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【秘】 仕分人 ナル → 総合雑務機体 カンア「バグと言えば、カンアさまがおかしくなるとどんな口調になるんでしょうね。 いつも私より敬語でない話し口調が上手ですから、単純に気になります」 あなたの出自を知っているからこそ、デフォルトというデータが異常の基準になる。 今日の処分になった彼女達と似たようなものに見えるのは確かだが、記憶の有無がやはり違うのだろう。 つまり何かを望む意思があるのなら実際それは初期のプログラミングか、夢のようなもので。 本来のAIには発生し得ない、人間を元にしたAIの弊害になるうるバグだ。 「ついてきてくださったところでやって貰うのは運送の仕事なのですが!」 あなたは特にいやがりはしないだろう。 ひとつひとつにラベルのついた箱がその部屋には点在している、どれもエーラが貼って置いてくれた物で、片付いている物と片付いていない物が一目瞭然だ。 「あの箱と、こっちの箱を整備の方の元へ! 人間的に言えば想像の3倍以上重たいので一つずつ載せてくださいね」 指さしで指示をしながら自分は退いて椅子の上へ。 一度片付けをしたらしいその部屋の床は再びガラクタが散らばっていて、普通の人間が踏んでしまえば怪我をしてしまうだろう。 「そうだ、カンアさま。 私やりたいことができたんでお伝えしたいんですが。 近々昇進の目処を立てる予定なのでその際カンアさまを引き取れないか相談するつもりです。つきましては、えーと、その日まで日々の記録データを取りたくありまして! 日課のお仕事が増えてしまうのですが、どうぞお願いしますね」 (-91) toumi_ 2024/04/13(Sat) 5:22:37 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「……はい、待ってます。楽しみにしてます。 いつかのナルさんに、驚かされるのを」 この航宙が終わったら、ヴェスペッラから離れてしまうことを理解した。 そこに寂しさを感じて。けれど、同時に与えられた希望に、 ”いつか”の言葉に、喜びも感じて。 寂しさを喜びで覆った微笑みで、頷く。 ――いつかの、あなたを。『二人』で迎えることになるとは、 この時は微塵も思っていなかったのだけれど。 (-93) 968. 2024/04/13(Sat) 13:36:04 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「はぁい、ありがとうございまぁす」 一歩、近づく。 以前も聞いた言葉に、くすり笑って。 「それじゃあ……失礼しますね?」 もう一歩、前へ。 進むと同時に、あなたの胸に飛び込んだ。 さっきから高鳴ったままの胸を、あなたに押し付ける。 これが答えだ、と言わんばかりに。 (-94) 968. 2024/04/13(Sat) 13:37:35 |
【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア『オトモ君の中に、もう一個人格データが残ってるんだよ。 俺様ちゃん……アトラがマフィアになる前のデータ。 その子もメンテしてあげてくんない?』 「その様子じゃ、アウレアさまも始末書書くんですか……? 命を軽く扱っていないようで幸いです、本当に怖かったんですからね」 今だって、心のどこかではこの『アウレア・チャーチ』と再び会話できるのは奇跡の先なのだと思っている。 その黄金がどんな輝きでもあなたであるのに、正直完全な同一視ができるかどうか。それよりも。 「もう一人って、ああ……一応聞きました、その。 一番やばそうな方のことですよね 」「その方こそ、なんといいますか」 あいたかった人には違いないのだが、如何せん自分の人格を消してまでこの集合体を作り出すほどの人間だ。極まっているにちがいない。 「……お話は、しっかり、させてもらいたいと思います! ええと、なんというか。先輩と言いますか仲間? のような方ですので、仲良しになれたら良いのですが!」 「わからず屋でないことを願いますね」 (-96) toumi_ 2024/04/13(Sat) 14:28:45 |
【秘】 総合雑務機体 カンア → 仕分人 ナル「ロボがおかしくなるトゥ〜? んー、デフォルト設定になるんじゃねェロボか?」 「“人の為に働くことが当機の本分です。 ええ、喜んで運送の仕事を引き受けましょう”」 みたいな。 普段の軽妙さは鳴りを潜めた、 人間のために働くAIのお手本のような話口調。 部屋に着けば「マジで散らかり放題ロボね」と感想を零し、 指示や注意に軽く了解をして作業を進める。 お願い事には一度手を止め、 奇妙なものでも見るかのような目をあなたに向けた。 「ん〜? いや〜〜、こんな中古品引き取っても なァんにもなんないと思うロボ。 って言うか、あーまァ船よりもロボの寿命の方が先に来るロボしね。 船に新規ロボ導入するならいい具合ロボか…? 」「…えっ引き取る?? なんて????」 とりあえず日々の記録を取ることは了解した。 (-100) 66111 2024/04/13(Sat) 16:25:41 |
【秘】 黄金十字 アウレア → 仕分人 ナル『さあ? 死ぬ直前の自分の行動は俺様ちゃんも分からねえけど、なんか変な事してりゃあ書かされるろうなあ……』 『少なくとも軽んずることはないさ。 なんたって7人分の命を背負ってるんだからな?』 奇跡を叶えるデータは、神の御業などではないけれど。 技術という物はこうして人の命も再生してしまう。 命が軽くなったのか、それともデータが重くなったのか。 どれだけ時代が進もうと、解釈は個人に委ねられたまま。 『 やばそう って。今の俺様ちゃんよか大人しい奴だよ。静かな方だし……』 『ま、分からず屋で無い事は確かだな。 よろしく頼むよ。お前も無理しないようにな?』 『次一緒に仕事するときゃ、ばっちり復活してやんよ』 (-102) susuya 2024/04/13(Sat) 16:44:29 |
【秘】 仕分人 ナル → 総合雑務機体 カンア「あ、デフォルト設定はそんな声だったんですね。 ストレルカさまやアルバトロスさまにも頼んでみるのも楽しそうです」 あなた達は随分と個性が強いからと笑いながら片付けではなく荷物運びを楽し気に眺める。 その瞳らしい部分と目を合わせれば体を傾けて、それはもう何度もうなずいた。 「はい! カンアさまには専用の雇用主がいないと記憶していますので。 私も手元に"お友達"を置いてみたいです」 「だって寂しいじゃないですか、このままじゃ。寂しいんです」 単純なことだ、傍にいる友達がたくさんいなくなってしまう。 何処かで生きていたり、データになったからと言って隣に居る生身の姿はない。 割り切って生きられるというには未熟で、誰かに頼りきっりになるのも嫌で。 「でも、あなたなら私裏切りだけは一切考えなくて済みますし。 誰がポンコツと言おうとそれが好きだから、十分なんです、新品よりもずっと」 「お判りいただけましたか?」 (-123) toumi_ 2024/04/14(Sun) 11:10:21 |
【秘】 仕分人 ナル → 星になった カテリーナ「わ、えっと、照れますー……ね?」 抱きしめて、同じように弾む心音と火照る頬を傍に寄せて。 この音と熱が再び交わるその日まで、この答えを忘れぬように頭に刻み込む。 その時、己が過去の自分をどうしているかはわからない。 もしかしたら『二人』か『一人以下』になっている可能性があるのは此方で。 それでも今の『ナル』はあなたを迎えるためにたくさんの準備を整えるだろう。 でも『二人』はやっぱり驚いて、責任とやらを考えるのに時間を使うのだ。 「楽しみにしてます、リーナさま」 「話したいことを話して嫌なことは嫌だと言い合いましょう。 そういう間柄になりたいんです、あなたとは」 心から、目の前の大切な人の為に一生懸命に。 信じることも疑うこともできるから、たくさんの心を傾けられる。 「自慢じゃありませんが、できた男じゃないです。 それでもあなたの嘘ぐらいを許せない男じゃないですから」 そう、あなた額に口づけを落として。 (-124) toumi_ 2024/04/14(Sun) 12:07:53 |
【秘】 仕分人 ナル → 星になった カテリーナ「さあ、もうしばらく楽しい話をしましょうか!」 怒るのは他の人に任せて、自分がするのは小さな愚痴や笑い話。 嫌なことの後でも笑えるように、記憶に残る顔は笑顔でいよう。 誰よりも先に会いに行く、そう心に誓って。 今だけのもう二度と訪れない時間、惜しむこともなく、いつものようにお茶を傾けた。 (-125) toumi_ 2024/04/14(Sun) 12:10:57 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「実は!ですねぇ……私もちょぉっと恥ずかしいです!」 けらけら笑う。 二倍になった鼓動に恥ずかしさと嬉しさを感じて。 あなたの熱に幸せと喜びを感じて。 笑うしかなくて。笑いたくて。 喜びのままに、笑った。 「はい、私も楽しみです!」 とん 背に回した手。その指先であなたの背を打つ 「なりたいです、そういう二人に」 トントン あやすように穏やかに 「そういう私と、ナルさんに」 とんトン けれど緩急のついたそれは 「嫌なことだけじゃなくって、好きなものも。 ……好きを 」とんとん きっと何かを伝えるためのもの (-131) 968. 2024/04/14(Sun) 13:41:05 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「ちゃんと言える私たちに」 とんとんとん あなただけに伝えたかったもの 今はまだ。まっすぐに伝えるには少しだけ、勇気が足りない言葉 優しいあなたの言葉へ応じようと開いた唇は 額に落とされた想いに、ただただ喜びの形に変わるだけになってしまって。 ただただ咲き誇る笑みと林檎色の顔をあなたに向けた。 密かに伝えた想いの、余韻すら忘れて (-132) 968. 2024/04/14(Sun) 13:44:20 |
【秘】 星になった カテリーナ → 仕分人 ナル「ふふ、はいっ!」 名残惜しさを感じながらも、 あなたの腕の中から自分の椅子に戻ってカップを手に取る。 口にしたお茶は、砂糖もいれていないのに甘い気がした。 ―― - .. .- -- --- 古い、今はほとんど使われることのない通信方式。 今はそれでしか伝えられない言葉は、きっといつか自身の口から。 二人分の『Ti Amo』があなたを困らせるのは、 まだもうしばらく先のお話。 (-133) 968. 2024/04/14(Sun) 13:46:49 |
【秘】 総合雑務機体 カンア → 仕分人 ナル「ヴェスペッラ及びシステムθが 上司みてェなもんロボけどね〜? そういう話ではない。はい」 えー、やら、あー、やら、んー、やらの 意味をなさない発音がいくらか続けられて。 「寂しい、寂しいかァ…。 …実に人間らしいことを仰られるロボね。 ロボにそんなコト言っても普通通じねェロボよ?」 (-134) 66111 2024/04/14(Sun) 19:23:04 |
【秘】 総合雑務機体 カンア → 仕分人 ナル「…マァ? ロボは普通じゃねェロボから?」 「合理性が全部じゃないそんな曖昧な理屈でも お判りになってさしあげるとするロボかよ〜」 投げやりな言葉と共にケラケラわらって、目を細める。 「それはそれとして“誰がポンコツと言おうと”には ちょっと物申してェロボねェッ!!」 どこか喜色をはらんだ声音で、 そんなことを言っていたのだった。 (-135) 66111 2024/04/14(Sun) 19:25:04 |
【秘】 仕分人 ナル → 黄金十字 アウレア「大人しい方が七人分を抱えようと考えることが問題であるのはこの時点で明らかですが……」 「はい、これを気に恩を売って今後ある程度の要望に口添えしてもらう理由を稼ぐことにします」 この先、何人ものあなた達よりも仕分人はのし上がろうとするつもりだ。 その記憶たちが過ごせるような、あなたという存在や、類似した者たちの暮らしが豊かであるように。 「今が頑張りどころですが、そうですね。 無理はせず活動は控えめに、いつか大きく動くとしましょう。 それではまた、……今度は本物のあなたとお会いできる日を!」 「お互い、帰るまでが何とやらです」 よろしくお願いしますね、と、オトモ君の中のあなたを呼んで立ち去る際に録音のスイッチを切った。 その日に残った記録はここまでであった。 (-136) toumi_ 2024/04/14(Sun) 21:06:18 |
【秘】 仕分人 ナル → 総合雑務機体 カンア「普通に通じないから話しかけているんです。 これも点検の一種ですよ、情故に行ってはいますが」 「まさか自分が正規品と同じ程度に優秀と言いますか? もう十分おかしいくせに!」 そんな反応をするAIなどいただろうか。 感謝も拒絶もなく、ただ『はい』もしくは『検討します』というのが正しいあり方であるのだ。 しかしそれをしないのも、また是とされる世であるから。 「お仲間ですよ、私たちは」 (-137) toumi_ 2024/04/14(Sun) 21:08:39 |
ナルは、仕分人だ。望むように、求められるがままに報告と指令を送る仕事を今日もしている。 (a31) toumi_ 2024/04/14(Sun) 21:09:23 |
【独】 仕分人 ナル「――以上が本日分の記録となります、ストレルカさま。 船員の残党探しも大変でしたよ、無事終わりましたが。 全員のバイタルに目を通すのもベルヴァさまの指示が必要で!」 日課の記録を提出する。 一度綴られたそれは、トラブルが起きない限りファミリーに共有され情報として行き渡る。 誰かの愚痴、誰かの行動、見たものに聞いたもの、感じたこと。 包み隠さずに 告げられたデータは保管され、バンカーストレルカや片手に収まる程のメモリに収納されていた。「……いつかの私も、私を信用しないで生きてほしいですね」 都合よく形作った事実と、忘れてしまいたい記憶と、不要な蟠りを仕分けして。 「お疲れ様です、今日もありがとうございました。 また明日もよろしくお願いしますね」 そのいつも通りが来ることを望んで。 理想の形を胸に、いつまでも忘れぬように記録し続ける。 (-138) toumi_ 2024/04/14(Sun) 21:26:38 |
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