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【人】 木峰 海斗[ 美味かった。と聞いても、 そりゃ、良かった。と、嬉しいくせに、 肩を竦めてみせて。 それでも、口元が微笑んでいるのだから、 最近は、感情を隠すのが下手になったかもな。 それは、隠す必要がなくなったから。 挑発的な、よく似た笑みを浮かべて、 ちょっとした悪戯をして、逃げようとしても、 やはり、素早さだけでは逃れられない。 いつかのように、手首をとられて。 無理やり払えば、逃げられる程度の優しい力に、 抗うこともなく、引き寄せられる。] ッ、捕まってやってんだよ って、おい、ちょっと…… [ 負け惜しみを口にしながら、 くすり、と笑っていれば、 年寄り染みたかけ声と共に、身体が浮く。 少し慌てた声をあげたが、 綺麗に拭かれたシンクの上に腰を置く形になって、 いつも高い位置にある、兄の瞳を上から見つめて。 頬が、熱くなっていくのを感じながら、 この距離では、隠すことなんてできないし、] (58) kasuga_2jp 2021/12/02(Thu) 23:33:17 |
【人】 木峰 海斗[ 微笑み交じりの悪態を落として、 合わせた柔らかい感触に、瞳を閉じた。 ゆっくりと、味わうように、食めば、 ―――― しょっぱいのに、 ]甘 い。 (59) kasuga_2jp 2021/12/02(Thu) 23:33:21 |
【人】 木峰 海斗ん、ッ…… 何、もうガマンできねーの? [ 何度か、重ねては、食んでを繰り返して。 甘さの残る吐息を漏らして、 ふふ、と悪戯っぽく笑えば、そんなことを言って。 覗き込むように、首を傾げる。 そのまま、すり、と甘えるように、 抱きしめ返して、耳の裏に唇を寄せて。 兄貴の目の前に、僅かにしっとりと汗に濡れた 少し焼けた肌の上、いつか兄貴が痕を残した場所に 一片、虫刺されにしては鮮やかな 赤 が散ってた。**] (60) kasuga_2jp 2021/12/02(Thu) 23:33:24 |
【人】 木峰 海斗[ 誘ったと言われれば、さぁ?と 惚けたように、ただ笑みだけ浮かべて返し、 そのまま、重なった唇が与えてくる感触を 大切そうに味わった。 ふいに、抱きしめ返した身体が強張るのを感じた。 不思議そうに、視線をあげれば、 何かを見ている様子だけを知った。 貼り付けられた笑み。 それが、自然なものか、違うのか。 ―― それくらいは、分かるつもり ] (66) kasuga_2jp 2021/12/03(Fri) 17:12:23 |
【人】 木峰 海斗え、あぁ……わかった [ ゆっくりと、 この季節に触れ合うには熱い感触が離れていく。 普段なら、もっと触れ合う時間は長ったはず。 だけど、今は違って、 ほんの少し胸の奥に違和感を憶えるが、 ふいに、示された モノ 。首筋を撫でる指の感触に、 ぴくり、と肩を揺らしながら、 "挑戦状"という言葉に、首を傾げた。] ……? 挑戦状って、何だよ? [ 本当に、何も分からないというように、 困った顔で覗き込まれて、 よく似た困惑の色濃い瞳を、不安そうに揺らした。] (67) kasuga_2jp 2021/12/03(Fri) 17:12:26 |
【人】 木峰 海斗はぁ、ちょっと待て [ 真っすぐに見つめ返して、 ふざけている様子もないのを、確認して、 ポケットからスマホを取り出すと、インカメで 兄貴が触った場所を移してみると、見知らぬ 赤 が、見間違いというには、はっきり過ぎるほど、 鮮やかに、一片だけ散っていた。 どきり、とする。 見覚えはないし、された記憶もない。 それでも、気付いてしまえば、気まずい。] (68) kasuga_2jp 2021/12/03(Fri) 17:12:28 |
【人】 木峰 海斗…………覚えは、ねーな [ カチリと、 スマホの画面から、その赤を見えなくする。 その音が、妙に響いた気がして、 鼓動が一つ、また早くなる。 悪いことをした覚えはないのに、 悪さをしたような気になる焦燥感に、 困った様子で、瞳を揺らして、記憶を辿る。 兄貴が、怒っている様子がなければ、 ]ほんの少しほっとしたけれど。 その、なんだ…… とりあえず、風呂行ってこいよ [ すぐに思い出せなくて。 肩を押せば、そっとシンクの上から降りようと、 身体を身じろいだ。**] (69) kasuga_2jp 2021/12/03(Fri) 17:12:31 |
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