだけ。 ただ貴方を貶めたいだけだ。 ▽ (-73) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:04:56 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 笑わない カンターミネぐ、と男の手が貴方の頭を抑えつける。 親指をそこに突っ込んだまま。引き伸ばされた唇が痛むであろうなんて気遣いは当然ない。手錠で繋がれただけの腕は一番自由だろうが、身体をひたりと近づけてしまえば結局動きは止まるはずで。 ────勿論、見越した貴方が万歳の姿勢でも取っていれば話は別だ。この男はそれを咎めないから。 貴方の至近に近づいて。 べろ。自身が流した血液を舌先で舐め取って。 男はそれを完遂する。 貴方の口内に男の舌が、唾液が、血液が入り込んだ。単なる嫌がらせ。手の込んだ嫌がらせ。縮まっているのであればその舌に敢えて擦り付けるように触れ合わせて、上下に完全に注ぎ落とすようにして。指のせいでどうしても閉じきれない隙間からは下品な水音が聞こえたかもしれない。 貴方がいくら歯を食い縛ろうと辞めない。貴方が唸ろうと呻こうと暴れようと辞めない。それ以上のことはしない。ただ、辞めない。 相手の言葉に心を乱されない方法はいくつかある。 そのうちのひとつは 相手を人と思わないこと 。精々けだもの程度に思っておけば、罵る言葉も態度も何処吹く風でいられるものだ。暴れる様や与えられる痛みもそう。死に際の虫が暴れる様なものだと、今は感じられる。 (-74) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:07:10 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレぶじゅ、ぶじゅ、と滲んで吹き出す血。 その速度に呼応するように伸びやかに飛び出した悲鳴。それを、男はまるで気に入りの歌を聞くように口角を上げて享受した。 歩く指先は軽くなり、ステップを踏むようですらいた。全て、全て、貴方の視界の外側での話。 貴方の頬に涙が流れるのを男は見た。 それが室内灯を跳ね返すのを見た。また笑った。 ────自分と同じ図体をしていた生き物が、あんなにも飄々としていた生き物が、自分より縮こまって自分より下で惨めに蹲って泣いている! それは強者の高揚。 上下の関係の錯覚。 歴史の中で幾度と繰り返されたきた、醜悪な勘違いのひとつ。 「もうシェイカーは握れないな」 「関係ないか。お前はマフィアだし」 「偽る道具がなくなった方が人のためだ」 上機嫌に紡ぐのはそんな言葉。 男の瞳は輝いて室内を物色した。 探している。探しているのは最早、貴方の罪ではない。 貴方を痛めつける材料を、より大きく鳴かせる道具を探しているだけ。 ▽ (-78) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:29:41 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレ ────ぱりん。 ガラスが割れる音 が耳に届いたのは、貴方が呪詛を吐いてから幾らか後のこと。当然まだその指先は痛むのだろう。それでもその耳はきちんと音を聞き分けたはずだった。 きっと貴方もよく聞いたことのある音。 空の酒瓶を誤って落とすと、そういう音がする。 (-80) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:30:27 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ絞れるような声は耳に好かった。 締めつける胎の感触も好かった。 きっと肌越しに感じる、速い鼓動も好かった。 何もかもが好ましかった。だから、欲深く貴方を食らった男は、精を吐ききった後も貴方に触れることを辞めない。 ずるり、寄せあっていた身体を動かす。花浅葱を隠して閉じた瞼に唇で触れる。 額やら頬に張り付いた髪を摘んで戻してやる。首筋に玉として浮かんだ汗を舌で掬う。 自ら付けた赤い痕を労わるように舐めもした。痛みと共に熱を持っているだろうか。 きっとそうする度に貴方は少し身動ぎをした。 僅かな感覚にまた身を震わせたりしただろう。 全て曝け出して、自分の下敷きになっていて、 今も無防備でいるこの人が、自分のせいで果てたのだという事実は、 それもやはり、男にとって好かった。 どうしてやろうかな。 心中の呟きは音にならなかったはず。貴方は深い眠りに落としてくれと言っていた。 そのまま貴方が男の行いを放っておくなら、これは再び緩やかに腰を動かし始めるかもしれないし。 そうでなくともいい。もう疲れ果てて眠れそうだと言うのなら、後始末を手伝う程度の甲斐性はこれにもあるはずで。 (-83) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:54:18 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 笑わない カンターミネざらりとした舌の表面が貴方に触れている。 剥き出しの薄い粘膜に無遠慮に触れている。 それで貴方が唸る声に、平素の男ならばきっと満足そうにしたはずだ。 けれど今の男は違った。これは今、自分の愉しみではなく、貴方の不快を優先している。 だからその声に満足そうに喉を鳴らすこともない。ただ粛々と、ただ淡々と、咥内から精神を凌辱することだけに熱心でいる。 それは正義の執行とは真逆の行動だった。暴力と圧力で相手をねじ伏せようとする、男が最も嫌う行為だった。 ご名答、『外』の助けなんて来やしない。 それに関しては素直な男の言う通りだ。 ここは治外法権。可視化法は適用外で、 被疑者に不利な規則ばかりが支配する。 だから。 だからだ、男が引くことが出来たのは。 正義にかまけていればきっとそうはいかなかった。貴方の思う通りこれは裁きに浮ついて、見えた罠に足を挟まれたはずだ。 引いた舌に男は満足した。 貴方をねじ伏せたと錯覚した。それですんなり離れようとする。 ────けれど、それは間違いであって。 貴方は全力で噛み付いたのだろう。であれば。 人体の中で最も硬いその上下ひと揃いの万力は。 せめて男の指の、骨を砕くまでは出来ずとも、 表面を破損させるくらいわけもないはずなのだ。 助けが来ないのは、男にとっても同じこと。 (-87) rik_kr 2023/09/24(Sun) 4:09:13 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロくふ。 弱々しい抵抗に、男は息を漏らした。 それは笑ったようにも聞こえた。睡魔に犯された貴方の耳が、勝手にそう聞いただけかもしれない。 こちらの表情はきっと伺いにくいはずだ。顔の中心で鼻を摘んだ手は大きく、貴方の口元に寄せられる手もまた大きく。近づくもので視界は遮られて────そうしてそんなものに目を凝らすには、状況が緊迫しすぎている。 従順に開いた貴方の口。 慈悲を与えるような優しさと丁寧さで、男は貴方の舌に再び錠剤を乗せた。 そのまままた、吐き出されぬよう手のひらで塞ぐ。 さて。 今度こそ自白剤であればいいが、と男は思った。 が────それは叶わぬ期待。 実際この場にある錠剤の中に、 自白の効果があるものはない。 それは男が既にダメにしてしまったから。 残るのは精力剤のみなのだが、 それをこの男は知らなかった。 (-90) rik_kr 2023/09/24(Sun) 4:28:13 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ立ち止まった顔に男は怪訝な顔をした。 それは明確に、男に向かって話しかけたようだった。 しかし男は相手の顔を知らない。相手の言うことも、要領を得ていないように思う。 やり過ごすことも考えた。 無視を決め込むことも考えた。 けれど隣の女の存在が気がかりだった。 このまま居座られては不愉快だ。 「何か。」 一言。 要件を言え、と。それだけの言葉。 男は『特命』を受けていた。 そこには対価として、ある程度の行動の自由の担保もあった。 だから、もし、貴方が望んで。 男がそれを了承すれば。 二人きりで話すことも、不可能ではない。 (-92) rik_kr 2023/09/24(Sun) 4:34:23 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → けだもの カンターミネ食らったのは再びの衝撃。 愚かな犬は同じ轍を踏む。 一度千切れた血管は脆い。 乾きかけた肌に再び赤い雨が降った。 二度も同じ場所を負傷すればさすがに痛むか、 男は咄嗟にその鼻筋を抑えようと片手を引いた。 こういう時に先に動くのは利き手だと相場が決まっている────右だ。 つまり残ったのは、その逆側。 ごり、という音は刻印に似た。 死刑囚の肌に刻まれる目印だ。 めき、という音が内側に響く。 それは警鐘であり警告だった。 男は乱暴に手を振ったはずだ。 それなのに抜け出せなかった。 ばぎ。 駆け抜けるような激痛。男はその頭を再び抑えつけた。 そうして逃げ遂せようとした。 けれどそれさえ逆効果なのだ。 頭を目掛けて振り抜かれる腕。 照準を固定したのは男だった。 ▽ (-100) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:18:15 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → けだもの カンターミネぶつり。 きっと貴方よりもっと。 男の方がその衝撃を感じたはずだ。 「あ゛ ?」「 な、 」漏れる声には困惑が濃かった。 発したことのない音。それが喉から、指先────正確には指先が繋がっていたはずのところから、零れて。 答えを求めるように貴方へと視線をさ迷わせれば、まるでケチャップを纏ったウインナーのような己の指。 己の?何故? 吐き出されて転がっていくのは己の指だ。 何故────分からないが。 そうか。 こいつのせいだ。 目には目を。 歯には歯を。 誰が言ったか、忘れたが。 ここにいるのはけだもの二匹。 貴方が自ら脳を揺らしたのは幸運だった。 反射で残ったのが利き手だったのも幸運だった。 笑う貴方の頭を五指満足の利き手で鷲掴もうとする。 それが叶うなら────今に、男は貴方を、 後頭部から床に激突させようと持ち上げる。 (-101) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:20:54 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ眠気と共に襲う欲。 三大欲求に数えられる二欲。 初めに盛られた睡眠剤の効果は未だ濃く貴方を苛んで、 加えて今、下腹に熱が溜まるような感覚を覚えたはずだ。 緩やかに活動を停止しかけていた貴方の身体が再び活性化する。 人の欲求の中でも一際強かろうその二つが同時に貴方を蝕み始める。 それでも男は気づかない。 レンズ越しの瞳はどこか遠くを見ているようだ。 単に片眉をあげるだけ。そうして貴方の言葉を聞く。 「したいことなんてありませんよ。」 男は事も無げに告げる。 「貴方が話してくれればそれでいい。」 見当違いな言葉を投げる。 まだ、貴方に盛ったのが自白剤であれと思っているらしく。 「話す気になりましたか。」 乱雑な問いを投げている。 しかし、それだって今だけのこと。 貴方の様子がおかしいことには、いずれ気づくはず。 (-102) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:34:02 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ黒眼鏡 。その言葉に、男は分かりやすく表情を変えた。 変えた、というよりは抜け落ちた、が正しい。 不愉快そうなかんばせが一転、白紙に戻った。 そうして。 貴方の言葉を素直に聞く女の背中に、ひとつ。 ちっ、と舌打ち。軽蔑の籠ったそれを送って。 さて。 男は立ち上がり、再び視線を貴方へ投げやる。 かつ。靴底が鳴った。かつ。鳴った。かつん。 止まったのは鉄の格子を挟んで、目と鼻の先。 表情は凪いだまま、視線は貴方を見下ろした。 「だからどうした?」 「ひとつ訂正してやる。初歩的なことだよ。」 「向かったのはあいつじゃない。俺の方だ。」 「調べ上げた? ……はは、笑わせる。そんなことも知らずにか。」 (-104) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:43:21 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノその問いに、男はつまらなさそうにしただろう。 興が醒めたというのが近いだろうか、そういう顔。 つまらない時間に引き戻される時の拗ねたような顔。 男の手がペンを取る。 それでも。 「なんで?」 繰り返される言葉には、やはり笑うのだ。 滑稽なものに向ける笑み。愚鈍な者を嘲弄する笑み。 堕ち切らない貴方の瞳を、くつくつと煮える瞳が見やる。 「愚問だな。」 「奴らがこの国をめちゃくちゃにしたからだよ。」 「あいつはそのノッテファミリーのカポ・レジームだ。」 「憎まない理由がない────この国を、」 「愛しているなら。」 男がつらつらと紡ぐ言葉は。 それほど難しいことは言っていないはずなのに。 きっと、貴方にはひとつだって、理解できないことばかり。 (-105) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:55:21 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 路地の花 フィオレ/* ciao〜! 過去時空暴力いいんですか! やったー! 一応暴力を振るうには条件がありますて、この男は一般人に手を出しません。代わりにマフィアと見れば強行的な手段に出ることを厭いませんので、それがわかるようなロールをしていただければと思います。 タイミングとしては法の施行前と施工後の二種類があると思いますがどちらにしましょう? 前であれば証拠不十分での逮捕は難しいでしょうし、取調べも派手にはできないでしょうから路地裏等での私刑が妥当かと思います。 後であれば一応は逮捕して取調べしたけどこちらが逮捕されたことで有耶無耶になって釈放……とか? 前者なら村中の貴方の身体状況と矛盾させずにある程度酷めの怪我も負わせられるかなあと思います。お好みで選んでいただければ! されたい暴力、してほしくないこと、どうしてマフィアだと思わせてしまったのかもお答えいただけると幸いです! (-155) rik_kr 2023/09/24(Sun) 14:20:55 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → けだもの カンターミネ叩きつけるだけでなくその膂力で割ろうとでもするよう。 締め付けられる貴方の頭蓋がめりめりと音を立てたよう。 落下の衝撃で狙いは大きく外れるはず。男の指を再度食いちぎることはきっと難しい。 ごづん。 頭を守ったとて背中から強く打てば僅かに呼吸が詰まるだろう。 それでも致命傷が与えられないと知れば男は今度こそ強行手段に出ようとする。 貴方の首に。 手が回った。 最早関係ないのだ。 正しく恥も外聞もない。 ここにいるのはけだものだけ。 相手を徹底的に叩き潰そうとする衝動だけ。 その向こうで、どちらが先に取り戻せるか。 頭を守るために貴方は首を少し持ち上げていたはず。 その目にはきっと映るはず。 床に────貴方の手も足も届かないような位置に、見覚えのあるアンプルが落ちている。 男は気づいていないようだ。つまりもう貴方に使われることはないだろう。 しかし。 ならば。 ほかの人間には? まさか置き去りにして帰るわけもあるまい。 実際には、それは貴方のものによく似せたアンプルだ。 しかし頭の茹だったけだものに、そこまで判断できるかどうか。 (-156) rik_kr 2023/09/24(Sun) 14:36:26 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレそのざまは男にとって甘露のようだった。 可笑しくて可笑しくて仕方がなかった。 割れた破片を手に持った男は、それで僅か手を切ったことさえ、高揚感で気にならなかった。 もしこの場にもう一人だけでも人間がいれば、男がこうまですることはなかったのだろう。 怯えせないように、或いは自分がけだものと見られないように、理性を保とうと努めたのだろう。 けれど、そうはならない。 ここには自分とマフィアしかいない。 結果の分かりきった、ここは極小の蠱毒だ。 そのために作られた空間だった。 かつり。かつり。 惑わせようとすることすらもうない。それは侮りであって逸りだ。 蹲った貴方は死に体で、這いずって逃げる様子すらないのだろう。 それが男は楽しい。 愉しいのだ。普遍的で醜悪な人間の内面の体現。さて。 貴方には分からないだろうが、もう時間は来ている。 被疑者を死なせてはさすがにまずい。一定の時間が経てば当然確認は来るもので。 だからこれが、男が与える最後の責め苦になる。 ▽ (-157) rik_kr 2023/09/24(Sun) 15:05:40 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレまず貴方が感じるのは 柔らかさ。 それが唇の感触だと気づいただろうか。 あろうことか、この生き物は貴方の額に口付けた。 血と膿に濡れて乾いた布地を少し下ろして。 次に感じるのは、 冷たさ。 それはつるりと硬質で、尖った部分があって。 きっと破片なのだろう。貴方の唇に押し当てられた。 僅かに、薄い肉が裂けるかもしれない。 「ああ」 「違うな、駄目だ」 「話せなくなる」 けだものにも少しなら脳はあるらしい。 それから貴方が次を感じるまでには間があった。 当てずっぽうの反撃も今なら当たるかもしれない。男は、近くにいる。 ▽ (-159) rik_kr 2023/09/24(Sun) 15:06:53 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレけれど、貴方が。そう、しないなら。 最後に感じるのは────やはり、 痛み だ。貴方の手を、先程鈍器で殴りつけたのをは別の手を開かせて。 そうしてそこに何かを──何か? 明白だ──を握らせて。 「ヴィットーレ」 「プレゼントをやろう」 「しっかり握って離すなよ」 「握手で始めたんだ。最後も握手で終わらないとな」 ぎゅう。 外側から強く握れば。 内側から裂けるはず。 (-160) rik_kr 2023/09/24(Sun) 15:07:12 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ呼吸の音は再び高まり、貴方に触れる手にも強さが戻る。 無言の内に瞳を見合わせて同意を読み取った。火が灯る。 ぐ、と貴方の下肢を抑えつけて。 さて、再び男はその身を食らうことにした。 貴方が目覚める頃には、男はまだ眠っていたかもしれない。 図らずしも、安らかな寝顔を見ることが出来たかもしれない。 身体を確かめればある程度の後始末はされているのだろう。ただし当然、好き勝手つけられた赤い痕が消えているなんてことはなく。 それはまだ暫く、残り続けるのだ。 男が、姿を消した後も。 (-167) rik_kr 2023/09/24(Sun) 15:29:16 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ煽るような言葉に、男は唇を持ち上げて笑った。 「漁って。」 「調べた、結果が。」 「 限りなく黒に近いグレー だ。」立ち上がった瞳が寄る。 金色は嘲けるようでいる。 その男のかんばせに、きっと熱い息がかかって。 ────それで、ようやく。 男は知る。 貴方が飲んだのは自白剤ではない。 気付いた男はぱちぱちと瞳を瞬かせる。 そうして、机をずらした。貴方の反応を確かめるように。 さて。 貴方が机を支えにしていたなら、その頼りも失うはず。 だらりと力の抜ける身体は、男の視線に晒されてどう反応するのだろうか。 (-170) rik_kr 2023/09/24(Sun) 15:50:37 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ「恨んでいる? どうして?」 そう言った男の反応は、貴方には意外なものだっただろうか。 「俺は感謝しているよ。」 続く言葉は。 男は至って平静に見えた。むしろ誇らしげにすら見えたろう。 ここにいるという時点で自分以外の全ては悪人だ。 その点で貴方に勝っている。 嫌いだった。 けれど嫌いだっただけと言われれば語弊がある。 単に、男は聡かった。 そして、同じだけ愚かだった。 顔の割れた幹部を捕らえれば法の効力を知らしめられる。 一足飛びでそこまでいけるなら食いつかない手などない。 そう考える能があった。当時の話だ。 (-172) rik_kr 2023/09/24(Sun) 15:58:35 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡じ、と貴方の顔を見た。 腫れはどれくらい引いただろうか。 傷はどれくらい癒えただろうか。そういう目。 そういう目だけをして、ふいと逸らした。 /* こんにちは! ついでに秘話の打診をしてよろしいでしょうか。 ポップコーン殺人事件様がお手隙であればもう一回取り調べをやりたいなという気持ちがあります。 もちろん暇がないとか、暴力はそろそろ飽きたとか、兼ね合い様がないなどであれば断っていただいて構いません。 もし受けていただけれるのであれば、内容は「アリソン・カンパネッロについて」になるかと思います。警察署の面々でも素性を知らない者が多い相手をなぜ貴方が知っているのか、という方向性で…… 何度も構いに行ってしまってすみません。モテる男、大変だと思うのですが……ご一考いただければうれしいです! (-176) rik_kr 2023/09/24(Sun) 16:07:48 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノそれは一般的な愛国心。 育った場所に対する自然な郷愁だ。 強い思想でもなんでもない、単純な愛着。 だから、貴方の言葉に揺れることもない。 「それがどうした?」 「別にいいんじゃないか。」 撫ぜられれば不愉快そうに手を退けた。 くるり。余裕を誇示するようにペンを回した。 乾きかけた血が固まって散った。 「出来ないから出来る人間がする。」 「俺はそのためにいる。」 「誰もが強く正しくあれるわけじゃない。」 「だから出来る人間がするんだよ。」 凪いだ瞳で言う言葉。 それは平素の男の姿にとてもよく似ていた。 そう、このテーブルが男のデスクであれば。 それは正に普段通りの姿、そのままだった。 男は正気だ。ずっと、正気のまま狂っている。 (-178) rik_kr 2023/09/24(Sun) 16:27:43 |
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![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → けだもの カンターミネ二発。 顔面に食らったものとは比較にならない痛み。 それだけ下品なことをされたことはこれまでなかったし、 それだけ容赦のない暴力を振るわれたことだってなかった。 ぐう、と押し潰れるような音が男の喉から絞り出されて力が緩む。 その隙にもう一発。食らわせたなら腹が浮く。空間が出来れば抜け出すことは容易になるはずだ。 逃げ出す貴方を捉える余裕は今はない。 せめてとばかり顔をそちらに向けたのがついに運の尽き。 貴様、と吼えようとした口は、的として不足がないはずだ。 無味の液体が口内に流し込まれる。 男もまた、その指に噛みついたかもしれない。 少なくとも。 近づく貴方の身体を捕えようとする。それくらいはした。それくらいの、反撃は。 (-183) rik_kr 2023/09/24(Sun) 16:50:14 |
![]() | 【秘】 幕の中で イレネオ → 路地の花 フィオレ/* いいですね! そうしましょうか。 さすがに聞きとがめて声をかけたということで。 電話で黒眼鏡さんの名前を出してくれたらより確実にマフィアの烙印を押せるかと思います。 そして了解しました! では顔面への暴力は避ける形で。 こちらは性的な暴力を加えないPCですので、その部分もPL単位では安心して頂いて大丈夫です。 ただ腹とかに暴力をする可能性はあります。ほか確認事項などなければ次のレスから始めて頂ければ! (-185) rik_kr 2023/09/24(Sun) 16:59:38 |
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