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【秘】 ツルギ → ユス濁る双眸と細められた瞳が好ましい理由。 君の変化を可愛らしいと思う理由に今気付く。 ───自分が注いで作り出した君だからだ。 我が子をそう思えなかったのは、あれが自分と同じ存在だから。 それは、人が同族嫌悪と呼ぶ感情だ。 今だけでこんなに嬉しいんだから、きっと君と理解し合えた時はもっともっと嬉しいんだろうな。 「………っ、」 歯が触れた箇所から、甘い痺れが背筋を昇るような心地がして。 先程ナイフで抉った時とは違う、鈍い痛み。まだ塞がっていない傷から、応じるように血が滲んでしまう。 人に触られるなんて、気持ち悪いことのはずなのに。何だろう、何だか、もっと見ていたい。もっとほしい。誰も踏んだことのない雪原に、足跡をつけられたみたいな心地がする。 俺と君の関係は何と言うんだろう。恋ってもっと綺麗なものだとみんな言っているから、きっとこれは違うんだろうな。 正しさなんていらない。最初から俺たちは間違っているから、それがいいんだ。 他の誰の赦しも欲しくなんかない! 「……あの、さ。」 襟を少し広げて、鎖骨の印も見せる。内腿と同じルージュがそこに乗っていた。 「こっち、にも、あるんだけど。…する?」 誘ってるみたいだと、心のどこかで思う。 (-132) wazakideath 2022/03/06(Sun) 16:10:04 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ 貴方が注いだ相手は貴方と同じ顔をしていない。剣城一成の面影など何処にもない。 ああ、でも、この濁りは紛れもなく自分には無かったもの。貴方から注がれて生まれたもの。 誰かが自分と貴方を似ていると思っていたらしいけれど。まさかこんな部分まで似るだなんて、いったい誰が予想できただろう。 口の中にも血の味が広がる。こくりと喉を小さく鳴らしながら貴方のいのちを飲み干して、肌に残った血とも口紅とも違う赤色が日の当たらない場所に残ったことを目に焼き付けた。少しだけ、満足した。 欲しいものすら浮かばないと少し前まで思っていたはずなのに、こんなにも自分が欲深かったなんて思わなかった。 ……それすら、貴方のせいにしてしまおうか。 「……ん、ああ」 視線を持ち上げ、寛げた場所からルージュが覗いているのを捉える。それが投票と二回目の者による選択で生まれた偶然だということは、頭では分かっている。 ……それなのに、歪み始めた頭ではW妻だけでなく娘の分まであるのかWだなんて思い始めるのだからもう手遅れだ。 「する」 許されているようで、受け入れられているようで、誘われているようで。どこか、胸の奥に仄暗い熱で炙られているような心地になる。 ▼ (-137) もちぱい 2022/03/06(Sun) 17:21:14 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ もっと付けたい。もっとあげたい。 内腿に噛み付く為に丸めていた背はまっすぐ伸びて膝立ちに。 両の腕で貴方の肩をそっと掴み固定して、貴方の血でてらりと濡れる唇をルージュに寄せた。 「……っ、ふ……」 口付けだなんて、キスマークだなんて生やさしいものではなくて。噛み付いて所有の印を刻む為の行為。呪いを汚泥で塗り潰すような見苦しいと言われかねない行為。 同じように一度噛み付く。引っ掻いたような形跡はあるけれど、こちらは大きな傷はないことに気付く。 貴方がもし拒まないのなら。 そのまま続けて痕を刻み続けるだろう。少し体重をかけて、逃げないように。 二度、三度、四度、五度。 何度も何度も何度も何度も。 (-138) もちぱい 2022/03/06(Sun) 17:22:07 |
【墓】 規律 ユス 裁判場を後にするアクタを一瞥した。 死んでほしくない人がいるという気持ちは漸く分かってきた。けれど、皆の話がどうしても遠いもののように感じてしまう。何故あんなにも悩んでいるのかと。 死は取り消せない。死だけは作り物ではない。否、死だけじゃない。感情だって本物だ。 自分の胸の内にはその感情と呼べるものの死骸ばかりが転がり腐れ果てていたけれど。 「……貴方なら、どう思っていたのでしょうね」 他人に寄り添う優しすぎる青年の姿が脳裏によぎった。名残すらも大切に、心を痛める清掃員ならこの現状に何を思うのかと。 「……」 周囲を見渡す。 漸く、彼が裁判場に来ていない事に気付く。余程のことがない限り、傍聴席で参加者の話を聞いていた彼の姿がない。 そんな日もあるだろう。でも、掃除で無理をしてしまったんじゃないだろうか。 後で彼の様子を見てみようか。そんなことをぼんやりと頭の片隅で考えていた。 (+24) もちぱい 2022/03/06(Sun) 18:24:57 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス飲み干された血に、なんだか自分が食べられたみたいな心地がして。 それさえ善いと思えるのは、君が自分のものだから。 新たな痕が残された内腿を見下ろした。 同じ場所の赤色なのに、全部違う色に見える。…こんな景色も悪くない。 「……そ、っか。」 血で赤みを増した唇が言葉を紡ぐ度に形を変える。誰かに対して色気なんて、感じたことなかったのにな。 今の君はどんな女優より艶がある。 そっと掴まれた肩に、僅かに身が強ばったのは。 きっと、恐いからじゃなくて。 期待だ。 (-171) wazakideath 2022/03/06(Sun) 20:36:37 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス「ぅ、ぐ、………」 二度、三度。 髪が頬に触れて擽ったい。 思わず引きかけた身を、掴まれた肩で思い出す。どうしてかわからないけど、何だかむず痒い気がする。痛いような、擽ったいような、そんな何かが噛まれた場所からじわじわと広がって。 初めての感覚に、どうしたらいいのかわからなかった。 「……、ユス。」 四度、五度。 内腿みたいに、一度だけじゃないんだ。 逃げないように堪えながら、あれ、と思った時にはもう遅かった。 これって…何か、なんか、違うんじゃないか? 上書きとか、そういうんじゃなくて。 「っ、ユス。」 君の肩を押し返そうとして、上手く力が入らないことに気付く。足の時に感じた甘い痺れが、手の指まで回ってる。 「…なあ、」 あ、わかった。 違うのは俺だ。俺が、 気持ちいいって思ってる。 「………義徳っ!」 (-172) wazakideath 2022/03/06(Sun) 20:37:24 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス 今日の合議が終わった辺りの時間。 傍聴席から出て行く前、ユス先輩に声を掛けた。 「……あの。ツルギさん。選ばれちゃいましたけど」 賭け、負けちゃったんですけど。どうしてくれるんですか。 ──なんて。それはどうだって良くて。 彼がその事をどう思っているかだけが気になった。 (-174) つよし 2022/03/06(Sun) 20:48:35 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ 皮に歯を立て肉に牙を埋めるその感覚がちりりと胸の底を焦がす。 身を強張らせても、身を引きかけても、決して拒もうとしない。人に触れることが怖いと語る貴方がここまで近づく事を許してくれたのだと実感できて、じんと脳まで痺れてくる。 ……なんだか噛むたびにくらりと眩暈にも似た気持ちよさが滲み出る。落ち着かない、けれど悪くない気分。 さて、これは何と呼ぶのだっただろうか。 「……」 ああ、これは── 「……」 ──たのしい、だ。 「……ん、ああ」 呼ばれた名前に意識が引き上げられる。どこか弱々しい指の力に気がついて、少し不思議に思いながら体を離して再び床に座り直した。 「やり過ぎたか。痛かったらすまない。 でも満足した、ありがとう」 貴方が気持ちよさに気付いたことなどつゆ知らず、濁りの引いた眼差しとどこかすっきりした表情で貴方の顔と鎖骨の周りを交互に見つめた。 そういえば、ちゃんとした止血や手当てをしなければならなかったが。 貴方の様子はどうなっているだろうか。 (-179) もちぱい 2022/03/06(Sun) 21:11:36 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ 声をかけられて足を止める。 「ん? ああ、メイサイか」 何度も話をしてくれる貴方の姿を見つければそちらの方向へと向き直る。 投票などの結果は確認している。した上で、 「そうだな。選ばれたな」 あっさりとそう答えた。表情は何一つ変わりない。無理に取り繕ってる様子もない。 「臓器提供者の数が足りていれば、俺たちは提供しなくて済む。足りなければ俺たちのどちらかが死んで提供する羽目になるかもしれないし、二人とも死ぬかもしれない。 まだ、どうなるか分からないな?」 事実を事実として受け止めている。ただそれだけで、それ以上もそれ以下もなかった。 (-180) もちぱい 2022/03/06(Sun) 21:19:19 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス乱れた息を隠すように深呼吸をして、だけど潤んだ瞳までは自分で気付けなくて。 結局、そのまま君を見下ろした。 「………いや、痛いっていうか。うん。 どういたしまして…?」 自分はこんなに戸惑ってるのに、耳まできっと赤いのに、君は平然としているのが少し悔しい。 勝ち負けじゃないのはわかっているけど、自分ばっかり気持ちいいなんて。そこでやっと、君にも気持ちよくなってもらいたいんだ、と気付いた。 でもどうやったらいいのかなんて、全然わからない。多分今の俺じゃ、思いつかないんだろうな。 君の視線で、そういえば手当をしていなかったと思い出した。…誤魔化すにはちょうどいい。 先程まで君が噛んでいた鎖骨を、そっと指の腹でなぞって。 「…ほ、包帯とか。出して。 ガーゼも大きめのやつ。こっちも隠したいから。」 今は最初と違う理由で上手く出せないし、違う理由で隠したいけど。 君は気付かないだろうし、そうであってほしい。 (-182) wazakideath 2022/03/06(Sun) 21:50:42 |
【秘】 奇形 メイサイ → 規律 ユス「──そうですね。まだ分からないです」 「……」 ユス先輩の顔を覗き込んだ。 いつもと変わらない表情。いつもと変わらない言葉。 「あはは! ユス先輩はいつも通りですね」 「良かったです」 投票の結果じゃないよ。 先輩が、いつもと変わらない事がね。 (-184) つよし 2022/03/06(Sun) 22:01:17 |
【秘】 ユス → 剣道 ツルギ 愉しそうに笑う顔も、柔らかく笑う顔も、全てを晒して泣いた顔も見たことがある。 でもいたるところを赤く染めながら涙目で見下ろす表情は見たことがなかった。 自分の知らないものだ。食い入るように見つめてしまう。 炙られるような熱が胸をざわつかせる。もっと噛んでおけば、もっと知らない顔が見れたのだろうか。 「? 痛い以外に何かあるんだろうか……」 そんな独り言をぽつり。青年がどれだけ乱されても、こちらは見た目だけなら普段通り。ただ、貴方によって例えようのない熱──誰かに話していたならば、高揚感だとか興奮だとかすぐに答えはでるものなのに──が齎されているのは確かだった。 貴方と同じ気持ちも、気持ちよくなる方法も、此方も全く分かっていないけれど。 「ああ。分かった。ちゃんと見えないようにしよう」 それは過去から貴方を引き離す為だと考えている。だから、今の貴方を悩ませる理由なんてちっとも気づかない。 包帯もガーゼも問題なく取り出して、手当てを進めていくだろう。仄暗い、濁った熱い欲を伴った手つきはもうどこにも見当たらなかった。 (-185) もちぱい 2022/03/06(Sun) 22:17:41 |
【秘】 ユス → 奇形 メイサイ「ああ。俺が変わるとしたら、それはツルギが実際に死んでしまった時くらいだろうな」 けろりと答える。それから、少し間を空けて。 「なあメイサイ。やはり人は、人を殺すのを躊躇うものなのだろうか。 もしお前が参加者だったとしたら、他人に票を投じる事に、他人を殺す事に迷い悩んでいたか?」 いつも通りの調子で、なんだかいつも通りではない質問をした。 (-187) もちぱい 2022/03/06(Sun) 22:23:19 |
【秘】 奇形 メイサイ → ユス「……?」 変わった質問。少し首を傾げてから答えた。 「さあ。人によるんじゃないですか? 僕は躊躇いまくりですけどね。繊細なので」 「もし参加者だったら、提供する前に胃が使い物にならなくなってたかもしれません。ストレスで。あはは」 笑いながら、戯言のように連ねた僕の言葉は信用には足らないかも。 「先輩は、あんまり躊躇わないですよねえ。 そういうとこ結構憧れてるんですけどね、僕は」 (-191) つよし 2022/03/06(Sun) 22:58:57 |
【秘】 ユス → 奇形 メイサイ「まあそうだろうな。人による。それが全てだ。 ……多数の反応としては、どちらなのだろうと思ってな。 躊躇いまくりか。よくそれで最初人を殺すなど言ったものだな」 責めているわけではなく不思議に思ったが故に最後の発言を加えたのだが、身も蓋もない。 並べられた言葉も素直に受け取る。信用しているかいないかというより、そういう者もいるかもしれないと。可能性の一つとして覚えておく。 「それは大変だな。胃以外で役に立ってもらうしかないだろうな、メイサイが選ばれたとしたら。 ……俺と、もう一人以外は皆平等だからな。平等にどうでもいい。生きるのに必要が無いし、そもそも殺されるべき人間や死んでいい人間なんていないだろう。だから俺ともう一人以外は、何も思わず切り捨てられる。これは反感を買う類の意見だと知っているから、大っぴらには話せないが」 (-192) もちぱい 2022/03/06(Sun) 23:19:19 |
【秘】 ユス → の名残 カミクズ『カミクズさん。気になって連絡しました』 合議が終わった後のこと。裁判場を出て、すぐに貴方に連絡を入れる。 『座る場所が傍聴席であろうと欠かさず来ていた貴方が今日来ていなかったので、気になって連絡しました。 掃除、やはり無理させたでしょうか』 青年はよく無責任な発言をする事が多かった。己の手で責任を取れるものなど限られているから。 ただ、この間の掃除については自分も関わっている為かどうにも気になって連絡を入れたようだ。 貴方が一人の男と水族館へ行き、そのままいっとう深い眠りについたことなんて、全く知らない。 (-194) もちぱい 2022/03/06(Sun) 23:26:27 |
【秘】 の名残 カミクズ → ユス『ああ、ユスさん』 『大丈夫ですよ。 ちょっと外せない用事があって、行けなくて。 今日の話し合い、皆さんどうしてましたか?』 なんて。 今も端末の向こうに清掃員が居たら、 きっとそんなふうに返したんだろうな。 でも、そこに清掃員はもう、居ないから。 確かにそこにあった、暖かかった時間の、優しかった時間の その名残を残すばかりのものになってしまったから。 その連絡に、返事が返ってくる事はなかった。 たとえ責任が取れずとも気にはする男の、珍しい無責任だった。 そして多分、端末で調べても、現在地はわからないんだろうな。 清掃員の行方を知っているのは、ただ一人だけ。 あなたに思い当たる節があるかは、なんとも言えないな。 (-199) unforg00 2022/03/06(Sun) 23:52:48 |
【秘】 奇形 メイサイ → ユス「こっちにも色々事情があるんですよお」 言わないけどさ。 ……いや。さすがにもう見抜かれてるかな? 「平等にどうでもいい、ですか。そうっすね。 反感を覚える人は覚えるかも。 昔っからそんな調子なんですか?」 「それとも、心臓移植で何か変わったりしました?」 ユス先輩の左胸に右手で触れる仕草。 勿論、見学者であるから触れる事はできなくて、そのまますり抜けてしまう。 ──彼の体の中まで。 ねえ、心臓ってこの辺にありますか? ▽ (-200) つよし 2022/03/06(Sun) 23:58:30 |
【秘】 奇形 メイサイ → ユス「……なんて。さすがに移植で変わるとか、そんな胡散臭い話はないですよねえ」 ぱ、と先輩の中から手を引き抜いた。 「それはそれとして、死んでもいい人間はいると思いますよ」 「例えば、死にたい人とか」 「これも反感を買う類の意見なので、大っぴらには言えないんですけどね」 (-201) つよし 2022/03/06(Sun) 23:59:39 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ「事情があるのか。それでは仕方がないな」 それ以上は追及しなかった。内緒、と初めに言われたから。無理矢理聞くつもりはない。例え何か思う事があったり、気付いたりしたとしても。 「死にたい者か。それなら確かに死んでもいいな。……こう言うと、止めようとする奴が必ずいるのだがなんでだろうな。止めた結果死にたかった者が苦しみながら生き続けても、止めようとした奴は責任を取ってくれることなんて殆どないのに」 ▼ (-205) もちぱい 2022/03/07(Mon) 0:34:22 |
【秘】 規律 ユス → 奇形 メイサイ 先にお互い大っぴらにして言えないことを話した後。 「……移植による記憶転移などにわかに信じがたい話だ。好き嫌いが直接変化したなんてことも無かったからな」 思い出したように話題を遡り、呟いた。 それから貴方が引き抜いた己の左胸に手を添える。この下の中で他人の臓器が、鼓動し続けている。 「……ただ」 己の中に他人がある。 「直接変わらずとも、影響はあった。 少なくとも俺の場合は」 己の、中に。 「昔はこんな調子じゃなかったさ、メイサイ。 移植を受けてから、周りが変わった。 俺だけの命ではないらしいから、変わってしまった」 (-206) もちぱい 2022/03/07(Mon) 0:35:01 |
【秘】 規律 ユス → の名残 カミクズ 貴方と話した時間は決して多くはないが、それでも大まかに反応を予想する程度には知っている。 きっと穏やかな口調で大丈夫なんて返すだろうと予想していた。 ……するだけで、Wその先が無かったW。 合議終了後、何においても優先すべき用事ができたから、きっとそれ以降のこと。 いくら待てども手帳は真っ白。人柄的に、無視をするなんてことはしない筈なのだが。 「……」 疑問に思って、端末の別の機能を使う。人数を確認する。 …………マップに表示される人の数が合わない。 それが意味するものとは、つまり。 「……あり得ることではあるな」 手帳を閉じる。 貴方に再度連絡が送られることは、なかった。 (-207) もちぱい 2022/03/07(Mon) 0:39:08 |
ユスは、瞳から濁りが隠れ切った後、手帳で何かを調べた。 (c35) もちぱい 2022/03/07(Mon) 0:39:59 |
ユスは、鉄の匂いが抜け切らない唇に指を当てながら思考する。……数が足りない。 (c36) もちぱい 2022/03/07(Mon) 0:43:29 |
ユスは、長い時間どこかで過ごした後、寮を出た。けれど、思い当たる節は無かった。 (c37) もちぱい 2022/03/07(Mon) 0:45:33 |
【墓】 規律 ユス 寮を出てすぐ、見慣れぬ建物の方を見た。水族館だ。 合議を終えて裁判場を出た時点でなんとなく見えていたが、見慣れないものは慣れるまで異様に目を奪われるというもの。 「……」 眉一つ動かさずそちらへと足を運んだ。返ってこない連絡の代わりを探しに。 (+26) もちぱい 2022/03/07(Mon) 1:03:19 |
【秘】 規律 ユス → 不運 フカワ 合議を終えてから、数時間以上経った後。水族館へ一人の青年がやって来た。 さて、その間に水族館には誰が来ていただろうか。または誰も見えない水面下で、清掃員の死体が消える以外に何か変化はあっただろうか。全ての部屋に、貴方が清掃員を殺した部屋に、部外者である青年は足を踏み入れることはできるだろうか。 何もないようであれば、後ほどログで調べられる程度には大っぴらに青年は水族館を歩き回ることだろう。 (/* 具体的には白チャで水族館を調べるロールをします) 関係者以外立ち入り禁止と書かれたところでさえも堂々と足を踏み入れる。 咎める法も人も、ここには無いのだから。 (-211) もちぱい 2022/03/07(Mon) 1:08:00 |
【秘】 不運 フカワ → 規律 ユス水族館には、誰かがいた気配は然程ないだろう。 ユメスケさん家の子供が入ったらしいが目立ったことはせず、見学していただけかもしれない。 全ての部屋に入る事も出来、想像できる範囲の水族館の景色が広がっている。 珍しい所はバックヤード見学ツアーがポスターで貼られているところだ。 水槽の上にかかる橋に向かえば紫の花びらと床に広がる赤も見受けられる。 素人目でなければ、突き落とされたあとになにか再び衝撃があり血は二度に渡って流れ、それは一人分、抵抗もなく行われていることがわかる。 マップをみて個人が調べれば、しばらくフカワのみが水族館を徘徊しており、裁判所にも向かわず外を出歩いているのもわかっただろう。 (-214) toumi_ 2022/03/07(Mon) 1:25:46 |
【墓】 規律 ユス>>水族館 さりさりと床を踏みしめる足音。顔を上げれば透明な壁一枚隔てた先に紛い物の海中が広がっている。 照明が落とされた薄暗い建物の中、向こう側の水の中がまるで逃げ道のように輝いていて。けれどあの煌めく世界もまた人の手によって作られ管理された箱庭であることを知っている。 「どこに行っても、何かが誰かに管理されているばかりだな」 何の気無しに呟いた。 ふと少年に頼まれて作り出した空を泳ぐ鯨を思い出す。アレはまだ泳いでいるんだろうか。 (+27) もちぱい 2022/03/07(Mon) 2:44:39 |
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