人狼物語 三日月国


246 幾星霜のメモワール

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【秘】 薄荷 アンジュ → 仕立て屋 エリー

「一人で何でもできるようになれた時は、きっと私が一人前になれたときです。
 重圧も責任も決断も、全部できるようになるか、その勇気を得られたときが、きっと」
 
 ギルドに所属していると、ギルドのためにお金を多めに収める必要がある。
 こうした貸店舗のレンタル代も、場所代も支払う必要がある。
 薬の卸売りという点ではアドバンテージもあるけど、単価が低いと言うのは内緒。

「……一緒、でいいなら。
 ……その、一緒に回って頂けると嬉しいです。何か気付きとか、一人でいるよりは得られるかもしれませんから」
(-9) eiya 2024/02/05(Mon) 22:03:39

【秘】 薄荷 アンジュ → 宝石集め カリナ

シヴァについて調べた手紙を受け取った後、あなたが直接顔を出しに来たことに少々面食らった。
直接会うのは、前に一緒に見て回ったり、気晴らしに行こうと話をした時以来だったから。
あなたから伝えられた彼の情報を一通り聞いた後、彼の言う「行きたい場所」に賛同するあなたの言葉を耳にする。

「……はい?」

シヴァと同じ……シヴァと一緒にところに行きたい。それはつまり彼と――

「……はい」

というところまで思考してあなたに否定されたので、一度黙ることにした。
彼とは別に深い仲というわけでもないが、見知らぬ人というわけでもない。
飄々としていて掴みどころはないけど目的があると話をしてくれたことはあった。
それが、彼女が話してくれたことなのだろうと情報を合致させていく。

(-10) eiya 2024/02/05(Mon) 22:04:28

【秘】 薄荷 アンジュ → 宝石集め カリナ

「海の向こう、とかではなくて。世界の外……そと?」

天国とかそういうものだろうか。祈った先にあるかの楽園、天国、あるいは地獄。
海の向こうには何が広がっているのか。かつての先人たちは船という手段を得て見出したという。
自分の知らない海の向こう側――『世界』というものを、あなたが……あなたたちは認識しているのか。

「まだちょっと飲み込めていないですけど、言いたいことは理解できました。
 死ぬとか、そういう悲しいことになるんじゃなくて、遠くに旅立つんだってことになるんだなと分かって。
 それはそれで悲しいですけど」

うへへ、と笑いながら、困った顔を浮かべる。

「いえ、話してくれてありがとうございます。どうかお気をつけて」

そうしてあなたと軽い話をして、何でもないかのようにして別れる。
揺らぎ迷うあなたは、しかしいずれいなくなるのだとしても、何でもないいつもの時のように別れた。

また明日、と言ったその次の日。
あなたはちゃんと会えるあなたでいるのか、一抹の不安を覚えながら。
(-11) eiya 2024/02/05(Mon) 22:04:49

【秘】 仕立て屋 エリー → 薄荷 アンジュ

「勇気ならあるんじゃない?
 それを形にするための、先立つものがないだけで」

心の内にあるものを出そうにも、お金がなければ形にならない。
こうして幼い身空で一人、金を稼いでいるだけでも十分勇気があるとは思える。
重圧や責任を負うための資金さえあれば、あなたはきっと大丈夫だとエリーは思っている。

「それなら是非。
 じゃあ、アンジュが見てみたい出店とかある?
 まずはそこに行ってみよう。お金は心配しないでね」
(-14) akoris 2024/02/05(Mon) 22:13:38

【秘】 薄荷 アンジュ → 仕立て屋 エリー

「いつの世もお金とは切っても切れないのですよね……」

世知辛く現実的なお話だ。
夢を追いかけるのにもお金がかかるのだから。

「あ、そ、そんな……ああいえ、あまりへりくだってはいいけませんね。
 ……それなら見てみたいところがあったのでお付き合い頂けると」

店から出る前に懐に仕舞っていた魔導書を開き、何かの呪文を唱える。
危機感知か、店を開ける際のセキュリティ用のものなのか、ソレを唱え終えると外へと出てくる。

「……その、化粧品……なんですけど」
(-16) eiya 2024/02/05(Mon) 22:40:39

【人】 薄荷 アンジュ

掲示板の前には既に人が集まっている。
光を宿し、授けられた者たちを知る為、あるいは知り合いの様子を見るため。
民衆でごった返す人波をかき分けながら、じっと張り出された掲示板を一読した。
そこに張り出されている名前に目を細める。

「今日は随分と景気が良い……? のでしょうか。
 おめでたいことですけど、ありがたみが減らないでしょうか」
(4) eiya 2024/02/05(Mon) 22:44:30

【秘】 仕立て屋 エリー → 薄荷 アンジュ

「そうだね、どんな世界でもお金は必須なんじゃないかな」

世知辛い世の中だ。
まぁ、物々交換の時代よりは幾分マシだが。

「化粧品。いいんじゃない?
 やっぱりリップとか? 下地系もほしいよね。
 睫毛は綺麗だからマスカラとかはいらないだろうし……
 アンジュは可愛いし、ナチュラル系のメイクがよさそう」

なんて、少しだけテンションが上がっていた。
(-17) akoris 2024/02/05(Mon) 22:53:04

【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ

/*お疲れ様です。もちだるまです。

無事に墓落ちしましたが、襲撃ロール等は予定されていますか?
特に無ければ処刑と同様にこちらで処理をすることも可能ですし、簡単に経緯をお聞きしてそれを踏まえてロールしていくことも可能です。
今後のロール方針を決めるのにできればどんな状況かだけ決められたらと思っているので、そちらのキャパに合わせて連絡いただけると幸いです。
(-20) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:19:00

【秘】 薄荷 アンジュ → 白昼夢 ファリエ

/*お疲れ様です。マルマルパです。

無事、襲撃が完了できたようで安心しております。

ファリエさんが宜しければ襲撃ロールをしたいなと考えておりました。
とはいえ然程暴力的な行動で光らせるのではなく、特別なお薬を食事や飲み物に混入させるなどという形で痣を光らせる、というような行動を想定しており、そういった流れで痣を光らせる経緯を作れたらと考えております。
(-23) eiya 2024/02/05(Mon) 23:38:01

【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ

/*なるほど!それではプロローグで聞いた話もありますし、自分の痣が変になっていないかを聞いたり予防の薬なんかを出してもらった……みたいな流れが自然かもしれません。

ファリエは一般人なので、痣について詳しいだとか、薬の専門的な話だとか言われると、一切知識がなく不安も強いため簡単に騙されるでしょう。
(-26) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:51:53

【秘】 薄荷 アンジュ → 白昼夢 ファリエ

/*
お薬の処方、とても良いですね。
特に痣の状態については興味がある、という素振りも見せていましたし、立場的にも自然な形で「ご体調はどうでしょう」「痣に変化はありませんか」という風に気にかけて近づくことも容易ではあるので、そういった面でも近づきやすいですね。
痣は自分の身体にも浮かんでいるものですし、薬を取り扱う者として「試薬を作りました」ということも容易なので、そういった形でお薬を処方して、光るまでの流れを作れたらと思います。
(-28) eiya 2024/02/06(Tue) 0:06:05

【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ

/*具体的な部分はアドリブで合わせるので全部お任せします。
ファリエは祭り期間中は一人で街中を歩いていることもあったので昼間ならいつでも構いません。こちらから探すことは無さそうなのでそちらから声をかける形で始めて頂けたらと思います!
(-31) shionsou 2024/02/06(Tue) 0:53:41

【秘】 薄荷 アンジュ → 白昼夢 ファリエ

/*承知いたしました。
それではこちらからロールを投げさせていただきますので、よろしくお願いいたします!
(-50) eiya 2024/02/06(Tue) 15:58:39

【秘】 薄荷 アンジュ → 白昼夢 ファリエ

「……ひとが、おおい」

店をあけているのか、大きめの袋を持ちながら人を探していた。
昼間ということもありどこに行くにも人が行き交い、楽しそうな声が降ってくる。
……そんな中、同じ痣の持ち主を見つけようとしていた。
人を避けていたか、紛れていたか、休んでいたか。ともあれ自分はあなたを認識するとまっすぐ訪ねに向かう。年上の人だけど、シンパシーを感じていた人だ。

「……ごきげんよう、ええっと、ファリエさん」
(-51) eiya 2024/02/06(Tue) 16:04:57

【秘】 宝石集め カリナ → 薄荷 アンジュ

あなたに再び手紙が届いたのは、女の痣が光った知らせの後だった。


『プリシラは共鳴者 対になる仲の良い存在が居る
 同じ転生者だけれど それ以上の情報はないわ』

『今回はもう一つ』

『ダーレン 彼は痣を光らせる力と関係していると思う
 今度話を聞いてくることにするから 気を付けて』

『他にも居なくなる人たちは居る 痣を光らせられる人も残ってる
 私はなんだか もう聖女の声が届かないらしいけど
 もう少し何かできないか調べてくる
 大丈夫 あなたの言う通り 光っで怖いことはなかったわ
 また会いに行くね あなたの友達より』
(-55) toumi_ 2024/02/06(Tue) 18:20:00

【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ

「私ですか?」

女は喧騒の中でもあなたの声に気づいて振り向く。
昼下がりに小休憩にでもと良さげな場所を見繕っていた時だった。

「アンジュさんでしたね。
 その荷物、もしかして祭りで出店でもされているんですか?」

教会で会った痣持ちのひとり。
数日前の事で、言葉も交わした相手だから覚えていた。
(-56) shionsou 2024/02/06(Tue) 18:21:46

【秘】 薄荷 アンジュ → 白昼夢 ファリエ

「はい、メインストリートで薬と……お花のアクセを売っています。
 花冠とか……」

いそいそと袋から花で編まれた冠を取り出して見せた。雪の結晶を模した花や葉が綿密に編まれている。

「必要な常備薬や緊急の薬が入り用になったら、私がすぐに駆けつけますので……。
 嗚呼……いえ、宣伝はほどほどにしないと。
 歩き売りをしながら見つけられれば良いなと思っていたんです。同じ痣持ちの方にご用がありまして」
(-63) eiya 2024/02/06(Tue) 21:37:08

【秘】 薄荷 アンジュ → 仕立て屋 エリー

「どうあれ商人のはしくれですから、お金とは切っても切れない縁がございます。それも醍醐味というものかもです」

あなたが良ければ目的の店まで案内しながら続きを話していくだろう。

「はい、リップと……あと保湿できるものがほしくて。
 あんまり派手なのは確かに好みでもないし似合う感じでもないなって思ってて……でも人前に出る仕事なら繕うくらいはできたほうが良いとは教わってて、まずは軽いもので……みたいな」

そうこうしている内に目的の店にたどり着いたらしい。
ほのかに甘く、清潔感のある香りと雰囲気が漂っている。
(-65) eiya 2024/02/06(Tue) 21:44:21

【秘】 仕立て屋 エリー → 薄荷 アンジュ

「ふんふん、なるほど……」

繕う程度。
化粧に興味があって進んできたというわけではないのか。
まぁ、それでも楽しんで買い物ができるならそれでいい。
なんだかんだと考えている間に、店へ辿り着いていた。
香水も売っていそうな甘い香りがする。

「保湿なら化粧水とか乳液とかは必要だね。
 リップは肌と色を合わせて見たいし……
 まず何から見よっか?」
(-67) akoris 2024/02/06(Tue) 22:17:58

【秘】 薄荷 アンジュ → 仕立て屋 エリー

本格的に化粧も覚えたいけど、まだいいかな、という気持ちもある。
それよりも仕事に注力はしたい。ともあれとはいえ今後のためにもそれ自体は必要なわけで。なんとも難しい塩梅だ。

「じゃあまずは化粧水と乳液一式を……これと、これを」

植物、自然由来のものをチョイスしていく。
肌をトーンアップして見映えを良くしながら、目的の保湿も見込める上に値段はリーズナブルなものだ。
どうしようか見比べつつ、香りのあるものも手に取り始める。

「人と対面する時なら、私自身からは匂わない方が良いのでしょうか。
 お店とかの雰囲気作りには……お店をコーデするなら香りは大切だと思いますけど……エリーさんはどう思います?」
(-69) eiya 2024/02/06(Tue) 22:53:54

【秘】 仕立て屋 エリー → 薄荷 アンジュ

「ううん……僕としては薬の香りと喧嘩しないなら、
 アンジュからはいい香りがした方がいいと思うよ。
 いい香りは印象をよくするしね」

だけれど、薬草類の香りと喧嘩しない香りを探すのは簡単ではないかもしれない。
いや、店員に聞けばそういったものもあると教えてくれるだろうか。

「あ、でも匂いが強いのは逆効果だからね。
 ふわりと香るくらいのものがおすすめ。
 今のアンジュは……」

と言って、あなたに顔を近づける。
どのような香りがするのだろうか。
(-70) akoris 2024/02/06(Tue) 23:23:54

【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ

「わ。綺麗……後日見に行かせてもらいますね。
 あんまり予算に余裕はありませんけど……記念に」

ラインナップに目移りしながら嘆息。
見ての通りファリエはアクセサリーなどは一切身に着けていない。
祭りだというのにこの様子。
そういう物を買いそろえるのは滅多にどころか、皆無なのかもしれないと想像できるだろう。

「ああ、用って私個人じゃなくて痣だったんですね。
 ちょっと納得。どうしたんですか?」
「と言っても私に答えられる事なんて殆どありませんよ……?」
(-72) shionsou 2024/02/07(Wed) 0:07:01

【秘】 薄荷 アンジュ → 仕立て屋 エリー

「お、おぉぉ。エリーさんもそう思いますか。
 殿方からのご意見はいくらあっても困りませんから、とても参考になります」

あれとこれと、あれは違うこれが良いかも。
色々な化粧水や乳液なんかを吟味して選び、肌質に合うものをチョイスしていく。

「そうですね。私は……おぉ?」

顔が近い。己から香るのはほんのりとした薬のようなかおり。
それも少しすっきりとした、ハッカの香りを感じるかもしれない。
強いて言えばミントや柑橘系、後者はほどほどにすれば喧嘩せずにすむのかもしれない。
(-83) eiya 2024/02/07(Wed) 9:45:58

【秘】 薄荷 アンジュ → 白昼夢 ファリエ

「薬以外に売るものを急いで作ろうとした物なので、お安いし、割引しますので」

薬に関しては品質をわざとバラけさせることで熟練から初心者まで幅広く対応するものを売っているが、こうしたアクセは加減もまだ分からないのでお試し価格で統一されている。記念品価格にするのも忍びないということもあり。
祭りに浮かれている人々と違って、きっと常通りの自然な姿なのかもしれない。それ自体は己もそう変わらないけど。跳ね上がるのは価格だけで、心構えは常通り。

「防腐処理もしているので……お部屋のインテリアにも使えるので」

苦笑しながら、そうですね……と一つ間を置いてから。

「気にさわったらごめんなさい。
 えっとですね、痣が光るあとと前で変化が訪れる……一種の病気なんじゃないかというお話を耳にしまして。
 そのあとのメンタルや体調のケアができればと思っていたんですが……体に作用するものなら、不活性化するものを作れば予防できるのではないかと思いまして。
 自分でも飲んでみたんですが、特に活性化する様子は今のところなくて……ほかの被験者のデータがあると嬉しいな、と思いまして」

荷物からまた別の、厳重な箱に入ったそれを慎重に取り出す。
配合したてなのか、白い粉薬らしき包みをそっと、他の人たちから隠すように見せる。

「お祭りで聖女様を信仰する立場の多い中で疑る真似をしたくはありませんが……よければ手伝ってほしいのです。なにか救われるものがあるかも、しれないので」
(-84) eiya 2024/02/07(Wed) 10:09:04

【秘】 薄荷 アンジュ → 宝石集め カリナ

あなたに手紙を貰って読み込んだ後、あなたに向けてまた声が送られた。

『――なるほど、彼女もそういう……』

『ダーレン……嗚呼、あの怖い雰囲気のお方ですか』

いの一番に立ち去った姿は印象的だったから、よく覚えていた。
だから少し気にかけてもいたのだけど。少し考えるような間を空けて、再び声が続く。

『……危ないことはしないでくださいね。カリナさんも気を付けてください。
 怪我とかされたら……心配、ですから』

『転生者……他の世界から来た人……。
 そしてどこかへ行かなければならない人……たくさんいるんですね。
 ……私の知らないことが沢山で、私以外みんなそうなのかなって思っちゃいます』

『同じ痣を抱えているのに、少し……根本的に【違う】んだなって思うと……』

『いえ、すみません。カリナさんも光ったという知らせを受けて心配でしたけど……それなら安心しました』
(-86) eiya 2024/02/07(Wed) 13:00:53

【秘】 薄荷 アンジュ → 宝石集め カリナ

『本当に……本当に、安心しました』

『またお会いしましょうね。それでは』
(-87) eiya 2024/02/07(Wed) 13:01:39

【独】 薄荷 アンジュ

「――でも……どうせなら、私の手でそうしてあげたかったなぁ。
 友達を『助ける』のは当然のことなんですから。
 襲った人も『助けて』あげないと……」


ゴリ、ゴリ、と『薬』をすり潰していく。
(-88) eiya 2024/02/07(Wed) 13:39:33
アンジュは、とても機嫌が良い。
(a4) eiya 2024/02/07(Wed) 17:10:01

【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ

「ふふっ。なんだか盛りだくさんですね。
 じゃあ子供達が喜びそうだったら買いますよ。
 それだったら私のポケットマネーじゃなくて孤児院のお金も使えるから、色々手が届くようになるかもしれません」

さすが店を構えるだけあって謳い文句はひと揃い。
そこまで言われたら前向きに検討をし始める。そういう性格。
どこかしら女も祭りの空気にあてられて気が緩んでいるのも一押ししていた。

「はあ……」

世間話はさておき。
説明を聞いて、受け取った粉をてのひらに包んで、それから首を傾げた。
正直きちんと理解できた気がしない。

「……この痣が病気かもしれないって話は本当だったんですか?
 これがその病気に効く、かもしれない薬?」

整理するように聞き返す。
今のところ確かに大きな不安はあったものの、特別変わったことは自覚していない。
そのための薬、と言われてもピンとこないのは仕方なく。
しかしこれが
祝福の証
ではないという説にはどこか信じたくなる気持ちがあるのも事実だった。

「協力するのは構いませんが、まだ試験段階ということでしたら……その副作用とか。
 その辺りは大丈夫なのでしょうか?」

薬なんて滅多に買うことがない女は分からないことそのものが懸念らしい。
(-97) shionsou 2024/02/07(Wed) 20:49:13

【秘】 薄荷 アンジュ → 白昼夢 ファリエ

「ふへへ。子供のさじ加減となると難しいですが……女の子がいれば気に入って頂けるかと。
 こういうのを大事にしてくれそうな子であれば、せっせと編んで作った甲斐もありますから」

利点を見出し、付け入る隙を見つけて、妥協点を提示する。
商売人になってからこういう話をする機会はぐっと増えた。話しやすい相手、というのもあるけれど。

「本当かどうかはまだ分かりません。ですが一種の予防効果は期待できるものとして踏んでいます。
 痣が光る要因が祝福という名の病、ないしある種の呪いのようなものと仮定した場合、それらを阻害する方法で乗り切ることが出来ると考えています。
 対呪、対魔に効く効能の薬と、それに体に活力を与える数種の薬草を混ぜた上で調整しています。
 本来であれば光った後の予後処理さえ行えば手間はかからないのですが……こうして事前に予防策を練れば、皆さんが余計に辛い思いをしなくて済みますから」

そうして副作用とか、と口にされると。

「少し体温が上がったり、疲労感は出てくるかと。ただ一晩寝れば副作用は感じなくなるかと。
 ……お代はいりませんし、よければこの花冠も差し上げますので……。
 皆さんを救う手助けをしてくださいませんか」

あなたに花冠を差し出しながら、勢いよく頭を下げる。
(-98) eiya 2024/02/07(Wed) 21:10:33

【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ

「どうでしょう。やんちゃな子が多いから壊さないようにちゃんと言っておかないとですね」

当然商人とのやり取りなんて不慣れもいいところ。
それはもちろんこの薬についても同じで。

「ええと……うーん……」

花冠まで差し出されて頭まで下げられている。
どうしたらいいのか分からない。
何かを自分で選べることは数えるほどしか無かった。
だから選ぶのは苦手だ。
選べないことはある意味で身を任せるだけで済むという楽さがあるのを感じずにはいられない。

「あの、頭をあげてください。そこまでしてもらうような人間じゃありませんよ。
 でも……こんな私でもみんなの救いの手助けができるなら」

質問の回答を聞いてもやっぱり分からないままな部分の方が多いけれど。
女にとっては一つの結論を下せたようだ。

「分かりました。もしかしたらその為に選ばれたのかもしれませんし」

その為なら耐えられるものだと、判断した。
どうして一般人の取柄もない人間が祝福など受けようか。
あなたから与えられた分かりやすい餌はとても魅力的に映ったに違いない。

「使い方はこれを飲むだけで良いんですか?」
(-99) shionsou 2024/02/07(Wed) 21:47:45
 




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