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【人】 穂積紗優[丸まった背を叩いて隣へ並べば、 とうの相手は針金を背中に入れたようにピンの伸びて、 眠気に垂れ下がっていた目が大きくなる。 おはよう。と活きのいい第一声が聞こえれば、 いつもの調子に、うん、と小さく相槌だけを返した。 さっきまで眠そうにしていたのに、 一気に目覚まし時計が鳴り響きそうな明るい声に苦笑する。 学生ならばこの時間に起きてくることは 珍しくもなんでもないけれど。 見えない尻尾を大きく揺らしそうなその光景に、 肩を竦めつつも、ご褒美に応じた。] ん、えらいえらい。 よくできました。 [これみよがしに目線の位置まで下がってきた頭に、 手を伸ばして、くしゃくしゃと髪を撫ぜて。] (5) milkxxxx 2022/06/13(Mon) 21:34:23 |
【人】 穂積紗優[それからきょろきょろと辺りを見回した。] トヨくん、今日は一人? [堀江クンとよく一緒にいる眼鏡の人が側に居なくて、 ついつい辺りを探してしまう。 学校ではなんだかニコイチで見ている気がしてしまうから、 ついそう問いかけるのが癖になっていた。 周りからすれば、私と堀江クンも一緒に居ることが多いから、 それこそニコイチのようなものかもしれないけれど。 当の本人はそのことには気づいてない。 もう一度くしゃりと髪を撫でて下ろした手は、 鞄を持ち直して、歩きながら話す体に変わっていく。] (6) milkxxxx 2022/06/13(Mon) 21:34:32 |
【人】 穂積紗優[堀江クンは私と違って友達が多い。 男女比でいえば、女の子のほうが多い気がするけど、 女の子の方が話しやすいとかあるのかな。 最初は私もそんな友達の中の一人だと思っていたけれど、 なんだか一緒にいるうちに、二人で居ることが増えていって、 妙に懐かれて、周りから付き合ってるの? ……なんて聞かれるようになって。] 『……付き合ってるの?』 [噂好きの女の子に聞かれた問いかけを、 そのまま隣に居た彼に投げてみたけれど、 その時、彼はなんて言ったかな?*] (7) milkxxxx 2022/06/13(Mon) 21:34:44 |
【人】 穂積紗優[柔らかい髪を撫でてあげればふにゃりと様相が崩れる。 しばらくそうしていたら、お返しにと身体を引き寄せられた。] ……ちょっ、……まぁ、いいか。 [一瞬、驚いてぱちぱちと瞬きを繰り返したけれど。 ところ構わずスキンシップを求めてくる彼には慣れたもので、 あやすように背を撫でる手を、ハイハイ。と大人しく受ける。 最初の頃は、TPOとか、ないのかなぁ?と思った頃もあったけど、 こういう風に頭を撫でたり、軽いハグをしたりするのに、 なんだか慣れてきてしまって。 まあ、海外でならこういうこともあるかぁ。と流す程度には、 堀江クンのペースに流されている気もする。] (14) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 1:22:14 |
【人】 穂積紗優[それから今日は一人だということを聞いて。] ……ふぅん、そうなんだ。 選択、今日は一緒なの? じゃあ、お昼一緒に食べれるね。 [一人ならば気を使うこともなく、彼の隣を歩く。 鞄を持つという申し出には、少し迷って 腕にかけていた小さなの方の鞄を手渡した。 教科書が入っている方の大きな鞄も小さい鞄も 自分で持てない訳じゃない。 けれど、全部を断ってしまったら 彼がしゅんとするのは目に見えているし。 荷物にならない程度の鞄でお役目を果たしてもらう。 中身はお弁当だ。殆どが冷食ではあるけれど、 卵焼きとほうれん草のお浸しぐらいは 自分で作ったものが入ってる。] (15) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 1:22:32 |
【人】 穂積紗優[何気なく聞いた問いかけの先にあった答えは、 意外にも茶化すものではなく、真摯なものだった。 好意を持たれているのはなんとなく分かっていたけれど。 お付き合いするまで好きなのだとは思ってもみなくて。 ただの女友達の一人の延長線上だとばかり考えていたから、 腰に回された腕に抱き寄せられて、] あぁ、そうなんだ。なんて、今更ながらに実感したりした。 初めてって、最初に逢った講義のことかな? 私以外見てない、と言う瞳に映るのは、自分自身。] (16) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 1:22:57 |
【人】 穂積紗優『……そっか。 うん、……分かった。 私も堀江クンのこと好きだよ。』 [好き、の範囲がどの程度のものなのか。 この時はまだよく分からなかったけど。 よく喋る男の子の中では一番話していたし、一緒に居た。 だから好きって言われたときも、すんなり受け入れてしまって。 カレシとカノジョになってみるのも、いいかなって思ったんだよね。] (17) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 1:23:14 |
【人】 穂積紗優[質問をくれた子の眼の前で、告白し合って。 改めてちゃんと好きって言われて、お付き合いを初めて。 じゃあ、改めてヨロシク。 なんて言い合って笑って、始まったスタートから、 今日までずっと続いて、もうすぐ一年が経とうとしてる。 授業以外にも、うちに呼んだり、彼の家にお邪魔したりして 私の部屋には、彼のモノも増えつつある。 構内に入れば、そろそろ開始時間なのか。 少し急くようにして教室へと入っている生徒たちが見える。] 講義、始まるみたい。急ご。 [のんびりと歩く彼を少し急かして、 私達もその波に流されて、教室へと入っていった。**] (18) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 1:24:34 |
【人】 穂積紗優おかず? いいの? 私は助かるけど、おばさんに申し訳ないな……。 [私が一人暮らしだからか、堀江クンのお母さんは たまに差し入れをくれたりする。 自分で作るよりも人に作ってもらったもののほうが 美味しく感じるし、実家から離れてしまったせいで、 家庭の味は恋しいから、正直差し入れはありがたい。 実家暮らしの彼氏の家に、お泊りって 結構居た堪れないものがあるんだけど……、 堀江家はトヨくんもお母さんも気にしないみたいで、 そこのところはちょっとホッとしている。 だからって、ご実家に私の分の歯磨きまで 置かれてるのは、正直恥ずかしいけれど。] (25) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 22:03:13 |
【人】 穂積紗優[少し駆け足気味に教室へと向かいながら、 あまり急ぐ風でもない堀江クンに目を向ける。] 授業に早いもゆっくりもないでしょ。 チャージは後でもできるから、授業に集中しなよ? [とは、言いつつ教室の後方の席を並んで2つ場所を取る。 わざわざ離れる理由もないから、これは自然の成り行きだ。 眠くならない限りは授業をちゃんと受けたいし、 彼もそれなりに大人しくしているだろう。 やがて講師がやってくるとチャイムが鳴り、授業が始まる。 気づけば意識は隣から前へと集中し、 次々に書き写される板書やスライドを眺めていた。] (26) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 22:03:27 |
【人】 穂積紗優[集中していたからか、午前の2コマは あっという間に時間が過ぎていた。 お昼になった途端、明るい表情を浮かべた 堀江クンにつられて、教室を後に構内の芝生スペースへと向かう。 大学にレジャーシートまで持ってきてることには驚いたけど、 せっかく用意してくれたものを無下に断わることもできずに。 広げられたシートへと腰を落ち着けた。] 別に、そのまま座ってもいいのに。 ありがとね。 [芝生だから汚れることはないだろうけれど、 親切心はありがたく頂戴することにして、 彼に預けていた小さな鞄からお弁当を取り出す。 飲み物はさっき自販機で買ったお茶が2つ、 シートの上に仲良く並んでいる。] (27) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 22:03:53 |
【人】 穂積紗優トヨくんも、おばさんのお弁当? いいな、おばさんのご飯美味しいもんね。 [お弁当を広げながら、隣りに座った彼のお弁当を見る。 一般家庭のごくごく美味しそうなおかずが並ぶお弁当。 ポテトサラダも唐揚げも、美味しそうだ。 冷食ばかりが並んでいる自分のお弁当と並べるのは、 ちょっと気が引けてしまう。 ま、どうせ食べるのは自分だし、と箸を手にしたところで、 隣からの妙に熱い視線に気づいた。] ……何? 何か食べたいの? [……と、言っても殆ど冷食だけど。*] (28) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 22:04:10 |
【人】 穂積紗優[応援してくれるのは素直に嬉しい。 無理をしてるわけじゃないけど、実家にいる時よりも 確かにやることは増えてるから、 疲れて帰ったらぱったり眠っちゃうときもある。] ……そっか、ありがとね。 おばさんにもお礼言っておいて。 今日はバイトないから、 帰りにおばさんに何か買って帰ろ。 [差し入れの代わりになるものを、と笑ってそんな提案を。 お世話になりっぱなしは申し訳ないし、 おばさんが甘いもの好きなのは、遊びに行く時に覚えた一つ。 やっぱりカレシのお母さんには好かれたいしね。] (33) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 23:26:30 |
【人】 穂積紗優[そんな朝を通り越して、お弁当を囲む。 眠るのは別に構わないけど、 大学の構内でレジャーシートまで敷いてお昼寝は さすがにちょっと目立っちゃうし抵抗あるかな。] 寝るなら日除けになってあげるから、 寝ててもいいよ。 時間になったら起こしてあげるし。 [私はお昼寝するつもりはないけれど、 堀江クンが眠るつもりなら邪魔はしない。 男の子なら芝生の上で寝てる子も少なくはない。 日差しはまだ強くもないから、このくらいの木陰なら 本を読んで時間を潰すのも悪くないだろう。] (34) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 23:26:47 |
【人】 穂積紗優[手作りのお弁当を持たせてくれる優しいお母さん。 羨ましいことこの上ない。 交換と言われて、大層なものを作ってきていない私は ちょっと気が引けたけど、卵焼きなら、まあ、釣り合うかな。] ……それくらいなら、いいよ。 じゃあポテトサラダちょうだい。 ほら、……あー。 [箸で卵焼きを摘んで、唇を、あ、の形にして。 堀江クンの口元に運んでいく。 構内と言っても、芝生エリアには等間隔で疎らにしか 人は居ないし、それぞれにランチを楽しんでいる。 だから、これくらいなら気にならない。] (35) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 23:27:28 |
【人】 穂積紗優[開いた唇に卵焼きを放り込んで、 私はポテトサラダを一口、隣のお弁当から譲ってもらう。 堀江クンは私にも食べさせようとしたけれど、 それは丁重にお断りしておいた。 だって、やっぱり恥ずかしいじゃん。*] (36) milkxxxx 2022/06/14(Tue) 23:27:47 |
【人】 穂積紗優[言付けは無事伝わった。 ただ、スイーツが駄目なら何を持っていけばいいんだろう。 少し思案に首を傾ける。] 甘いものが駄目なら、他に好きなもの教えて。 ご厚意に甘えてばかりじゃ、立つ瀬がないから。 [おばさんが太ってるなんて思ったことないけど、 女の人なら気にすることもあるだろう。 本人が食べたいのなら遠慮せず食べて欲しいけれど、 人の家庭にそこまで口は突っ込めない。 だから、代用になるものをリクエストしてその場は収めた。] (43) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 22:05:47 |
【人】 穂積紗優[太腿を強調されて、なんとなく自身の脚に視線を落とす。 あんまり肉付きは良い方じゃないから、 寝心地は良いものとは言えないかもしれない。 これでも頑張って食べてる方なんだけどな。 面倒になるとつい食事を抜きがちにしてるのが駄目なのかも。 お昼寝の場所のリザーブを承りつつ、 ポテトサラダに箸をつける。 ちょっとカレー粉が入ってて大人の味がする。 うん、やっぱりおばさんの料理は美味しいな。 自分が持ってきた冷食の寂しさがちょっと癒やされる。 今どきの冷食だって捨てたものじゃないけど、 やっぱり人に作ってもらったご飯は美味しい。] (44) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 22:06:08 |
【人】 穂積紗優[だから、私が作った卵焼きも美味しいと言われたら、 ほっと表情を緩めてしまった。] そう? ……良かった。 うん、男の人も料理できたほうがいいっていうしね。 いいんじゃないかな。 もちろん、持ってきてくれたら食べるよ。 [私の卵焼きはおばさんの出汁巻きとは違って、 砂糖の入った甘めの卵焼き。 うちのお母さんが作ってくれた卵焼きがそうだったから。 トヨくんが作るならまた違った味付けになるだろう。 おばさん直伝の味になるのかな。 作ってるうちに追い越されたりするかもね。] (45) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 22:06:22 |
【人】 穂積紗優[小さなお弁当はあっという間に食べちゃって。 トヨくんの大きなお弁当もあっという間になくなって。 お茶を流し込んでいれば、ふわりと彼の髪が舞った。 ちゅ、とリップ音がするキスを頬に落とされて、 横座りしていた私の腿に彼の頭が落ちる。 週明けはサークルの集まりも悪いし、 顔を出したところで他の人も来ていないかもしれない。] ……んー……、おばさんにも挨拶したいし、 久しぶりにトヨくんちに行こうかな。 さっきのお土産、何がいいか考えなくちゃね。 [そういって彼のふわふわ揺らいでいる髪を撫ぜる。 眠りに誘うように、後はなんとなく 手触りが犬みたいで気持ちいいから。 犬みたい、なんて例えたら拗ねちゃうかもしれないけど。] (46) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 22:06:39 |
【人】 穂積紗優[昼食後は彼の目が覚めるまで本を読んで時間を潰して。 ある程度時間が立てば、彼の肩を揺らして起こした。 寝ぼけ眼でキスは?なんて言われたけど、 学校でさすがにできるわけがないから諦めてもらう。 ご飯を食べた後の授業は、さすがに私も眠かったけど、 そこは堪えて眠気と戦いながら授業を受けた。 久しぶりのバイトの休みは2連休だし、 明日までゆっくりできるから、羽根を伸ばしたいな。*] (47) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 22:06:51 |
【人】 穂積紗優[肉のない骨みたいな太腿でも、彼は満足らしい。 もしかしたらちょっと痛いかもしれないけど、 文句は聞いたことないから、それなりに納得してるのかも。 彼が寝付くまで、頭を撫でる手を緩めないまま、 ゆるゆると髪を撫でていれば、こちらも少し眠くなって、 ふぁ、と小さく欠伸を漏らした。] 私はお母さんから。 あとは……料理本読んだり、バズレシピみたり。 卵焼きはずっとうちの味だから、 気に入ってもらえてよかった。 [気に入ってもらえたならまた作ってこよう。 今度は一人分じゃなくて、彼の分と二人分。 堀江クンがおうちの味が恋しくなった時ように、 おばさんにも味付けをこっそり教わっておこう。] (52) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 23:48:23 |
【人】 穂積紗優そうかな? 喜んでもらえるなら、嬉しいな。 [堀江クンはもちろん、おばさんのことも好きだしね。 喜ばせることができるなら、それは嬉しい。 やがて彼の目がとろんと落ちてくる。 眠気がやってきたみたいだ。撫でる手を止めないまま、 移ろいに誘うように手の動きを弱くする。 目を閉じれば少し幼くなる彼の顔。 うーん、確かにちょっとキスしたくなる気持ちは分かるかも。 でも、場所が場所だけに、理性が勝って今はできない。 二人だけになったときに、たっぷりとね。 と、心に決めて、小さくおやすみ、と囁いた。] (53) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 23:48:43 |
【人】 穂積紗優[授業が終わったらノートや教科書を鞄にまとめつつ、 隣の彼の提案に、うーん、と少し悩む。 お泊りセットは何も持ってきていないから、どうしようかなって。] ……じゃあ、寄り道するとこ増やしても良い? 駅ビルなら多分あると思うし。 えっと、紅茶缶と、お茶菓子と……。 [と、一つずつ指を折りながら買うものを数えていく。 さっきみたいに手を差し出されたら、 空になったお弁当箱の鞄を彼に渡して、 空いたほうの手で彼の手をきゅっと握る。 どこに寄るの?って聞かれたら、小さく笑ってこう答えた。*] (54) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 23:49:10 |
【秘】 穂積紗優 → 堀江豊久明日の下着、ないと困るでしょ。 …………一緒に選んでくれる? [彼の耳に唇を寄せて、ぽそりと囁いた。**] (-3) milkxxxx 2022/06/15(Wed) 23:49:40 |
【秘】 堀江豊久 → 穂積紗優でもやっぱり、なんだかちょっと恥ずかしいね。 紗優ちゃんどんなやつが好き? [ ぼくはね、すっけすけのレースとか、 そういうのも好きなんだけど、 やっぱり紗優ちゃんの好きな柄とかを 優先しないと、って思うんだ。 あ、紗優ちゃんが赤とか着てたら なんかセクシーに見えてしまうかも…。 とか考えてたら手元に赤レースの下着持ってたや。 恐る恐る、紗優ちゃんに手渡したね。 ]* (-6) anzu_kin_ 2022/06/16(Thu) 20:21:24 |
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