――ダンジョン――
[ダンジョンの奥。
ひっそりと生えている植物の中に彼女は居る。
蔦に閉じ込められて意識を失っているように見えるが実際は彼女に害はない。
その証拠に目を開くと出口のように蔦が開き、彼女は悠々と地に降り立つ。]

今日も頑張ろう。

[そう呟く彼女の背後で植物は地中に消えて行った。**]

――ダンジョン――

あら、来たのね。

[見知った男>>39に声を掛けられるが反応は薄い。
好かない相手だからではなくこれが素なのである。

普通こういう人型な相手は純真ぶって「お兄さん、こんにちは！」といった対応なのだが、数回目でこちら側と悟って装うのを止めた。
当初彼が私にどんな態度を取っていたかは記憶の果てだが、十代半ばほどの見た目から変わらぬ容姿に言及がない時点で人と思われてないだろうと思っている。]

ご飯はいいわ。
お腹すいてないの。

[申し出は断った。
相手の食糧事情を考える余裕があるほどには栄養摂取の手段に当てがあるのだ。*]

――ダンジョン――
やっぱりそう続くのね…。

[いつも通りの話の流れにげんなり>>59。
この男は少なくとも発言上は下心がデフォだ。
断れば引くのでこうして度々会話してても大丈夫なのだが。]

何しようかしらね。
人間が居たら引っ掛けようかしら。

[基本的にミアの行動パターンは手足となる植物の整備かダンジョンに踏み入る人間の妨害である。
法則性が見出されて対策されないように注意するのが大変だ。*]

―ダンジョンー

普通だったらそういう人並みの欲求があったんだろうけどね。
私の性に合わないというだけで。
…まあでも可愛くなることは有益かもしれないわね。

[男の理屈>>73も分からなくもないが、ミアにとって人間とは自分を捨てた奴らの同類でしかない。
それでも単純に復讐に走れば長生きできないと考える知性があったというだけだ。
憎悪すべきは実の親だけなのは承知だが、都市の人間に対する心の溝が埋まらないことは間違いない。
ただし可愛い容姿が人間に対して有利に働くという打算位は考える。*]

――ダンジョン――

…汚したくなさそうな服じゃなければ？

[あまりにフリフリだったりするとダンジョンに迷い込んでいたらおかしい絵面になりかねない。
あくまで現実的な服談義の後、話は推移する。>>75]

…これは使える。
あなたが構わないなら是非とも使わせていただきたいものね。

[ダンジョンに入ってきた人間を把握するのにうってつけな魔石に興味を示した。**]

――ダンジョン――
うん、お願いするわ。

[男の頭の中で出来上がっている具体的なイメージ>>81は知る由もない。
分かっていたとしても機能面は考慮されているあたり流石だ。]

相当無理なお願いじゃなければね。

[迂闊な発言をした気もするが、あまり身構えた様子もなく請け合う。**]

――ダンジョン――

[何考えてるのか丸わかりな様子でご機嫌に男が去って行く>>87。
男の気配が完全に去ると魔石を片手に一言。]

…それじゃよろしくね。

[どこへともなくそう言うと地中から蔦が生えて来てミアの手から送信側の魔石を奪い取る。
そのまま蔦が地中に戻って行くのを一瞥もしなかった。
これであの魔石はきっとダンジョン浅層まで送られてミアに情報をくれることだろう。
そんな一幕からしばらくして…]

…あら、早かったのね。

[魔石をくれた男が戻ってきた。>>89]

―ダンジョン>>107―

そのお店ならたまに通るわ。
…なるほど、それゆえのバリエーションなのね。

[そこが出所であればたしかにその量は合点が行く。
世間話を交えつつ広げられる衣服>>107を見ていく。
無害に見せるのならワンピースとか一般人っぽい服装の方がいいのだろうけど…]

折角の機会だし、そのおすすめに乗ってみるわ。

[魔石の件で借りを返すあてが確定してる>>81とはいえ、服のお礼にサービスしてあげるのもいいだろう。
無難なものもついでに貰えたりしないだろうか？*]

――ダンジョン――

あら、そう。
まあそもそもダンジョンに迷子が居たらおかしいかもしれないわね。

[ワンピースへの目線を察して忠告してくれた>>120のを素直に飲み込む。
ダンジョンに居る人間を装うのなら冒険者か迷い込んだ一般人、または攫われたり理由があって自ら入った人が挙げられるだろうが、言われれば確かにワンピースはどれにも当てはまらなかった。
自分の容姿に合わせようとしすぎたか。]

選択肢は多めに持っておくけど使うかしら…

[お言葉に甘えて色々貰ってはおく。**]