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【秘】 終焉の獣 リヴァイ → 征伐者 ヴィルヘルム[下らぬ口喧嘩を重ねてきた中では見た事が無い瞳の輝きから逃れようと、必死で考えを巡らせる刹那。 不意に右目に落とされた柔らかな感触に思考が止まる。 同胞殺しの所業を積み重ねた罪の証は 女の武器たる顔面を傷物にして、二度と元には戻らない。 見ても心地のよいものではないだろうから 誰にも曝け出さぬようにと隠し通していた其処に 口づけを送られることなど、生まれて初めてだった。 拒否を重ねた感情の中の永久凍土が溶けていく。呆気に取られて半開きを保った口は、夢のように離れる動きを見送るばかり。思わず緩んだ心の隙間は股座への怒張の侵入を許し、開いた花弁に擦りつけられる。湿った音が雨音の中に溶け込んだ。 経験のない擦りつけのせいか敏感な秘所から蜜が溢れ、相手のそれと混ざり合う。徐々に淫らさを増していく水音と、反応するかのようなか細い喘ぎが合わさっていく。] (そんな目をするな。求めないでくれ、なんて。 ……お前にいえるわけがないじゃないか。) ぁ、あッ、ふ………ん、 ぅ、 [溢れる嬌声を抑え込むように腿に置かれた掌に応じるように、徐々に膝を曲げて───欲望を受け入れるように大きく開く。 (情欲に染まった行為等恐怖の対象でしかないのに。 ましてや寄り添うべき相手は自分ではない筈なのに、 ……その声色を、瞳の色を、 全て与えて包み込みたい自身の衝動を、知っていた。) 小さく肩を震わせながら、静止の意図を持たない手を眼前の肩に縋りつかせうと伸ばす。潤んだ細目で相手を見上げて、視線が合えば噛みしめた唇が恐る恐る開かれた。] (-61) あんのうん 2020/12/06(Sun) 23:23:42 |
【秘】 終焉の獣 リヴァイ → 征伐者 ヴィルヘルム[色めいた噂も無ければ、それらを取り締まることの方が多い学生生活だった。 規則から解放されても自分で決めた一本道は、人生を共にする存在を許してくれるわけもない。春を捧げる筈だった相手でさえも打ち殺したなら、熟れた身体は誰にも暴かれることがないまま終わってしまう筈だった。] ………… はじめて、 だから………… (優しくしてくれ、なんて言えるわけがない。) [押し殺したようなか細い声で零せたのは、たったのそれだけ。 言うのも憚られる未経験の証明を零した途端に羞恥に染まったかんばせを見せたくなくて顔をシーツに押し付ける。くぐもった喘ぎが小さく響いた。 処女が受け入れるには酷すぎる雄が押し当てられる度、ひくひくと怯えたように委縮するそこは涙を流せぬ彼女の代わりに延々と蜜を垂れ流していた。]* (-62) あんのうん 2020/12/06(Sun) 23:23:49 |
【秘】 征伐者 ヴィルヘルム → 終焉の獣 リヴァイ[揺らぐ瞳が、要領を得ない言の葉が、何を指し示しているかなど誰の目にも明らかだった。 この瞬間にも降り積もる熱に奪われていく思考は、夫婦の誓いを破る論理的な言い訳を導き出すことなど到底出来はしない。 狂おしい程に燃え上がる愛欲が、 身勝手に味わってしまえと唆す衝動が、 心を自覚出来ない儘にこの身を焦がす。 拒絶の言葉が強まれば胸が詰まるような痛みを覚えるから、少しばかり眉を下げて重い唇を開いたものだった。] おまえと約した幕引きの前に 夫婦の誓い如きが一体どんな意味を持つ? ・・ ……選ばされただけだ。あの冠と玉座に。 ( 人の心を縛らねば『王』は立てられぬ ) ( 愛そうと、歩み寄ろうと努力はした。然し…… 保身の為に投げて寄越された王族の娘に種を植え、 剰え其の心さえ此方に向かせようなどとは。 ……出来るはずがない。 それどころか食指が動かなかった。 あの 約束 が胸にあるからには。 )[ 何より、自らを化け物と称して腕に抱くこともしなかった 継母の冷たい視線と同類のものを感じてさえいたから。 ] (-65) Saint-Exupéry 2020/12/07(Mon) 3:19:48 |
【秘】 征伐者 ヴィルヘルム → 終焉の獣 リヴァイ[────して、唇で触れたきめ細やかな肌の柔らかさは、尚のこと胸を締め付ける。 争い、生き抜き、吼え、滅びる運命を真に植え付けたのは 誰 ?愛しさと慈しみの証明に他ならない行為であるのに、誰かを心から愛す事さえ赦されずに縛られ続けた心には、すり替わった欲求ばかりが満ち溢れる。 愛 されたいなんて、願う事すら出来なかったのに。運命のもとに望まれて生まれた。それだけが存在価値で、立場や肩書きなどは勝手に付いて回るものだと割り切って来た。 ( だが、使命を果たして振り返ってみればどうだ。 おまえの手で終えるという未来がなければ、 人生など、運命など────全てクソ喰らえだ。 ) 一緒に生きたかった。 生まれた場所も、時代も、家柄も間違えたからには、奥底に眠る本当の願いが叶う瞬間などなく。 恐怖の最中にある心を無理矢理靡かせようとは思えない。未だ鋭い爪が残っていたとしても、縋り付く手は其の儘に。 痛みを与える事はしたくなかったが、どうあっても苦痛を伴う瞬間はある。例えば完全な純潔で迎える初夜。] (-66) Saint-Exupéry 2020/12/07(Mon) 3:20:13 |
【秘】 征伐者 ヴィルヘルム → 終焉の獣 リヴァイ[僅かな声音を拾った際の感想と言えば、“人を散々辱めておいてそんな筈あるか”が一番始めだった。 然し、言われてみれば男っ気のまるでなかった寮長の背景には相応しい気もしてくる。 僅か五秒の間に数度反転を繰り返した結論は、最終的に自己申告を信じる事にした。 誰彼の踏み入った過去のない領域。それを獲られる事を快いと感じたのも束の間────かあっと顔が熱くなる。 それは一抹の幸福に浸りかけてさえいた自分がひどく恥ずかしく思えたからだった。] …………善処は、する…… [一つどころか三つ程は過程をすっ飛ばした様な返事を寄越したのも、動揺の表れ。 同時に、嚆矢の痛みは一度限とは言えども、一人では耐え難いものだという教えが息づいている証だった。 優しくしてやるともわざわざ言えなくて。その代わり、開いた脚を畳むように押し上げて。縋った手が離れないように身体を前へと倒した。] (-67) Saint-Exupéry 2020/12/07(Mon) 3:20:42 |
【秘】 征伐者 ヴィルヘルム → 終焉の獣 リヴァイ[小さく俯いて加減を確かめれば、濡れた蓋を開いてその先を目指す。すっかり身体が温まっているとは言え、萎縮し強張ったそこを広げるのは至難の業。 腰を進めながら、苦しげに息を詰まらせては眉を寄せる。] ぅぐ、 息を、吸って……ゆっくり吐け。 そうだ。辛かったら強く掴んでいろ。 [時折動きを止めれば、落ち着くまでじっとさせてやる。片手で尾の付け根をさすっては深呼吸をさせて。その腹甲の上を滑るように身体を密着させていけば、一番太い箇所が何とか曲がり角を通り抜けていく。 峠を超えた安心感からか、小さな身体に凭れかかりながら、荒れた細い指先に掌を重ねた。叶うなら、その手を肩から剥がしてシーツの上で指を絡めようと。 痛みがないように馴染ませてから腰を更に寄せれば、先端が自然と最奥に触れた。緩やかに押し込んで、自分の形に変えていく。内側を広げ、拓いていく精神的な充足感があった。] (-68) Saint-Exupéry 2020/12/07(Mon) 3:21:07 |
【秘】 征伐者 ヴィルヘルム → 終焉の獣 リヴァイ[根元まで埋め込んだなら、動かさない様に下肢を引っ付けたまま首筋に唇を寄せる。 本来の箇所に愛情を贈るのを躊躇った様でもあった。 小さな音を何度か鳴らし、白い肌の上に薔薇の花弁を散らす。執着の証を其処に刻んで、馴染むまでの辛抱。] ん……、 大丈夫、か。 [指先をゆるゆると動かして返答を促す。何か言葉を紡ぐ度、熱の篭った吐息が弱いところを擽るのだろう。 暫くはお互いの存在を深くまで確かめ合いながら、心が満たされるのを味わっていたい。 鼓動を数えて息を潜めるのは、彼女が命の在り処を求めたのと似ている様で目的が異なる。 もうじき尽きる命と意思とでは、この身体を引き摺って何とか生き長らえているようなもの。それでいて、今こうして傍にある温もりには心地良さを覚える。 その理由が知りたくて。 終ぞ適切な言葉を見つける事が叶わなかった、先生の最後の授業を此処で終えようと。 そうして暫く、美しく■おしい生命を包み込んでいた。]* (-69) Saint-Exupéry 2020/12/07(Mon) 3:22:21 |
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