人狼物語 三日月国


179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】

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【人】 室生 悠仁

  

  後輩とは学校を卒業してからも交流を続けていた。
  とはいって、人とやり取りすること自体が
  まず少ない俺より、彼との方が
  仲が良いように見えたものだが。
  明るい彼と暗い、と言うほどでもないが
  明るくはない俺とでは、接しやすさが違うのだろう。

  それでも、良く懐いてくれる様子に悪い気はしなかった。
  彼と後輩が接する姿にほんの少し焼けるものはありつつも
  許容する程度には、懐に入れていた。
 
(14) どあ 2022/10/17(Mon) 13:32:44

【人】 室生 悠仁

 

  半年ほど前、ブレイクダンスの大会があった。
  幼少期から趣味でやっている後輩から
  出場するから見に来てくれとチケットを貰い
  彼と二人で観に行くこととなる。
 
  そこまで大きな大会ではなかったらしいが
  今まで何度か誘われて見に行った中では
  大きい方に見えた。

  チーム戦だったか、個人戦だったか。
  いつかぶりに見たダンスは迫力があり
  技など深く知らずとも、見ているだけで楽しめた。
 
(15) どあ 2022/10/17(Mon) 13:32:55

【人】 室生 悠仁

 

  学生の頃は少年、と言っていい体躯だった後輩は
  高校も後半、遅い成長期でぐんぐんと背が伸びていき
  今や立派な体をした大人になっている。

  それでも、顔に散ったそばかすが
  背の高さによる迫力より愛嬌を齎しているから
  あまり怖がられることはないらしい。

  服装は少しイケイケというか、あまり落ち着かない
  世にいうパリピだとかDQNだとかのようだが>>1:4

  人に迷惑をかけないならそれで。
  好きな格好を遠慮なくしたら良いと思う。
  
  なにより後輩に似合っている。
  後輩の祖母も褒めてくれているらしかった。
 
(16) どあ 2022/10/17(Mon) 13:33:07

【人】 室生 悠仁

  

  ダンス大会中、来ていいと言ってもらったので
  楽屋裏に軽く挨拶に向かった。
  差し入れにクッキーやサブレの入ったお菓子を渡すと
  甘いものが好きな後輩は大喜びをしていた。

  激しく動くだろうからカロリーのあるものをと思ったが
  食事制限もするという>>1:33後輩に良かったのかは
  よくわからなかった。
  しかし、喜んでいたからにはとりあえず良かったのだろう。

  多めに持っていったから、他にも出場するものや
  出場しない、応援に来ただけのものにも
  分けてあげたりもするかもしれない。

  その時には、尊敬する先輩から貰ったとか
  言っているかもだが、俺には関与し得ない話だ。
 
(17) どあ 2022/10/17(Mon) 13:33:16

【人】 室生 悠仁

 

  さて、見に来たからにはと後輩の優勝を願っていたが
  大会では残念ながら違うものが優勝したようだ。
  後輩は悔しそうにしていたが、満足そうにもしていた。
  壁が高いほうが燃え上がるタイプらしい。
  
  その日は参加者同士で飲み会があったようだから
  改めて話したのは後日。

  ダンス大会のことと、ダンスチームでのことと
  あとは日常についてを三人で飲みながら話していた。
 
(18) どあ 2022/10/17(Mon) 13:33:31

【人】 室生 悠仁

  

  
   『 お二人ってあれから恋人とかできたんすか?』


  酔いも回ってきたのなら、話題にはそういうものも
  上がってくるものだろうか。
  相変わらず敬語には慣れていないらしい後輩の言葉に
  酔っていた頭も少しの理性を取り戻す。

  とはいえ、元から酒には強いほうだ。
  あまり深く酔っていたわけでもない。
  なにより、酔って完全に理性を手放せば
  隣りにいる彼になにをするともわからないから。
 
(19) どあ 2022/10/17(Mon) 13:33:41

【人】 室生 悠仁

 

  いつものように、興味がないと>>1:9俺は嘯くけれど。
  彼は俺と違って興味ありありなようで。
  嘆くように聞いてくれよ! なんて軽く叫んでは
  後輩に対して管を巻く。

  この間も素敵な女性を見つけたけど
  興味を持たれなかったとか
  付き合うことが出来ても長く続かないとか
  俺は一生独身で、誰かと共に生きれないだとか。

  ぐちぐち零していても、優しい後輩は親身に
  うんうん、と頷いてくれる。
  単純に酔ってるからノリで
  頷いてるところもあるだろうが。
 
(20) どあ 2022/10/17(Mon) 13:34:07

【人】 室生 悠仁

 


   『 うーん、それなら……悠仁先輩と結婚するとか
     どうすかね! 』


  自分から矛先が逸れていたことで穏やかに
  彼らの様子を眺めていれば、突然冷水を浴びせられた。

  何故、そこで、俺?

  驚愕を表に出さないように咄嗟に表情を引き締めたが
  よく考えれば普通に驚いていい内容な気もする。
  いや、どちらかというと呆れたほうがいいのか。

  落ち着けるように酒の入ったグラスに口をつけても
  動揺した心が静まることはない。
  彼は、どういう反応をするのか。
  俺の関心はそこばかりに集まっている。
 
(21) どあ 2022/10/17(Mon) 13:34:26

【人】 室生 悠仁

 

  冗談を言って乗るのか。真面目に返すのか。
  ありえないと零すのか、それとも。
  様々な思考が酔った頭の中を滑っていく。

  生唾を、出来るだけ音を立てないように飲み込みながら。
  さあ、彼の答えは。そんな気持ちで彼の顔へと目を向ける。
  赤い顔をして若干潤んだ目をした彼は、目の毒に思った。



   『 それはな ───  』
 
 
(22) どあ 2022/10/17(Mon) 13:34:45

【人】 室生 悠仁

 

  ・
  ・
  ・


  酔いに酔った彼に肩を貸して帰路へとつく。
  飲んでいた居酒屋からは彼の家より我が家のほうが近い。

  半分寝ているのだろう、かけられた体重は重く
  連れて帰るのも一苦労だ。
  後輩が手伝おうかとも言っていたが、
  後輩の高い身長を考えると肩を貸すのは難しいだろうから
  断って現在こうなっている。
  

  月が明るい。今日は満月か、それにほど近いようだ。
  丸く輝く光を引き立てるように
  星々はきらきらと灯っている。
  足元も見やすく、転ぶようなことにはならないだろう。
 
(23) どあ 2022/10/17(Mon) 13:35:31

【人】 室生 悠仁

 

  歩きながら、先程の酒場でのことを思い出していた。
  彼は酒に弱いというほどではないが特別強くもない。
  途中からへらへらと笑っては様々な話をしていた。

  後輩と飲むのが久々、ということも理由の一つか。
  俺がいることもあり、羽目を外しても良いというように
  いつもより多く酒を飲んでいた気がする。

  だからこそ、今まで口にしたことのないようなことも
  口からついて出たのだろう。

  そういう話題に今までならなかったこともないのに。
  避けていた、とは思いたくないが。
 
(24) どあ 2022/10/17(Mon) 13:35:44

【人】 室生 悠仁

 


   『 ─── 悠仁は、そういうのじゃないから。 』


  耳に入ってきた言葉を、理解するのに数瞬。
  ぱちぱちと瞬いた目を少しして
  ……だろうなというように曖昧に伏せた。
  
  酒を飲む。苦い。
  甘めのものを頼んだはずだったのに
  どうしようもなく苦く感じる。

  それなのに、不思議と飲む手が止まらない。
  今は苦いものを飲みたい気分だったから
  丁度よかったのだろう。
 
(25) どあ 2022/10/17(Mon) 13:36:02

【人】 室生 悠仁

 

  こんなやつこっちから願い下げだ、と
  そう言葉にすれば、笑いが生まれた。
  またまた、とかひでーとか、そんな身内特有のノリで
  この場の時間が流れていく。

  悲しくなんてない。辛くなんてない。
  すべてわかっていたことだった。


  最初からわかっていたこと、なのに。
  胸が軋むように痛むのは、何故なのだろうな。
**
 
(26) どあ 2022/10/17(Mon) 13:36:20
室生 悠仁は、メモを貼った。
(a3) どあ 2022/10/17(Mon) 13:39:17

【独】 室生 悠仁

/*
延長ないかなーと思ってたらあった
ソロル初心者のロルは続く……
(-1) どあ 2022/10/17(Mon) 13:46:12

【独】 室生 悠仁

/*
>>51
思ったよりすごくカロリーを気にする感じのようで
クッキーやサブレは嫌がられてそうだなと
俺は……
(-15) どあ 2022/10/18(Tue) 7:16:27

【人】 室生 悠仁

 

  あの言葉を聞いたのは>>25、もう半年ほど前になる。
  半年もの間、俺は結論を出さずにずるずると
  傍にいることを許してくれる彼の隣りに居続けた。

  共にいる時間、楽しいことも
  嬉しいこともたくさんあった。
  彼といると全てがきらきらと輝いて見える。
  このままでいいんじゃないかと思えてしまう。

  それでも、このままではいけないと。
  そう心の片隅で囁く自分も確かに在ったのだ。

  繰り返す自問自答。
  その行為にも疲れてきた頃、覗き見たSNSで
  前に彼と共に行ったカフェがハロウィンに関する
  季節限定メニューを出していることを知り>>*1

  気分転換にと、今度は一人で。
  足を運ぶことにしたのだ。
 
(54) どあ 2022/10/18(Tue) 8:44:33

【人】 室生 悠仁

 
  
  扉に設置されたベルを鳴らしながら店へと入る。
  少しばかり意気消沈しているから
  俺の顔は俯きがちで、悪いと言われる目つきも
  今は真っ直ぐと前は向いてない。

  一人だから、カウンター席に案内されるだろうか。
  休日のご飯時から少しずれた時間。
  平日は学生が多いようだが、休日は遠くへ
  出かけるからか、今のところそう客は多くないようだ。

  席に着き、注文したのはパンプキンタルト。
  既に軽食は食べていたから、今は疲れを癒やしてくれる
  甘いものが食べたい気分だった。
  ここの店長の拘りと言うからには
  美味しいのだろう、という信用があった。
 
(55) どあ 2022/10/18(Tue) 8:44:44

【人】 室生 悠仁

 

  注文が届くのを待っている間は隙間になる。
  その暇を突くように、悩み事が再び頭の中を占領して
  もくもくと煙の如く思考を蝕んでいく。

  
  ─── 彼への想いは不毛だ。
  叶うわけでもなく、それでいて自分の意志で
  捨て去ることも出来やせず。

  何度も考えた。きっと、離れるのが一番いい。
  それが俺のためでもあるし、仲の良いと思っている
  俺から、彼が裏切られないための方法でもある。



  同じことばかりを、飽きもせず思考する。
  きっと、決着が着くまでこのままなのだろう。
  我ながら女々しいと、自嘲しそうになるのを
  外だからと口元を引き締めて耐えた。
 
(56) どあ 2022/10/18(Tue) 8:45:11

【人】 室生 悠仁

 

  そうしていると、やがて頼んだものが運ばれてきた。
  美味しそうなトッピングがされている
  店長拘りのパンプキンタルト。

  美味しいものを食べる時は気持ちをシェアするため
  写真を撮ることもあったが、今日ばかりは
  そんなことをせず、フォークを手に取った。

  見せる相手なんて彼しかいない。
  けれど、今は、今この時は見せたくない。
  写真を載せることで、自分の気持ちまで
  バレてしまいそうだと、そう思ったから。
 
(57) どあ 2022/10/18(Tue) 8:45:20

【人】 室生 悠仁

 

  しかし食べてみて違和感に気づいた。

  確かにパンプキンタルトは美味しい。
  かぼちゃの風味が雑味なく、それでいて
  しっかりと生かされている。
  拘りと言われる所以がわかるものだ。

  それなのにどことなく味気なく感じ、
  何故だろうと疑問に思いながらまた口に含んだ。
  食べることは好きなはずなのにあまり心が踊らない。
  一体何が違うというのだろう。

  その理由に、タルトの量が半分となった辺り
  もしかして、という発想とともに行き着いた。
 
(58) どあ 2022/10/18(Tue) 8:45:29

【人】 室生 悠仁

 

  もしかして。もしかしなくとも。
  ……彼がいないからだ。

  美味しいものを食べる時は大抵傍に彼がいた。
  いない時だって、彼が食べたらきっと喜ぶと
  そんなことばかり考えていたように思う。

  思わずフォークを置いて頭に手をやった。
  俺はそこまで彼に依存していたのか。
  彼がいないと食事も満足に美味しいと
  感じられないほどに。

  人に寄りかかりすぎな自分に羞恥心を抱く。
  それでいて、恐怖心も。
  このまま彼と離れてどうなるかわからない。
  最初から道がわからなかったのに
  更に真っ暗になってしまった心地だ。
 
(59) どあ 2022/10/18(Tue) 8:45:42

【人】 室生 悠仁

 

  パンプキンタルトは途中だが、店員を呼ぶと
  メニューにある黒猫のホットココアを頼んだ。

  とにかく、今は気持ちを落ち着けたい。
  美味しいものを食べて休まらずとも
  温かい飲み物になら心も静まるだろうと。

  届けられたカップを手に取る。
  挟んだ手が温められてほっと息をついた。
  飲んでみると意外と甘いだけでなく
  心地よいほどの苦味もあるように感じた。

  砂糖より純ココアが多く配合されているのだろう。
  ぬくもりが食道を通ると少し頭がすっきりした。
  温かいものはそれだけで、心を落ち着けるらしい。
 
(60) どあ 2022/10/18(Tue) 8:45:54

【人】 室生 悠仁

 

  抜けた気をそのままに、思考を一度逸らすため
  なんとなく周りを見渡してみた。

  学生らしい若い者の姿。
  世間話をする年配の者の姿。
  どうやらこのカフェは地域の人に
  しっかりと愛されているらしい。

  目線を動かしていると、店員も視界に入る。
  彼女は確か、前に彼が口説いていた人だ。

  残念ながら脈がなさそうだったから>>1:72諦めたと
  言っていたから、あれから話に上ることはなかったが
  変わらずにここで働いているらしい。

  今の今まで気づかなかった辺り、俺は随分と
  自分の思考に閉じこもっていたようである。
 
(61) どあ 2022/10/18(Tue) 8:46:26

【人】 室生 悠仁

 

  そう、彼は女性が好きだ。
  将来女性と結婚して、子を成して、
  きっと立派な父親になる。

  まだ25歳、すぐに来る未来ではないけれど
  それは恐らく、そう遠い情景ではないもの。

  その時、俺のようなものがいていいものか。
  考えたところで、……結論は一つしか出ない。
 

        彼の傍に、俺の居場所なんてないんだ。

 
(62) どあ 2022/10/18(Tue) 8:48:38

【人】 室生 悠仁

 

  すぅ、と息を吸い込み、ゆっくりと吐き出した。
  心は、─── 決まった。

  ホットココアを一度脇に置いて、
  パンプキンタルトに再びフォークを入れる。

  甘いだけではないかぼちゃの香りが
  口の中に広がれば、眦を僅かに緩めた。

  この味気ない味に慣れなければいけない。
  これからは一人で生きて行くのだから。
  

  甘くて、ほんのりと苦いホットココアの
  黒猫が背中を押すようにこちらを見ていた。**
 
(63) どあ 2022/10/18(Tue) 8:49:46
室生 悠仁は、メモを貼った。
(a11) どあ 2022/10/18(Tue) 8:51:16

【人】 室生 悠仁

 

  暑くなったり寒くなったり>>0:38
  そんな寒暖差も落ち着いてきて
  冷える時間帯は冷たさに震える程となった。

  購入してきたきのこ類を鍋へと放り込む。
  鍋ものの細かい作り方など知らないから
  レシピを見ながら作業をしている。


   ( 一人で過ごす時間は気楽でいい。
     気を使うことなく、気をつけることなく
     自由に好きに時を過ごせるのは
     望外の喜びというものだ。

     それでも、きっと。
     彼と過ごした時間が、
     自分の中では一番なのだろうな。 )


  仕事も終わって夜の時間
  夕飯を作りながら思う。
  今日のご飯は、ある意味最後の晩餐と言えよう。
 
(90) どあ 2022/10/19(Wed) 7:56:43

【人】 室生 悠仁

  

  机に置いたスマートフォンが軽快な音を鳴らす。
  短く響いてすぐに消えるのは、電話の着信ではなく
  SMSの通知を表している>>0:39

  ご飯を作る手を止めて端末を手に取った。
  送ってきた相手は、─── 全く、予想通りと言える存在。


   『 仕事今終わったからも少し待ってて。 』


  体力がなく定時で上がる俺と違って
  彼はいつも、少し遅い時間まで仕事があるようだ。
  今日は酒も用意しているから
  毎日遅い時間までご苦労だと労ってやろう。

  反応を考えて、くすりと小さな音を響かせた。
  訪れてくれることが待ち遠しく、
  鍋をかき混ぜて気を逸らす。
 
(91) どあ 2022/10/19(Wed) 7:57:09

【人】 室生 悠仁

 
 
  俺が小さな決意をしている間にも
  彼は変わらない日々を送っていた。
  毎日、というほどではないが、そこそこの頻度で
  彼の中での事件がSMSを通じて送られてくる>>0:40

  その距離が、前より大きく愛おしく感じた。
  もうすぐ失われると知っているからこそ
  惜しむように、メッセージを何度も見返した。

  もっと傍に近づきたかった。
  彼の中で一番になりたかった。
  どうして実現しないのか、何故ずっと共にいられない。
  焦燥感に駆られてしまう時が長く続いた。


  この
想い
は叶うことはない。
  今はそれを、受け止められている。
 
(92) どあ 2022/10/19(Wed) 7:58:05

【人】 室生 悠仁

 

  小学校から、随分と共に在った>>0:41
  虐められていたところを助けられただとか
  幼馴染だとか、そういった
  説得力のある関係でもないのに。

  クラスが同じでも、離れても、ずっと一緒だった。
  それは大人になっても変わらず
  俺たちは隣りにい続けた。

  親友と言うには情の形が違いすぎた。
  友人と言うには情の形が合いすぎた。

  彼にはどのように見えていたのだろう。
  俺には、ずっと歪んで見えていた。



   ( ─── そう思っていることなんて、

               きっとお前は…… )
 
  
(93) どあ 2022/10/19(Wed) 7:58:26

【人】 室生 悠仁

 

  端末に返事を打ち込む>>0:42
  文章の長さを前は気にしていた。
  習慣というものはすぐには変わらないが
  努めて、意識しないで文章を作る。

  否 ───


   『 わかった。 』


  ととと、付け足す音。


   『 わかった、気をつけて。 』


  親指でタップすれば無事送信。
  いつもと違う、気持ちをより乗せたやり取り。
  彼は疑問に思うだろうか、それとも何も思わないで
  今まで俺が気を回しすぎていただけ、という結果に
  なるだろうか。
  
  大切で、大事にしたかった時間。
  それももうすぐ終りを迎える。
 
(94) どあ 2022/10/19(Wed) 7:59:45
 




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