人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

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【人】 軍医 ルーク

   ―― 
現在・医務室
 ――

[ 駆け込んできた足音は、ひどく慌てているようだった。
 耳に飛び込んできた声に、
 フードの下の白耳がぴくりと動く。]


  ――…、
   ん……


[ それが誰のものであるかを認識すれば、
 ぐらぐらと揺れていた意識が思考を結ぶ。
 最初に思ったのは、何故このような時間にということ。
 検査の時間でもない、夜の時間。>>70
 次の瞬間、思いついた可能性に、
 霞がかった思考がざっと晴れた。
 身をよじり、腕をついて身体を起こそうとする。]


  すぐ、起きるから。
  どこか、具合が悪いなら――


[ 椅子にでも座って待っていてほしい、
 そう言おうとしたのだけれど、
 痛みと吐き気にまるで身体に力が入らない。
 声だって、音になっていたか怪しい。]
(144) zelkova 2020/05/22(Fri) 22:25:18

【人】 軍医 ルーク

[ 記憶が戻る兆候、頭痛、
 “あと少しだろう”と皆は言っていた。>>63
 通信機を回収しに行ったあの晩に感じた感覚は、
 そう、『心配』だけではなくて、
 恐怖にも近く、痛みにもひどく近い。
 何に対する恐怖であるかは、分からないけれど。

   明け方の見張り台で、
   あの日記を読むときに感じる痛みと、
   どうしてか、ひどくよく似ているのだ。
   ――… 遠ざかる何かに、
   必死に手を伸ばすような。

 
 間近に見えたのは、赤い目だ。>>72
 いつもの穏やかな様子とは
 ずいぶん違った表情をしていたけれど、
 それでも、“変わらない”、あのうさぎのものだった。]
(146) zelkova 2020/05/22(Fri) 22:28:15

【人】 軍医 ルーク



  
   ――… シュゼット、


[ はじめて、名前を呼んだ。]
(147) zelkova 2020/05/22(Fri) 22:28:49

【人】 軍医 ルーク

[ ぺんぎんは、辺りをおろおろと駆けまわっていたけれど、
 飛ばされた指示にはっと我に返り、
 鍵のかかっていない方の戸棚に大急ぎで駆け寄る。
 勝手知ったる医務室、
 必要なものをかき集め、両の羽に抱えて
 ぺたぺたと戻って来た。

 どうやら、あの頭痛があったわけでも、
 具合が悪いというわけでもないらしい――…
 そうと気づけば、力も抜ける。
 床にぐったりと横たわり、
 腹部に手を当て、痛みをやり過ごそうとする。
 内臓まではやられていないだろう、休めば問題ないかと、
 頭はそう判断するものの、
 痛みというのは思考でどうにかなるものでもなかった。

 ローブにかけられた手の感触を感じたが、
 なされるが儘に動かない。]
(148) zelkova 2020/05/22(Fri) 22:29:59

【人】 軍医 ルーク

[ はぎ取られたフードと黒いローブの下、
 白い狐耳があらわれる。
 身体を庇うようにくるりと胴に巻き付いた尻尾は、
 普段は外には出さないもの。
 白く柔らかくふわふわで、
 胴回りよりも尾の方が豊かな程だ。

  降ったばかりの新雪と同じ色――と例えるには、
  この世界にそれがない。

 
 捲れた服の裾から覗く足は、両方とも金属色の義足。
 もし、怪我を探そうとローブの下のシャツをはぎ取るなら、
 一切止めようとしないのでそれは簡単なことだろう。
 腹部の殴打には、痣は残りづらい。
 肉付きの薄い体には、目に見える傷は殆どない。]
(149) zelkova 2020/05/22(Fri) 22:31:00

【人】 軍医 ルーク


 

[ 其処に在るのは、青白く痩せた、
 “女性”の身体。 ] *
(150) zelkova 2020/05/22(Fri) 22:32:10
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a16) zelkova 2020/05/22(Fri) 22:35:56

【人】 軍医 ルーク

   ―― 
カイキリア
 ――


[           身をよじり、身体を動かそうとする。
 けれど、からり、と手元の破片が音を立てた、それだけで。
       そうだ、繋いでいた手が、あったはずだった。


                      首を傾ける。
       小さな傷だらけの手は、確かにそこにあった。
          自分の右手と、つないだままだった。]
(151) zelkova 2020/05/22(Fri) 23:00:05

【人】 軍医 ルーク

[ ――… ]

 
  『ルウのおとうさんは、
   随分…強烈なひとだったんだねえ』


[ 自分の話を聞き終えた彼女の第一声は、
 それだった。>>0:6>>0:7
 両親の話を聞かせてほしいと言うから語ったのに、
 聊かならず、引いている。
 
 じゃあ、君の親は?
 そう聞いたら、嬉しそうに色々なことを話し出した。
 “話しても良い”と、彼女が判断したことだろう。
 本当の両親ではないのだけれど、それは優しい人たちで、
 自分に色々なことを教えてくれたのだという。

 ――帰れるのだろうか、彼女は。
 胸を鷲掴みにされたような息苦しさを、
 表情に出すことは必死で抑え、“医者”の顔を作る。]
(152) zelkova 2020/05/22(Fri) 23:00:58

【人】 軍医 ルーク

[ 白い部屋だった。
 寝台も、床も、壁も、すべてが真っ白で、
 いっそ現実味を失うようなその空間には、
 あるべきものがひとつ、ない。
 窓のない部屋は、病室というよりは囚人を閉じ込める檻。
 まるで白紙の世界に放り出されたかのような、
 耳が痛くなるような静寂の底に、
 自分たちの声が吸い込まれて行く。]


  さて、傷を見せて。
  体調に変化は?
  
 『えー、もっとおしゃべりしようよ。』

  ん、何の話をするんだい?

 『ルウの尻尾の話』

  なにゆえ

 『えー、だってすごくもっふもふで、
  触り心地が良さそうなんだもの。
  ね、触らせてー!』


[ 寝台の上に胡坐をかき、屈託なく笑う子供。
 その笑顔が自分に向けられるたびに、
 胸奥がぎしりと軋む。]
(153) zelkova 2020/05/22(Fri) 23:02:18

【人】 軍医 ルーク

[ 自分は、そのような表情を向けられる資格がある人間じゃない。
 そのことは向こうだって、分かっているはずなのに。

 父の死を切欠に、機獣の謎を解き明かしたいと望み、
 この研究所に配属になった。
 業績を重ね、医者としての腕にある程度の信を
 置かれるようになった頃。
 一つの任務が与えられた。


 “機獣とともに回収された、
  天の穴の『向こう』からやって来た子供を、
  すべての情報を引きだすまでは
  心身共に、情報収集に差し支えない
  最低限の状態に保つこと。”    ]  *
(154) zelkova 2020/05/22(Fri) 23:07:43
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a19) zelkova 2020/05/22(Fri) 23:11:27

【人】 軍医 ルーク

   ―― 
回想:第二研究所
 ――

[ 天の穴の向こうから来た人間。
 それが意味するところは、一つだった。
 機獣はただの災厄ではない、
 送り込んでくる者たちがいるということだ。
 あれが生物ではなく機械の一種であることを考えれば、
 それは当然とも言えたのだけれど、
 この世界の“上”にもう一つの世界があって、
 そこに住まう者たちが自分たちを滅ぼそうとしていることは、
 頭の中の世界がひっくり返るような衝撃ではあった。

 ――天の向こうには、世界がある。
 父の話を思い出す。
 その父は、現れた機獣に襲われて死んだ。

 彼女は、仇と呼ばれる存在であったのかもしれない。
 けれど、日々身体を切り刻まれ、
 その小さな体に傷を増やしていく子供を
 そのような目だけで見ることは、
 どうしたって出来そうもなかった。]
(176) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:30:49

【人】 軍医 ルーク

[ 捕虜から情報を引き出そうとするのは当然のこと、
 増して自分たちが滅ぼされようとしている瀬戸際だ。
 そう思おうとしても、どうしても見過ごすことが出来なくて、
 せめてやり方を変えることは出来ないのかと訴えた。
 諭すように、けれども苛立ちを隠さず、上司はこう言った。

 “人道主義も結構だが、付き合っていられる状況ではない。
  彼女から引き出される情報は、確実に我々の有利となる。
  君の自己満足に付き合って、
  手の内にあるそれをみすみす逃し、
  何百何千という人が死ぬことになってもいいという、
  それだけの覚悟で言っているのか?
  君は汚れ役は周りに任せて、
  感謝される役回りを与えられた。
  その上で綺麗事を重ねるのは、
  虫が良すぎるというものだ。
  おままごとも程々にしておきなさい”

 どれ程食い下がっても、出来ることが何もなかった。]
(177) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:31:46

【人】 軍医 ルーク

[  
   なかったのだろうか? ほんとうに?
   もし本気で状況を変えようと、
   死に物狂いで戦ったなら、
   結末は変わっていたのではないだろうか。
   それをせずに、状況に流されるままに甘んじて。



 恨まれて当然だった。
 自分も、彼女を傷つける者たちと変わらないというのに、
 その子供は、恨む素振りを見せなかった。
 ――少なくとも、表立っては。

 時折こっそりと持ち込む菓子を、嬉しそうに頬張る。
 食べることが大好きで、
 美味しいものを食べると何より幸せそうにする、
 そんな子供だった。]
(178) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:34:13

【人】 軍医 ルーク

  お願いがあるの。
 

[ ある晩、彼女はそう言った。
 取り替えていた包帯の下の、治りかけの腕の傷は、
 治ろうとする端から再び抉られ、開かれて、
 無残に化膿しかけている。
 目を逸らしてはいけないと、震える指先を押さえつける。
 ――自分が抉っていると変わらない、そのような傷だ。]


  お願い、何?


[ 心臓がどきりと跳ねた。
 自分に出来ることは多くない。
 彼女が望んでいるであろう、此処から逃げ出すことも、
 天の向こうにいるという、
 “おとうさんとおかあさん”のところに帰ることも、
 叶えることは、許されない。]
(179) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:35:31

【人】 軍医 ルーク

 『おとうさんとおかあさんと、お話がしたい。
  わたしを、機獣のところに連れて行って。
  話をするための機械があるの』
   

[ 心臓が早鐘のように打つ。
 それは、どうしたって、無理な相談だった。
 彼女が機獣と共に降りてきた存在である以上、
 接触させることなど許されるはずもない。
 それがばらばらに分解された残骸であっても、だ。
 “天の向こう”と連絡を取るなど、
 ことによっては致命的な事態だ。
 それは駄目だ、と首を横に振る自分に、彼女は言った。]


 『わたしが何かおかしなことをしようとしたら、
  その銃で撃ち殺してしまって構わない。
  お願い、ひとことだけでいい。
  わたしから話すだけでもいいから、
  死ぬ前に一度だけでも、話がしたい』


[ 彼女の視線は、服の下、
 支給品の銃が隠れているその場所に定められていて、
 ああ、彼女は知っていたのかと、そう悟る。
 両親と、ひとことだけでも話がしたい。
 その望みが、杭のように胸に刺さる。]
(180) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:36:47

【人】 軍医 ルーク

              [ ――… ]
  
[ 機獣の残骸が保管されている一画は、
 研究所の北側に増設された巨大な格納庫。
 人気もなく、見張りも少ない
 此処は軍事基地ではなく研究所だ。
 機密性は極めて高いが、
 内側から忍び込むことは不可能ではなかった。

 直ぐに頷いたわけではない。
 けれど、“両親とひとことだけでも話したい”と、
 必死に、残りの命を振り絞るようにして訴える子供から
 最後まで目を背けることが、
 どうしても、出来なかったのだ。

 伽藍とした、天井の高い格納庫に、
 整然と並べられた機獣の残骸は、
 生き物の骨のような、亡骸のような、
 酷く奇妙に捻じれた死を感じさせる光景だった。

 腕であったもの、脚であったもの、胴であったもの。
 並べられた残骸を見渡し、
 子供はその中の一つ、“箱”に駆け寄る。
 自分も、周囲を警戒しながらその後に続いた。

 もし彼女が機獣に何かする素振りを見せたら、
 通信でおかしなことを一言でも話そうものなら、
 そのときは――引き金を、引かなければいけない。]
(181) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:38:06

【人】 軍医 ルーク


  それが、通信機?


[ 彼女は頷き、箱に手を当てて何かの操作をする。
 外殻らしき金属の箱の表面の小さな蓋を開ければ、
 黒く滑らかな板が顔を覗かせる。
 それに彼女が指をあてれば、箱が開き、
 中からさらに小さな機械が現れた。
 彼女の指先が、ボタンを操作する。
 ピッと耳慣れない甲高い音が響き、青い光が点灯した。
 
 ―― そのときのこと、
 視界の片隅で、何かがきらりと光った。
 全身が泡立つ。
 背中にぞくりと走ったそれは、本能的な警戒。
 考えるよりも先に身体が動き、
 咄嗟に、彼女を引き戻して横に飛ぶ。、
 それまで彼女がいた場所を僅かに逸らし、
 床にぴしりと、何かが突き立つ固い音がした。]
(182) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:39:23

【人】 軍医 ルーク

[ 目の前が真っ白になる。
 格納庫に明かりが灯り、
 暗闇にいた目が明るさに慣れずにいるうちに、
 格納庫の扉が開き、なだれ込んできた兵士たちが、
 見る間に自分たちを取り囲んだ。

 銃口が突きつけられる。
 彼女に、そして自分に。]


  『泳がせておいて正解だった。
   案内ご苦労、
   “良い警官と悪い警官”というのは、
   古臭い手だが悪くない、
   君はいい仕事をしてくれた』


[ 上司はそう言って、青い光を放つ通信機に指を伸ばした。]*
(183) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:40:03
軍医 ルークは、メモを貼った。
(a22) zelkova 2020/05/23(Sat) 10:41:04

【人】 軍医 ルーク

[ それは、医務室に現れないうさぎに、
 やっぱり苦いものも飲ませてやろうか――なんて、
 ぺんぎんに話をしていた、すこし後のこと。

 勤務時間が変わり、明け方に見張り台に向かうことは
 難しくなっていた。
 今はもう、あの場所に向かう目的は、
 大穴の観察だけではなくなっていた。
 あのタブレットには、今日も日記が記されているだろうか。

 前回自分が記したことにどのようなことを思われたか、
 ざわつきのようなものはある。
 それは――おそらくは、“不安”。
 けれど、そのようなものよりも。
 日記の内容と、自分に向けて記してくれた言葉たちを
 思い出すたびに、
 心臓が鷲掴みにされたような痛みを感じる。

 “心配”
 ――そう、それと似たもの。
 そして、望み。
 胸を刺すようなそれは、
 そうだ、もしかしたら――“切望”。]

 この心は、なんだろう。
 わたしは、何を“思って”いるのだろう?
 痛みと願いが同じ場所にある。
 手を伸ばしたいと。
 その手は、何を望んでいるのか。]
(190) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:07:58

【人】 軍医 ルーク

[ 明け方でも夜でもない、夕食時の時間帯。
 空き時間を漸く見つけ、外壁に向かう。
 いつもよりは人の目も多いだろう。
 見つからないようにと注意を払いながら、
 人の気配がなくなった隙に、いつもの机へと歩み寄り、
 タブレットを取り出す。
 ノートには、また新しいページが増えていた。
 いつもと同じ出だし、日記が書かれた日の日付。

 最初の一文を読んだとき、
 タブレットを持つ手が、震えた。

 音が遠ざかる。
 まだ静まり返ってはいない基地の、ざわめきの音、
 足元にいるぺんぎんの、心配そうに小さく立てる鳴き声。
 すべての音が遠ざかり、目の前が暗くなるようだった。]


  ……、 いやだ


[ 声が震える。
 それでも、続きを読む。
 書かれているすべてを、目に焼き付けるように。
 その先を読むことで、一文ごとに突きつけられる真実から、
 もう、目を逸らすことは出来なくなっていたとしても。]
(191) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:09:58

【人】 軍医 ルーク

[ 前回の日記で既に、自分は気付きかけていたのだと思う。
 目の前にある真実の前に立ち竦んで、
 扉に指をかけることが、ひどく恐ろしくて。
 
   日記の主の見ている景色を、
   いつものように、想像しようとする。
   足元に空いた穴に落ちてゆくような
   自身の今の感覚と、
   ひどく、同期するような光景ではあった。
   
 そこには、書いてある。
 もう、気づかなかったことには出来ないほどに、はっきりと。]
(192) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:10:41

【人】 軍医 ルーク

 


  『ただの暗闇を義手が掴んだところで、
    今回の夢は終わりを迎えたのだった。』


 
(193) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:11:02

【人】 軍医 ルーク

[ 日記が終わる。
 自分に当てた返事の前に、ひどく長い空白があった。
 まるで、記したばかりの日記を、
 続きを書いている自身の目から
 遠ざけようとでもするかのように。

 息が出来ない。
 目も、耳も、手も、もう自分の物ではない脚も、
 そのすべてが言うことを聞かずに、
 ばらばらになってしまったようで。
 最後まで読みとおし、俯く。]


   ……、
   氷菓子食べ放題、か、
   ほんと、莫迦……


[ それは、もう何処にもない、
 過去の世界が残した刻の名残。
 綿のように降り積もる、白いちいさな氷の欠片。
 いまはもう、ひとが住むことすら出来なくなってしまった、
 此処ではない、どこかの世界。
 氷菓子の話を書いていたそのひとは、
 書きながら、ほんとうは、何を思っていたのだろう。]
(194) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:12:27

【人】 軍医 ルーク

[ 呼吸を忘れかけた喉の奥が、
 ひゅう、と泣くような音を立てる。

 そのひとは、手を伸ばし、写真を掴もうとした。
 その写真は自分の記憶の中で、
 父が最期まで身に着けていた、あの写真になる。
 在りし日の母と幼い頃の自分が写された、
 一枚の写真。>>0:60
 父が発掘した、タブレットより遥かに単純な造りの写真機が、
 写しだしたもの。

 そうだ、もし自分の想像が合っているとするのなら、
 この日記の主は。


   死んだ残骸の降り積もる、伽藍洞の身体。
   そのすべてが、叫んでいる。
   体中が内側から切り刻まれるような痛みに、
   溢れ出すような奔流に、
   その正体も分からぬままに、指が画面に触れる。]
(195) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:14:22

【妖】 軍医 ルーク

[ この日記の夢は、記している者の記憶だ。
 自分は以前から、そのように感じていたと思う。
 
 大穴の向こう、もう一つの世界の景色だ。
 失われた技術、
 自分たちが“最初から”手にしていたもの。
 その意味するところは、まだよく分からないけれど、
 彼が旅しているのがそのような場所であることは、
 記述を繋ぎ合わせれば、
 気づかずにいることは、もうできなかった。]
($12) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:14:53

【妖】 軍医 ルーク


 あなたへ

 ほんとうは、いつものように、
 夢の話を詳しく考えて、
 気付いたことを記していけたらと思うのだけれど、
 どうしても、うまく書けそうにありません。

 もう少ししたら、あなたの抱えている残りのことを、
 話せるときがくるかもしれないと、
 そのように思ってくれて、
 ほんとうに、ありがとうございます。
 あなたが自分の夢に向きあえるように、
 何かの手助けになれていたなら、それ以上嬉しいことはない。

 ――それは本当だけれど、きっと、本当じゃない。
 わたしが望んでいることは、それだけじゃない。
($13) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:15:35

【妖】 軍医 ルーク


 あなたがいなくなることが、怖い。
 怖くてたまらない。

 “あまり時間がないのかもしれない”と、あなたは言う。
 最初にこの日記を読んだ時から、
 薄々と、感じていたことがあります。
 感じていながら、認めたくなくて、
 深く考えることから逃げていた。
 あなたは、あとでゆっくりと読み返す記録にするために、
 この日記をつけているのではなくて、
 まるで、のこしておくために、書いているようだと。

 このノートのやり取りで、
 昔のように感情が分かるようだと思っていた理由が、
 今なら、わたしには分かる。
 
 “心配”でたまらないと、
 そう思っているひとがいます。
 いつも周りの事ばかり心配して、
 自分だってずっと辛い目に遭っているくせに、
 誰かのために戦って、笑っていられるような。

 いつからかは、分からないけれど。
 そのひとと話をしていると、その目を見ていると、
 わたしのなかの残骸が、音を立てる。
($14) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:16:29

【妖】 軍医 ルーク

  
 あなたの日記を読んで、
 手を伸ばしたくなる。
 どこか遠くを歩いているような、夢の話。
 いつか、この現実に早足の夢が追いついて、
 手が届かないほど遠くに行ってしまいそうで、怖くて。
($15) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:17:08

【妖】 軍医 ルーク

 いつからだろう。
 わたしの中で、どこまでも続く冷たい白い景色や、
 朽ち果てた建物の中を歩くあなたの姿は、
 暗い暗い穴の外へと身を躍らせて、
 宝物の写真へと手を伸ばそうとする、その姿は、
 君だった。
($16) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:17:35

【妖】 軍医 ルーク

 本当に怖いのは、立ち向かっているのは君なのに、
 わたしのことばかり話してしまって、ごめんなさい。

 けれど、
 天の穴の向こうの世界が、
 いまはもう、人が住めない死に覆われた場所だとしても。
 いつか、君がそこにもう一度、
 足を踏み入れることがあるのだとしたら、
 ひとりでなんて、行かせたくない。

 『感情』がなかったという昔の君が、
 得たものが、気づいたものが、
 今の君を形作っているというのなら、
 離さないように、離れないように、
 その手を掴んでいたいと、そう思う。

 わたしは、
($17) zelkova 2020/05/23(Sat) 12:18:12
 




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