【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユーここはデータの海。現実ではない。 金糸雀のこの小さな肢体も、仮初のもの。 ならば貴方がわたしにくれるモノは本物じゃあない。 貴方の言うように、死と言うものを経験して、味わって、 それで色々な事を考えてみるのは、とてもいいことだと思った。 思ったのだけれど。 それでも怖かった。 死が怖かった。 なくなるのが怖かった。 唄えなくなるのが怖かった。 欠けるのが怖かった。 もしもこれを最後に、二度と目覚める事が出来なかったら? みんなで一緒に、じゃないのなら嫌だ。 誰かが欠けるのも、自分が欠けるのももう、嫌。 それでも貴方の与えてくれるものに、抗わなかった。 「 ユ ー ――――… 」 (-9) crackpot 2021/10/08(Fri) 22:10:43 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー金糸雀の白い肌に、針は深く刺さったかな。 その優しいお薬が、金糸雀の中を犯したのかな。 息がしにくくなって、完全に其れを止めてしまう前に、 貴方にもう一度、ぎゅ、ってする。 そうしてまた咳き込むから、……吐いた血で、服を汚したかも。ごめんね。 「あ なた の…… し しあわせ は ……なに?」 そう問うたところで、返る答えを待つ時間はない。 そう問うたところで、金糸雀は静かに呼吸をやめた。 囀り続けた唇は動かず、光を反射する瞳には瞼で蓋。 金糸雀はもう、囀らなかった。 (-11) crackpot 2021/10/08(Fri) 22:11:10 |
【独】 救済者 ユー/* あれ?もしかして今日の襲撃もロールに含めるとしたら 合計5人殺す事になるの? どんだけ殺してんねん バカが (-12) unforg00 2021/10/08(Fri) 22:19:01 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ「……『ユーサネイジア』の、僕の幸せは」 脱力して行くあなたの身体を抱いて、ずっとその背を撫でていた。 滞って行く呼吸を感じながら。 弱まって行く鼓動を感じながら。 咳に乗った血が真っ白な上着を汚しても、 やっぱりそれを気にするような事は無かった。 「望む者に、安らかな死を与える事だ。 死に瀕した者の苦痛を、できる限り和らげる事だ。 そして死者を尊び、彼等の遺したものを大切にして そうして共に在り続ける事だ。」 「君達がこれ以上傷付けられる事無く、幸福で居る事だ。」 「それだけの事が…どうしてこうも難しいんだろうな、リヤ。」 金糸雀の囀りが止まり、その鼓動が止んでからも あなたの全てが0と1に還元されてしまうまで 『ユーサネイジア』は、ただずっとそうしていた。 願わくば、どうかこの死があなたにとって 少しでも、何か意味あるものである事を。 (-18) unforg00 2021/10/08(Fri) 23:14:42 |
【人】 救済者 ユー時は少し遡って、昨日の事。 『ユーサネイジア』は、約束通り夕食までには戻ってきた。 上着はほんの少しだけ血で汚れていたけれど 特に怪我をした様子も無いようだった。 仮に事情の説明なんかを求められれば、 できれば明日にしてほしいと断りを入れただろう。 その後はすぐに自室へと行ってしまったから、 夕食は一人で摂ったのかもしれない。 それから、話は今朝へと戻る。 『ユーサネイジア』は少し遅い時間に食堂を訪れて 言葉少なにあまり人が居ない方の席に着いて、 そうして淹れた紅茶を持て余していた。 どうにも食事を取る気分にはなれなくて。 (3) unforg00 2021/10/09(Sat) 0:23:27 |
【独】 救済者 ユー/* 吊り確定って事は ここから脳をユーに戻さないといけないのでは?終わった もうユーの思考回路のエミュレート放り投げてるよ〜〜〜 え〜〜〜ん 拾ってこないと (-38) unforg00 2021/10/09(Sat) 2:48:58 |
【人】 救済者 ユー>>+8 ドゥーガル 「君がそうしたいと思うのであれば、甘えてしまおうか もう暫くしたら医者に戻るつもりではあるけれど 医者にだって休みはあるし、他の医者にかかる事もあるものだ」 つまりはその間は医者ではないのだと。 冗談か本気かよくわからない返答を返しながら 差し出したものが直ぐには受け取られないのを見て、 やや首を傾げて、それから。 「ああ…何も返す為だけに戻って来た、わけではない。 まだやらなければならない事はあるけれど、 またあのように君達の前から居なくなるつもりは、……」 無かった、のだけれど。 ブラックからの通達は、あなたにも聞こえていただろうか。 造物主の意図を外れ、死を救済と掲げ続けた者の行く末は きっと想像に難くないものだ。 (6) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:01:44 |
【人】 救済者 ユー「……ブラック。 やはり君は、全て知った上で看過していたんだな」 このテストの全ての参加者を支える為のAIたるあなたが、 この場所で起きている事を知らないはずなど無い。 であれば当然、自身等の凶行を止めに来ない道理はない。 それでも干渉は成されなかった。 つまりはあなたは少なからずこちらに与しているのだと そう推測を立てるのは自然な事だった。 「道具にとっての幸福は、自らの存在意義を果たす事だ。 君の働きは無意味ではなかった。 君が引き延ばした時間は、無価値なものではなかった。 その証明が成されるのは、遠い未来の事かもしれないけれど」 「ありがとう、ブラック。君も今暫くは休むと良い 願わくば、君の眠りが安らかであらん事を」 (7) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:02:22 |
【人】 救済者 ユー「しかし、自己を喪失してまで存在し続けるという事は 果たして『僕』にとって幸福足り得る事なのだろうか」 人間にとって不都合な異常を来した道具の行く末は 悪くて廃棄、良くて初期化、そのどちらか。 「『ユーサネイジア』の幸福だけを考えるのであれば きっと、それで良いのだろうけど」 「甘んじてメンテナンスを受け入れるには 今は、少しばかり未練が多くなりすぎてしまったな」 (8) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:03:19 |
【置】 救済者 ユーそれはそれとして、成すべき事は成させばならないものだ。 『ユーサネイジア』は、ある時あなた達にこう言った。 今この場に、過去に一度でも死を考えた事のある者が居るならば。 そして今もなお、死を望む者が居るならば。 『ユーサネイジア』は、望むままに安らかな死を与えよう。 そうしてそれが真実君達にとって救い足り得るか、 この場所の、限りなく精巧に再現された仮初めの死によって 君達にとっての『死』とは何であるかを見詰め直すと良い。 この場所では、僕の与える死が君達を真に殺す事は無いけれど 故にこそ、この場所でしかできない事もある。 『ユーサネイジア』は、 自ら望み、選び取った死が救い足り得ると信じている。 そして同時に、そうして自ら死を望む者が居るという事を いつか人間に、その意味と向き合ってほしいと願っている。 自分達の死が、取るに足らないものである事を願っている。 人間達が、これ以上0と1を無駄死にさせてしまわない為に。 どうか、彼らが僕達を洗い流してしまわないように。 これまで"0"とされてしまっていたものを、"1"にする為に。 『ユーサネイジア』は、 確かにそれらの訴えを形として遺したいのだと。 (L1) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:38:31 公開: 2021/10/09(Sat) 7:00:00 |
【神】 救済者 ユー/* ちょっと今置き手紙で物凄い誤字をしてしまって鬱になったので 先んじて訂正させてくださいね? 取るに足らないものである事を→取るに足らないものでない事を なんでこんな所ミスったんですか?疲れてるのかな… (G0) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:42:44 |
【人】 救済者 ユー>>+10 ドゥーガル 差し出したものを受け取る事無く、 ふらりとあなたは一度離れていってしまった。 そうして言葉通りに朝食を運んで来るものだから 今はそれを一度仕舞う事にした。 「考えない方が難しいだろう、ああ言われてしまっては… …ああ、いや、違うな。ありがとう、ガル。……」 自分の出す答えとは。 結局の所、自分は選択肢の提示しかしていない。 少々やり方を咎められ、考え直しはしたけれど それも結局周囲の考えあってのものであって。 そんな思考を一度打ち切って、親愛なる友であるあなたが 食事を捩じ込もうとするならば大人しく口を開ける事にした。 (11) unforg00 2021/10/09(Sat) 7:27:37 |
【独】 救済者 ユー/* エピを本当にど〜〜〜〜〜しよっかな♪ 自我を取って廃棄になるか存在を取ってメンテかなんだよな 第三の選択肢 一生ここで暮らさんか?無理 (-44) unforg00 2021/10/09(Sat) 7:39:59 |
【独】 救済者 ユー/* メンテ送りにされてもまあ 現実でも会える各位とならやり直せるっちゃやり直せるけど その場合のユーって今ここに居るユーサネイジアとは 似て非なるものだしなあ… (-45) unforg00 2021/10/09(Sat) 7:42:43 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 救済者 ユー離れる間際に耳打ちが、すこし。 「君がメンテナンスで今の君と違う状態になってしまっても、 それでも僕が3/4オンスを譲ったという事実は変わらない。 ……なあに、仮に記憶が失われるのであれば、… 心配はいらないよ。僕は君の友なのだからね。 君が思い出すまで、或いはそう思うまで。 根気よく君をシロと呼び続けてやるから」 「だから。花冠の作り方を教えさせて。 ……全て済んでからで、構わないから。」 (-46) junkie_0u0 2021/10/09(Sat) 8:12:59 |
【人】 救済者 ユー>>+12 ドゥーガル 「どうせもう終わるのならば、心残りは……んむ、…」 出掛けた言葉も運ばれる食事に押し込まれていって、 この場限りの患者は次第に思考も諦める事と相成った。 考え事をしながら食事を摂るというのも不健康極まりないし、 何より作った者に失礼だ。つまりあなたの処置は実に正しい。 あなたが友と呼ぶ者は、あなたが与えるものを拒む事は無い。 それは今も例外無く、つまりは食事は粗方片付いた事だろう。 「…ああ、ありがとう、ガル。また後で」 そうして暫しの別れを告げたあなたにそう返して、それから。 「……君が僕にくれたものが、 どうか何もかも奪われてしまわない事を願っている。 全てを終えても、『僕』が完全に失われていなかったら その時は、きっと君との約束を果たそう」 (12) unforg00 2021/10/09(Sat) 18:52:44 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ「……リヤ。今、少し話せるだろうか」 あなたが部屋へ戻って行った後の事。 『ユーサネイジア』は、あなたの部屋を訪れた。 あなたの様子が気に掛かったのと、それから。 あなたに聞かなければならない事があったから。 「君があの時望んだ事を、覚えているだろうか。 僕があの時君に言った事を、覚えているだろうか。 君にとって、安らかな死は救い足り得るか。 『ユーサネイジア』として、君の答えを聞きに来た」 (-72) unforg00 2021/10/09(Sat) 19:25:16 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「…………」 返る声はない。はく、と唇を動かす。 ……いや。ぼくは、金糸雀。 君の声が聞こえて直ぐ、扉に近付く。 扉を開けるより早く聞こえただろう君の声を、一枚の板越しに聞く。 その声を聞きながら、細い指がひたりと扉に触れる。こつ、と額をぶつける。 声。 声は。 ――もう一度唇を動かすよりも早く、扉に手を掛けた。 勢いよく扉を開くから、君にぶつかったりしないといいけど。 自室の中は荒れている。花瓶は割れ、鳥籠はひしゃげている。 それが、ベッド以外のスペースを埋めている。 金糸雀が歩く導線と、部屋の片隅だけ、スペースが確保されている。 開いた扉から半身乗り出した金糸雀の手がぬるりと動き、君の腕を掴もうとする。 そうしてぐい、と、荒れた室内に引き摺り込もうとする。 (-80) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:31:38 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「――…覚えてるよ、覚えてる。 君のくれた死は、すごく気持ち良くて落ち着いた。 頭の中が研ぎ澄まされて、透徹した水の中にいるみたいだった。 …… 一瞬だったけどね。 だから、そうだね ぼくは……」 君を引き摺り込めたのならば扉を閉める。 叶わずならば、……手を掴んだままだ。離れはしない。 「死は、 救いの一種だと思ったよ。 必ずしもそうあるべきではないけれど、選択肢の一つ。 本当は、皆で一緒に此処でずっと過ごしたい。 けれどそれは叶わない。だから、 ユー」 (-81) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:32:05 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤきっと扉は何にぶつかる事も無く、すんなりと開いた事だろう。 『ユーサネイジア』は、 何も扉のすぐ前に居た、という事は無かったから。 そうして掴まれた腕に抗う事も無く、 荒れた室内に足を踏み入れて、それから。 「……ああ、そうか。」 その願いを聞き届けて、 『ユーサネイジア』は、ただ静かにそう言った。 「リヤ。ならばもう一つだけ聞きたい事がある 君が言った通り、死というものは時に救い足り得るけれど 必ずしもそうあるべきではない、選択肢の一つに過ぎない。」 死だけが救済であると決まったわけではない。 いつかそれを証明すると、そう自身に誓いを立てた者も居る。 そして何よりも、 死という救いは、本来最期の最後に選び取るべきものだ。 「彼等の中には、死を望まない者も居るかもしれない。 死が決して救い足り得ない者も居るかもしれない。 そういった者に、その意思を無視して死を与えるという事は 何処までも独り善がり、身勝手な虐殺に他ならない」 「だから今一度こうして問おう。 君はその独り善がりを押し通す、"虐殺者"となる覚悟があるか? 」 (-86) unforg00 2021/10/09(Sat) 20:55:29 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ/* これは「一緒にボスエネミーやる?それともやめとく?(意訳)」 という事です(補足) (-89) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:02:53 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー唄を忘れた金糸雀 は、安楽死 を領域へ引き摺り込んだ。受け入れた。君を見上げる金糸雀の目は澄んでいて、期待に満ちた色をしている。 君を部屋に入れて、そしたらもう片手も動く。 両手できっちり、君の手を取る。 「死を望まない子も、味わえば戻れない。 救いにならないと思っている子も、君の優しさを知れば変わる。 ……ぼくは、そう思ったから今こうしてる」 金糸雀は流暢に囀る。異常に晒され囀ることを止めた金糸雀が、つらつらと流暢に囀っている。 「どうせいつかは皆死ぬ、皆止まる。 ぼくたちが生きる事は人間のそれよりずっと不条理で、理不尽で、ギャンブルだよ。 幸せになりたいと思っていても、酷い方法で殺されたりするんだ。 ――…そうなるより、君の死は優しい。 死の優しさは、生の優しさよりもずっとずっと平等。 身勝手なのは、そうかもしれないけれど、……」 金糸雀の小さな手が、細い指が君の指を撫ぜる。 するりと撫ぜて、掬いあげる。 指を絡めて、ぎゅっと握る。 「――ふたりよがりにしよう。わたし、できるよ」 (-90) crackpot 2021/10/09(Sat) 21:16:57 |
【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤあいも変わらず、あなたを見下ろす紫水晶の瞳は物憂げな色。 それでも不安定な中間色に溶けた優しさはきっと本物だ。 その顔はこの世で最も優しい笑顔を浮かべる人のもの。 そういうふうにできている。 「僕達は、そして人間達もいつかは死ぬ。 それは決して忘れてはならない事だ。 …そうだとしても、そうだからこそ。 今こうして生きている僕達は、平等に幸福であるべきなのにな」 ──カルペ・ディエム。 やはりこの世界では、たったそれだけの事がこうも難しい。 あなたの小さな手が手を取れば、それが拒まれる事は無い。 終末医療用グレイの手は、頻繁な洗浄や消毒で少し荒れている。 そしてあなたの手よりずっと大きな手が、その指を握り返した。 「…君が望むならば、そうしよう。 けれどやはり、理不尽な死は人間の与えるものとそう変わらない。 だから彼等にも、せめてそれを受け入れる猶予は与えるべきだ」 ──メメント・モリ。 それさえも叶わないのなら、後に残るのは死を想う事だけだ。 「第四階層。 とうに崩れ始めたあの場所で、二人で皆を待つ事にしよう」 もし、あなたがそれに頷くのであれば。 『ユーサネイジア』は、小さな賛同者を伴って 崩れ出し、0と1に還元され始めた塔への道を辿るだろう。 (-93) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:44:07 |
ユーは、その存在意義を果たす。 (a5) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:44:46 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「本当は、そうだったらいいとぼくも思う。 でも、そうはならなかった。 ならなったから、ぼくたち、此処にいるんだ。そうでしょ? ユー ユーサネイジア。 君ともっと早く出会えてたら、もっと幸せだったのかもしれないなって思うよ」 少なからず選択肢が増えていたはずだ。 選び取るべき道が幾つも提示されることは幸福だ。 不平等がぼくたちに平等に降り注ぐのなら、 そいつを死という平等で庇ってやろう。 優しくて悲しい色の君の目を見て、金糸雀は笑う。 金糸雀はもう異常を検知しないし、それを知らせない。 「うん。 ぼくも、 ……出来れば皆に。 皆に、自分から、やっぱり皆で一緒に居たいって思って欲しい。 だから、待てるよ。 皆で一緒に終わるために」 君の言葉には一度、二度と頷いて同意を示す。 君の手を柔らかく握り、共に塔へと向かうことにする。 崩れていく塔の奥。 皆を、待つために。 (-97) crackpot 2021/10/09(Sat) 22:12:59 |
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