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![]() | 【秘】 跼蹐 カナイ → 民俗学 ユウキ「武装した職員の……」 平然と続く答えをどこか信じ難いような心地で復唱した。 手の平に俄に冷や汗が滲んで、緊張で口の中が乾いていく。 ああ、やっぱりあなたは恐ろしい人なのかもしれない。 「……あちこち見て回りましたけど、それらしきものは…」 何れにしても決行には変わりないのだとしても、 相槌の代わりに見当たらなかったという答えだけを返して。 それに対するあなたの反応を──その心の機微を観察するように。 やはり顔色を窺うようにあなたの表情をちらと見遣った。 そのようにした後に、手渡されたものを見て 説明された計画を頭の中でなぞり、暫しの逡巡の後。 「…お手伝いをするのは、構わない、です。 でも、……囮は僕がやりますよ。 こういう武器を使うなら……背は高い方が良いはずです」 有事に巡回にあたるような職員は恰幅の良い者が多いだろう。 それに対し鈍器で殴り掛かるなら、強いて言うのであれば 平均より小柄な叶よりは、あなたの方が適任と言えるはずだ。 「それに……逃げるだけは、昔から得意なんです、僕は」 どこかほんの少し自嘲の色を滲ませて、そう付け加えた。 (-32) unforg00 2022/05/31(Tue) 18:14:21 |
![]() | 【人】 跼蹐 カナイ暫くの後に再び会議室へと戻って来て、それから。 色々と行動した分疲労はしているし、 時間を確認すればもう随分経っているはずなのに 緊張感からか、件の薬の影響か、どうにも眠気がなくて。 だから一人で黙々と、…… 「…………」 トランプタワーならぬ、名刺タワーしてる。 勿論使われているのはこの場に居る誰のものでもない名刺だ。 名刺には見た事も聞いた事も無い名前や肩書が印刷されている。 普通であれば持ち主はさぞ困るのだろうけど、 こんな緊急事態で名刺入れ一つ気にしてる場合でもないだろう。 とにかく何かで気を紛らわせたくて、 暫く一人黙々とそんな奇行に走り…… そして、崩した。 (64) unforg00 2022/05/31(Tue) 18:49:50 |
![]() | 【人】 跼蹐 カナイ「………あ、」 不意に、ぺしゃ、と音を立てて少し厚い紙の集合体が崩れた。 製作者といえば崩れたというのにどこか安心したような、 そんな表情を一瞬した後にばらばらの名刺を片付け始め…… た、所でタブレットの通知に気が付いた。 「……自販機で買えるもの、何か必要なものありますか…?」 とりあえず水くらいしか思い付かない、貧相な発想力。 (65) unforg00 2022/05/31(Tue) 18:50:18 |
カナイは、崩れた名刺タワーに心の中で合掌しておいた。 (a18) unforg00 2022/05/31(Tue) 19:12:09 |
![]() | 【秘】 跼蹐 カナイ → トラジディ フカワ「……今の僕にはわかりません…」 曖昧な疑問に曖昧な返答を返して眉尻を下げる。 今はどうにも判断ができかねる、というのが現状だった。 仮に今はよくない事ではなくとも、少し先の事はわからない。 裏を返せば逆もまた然りというわけで。 禍転じて福となす。不幸中の幸い、という言葉もあるものだ。 「深和さんの勤め先が……その、例の会社で。 僕達の接点はそこに関連するものだった……んです、よね? …そうだとしたら、僕にとってもきっと、 むやみに口外するよりは、誰かと隠した方が安心できます…」 記憶を手繰ろうとすれば頭痛未満の違和感と、 ほんの少し眩暈にやはり阻まれた。 今でこそ心当たりは無いけれど、 自分のそれはきっと、思い出せない記憶の中にあるのだろう。 自分の知らない、自分の事が。 それが余計に恐ろしくて仕方なかった。 「……裏切らないでくださいね、深和さん…」 もう一度、どこか観察するように草臥れた表情を見遣って。 それから一つ念を押すように言って、あなたの傍を離れた。 (-34) unforg00 2022/05/31(Tue) 19:56:38 |
![]() | 【人】 跼蹐 カナイ「あって困るものでもない……ですよね? あんまり多かったら困るかもしれませんけど…」 各自そのあたりはちゃんと考えている、ように思う。 机の上のバラバラ死体(名刺タワー)を片付ける傍らに、 物資談義に相槌を打ちつつ、続く話題には。 「………僕は、なにも…見ていないです」 小さくそんな返答を返して、 再び入った連絡に気が付けば視線はそちらへ向いた。 (76) unforg00 2022/05/31(Tue) 20:07:17 |
跼蹐 カナイ(匿名)は、メモを貼った。 ![]() unforg00 2022/05/31(Tue) 20:45:50 |
![]() | 【人】 跼蹐 カナイ「……あ、待ってください篝屋さん!おれも行きますから…」 知人が何処かへ行くようなら、慌ててその背を追った。 何度か周囲を見て回った分案内はできるだろうし、 多少疲れてはいても、手持ち無沙汰な方が今は落ち着かないし。 (81) unforg00 2022/05/31(Tue) 20:56:07 |
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