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【人】 奔放 メイジメイジは人の輪からはずれて、部屋の中を 無意味にうろうろとしながら話に耳を傾けている。 時々、集められた人の顔色を ひとりひとり、窺うようにちらちらと見た。 「結構人いるね」 そして、なんとなくがさごそと懐をあさる。 キャラメルの箱がでてきた。 振ってもからころと残りはあとわずかだった。 「オレは今はらぺこのメイジだよ。 よく怪我でこの病院に通ってた」 木の枝が刺さったらしい怪我もそのまま。 服は泥だらけだし、ぽたぽたと髪から水滴を垂らしたままだ。 警官が配っていたタオルを受け取らずに上がり込んだから。 (2) DT81 2021/06/27(Sun) 22:23:27 |
奔放 メイジ(匿名)は、メモを貼った。 DT81 2021/06/27(Sun) 22:38:54 |
【人】 奔放 メイジ「えっと、セナハラにー あとはロクとミロク。名前似てんね。間違えたらごめん 銭もってないから取引はできないかもなー」 メイジはそんなに頭がよくない。ゆえに名を声に出して覚えた。 みんな……自分より大人に見える。多分。 それらの知らない人たちの顔をぼけーっと見た後 幾分年齢が近そうなフジノへと視線をやる。 >>5 フジノ 「オレ、君のこと見たことあるかも! ああでも、最近まで村にいちねん?くらい いなかったから、君はオレのこと、覚えてないかもね」 突然馴れ馴れしく声を掛けてきて、びしょびしょのまま笑う。 あなたがおなじ小・中学校に通っていたなら、やんちゃな──主に怪我をしそうな遊びばかりしていた──メイジのことを知っているかもしれないが……。 (8) DT81 2021/06/28(Mon) 0:19:49 |
【赤】 奔放 メイジ「ひどい雨。今日はほんとうについてないな。 もう沈んじゃったかなオレの実家 流されちゃったかな、親父」 ぼそりと、近くにいる人間にしか 聞こえないような声量で呟いた。 メイジは戦後に生まれた子供だ。 戦地の恐ろしさを大して知らない。 父親は、なにも話してくれなかったから。 本当に今日はついてなかった。 (*1) DT81 2021/06/28(Mon) 0:37:31 |
【人】 奔放 メイジ>>10 フジノ 「そうだったっけ? そうだったかも! 木登りして木から落っこちた時は騒ぎになったかも」 いつだったか忘れたけど、なんでもない風にけらりと笑う。 この調子だ、火傷のことなんてさほど気にしていなかった。 「君はさ、いつも下向いてたよね。 なんでかな〜ってなんとなく覚えてたのかもしんない。 オレ、人の顔とか名前覚えんの苦手なんだよな」 俯くあなたの顔を、遠慮なしに覗き込む。 水滴がぽたりと床に染みを作った。 メイジはよくやんちゃはしていたが…… いや、していたからか、友達は少なかった。 「ほっときゃ乾くかと思って〜……へへ……。乾かなそう。 気にしてくれんの? やさしーね!」 でもタオルのほうはもらっとけばよかったな、とぼやく。 受け取らなかったのにはそれなりに理由はあった。 傷は気にされはじめてから、手で隠している。 (12) DT81 2021/06/28(Mon) 3:19:07 |
【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ「わ!」 びっくりして跳ぶように後ずさる。 その拍子に腕の木の枝がぽとりと落ちた。 あなたが傷をよく見ていたのならば 木の枝の傷のほかに引っ掛かれたような痕が見えただろう。 「はー……びっくりした。 ……平気平気、怪我すんの、慣れてるし。 君こそ寝といたほうがいいんじゃない? なんか顔赤いし、りんごみたい!」 (-37) DT81 2021/06/28(Mon) 3:36:49 |
メイジは、全員の顔と名前を一致させようと、逐一指さし名を呼んでいた。 (a5) DT81 2021/06/28(Mon) 4:01:47 |
メイジは、ニエカワもガッコー同じだったかも……と記憶を探っているが、なにも思い出せなかった。 (a6) DT81 2021/06/28(Mon) 4:05:16 |
【秘】 奔放 メイジ → 遊惰 ロク──手から離れた傷をあなたは見ただろうか。 木の枝が刺さった傷のほかに あきらかに何かに引っかかれたような傷があることを。 (-58) DT81 2021/06/28(Mon) 12:42:58 |
【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ「メイジだよ。メイジ、アキラ。 オレ片目だからさー歩きづらくて。よく怪我するんだ。 こんな状況だし、かすり傷くらいで呼ぶの申し訳ないかなって。 あとで暇そうなセンセーに消毒してもらうよ、ありがと」 メイジは自分より年上が苦手だ。 他の大人を見る目よりも幾分気の抜けた笑みを見せた。 「ずっと熱あるの? 大変だね…… ねーニエカワってガッコー行ってた? オレたちって年近そうだし、すれ違ってたりしたかも」 (-61) DT81 2021/06/28(Mon) 12:51:15 |
【赤】 奔放 メイジ「…………そっか!」 軽い調子で相づちを打った。 安心したようにも、どうでもよさそうにも見えるような。 「セナさん……だっけ 病院のひとだからオレよりはわかるよね」 メイジはあなたのことは、知らなかった。 ここ数年は都会にいたからだ。 「オレたちってどうなるかな?」 助けは来るのかな。 食料の蓄えのことをはっきりとは知らないが アユミの様子を見て、察せれないほど鈍感でもなかった。 (*3) DT81 2021/06/28(Mon) 12:54:46 |
メイジは、全員の名前を覚えた、はずだ。ロクとミロクはちょっと怪しい。 (a14) DT81 2021/06/28(Mon) 13:07:51 |
奔放 メイジは、メモを貼った。 (a15) DT81 2021/06/28(Mon) 13:12:00 |
【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ「へへ、ありがと〜。やさしーねえ〜」 え、じゃあオレも名前で呼ぼうかな。 リョウだっけ、リョウ、リョウと繰り返す。 あきらかに落ち込んで、寂しそうな様子には すこし申し訳なさそうに頭を掻いた。 「そっかー。ガッコー、行きたい? 勉強好き? オレ勉強は苦手だし、働けって言われたから 最近まで都会に行ってたよ。トーキョーってすごいね」 思い出したようにふところから取り出したのは 車のブリキのおもちゃ。 「こんなのがいっぱい走っててさー リョウも早くビョーキ治って自由になれるといいね」 宙を描くように、ぶーんと口で言いながら走らせた。 ……その前に、この状況から抜け出すことが先だが。 (-73) DT81 2021/06/28(Mon) 14:07:47 |
【秘】 奔放 メイジ → 遊惰 ロク「ねえ」 「見ちゃった?」 「みんなにはナイショにしといてね」 あなたの一瞬見せた表情になにかを感じとって 秘密がバレてしまった子供みたいに笑った。 (-81) DT81 2021/06/28(Mon) 14:52:54 |
【赤】 奔放 メイジ「……そっか。結構人いるもんね。 オレは争いは、やだなあ。早く助けがきてほしい」 ガタガタと揺れる窓の外、吹き荒れる風景の ずっと遠くを見ている。灯りは見えない。 「我慢するのは慣れてるよ。 ちょっとお腹減ったくらいならまだヘーキだし」 決して家は裕福ではなかったから。 けれど頑張ったらどうにかなるものなのかと逡巡して 「じゃあオレは、いい子にしてるよ。 手伝えることがあるなら、手伝います」 脅かされなければ、苦しめられなければ メイジはまだ大丈夫だ。 (*5) DT81 2021/06/28(Mon) 15:52:04 |
【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ「オレー? オレはね……」 目を輝かせるあなたを見て、メイジはへらりとウソをついた。 夢を壊したくはなかったから、今の自分が恥ずかしかったから。 「駄菓子屋。ずっとなりたかったんだ! 子供たちに大人気の。このおもちゃは 駄菓子のオマケ! よくできてるでしょ〜」 ブリキでできた車のおもちゃをあなたに差し出す。あげる。 「リョウはなりたいものとか、あるの? ガッコーに通ってるなら、大学とかいくのかな〜」 (-95) DT81 2021/06/28(Mon) 17:31:02 |
【秘】 奔放 メイジ → 遊惰 ロク「ありがと……ロクさん? だいじょぶ?」 未だに顔と名前が一致しない様子で首を傾げ 唸るようすにも、もう一度反対側に首を傾げる。 からくり人形のような動き。 「お医者さんは小さい頃からよく診てもらってるしなあ…… またお前か〜って感じじゃないかな?」 おそらく、なんとなく事情を知られているのだろう。 今更隠しても仕方ないといった様子だ。 (-101) DT81 2021/06/28(Mon) 19:13:16 |
【赤】 奔放 メイジ「猿?」 メイジは、小さな頃はよく山に遊びに行って 傷を作って帰ってきたものだ。 当然猿なんて一匹も見たことはない。 ……ないが、特に深く考えることはせず、笑う。 「切るくらいならできるよ。まかせてー オレ鉛筆削るのとか得意だし。わりと器用」 それが猿以外である可能性には思い至らない。 「セナさんも解体できるなんて、すごいね。 山で暮らしてたこととかあるの?」 (*7) DT81 2021/06/28(Mon) 19:20:27 |
【独】 奔放 メイジテレビも無ェ! ラジオも無ェ!! 車も全く走って無ェ!! 食いモン無ェ!! 希望も無ェ!!! そのうち全員死体だぜ! (-104) DT81 2021/06/28(Mon) 20:11:47 |
【秘】 奔放 メイジ → 遊惰 ロク「そう? ロクさんってどこからきたの? 見たことない耳飾りしてるよねー」 ゆれる飾りのほうに気を取られた。 都会で見た覚えはなくもないが、あまり馴染みがない。 膝を抱えたまま、それを眺めるように顔だけ近づけた。 「今はオレの怪我より食べ物確保するとか そっちのほうが大事じゃあないかなあ。 ロクさんって意外と優しい人だね オレはどっちでもいいよ」 怪我については本当にいつものことのように のらりくらりとしている。 勝手に話すというのなら、特に止めもしなかった。 (-112) DT81 2021/06/28(Mon) 20:50:57 |
【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ「オレまだ17だよ。すごいかな、ありがと」 笑みを湛えているが、癖なのか、笑っているのは口元だけだった。社会に出ても、大人のようにはまだ上手に笑えない。 メイジのような人間はたくさんいた。 集団で都会への汽車に乗って、家族に見送られながら まだ知らぬ世界へ期待と不安を膨らませながら旅立つ。 ……メイジは、そこに占める不安の方が大きかったが。 「そっかあ。トーキョーで働きたいんだ。 リョウは、外を……いろんな世界を見たいんだね」 病さえなければ、と思う。 「トーキョーの話、ちょっとならできるよ。 聞きたかったら話してあげる。 でもあんまり長話もよくないかな? 病人だもんね。 どうせしばらくここで泊まることになるんだろうし オレ今晩リョウのいる部屋で寝ちゃおっかな」 寝ながら語り合おう、ということだった。 (-136) DT81 2021/06/29(Tue) 14:25:12 |
【赤】 奔放 メイジメイジは驚いたようにぱちぱちと瞬きをした。 「……そうなんだ。なんでも食べなきゃ いけないくらい苦しかったの?」 戦争って大変だね。口ではそう言うが、深くまでは知らない。 なんでも。虫とか、草とか、その辺りまでは想像できる。 メイジはそこまで飢えに苦しんだ経験はないから。 「人間に近いと何かまずいことでもあるかな。 オレそれくらい平気だよ、セナさん。だって猿なんでしょ」 未成年だから、気を使ってくれているのだろうか。 でも、人間に近いだけで、人間ではない。 ……ふと、真新しい自分の腕の傷を見つめた。 (*9) DT81 2021/06/29(Tue) 14:29:46 |
【秘】 奔放 メイジ → 遊惰 ロク「キレーだね、それ。高そう。お守り?」 笑う。情緒もなにもない感想。 どこからきたのかについては相槌のみ、特に言及もしない。 「まだロクさんのことよく知らないし。わかんないや」 メイジはへらへら笑っていて、人懐っこいようで 人の顔色を窺い、一定の線を引いている。 「これくらいなら自分で手当できるかも。 やだな、さわがれるの。目立つし。 同情されるのもやだ。 恥ずかしいし、本当に、大したことないのにな」 暗にこれが"誰かにやられた傷"というのを物語っていた。 (-137) DT81 2021/06/29(Tue) 14:33:00 |
【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ「あ、ホントに年近かったね──」 にへにへと受け応えていると ふいに手を取られて、びくりと肩が跳ねた。 手がすこしキツくて、やや冷や汗が滲む けれど、手を振り払うまでには至らない。 年が近いのと、少し打ち解けたのもあるのだろう。 「あはは。そんなに急がなくても大丈夫じゃない?」 やや戸惑いながらも、あなたについていく。 (-143) DT81 2021/06/29(Tue) 15:29:22 |
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