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【赤】 諦念 セナハラ「概ね食べられます。 しかし内臓は傷みやすいので今回は避けます。 ……申し訳ないですけれど」 手足を切り終えれば、後は胴体を残すのみとなる。 胸にメスを入れようとして、ぴたりと手を止める。 特に吐く人間が多い段階であることを、思い出したからだった。 「ここから先は他の動物と似てますね。 骨を折るようにして広げて、臓器を取り出して、」 どうせ吐いた所で、胃は空だろう。 ……むしろ、そうしてほしかった。 そしてここから逃げ出してほしいと、未だに思っている。 胸の皮膚を切ると、血だらけの手で包丁に持ち替えた。 (*4) wazakideath 2021/07/05(Mon) 21:08:13 |
【赤】 諦念 セナハラ包丁で狙いを定め、肋骨を折るように切っていく。 ……たとえ貴方が吐いたとしても、泣いたとしても、 手を休めることはないだろう。 「……っ、」 両開き戸を開けるように、力を込めて肋骨を開いた。 内臓を取り出し、バケツに落としていく。 暫くすれば、以前貴方が見たような──食肉の姿になる。 (*5) wazakideath 2021/07/05(Mon) 21:09:43 |
【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ/* そういやこれ……どっち死ぬ? とりあえずアタイのこと噛み先にしといてくれると助かるわ。 もしかすると表で誰か殺してくれるかもしれないけど… (-79) wazakideath 2021/07/05(Mon) 22:14:42 |
【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ/* アタイはどっちでもいいわ……なんかアンタは襲撃するまでもなく吊られそうな予感がするけど……わかったわ…… (-80) DT81 2021/07/05(Mon) 22:20:34 |
【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ/* わ か る いや吊り先の誘導のつもりではあったけど! せっかくだから殺されたさそうな人も探しておくわ… (-81) wazakideath 2021/07/05(Mon) 22:25:53 |
【赤】 諦念 セナハラ金属音に一瞬手を止めるが──、直ぐに再開する。 作業が残っていれば、無理にでも手伝おうとするだろう。 そう考えて後の作業を急いだ。 「……慣れちゃだめですからね、こんなものに」 皮を剥ぐ。骨を外す。脂を削ぐ。 「今の気持ちを忘れないでください。 でもこの景色は忘れるように、努めてください」 白衣は袖口を中心に、真っ赤に染まっている。 なるべく何も考えないように、無心で手を動かした。 (*7) wazakideath 2021/07/05(Mon) 23:03:42 |
【赤】 諦念 セナハラ粗方終えてしまうと、大きなブリキのバケツを取り出した。 蓋を開けて、骨や内臓を中に入れていく。 「…………ごめんなさい、」 生首の耳元で、小さく呟いた。 それを白いシーツでそっと包み、 名残惜しそうに、バケツの中へゆっくりと置く。 蓋をしてしまえば、贄川涼という子供だと判断できる物はもう見えなくなってしまった。 ……残す作業は、 隠蔽 掃除ぐらいだろう。 (*8) wazakideath 2021/07/05(Mon) 23:06:26 |
【赤】 諦念 セナハラ「馴れたというよりは、馴らしたというか。 その為に医者を目指しました」 それはあの客人に問われたものの、答えられなかった“理由”だ。 簡素な戸棚、その一番下を開ける。 同じような作りのバケツが、もうひとつあった。 「僕は忘れられなかったので、 この光景を日常にしようと思ったんです。 そうすれば、悪夢ではなくなるでしょうから」 眠る赤子を起こしてしまわないように。 そんな手付きで、優しく、隣に新たなバケツを置いた。 ゆっくりと戸を閉めれば、手術台の血や脂を丁寧に拭き取っていく。 「……今日の所はこれくらいにしましょう。 ここから先は先日もやりましたから、 見なくてもわかるでしょうし。切って糸を通すだけです」 (*10) wazakideath 2021/07/06(Tue) 0:28:22 |
セナハラは、手術道具の在庫を確認した。 (a4) wazakideath 2021/07/06(Tue) 10:37:30 |
セナハラは、麻酔と縫合道具が見当たらないことに気付いた。 (a5) wazakideath 2021/07/06(Tue) 10:38:04 |
セナハラは、もう人を せない。 (a6) wazakideath 2021/07/06(Tue) 10:40:34 |
【赤】 諦念 セナハラ「……、……感謝されるような事ではないですよ。 何て物を食わせたんだ、と怒る人もいるでしょう」 吊るされていた干し肉を下ろし、糸を外していく。 先日作った彼女の肉が、白い皿に盛られていった。 そして新たな肉を薄く切り、糸を通し、塩と胡椒を塗し、吊るしていく。 「優しい大人はこんな事を──……いや、」 自分に生きる術を教えた父は、優しかった。 優しい大人だと、今でも思っている。 (*14) wazakideath 2021/07/06(Tue) 14:11:32 |
【赤】 諦念 セナハラ「……うん。ありがとう、ございます」 貴方がそんなつもりで言ったのではないとわかっているが、 それでも、自身の父親を認められたような気がした。 「メイジくん。きみはきっと、優しい父親になれます」 「宿直室に、手紙を置いておきます。 ……封は開けちゃだめですよ。 それをここから出たとき、外の大人に渡してください」 手術台の照明を消した。 赤黒い肉が乗る皿を持ち、扉へ向かう。 (*15) wazakideath 2021/07/06(Tue) 14:11:59 |
【独】 諦念 セナハラニエカワくん〜〜〜〜〜 ピクニック行こうねえ〜〜〜〜〜〜〜〜……… 万が一俺が生きたら取り憑いてくれ 連れて行く 死んだらあの世でピクニックしような (-104) wazakideath 2021/07/06(Tue) 14:16:49 |
【秘】 諦念 セナハラ → 発熱 ニエカワ『全て私が脅し關わらせた事です。』 少し考えてから、再び筆を動かす。 『彼の御父上に金を借りてゐました。』 質に入れる物も無いのに、金を貸す人間はいないだろう。 気付いてから、新たに文を書き足していく。 『出世拂ゐとゐふ話でしたが催促をされ、 返すあてが無ゐのでやむなく殺めました。』 どうやら遺書を予め書いておくつもりらしい。 (-111) wazakideath 2021/07/06(Tue) 18:06:54 |
【秘】 諦念 セナハラ → 発熱 ニエカワ『食糧が足りなゐ中、私は嘗て彩帆で食べた肉の味を思ひ出しました。 だうしても死ぬ前に再度味わひたゐと思ひ、明治君を脅したのです。』 『私が殺し、彼に處理を手傳わせました。 つまり彼は壱人も殺してなどゐません。』 殺した名前を書こうとして、やめた。 もしかすると、まだ増えるかもしれないのだから。 飢えは恐ろしく、人を等しく狂わせる。 『大變申し譯無く思つてをります。 私の命だけでは拭ゑぬ罪とは思ゐますけれども、 明治君は被害者と云へませう。 だうかご容赦くださひ。』 (-112) wazakideath 2021/07/06(Tue) 18:07:37 |
【秘】 発熱 ニエカワ → 諦念 セナハラ「…………セナハラさんは、やっぱり優しいなぁ…」 これは遺書。 セナハラさんがこちら側にきてくれたとき、 殺人の罪を、自分一人で全て背負い込むための優しい嘘。 「俺……セナハラさんのそう言うとこ、好きだよ…」 姿も見えず、言葉も届かない今の方が素直に口にできた。 (-113) kotorigasuki 2021/07/06(Tue) 19:50:52 |
【独】 諦念 セナハラくっそ〜〜〜〜〜 後で話すことあるってそういう事かよお!!!!!!!!!! 霊感太郎がいじめてくるよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜エンエンエン (-132) wazakideath 2021/07/07(Wed) 0:24:52 |
【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ診察室に靴の音を鳴らしながら入った。 一切の警戒はしていない。 「気が滅入ったとは、面白いことを言いますね。 あなたが、殺したのでしょう。 咎めませんよ、都合が、よかったのでしょう」 淡々と、静かに告げる男の瞳には感情が伴っていない。 わかっていた、―――最も早く女子供が犠牲になっていくことぐらい。 一番弱くて、体力を使わず、陥れやすい存在だと。 そしてこの男は霊体というものを皆が見れると勘違いしている。 誰もそれを指摘してくれなかったものだから。 「 『約束…破ったら針千本だよ』 そう、ニエカワさんはおっしゃられていました。 どんなお約束をしたんですか?」 (-149) toumi_ 2021/07/07(Wed) 7:30:25 |
【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク「…………は、」 約束。 彼と自分しか知らない筈の話に、目を見開いた。 もし僕が忘れても、ニエカワくんが忘れないでしょう? 「…………。何、言ってるんですか。 巫山戯るのも大概にしてくださいよ、ねえ、」 きっと、生前二人は話したのだろう。 そうに決まっている。そんな筈はない。 けれども声の震えが隠せなかった。 (-171) wazakideath 2021/07/07(Wed) 11:45:10 |
セナハラは、診察室の壁を力任せに叩いた。一拍遅れて、手が痺れるように痛む。 (a9) wazakideath 2021/07/07(Wed) 11:48:47 |
【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク甘い卵焼きを作るという、些細な約束だ。 その時は彼を殺すだなんて、考えもしていなかった。 お互いが生き延びるのは難しいだろうと、内心思いながら指切りをしたのだ。 弁当を持ってピクニックに行くと約束した時には──決めていた。 確実に守れないと、知っていた。 「ぁ、貴方、何がしたいんですか。 どうして笑ってんですか。── なあ!! 殺人を指摘された事よりも、 ニエカワと交わした約束を指摘される事の方が、 男にとってはずっと重い。 (-172) wazakideath 2021/07/07(Wed) 11:49:32 |
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