人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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アリーチェがこっそりお散歩したようだ。

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → favorire アリーチェ

「あはー。」

あなたの様子に、からからと控えめに笑う。
無線をホルダーに提げまたかつかつと進んだ。

「わかんないなあ。何の話ですう?」

しれりとしらばっくれ肩を竦める。
指先をくるくると顔の横で回すと、小指にだけ塗られたマリーゴールド色のエナメルがやけに目に付いた。

「あたしはただ、
お仕事
しにきただけですよお。」
「……ほんとおに、残念ですう。」

間の言葉を全て省略してそんな感想だけ告げて。
そんな頃にはもうあなたの目前まで足を運んでいる。

その手の中に鈍色が光るのにあなたもそろそろ気付くだろうか。
…気付いた時には、もう、遅いのだが。


「――ね。アリーチェ・チェステ。」

そっと、顔を寄せて耳打ちを。
「だから詐欺には気をつけろって、言ったじゃないですかあ。」
今度こそ、これであなたが見限ってくれることを、ただ祈って。
(-4) oO832mk 2023/09/23(Sat) 21:09:20

【秘】 黒眼鏡 → favorire アリーチェ

「そう、俺ぁ悪いマフィアなのさ」
「期待してるよ、お嬢さん」

あなたの笑顔に応えるように、浮かべる笑顔はささやかに。
かちゃりと黒眼鏡をかけ直して、あなたに手をふり去っていった。

──なおアタッシュケースの中身は、どっさりと詰め込まれた札束と金塊だった。
──違法ではないらしい、が。
(-8) gt 2023/09/23(Sat) 21:25:29

【秘】 favorire アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ

「……ダニエ、」

返ってこない答え。お仕事。残念。
察しの悪い女でもこれほど条件が揃えば、気付く。

これを"嵌められた"と人は言うのだろうか?
約束を反故にされて、こうして詐欺だと伝えられて──

何を取り出したか、一瞬理解できなかったから
"鈍く光る何か"が、何なのか、
反射的に逃げる動作すらも取れないまま、気づいた瞬間、

「ぁ」

声にもならない声で、ないた。

『でも、だって、』と言う言葉さえ、驚きで出ない。
貴方が下手をすると驚くほど簡単に詐欺に遭うように捕えられた女は、
それでも最後に、連行される直前、震える声で「ごめんね」と貴方に告げた。
(-12) poru 2023/09/23(Sat) 21:55:26
アリーチェは、檻の前、ずっと俯いている。
(c7) poru 2023/09/23(Sat) 22:11:26

【墓】 favorire アリーチェ


牢の隅。主張が下手な女だから押し出され、
気付けば人の多い地帯に押し込まれていた。

顔には叩かれたのであろう赤い痕が、
腕や足には紫色になった痣が広がるが、
まだ自分は大したことない方だと言い聞かせる。

顔色は随分と蒼白で陰鬱とした空気を身に纏っている。
時折何か呟こうと口を開く素振りはあるが、実際に声は出ず。
ただ、何をするわけでもなく静かに俯いていた。

#収容所
(+6) poru 2023/09/24(Sun) 1:08:45

【秘】 新芽 テオドロ → favorire アリーチェ

「俺がやれって言ったことにしてもいいですよ。
 ……そうだな。メンタルに関しては兎も角、
 射撃の技術だけ言うなら、アリーのそれは目を見張るものがある」

マフィアでなくとも仮にその未来が来たとして、
この思い切った選択は頭に入れておいていい。
追い詰められる時を想定するのもまた大事なことだ。

「踏み止まる要因をなるべく作らないようにしているのも、また俺ですから。……このやり方自体は羨むようなもんじゃない。
 それぞれ人には人のやり方がある。焦らなくとも……」

「焦らなくても。
 三人じゃなくなるにしても、一人になるわけではない」

どちらか二人が。あるいはそうでない誰かが。
誰かしらが傍について回るような、
そんなくだらなくも暖かい世が損なわれるとは思っていない。

「どうしてもというのなら、
 やはり少しは自分の事を認めてやらねばな。
 ……そもそもの俺がすぐというわけにはいかないが」

将来の不安については寄り添える部分もある。
だから全てを「仕方ないこと」では終わらせない。
それまでやれることもまた、色々あるはずなのだから。
(-51) backador 2023/09/24(Sun) 1:19:54

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → favorire アリーチェ

唐突に人の足を蹴りに行ってたときとは異なるタイミング。
ふと同じになった場所に見慣れたせんぱいの姿を見つけたのなら目を瞠った。

「……アリー、せんぱい?」

近寄り、恐る恐ると声を掛ける。
こちらは顔などにはそこまでの外傷はない。
右手の甲だけが、異様に腫れ上がっているが。

「せんぱいも、なんでここに……」
(-56) mspn 2023/09/24(Sun) 1:35:03

【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ

「…ニーノ?ああ、ここにいたのね。
 わたしも、ダニエラ怒らせちゃった。へへ……」

最も、ダニエラを怒らせたは主観的なものであり、
実際のダニエラはおそらくそう思ってはいないだろう。

「大丈夫?暴行されたりはしていない?風邪ひいたりは…」

体を起こし、慌てたように貴方の姿を見つめる。
外傷は酷くなさそうだが、右手の甲の腫れは気になったのか、
慌ててその手を取ろうとする。

「これは……?随分と痛そうに見えるけど……」
(-62) poru 2023/09/24(Sun) 1:43:56

【墓】 favorire アリーチェ

>>+9 黒眼鏡
「…… アレッサンドロさん。
 ……そうね、困ったわ。何をしていたかバレたら、
 それが冗談でも再逮捕されかねないわね、わたし」

少々"共犯"という響きがこの状況では不味すぎる。
それは女にもわかったのか、顔を上げて気落ちのまま笑う。
(+13) poru 2023/09/24(Sun) 5:34:33

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → favorire アリーチェ

「アリーせんぱいも……ダニエラさん経由なんだ。
 怒らせたって、何したんですか?
 言いたくなかったらいいんですけど……」

まさかその名前を聞くと思っていなかったから目を見開きつつ。
手を取られると「ぃ、」と声が漏れた。痛かった。
でも、心配は嬉しかった。
腫れ上がった手にはひとつ、穴が開いている。血こそ既に止まってはいるが。

「あはは……オレは、ええと、イレネオせんぱい怒らせたかなあ……。
 取調べ中にえいってペン刺されちゃった……骨までいったみたい」

軽く伝えたつもりだが恐怖はそう簡単に消えやしない。
指先が僅か震えていた。
(-128) mspn 2023/09/24(Sun) 9:54:35

【墓】 favorire アリーチェ

>>+14 黒眼鏡

「あれは……あれが原因ではないと思います、おそらく。
 だから多分、要するに、いつものです。
 ……理由は教えてくれなかったから、推測ですけど」

いつもの。となると、貴方がよく見逃してやったように、
情報を得ようと躍起になって、見つかるあれの事だ。

隣に座ろうとする動作を見れば、少しスペースを作る。
助けと聞けば、周囲と気さくに話していた様子を思い出して

「でもこんな人望のある貴方を一時でもお借りしていいのかな。私今、こんな状態で碌な話も出なさそうなのに……」

#収容所
(+38) poru 2023/09/24(Sun) 15:27:55

【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ

「私、"ダニエラの事を知りたい"なんて言っておいて……
 "聞かなければ見逃す"って言われて……
 ……守らなきゃいけない人たちの事が、過ぎって……
 それを受けちゃったの。友達だから知りたいって言ったのに。

 それじゃあ、友達より他を取ったって思われても、
 怒って見逃すのを反故にされるのも仕方ないなって……」

けれどダニエラはそんな事を考えそうな人間だろうか?
恐らく、受ける印象は違うと思う。と、なれば、だ。
単純に嵌められただけの事を、変に女が感傷的に取っただけだ。

「あぁ、ごめんね……ぺ、ペンを?
 そんな、そこまでしなくても……怖かったわね……」

何とか手当をしてあげたくとも手元には何もないし、
血が止まっているなら何かをできる状態でないのだろう。
それでも歯痒そうに、痛みが走らないようにそっと手を包んだ。

「イレネオさん、怒る事あるのね……
 それにもびっくりしちゃったわ。
 ニーノがそんなに怒らせる事言うようには思えないけど…」
(-168) poru 2023/09/24(Sun) 15:37:33

【秘】 favorire アリーチェ → 新芽 テオドロ


「何のつもりだって詰められても、テオに言われました。
 って名前挙げるの想像したらちょっとおかしいね」

くすくす、本当にそうなったら笑い事ではないが、
想像の中では随分と愉快な構図に見える気がした。
それでも想定は想定で、同じ状況になったら、次のアリーチェは容赦なく引き金を引けるだろう。名を出すかはさておき。

「一人になるわけではない……」
「……うん。"同じ"形じゃなくても、ずっと形を変えて、
 私たちを支え合っていくのは、きっとこれからも」

きっと自分達にもそれぞれ、今の三人以外にも支えたいと、
独りにしたくないと思える人が現れるかもしれない。
それでもこの絆がすぐに失われるわけではないのだと、
もしそうなったとしても残るものがあるのだと、心が温かい。

「それこそ、これも焦らなくても少しずつ認めてあげたらいいんだろうね。
 私はやっぱり人に褒められるとちょっと自信がつくし、
 褒めて伸ばしてくれる人が多いから、なんとかなれそう」

テオにはそんな人いるかな。気になったけど、いるいないに関わらず自分が褒めればいいのだ。と落ち着いた。

そうこうしている間にトルタも初めよりも随分と数が減り、お礼の言葉がアリーチェから飛んでくる。

「……そろそろ、いい時間かな?
 お菓子もこれならきっと今の法案がなくなった後、持っていけそうって安心できたし、今日は色々ありがとう。
 ……今日は、じゃなくて、今日"も"だね、あはは……」

言いながら立ち上がり、玄関まで見送りをする動作だ。
(-173) poru 2023/09/24(Sun) 16:01:17

【墓】 favorire アリーチェ

>>+40 黒眼鏡

「……難しいですね、本当にこの手の仕事は。
 自分一人の身であるなら悩む必要はないけれど今回のように
 他にも被害が波及することを考えると、動きが鈍って」

少なくとも教会にまで捜索の手が及んでるとは聞かないから、
今回はひとまず助かったのかもしれないけど、次はわからない。

「なるほど、潜入にこだわらずマフィアに話の効く人を……
 ……怒らないんですね。そんなやり方してるからだ、とか、
 迷惑かけられるのはこっちだ、みたいな」

貴方が挙げる提案を真剣な眼差しで素直に聴き入って。
ふと思いついた疑問は普段警察内で言われている事なのだろう。

「……?えっ、私が若くないみたいじゃないですかぁ……
 でもいつも、ためになる話しかして貰ってないような……」
#収容所
(+41) poru 2023/09/24(Sun) 17:12:08

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → favorire アリーチェ

「……そう、だったんだ?
 でも、ダニエラさん怒るかなあ、そういうことで」

「というより見逃すって、アリーせんぱいなにかしてたんですか?」

知りたいと望む相手に、聞かなければ見逃すと伝え。
それで怒って何かの行動を取るのはなんというか、普段ならそう有り得ないことだろう。
恐らくは嵌められたのだ、……自分と同じように。
それを直接、指摘することはしないものの。

「あはは、オレもびっくりした〜。
 ……ん〜、でも、怒られて仕方なかったかもです」

「イレネオせんぱい、マフィアのこと大嫌いだけれど。
 オレ、マフィアに家族みたいに懐いているひといるから。
 裏切り者だって思われても、仕方なかったなって」

手を包んでくれる、貴方の優しさが心に染みる。男は眦を下げた。
(-200) mspn 2023/09/24(Sun) 18:16:03

【墓】 favorire アリーチェ

>>+42 黒眼鏡

「信頼、は……」

一人、圧倒的な信頼を抱いている人がいるけれども、
収容所であるこの場で名前を出すのは気が引けて、

それじゃあ後は誰だろうかと悩むと、
視線は自然と吸い込まれるように貴方の顔の方に。

「そう。それはその通りなんですけど、その……
 なんだか凄くその、尊重して貰っている気がして。
 自分がやりたい事をやってるからなんでしょうか?」

迷惑がっていた、の台詞には、「ですよね……」と
笑えない笑いが思わず零れ落ちた。今度差し入れでも代わりにして貰おうかとどこかズレた考えをする。

「変わってる、面白い女……これ、褒められています?
 でもためになる話は誰が話し手でも変わりませんから。
 こういった話は受け取る側の問題だと思うので」

こんな酷い人だから話も全て聞かない、意味がないと言うのは女の理念に反するらしく、それで共犯者扱いを受けるのならそれはそれで仕方ない。と言った素振りだ。
#収容所
(+46) poru 2023/09/24(Sun) 18:22:20

【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ

「……おこ、らないかな。でも、そうじゃないと……」

本当は薄々、女も理解しているのだ。
嵌められたのだと。自分がどうこうではなく、相手が裏切ったのだと。
でもそれを信じたくはない。言い換えれば逃避である。
自分のせいだと思い込むようにして、そうされた事に目隠しをしている。

「……ダニエラが、罪もないニーノを逮捕したのを知って。
 それを伝えたの。伝えたら、普通は「じゃあ次は貴方を逮捕」ってなるよね。……それでも、どうしてそんな事をしたのかが聞きたくて仕方なかったの」

でもその答えを聞かなければ見逃すと言われて、結局この檻の中。

「……そんな事ないわ。違うよ、ニーノ。
 裏切り者だ、って疑うのは仕方ない。
 マフィアが嫌いなら尚更怒るのも仕方ないと思うわ。
 それでも、だからと言って暴行するのが許されるはずはないわよ……
 そこは、受け入れなくてもいいんじゃないかな。

 ……何よりそれだと、私だってそうだから。
 マフィアに家族がいるから、私も刺されても仕方ない?」
(-203) poru 2023/09/24(Sun) 18:29:35

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → favorire アリーチェ

男は貴方の様子を見つめていた。
どうにも全く何も気が付いていないと、そういうわけではないように思えたから。
ただもう少しと深掘りした内容を聞けばまず目を瞠って。

「……聞いて、くれたんですか?
 あはは……そっか、ありがとうございます。
 こうしてアリーせんぱいが捕まっちゃったのは、心苦しいけれど……
 なんだか、うれしいな」

それが必ずしも己の為とイコールにならなくても。
いなくなったことで貴方が気にしてくれていたという事実がうれしかったから。
そっかあ、ともう一度噛み締めるように呟いて、手を包んでくれる貴方の手をもう片方で撫ぜた。
で、ひとつ問いを投げようとしたのだが、その前に。

「…………」

自分の呟きに関し貴方が伝えてくれたことには、はた、と瞬いた。

「……たしかに、そうかも。
 …………え?そうですね。
 怒ったからって、暴行するのはよくないですよね……」

今になってちょっと怒りが湧いてきている。
とはいえ本人が目の前にいるわけではないので鎮めつつ。

「アリーせんぱいも、マフィアに家族が……いるんですか?
 知らなかった……し、仕方なくないです!駄目!……だから。
 そっか、そういうことだよなあ……」
(-222) mspn 2023/09/24(Sun) 20:49:36

【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ

「だって、あんなの誰でも冤罪ってわかるわ。
 よりによってこうして誰よりも素直で頑張り屋さんなのに、
 なのに……あんな見せしめみたいに、って思って……」

困惑めいた怒りが沸き上がりそうになるも、
貴方が片手で手を撫でてくれるからそれもゆっくり落ち着いて。

「うん、よくないわよ。今度会ったら抗議しちゃわないと……
 でも……ダメだけど、気持ちは少し、わからなくはない。
 ここの人、マフィアに肯定的な人が結構多いから、
 マフィア嫌いな人は居心地がよくないのかも、って少し思うわよね」

自分もマフィアについては比較的肯定派だから、
ほんの少し申し訳ない思いがない訳でもない。
最も、だからと言って傷つけられるのは困るのだが。

「うん、いるわよ。誰よりも……大切な人。
 私が別のマフィアに襲われてた時も助けてくれた事があるの。
 ……ニーノと同じ日に捕まっちゃって、酷く暴行を受けていたから、……だから、何とかしたかったんだけど……」

気付けば檻の中。こうなってしまっては待つしかない、と項垂れた。
(-227) poru 2023/09/24(Sun) 21:17:39

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → favorire アリーチェ

自分よりも怒ろうとしてくれる、貴方のそんな姿に男は眦を下げた。
早々に牢に入れられてしまったから外の様子は何にも分からなかったのだ。
だからやっぱり、気に掛けてくれていた誰かがいるのはうれしい。

「ありがとう、アリーせんぱい」

「…………ねえ、せんぱいはさ。
 人を騙すのは、騙されることは、受け入れられないですか?」

そうして先程形にしようとした問いを改めて声に載せて、尋ねた。

「ああ……確かにそうかもしれない、ですね。
 それほどマフィアの人が良い意味で、日常に溶けた存在になりつつあるってことかもしれないですけれど。
 ……昔にマフィアが権力を振るってたことは、事実だもんな」

そう考える思考はどこか、今までよりも俯瞰的な位置を保てているように思えて安堵する。
少しだけ視野が広がったような、いや、先程狭まっているのを自覚したばかりだから自惚れてはいけないけれど。

「……そう、なんだ?
 オレ、同じ日に捕まった人のこともよく知らなくて」
「でもアリーせんぱいは恩があるんですね、その人に。
 無事だと良いな、……会えてはないですか?」
(-251) mspn 2023/09/24(Sun) 23:21:17

【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ

「わた、しは……騙すのと、騙される、事は、」

言われてはじめて考えたかのように押し黙る。
きっとダニエラの事を言われているのは、何となくわかる。

「騙す、のは、良くない事で。
 だから、私が騙されたと主張するのは、……
 ……その子を、悪い子って扱っている、みたいで、……」

伏し目がちな視線はこの感情を馬鹿げたものだと思っている事の裏付けにならない。小学生並みの理論だ。
貴方に尋ねられ、こうして自分の感情を言葉にして、ようやく自分の考えていた事がどれだけ幼稚か理解したかのように俯いた。

「牢が違うもの。情報も入らないだろうし無理はないわ。
 ……会えたわ。でも、酷い拷問に遭っていて、……
 それなのにまだ頑張ってくれるって言っていた……

 だから、一刻も早く法案が撤回されて、無実の人が解放されて欲しいと思ってるし、ニーノがこうして無事なのには安堵したわ。いえ、穴はちょっと開いていたけど……」

本当に痛々しい、とばかりに口元に手をやるけれど、拷問の末と言う訳ではない所が唯一の救いだ。
(-257) poru 2023/09/24(Sun) 23:42:05

【墓】 favorire アリーチェ

>>+52 黒眼鏡

「……と言う訳で、はい。頼れるお方は……」

ウインクを返されてしまった。少しの気恥ずかしさに俯きつつ、素直に貴方です。と伝えている。

趣味と実益と聞けば納得したらしく、それでも少し変わっているなとは思ったが突っ込まずにはいる。

「あら、お誘い光栄です。なのですが、
 お店の珈琲って慣れてなくて高級でも味がわからなくて恥をかかないかと緊張しますね……」

紅茶派なのを差し引いても小学生のようなことを言っている。

絡まれることについての配慮は、そんな。申し訳ないと最初こそ断ろうとして、しかし今自分の立場を考えれば素直に見極めのタイミングは言葉に甘えたほうが良いだろうとなった。

「あっそうですよ!何がって札束もですが金塊はもっと困ります。換金するにしてもあの量だと怖がられたり怪しまれたりで……

 飾り付けにするわけにも行かないからお返しに行くか悩んでいた所、逮捕の知らせを聞いて…今はこっそりしまってあります」
#収容所
(+57) poru 2023/09/25(Mon) 10:16:08

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → favorire アリーチェ

「そっか。……アリーせんぱいは優しいなあ。
 誰かを責めるのって、怖いことですよね。
 オレもうまくはできないから、気持ちわかるな」

伏し目がちな視線に気が付けば、すり、すり、と。
そう零すのは悪くないことなのだとその手を撫でた。
そういえばこんな状況だからか、怖くはないな。

「……オレはさ、騙したり、騙されたり。
 悲しいこともあるけれど、必要なときもあるんだろうなって思ってて。
 なんというか……優しさで、誰かを騙すこともあると思ってるんです。
 相手が大切だからこそ、良い夢を見せたり。
 どうしても譲れない何かがあって、自分を酷く見せたり」

「オレは多分ダニエラさんに騙されて、嵌められた。
 でもそうだとしてもきっと、そこにあったのは悪意だけではなかったんだろうなって」

言葉はどれほどの意味があるだろうか。わからないが。
自分を責める貴方の心が、少しでも落ち着きを取り戻し今を見つめられればいいと思っていた。
すぐじゃなくてもいいから。少しずつ。

「…………そっか、拷問に」

「……うん。
 そういうの聞いてたらオレも猶更、早く撤回されないかなって気持ちになってきました。
 自分だけしか見えてなかったけれど、こうしてアリーせんぱいだったり、せんぱいの大切な人が苦しい状況にあるのはいやだから……」

「穴は……その内塞がると思うから、大丈夫!」

ぐっと拳を握ろうとして、だめだった。痛かった。呻いた。
(-317) mspn 2023/09/25(Mon) 11:06:27

【秘】 新芽 テオドロ → favorire アリーチェ


「叱って伸びるタイプだったらここまで苦労しなかっただろうな、あんたは。それでも一切の成長をしてない訳じゃない」

「ここで不安がられないだけ、
 俺が小言を言い散らした甲斐があると見える」

いつまでも同じ、というわけにはいかない。
こんな世の中だ、誰もが己の考えに従って行動に移しては何かを変えようとしていてもおかしくない。それでも何も手元に残らないわけではないのだ。

伝えられたようで、微笑ましいような苦笑するような、ひとまずは口角を上げて。

「全く、俺以外にもこういう時食わせられる相手を見つけなさい。知り合いがいないというわけじゃないんだから……

 たまたま仕事が入ってないからいいものの、
 忙しくなってきたら本当に保証できませんからね」

やっぱり終いには苦言を呈して、
それから帰り支度をするのだった。

「それじゃあ……アリーも気をつけて。
 もう今更、何もするなとは言わないが、
 せめて無謀なことはしないようにな」
(-372) backador 2023/09/25(Mon) 15:39:57

【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ

「……そんなことないわ。
 ちゃんと真実を受け止められる力が弱いって事で……
 ……でも、共感してもらえるのは、嬉しいな」

頼りない先輩でごめんね、と、撫でられる手に僅かに力を入れて、苦笑する。
あまり元気はなかったけれど、貴方の言葉一つ一つを大切に聞いていく内、とある言葉にハッと顔を上げる。

「……優しさで、騙す。良い夢……」

それは大切な人がよく自分達に使ってくれていた手法で。
何かの糸が繋がったかのように意識が明瞭になり、続く貴方の言葉もわかりやすく、聞き取れる。

「……そう、そうね。表面上の行為だけを見て、目を逸らしていたら、大切な物は何一つ見えてこない、わよね……」
「騙されて嵌められた事から目を逸らしていたら、そこに込められた感情さえも蔑ろにしてしまう……」

「ありがとう、ニーノ。わたし、全然大事なものが見えてなかったみたい。でも……もう、大丈夫。幼稚な感情で自分の目に蓋をして、全部見ないようにするのは、やめるわ」

それで傷付かないのは、結局自分だもんね。
心からの感謝を貴方に告げた。

「あっ、ニーノも無理はだめよっ、
 痛い?痛かったよね、よしよし……」

傷口に触れて痛くないように親指の付け根あたりをそっと摩って。

「……本当にありがとう。このまま牢に戻されてたら、ずっとこの事ばっかり考えていたかと思うから、ニーノに話せてよかったわ。……何か相談事があればいつでも呼んでね。私も少しでも力になりたいから……」

勿論、今でも。と、笑う。
(-410) poru 2023/09/25(Mon) 18:50:29

【墓】 favorire アリーチェ

>>+62 黒眼鏡

「い、いえ……そう言う方を作るのは、今は……
 その、今で精一杯と、言いますか……」

ごにょごにょ。急に口籠ってしまう。
意中の相手がどこかにいますとバレバレありありな所作。

「飲み始めは皆さんそうだと聞きますが今でも何ですか?
 ……じゃあ、雰囲気を楽しんでおられる方が多い……」

微妙に失礼だ。

「えぇ、そんな事したらあっという間に泥棒に入られてしまって、教会内の治安、一気に悪化しますよ。だめですだめ!

 もう、もし長期間口座が用意できなさそうなら取りに来てくださいね!返品です返品!なんたって、あれ隠しておくのも、結構勇気がいるんですよぉ……」
#収容所
(+67) poru 2023/09/25(Mon) 19:04:47

【墓】 favorire アリーチェ

>>+69 黒眼鏡

大げさな反応を受けてこれは恥ずかしい事を言ってしまったなとじわじわと湧き上がる羞恥に、思わず目を逸らした。自爆というやつだ。

「なるほど、質が低いものはわかりやすい、と……
 あの刺激が癖になって虜になるのは何となくわかります。
 いえ、私はむしろそれが怖くて普段飲まないのですが…
 確かにサイフォン、飲まない私でも格好良く見えますからね」

詳しくないコーヒーの知識が深まった!
説明を受けて少しコーヒーに対する興味は上がったようだ。

「そんなこと神はしませんよぉ……えぇ、そんな不埒な……
 まだ普段の感謝を込めて贈り物にするほうがマシですよ。
 いえ送りませんけど……他人から貰ったもので言うことを
 聞かせるなんて事は私にはとても恐れ多いので……

 もう、頼みましたからね、本当に。
 調査は──私が失敗しても私が最悪死ぬだけと思いますけど
 教会は私以外の人が巻き込まれかねないので……
 普段から私が金塊を持ち歩いておけるなら別ですけど」

持ち歩いてリスクが減るなら、持ち歩くらしい。

「……って、お言葉に甘えすぎてお話を聞いて頂きすぎましたね。お付き合い下さってありがとうございました。……これなら、牢で一人思い悩まなくて済みそうです」

ぺこりと頭を下げながら、別れようとする事だろう。
(+70) poru 2023/09/26(Tue) 8:36:02

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → favorire アリーチェ

そんなことないよ、と苦笑する貴方に安堵させるような微笑みを返す。
頼りないだなんて思ったことは、本当に一度も無いのだ。
貴方の言葉も行動もいつだって誰かを暖かく思う気持ちが表れているから。
陽だまりをひとつ、お裾分けしてもらえたような心地を抱いていたんだ。

「……へへ、何か伝わった? なら良かった。
 オレ、こういうの話すのあんまり得意じゃないから。
 ……でも、アリーせんぱいがずっと自分を責めるのは、苦しいから」

「オレもありがとう。
 色んなことさ、一回全部目を塞ぎたかったん……ですけど。
 アリーせんぱいがそうやって決意してくれてるの聞いてたら、ちゃんと受け止めないとなって」

そうだ、そうして結局傷付かないのは、自分だけ。
されど保身に走って大切なものを取りこぼすのは嫌だって。
ひとに伝えるなら分かっていたことを、貴方の言葉で改めて自分にも正しく置き換えることができた。
細めた瞳はその感謝を映し、手を労わる指先の温もりには少しくすぐったい感情を胸に。

「めちゃくちゃ〜痛い!
 ……痛いけど、よしよしでちょっと飛んでった……」

「……なんかすっげえうれしいです。
 こんなところじゃ誰の力にもなれないって思ってたけれど、アリーせんぱいの元気になれて。
 お菓子作りたくさん教えてもらったお返し……みたいなものだから、気にしないで?」

笑う瞳を覗き込み、伝える。
そろそろ収容所の移動も近いことだろうと看守の動きを横目で見て理解しつつ。

「……ね、アリーせんぱい、お別れの前にひとつだけ。
 聞いてもいいかな」
(-528) mspn 2023/09/26(Tue) 10:41:20

【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ

「ええ、沢山、……沢山伝えて貰ったわ。
 何だか少し、似ているわね、私達。
 こういう事を話すのは得意じゃないけれど、
 それを言葉にしないと伝わらない人がいる時、
 必死に言葉を紡ごうとするところとか、近いのかも」

周囲には最初からこう言うことを話すのが得意な人たちや、
言葉にしなくても伝えるのがうまい人たちが大勢いて。

貴方がこちらを陽だまりと思ってくれているなら、
こちらは貴方を太陽のように思っている。

「本当に?……ふふ、じゃあそう思ってくれたなら猶更、
 私もちゃんと受け止められるように意識していかないと。
 途中で挫けそうになる事があったら、またニーノに相談させてもらうね」

こうして気兼ねなく助けあえる同僚が、仲間がいる。
それだけでも、言葉にするだけの何倍も難しい「向き合う」と言うことに挑めそうな気がして、心が温かくなる。

看守の動きをこちらも見つめながら、別れ前の最後の問いとわかれば、「うん」と頷きを一つ落とした。
(-560) poru 2023/09/26(Tue) 15:22:12

【秘】 favorire アリーチェ → 新芽 テオドロ


「叱られて伸びてたら今頃は一人前の警部補さん……
 なんて。……これだけ励まされたら、"そんな事ない"なんて到底言えないわよ。」

「う……わかっているわ。わかっているの、甘えだって。
 美味しくない時は美味しくないって言ってくれるの、
 知り合いの中ではかなり少ないし……
 
 今度の目標は独り立ちもといテオ離れにしようかしら。
 お仕事もだけど、プライベートもいつまでもわたしに
 構わせる訳にもいかないものね……
 うん、目標も決まればやる気が出てきたわ!」

貴方の歯に衣着せぬ物言いがとても貴重であることは既に存じている事だとは思うが、本人も言うように真っ先にテオ!と呼ぶ癖が幼少期から培われてきたその面も大きい。

本人が改善する気ではあるから、きっと少しずつ、
貴方の手を借りる事も少なくなっていって、
丁度良い距離感をこれからも探っていく事になるのだろう。

「ありがとう。お互い気をつけようね。
 もう、わたしそんなに無謀な事をいつもしてるわけじゃ
 ……少しも、あんまりしてない、よ」

結局しているという結論で、貴方と手を振って別れた。
(-565) poru 2023/09/26(Tue) 16:04:50
 


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