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ルヴァは、ブラキウムの首筋に優しく指を当てた。 (a44) reji2323 2021/05/31(Mon) 21:36:15 |
ルヴァは、サルガスと―― 同じ―― 。 (a45) reji2323 2021/05/31(Mon) 21:37:34 |
ルヴァは、ブラキウムが、ずっと、ずっと必要だった。 (a46) reji2323 2021/05/31(Mon) 21:40:26 |
【秘】 あなたと一緒? ブラキウム → 大好きだったよ ルヴァ僕は何もしらなかっただろう。 「はは、まさか。 ルヴァはそんなことできないだろう。 ルヴァ団なんてよくわからない団作ってさ。 友達が居なくなって泣きじゃくってさ。 僕の事を応援してくれて、一緒に居てくれて、それで、ほら。 僕の事を大好きなルヴァ。 僕が信じで大好きなルヴァ」 表情を凍らせたままこころが剥がれ落ちて言葉になる。 あなたが近づくたびに二人のこころは遠ざかっていく。 足は釘付けにされたみたいに動かない。 気が付けば首があなたの手の感触を覚える。 「……本当に。本当に全部嘘だったのかい? 言葉も行動も、何もかも全部が僕が見たかっただけのルヴァで、じゃあ僕のこの気持ちも全部、全部なにもかも無意味でどこにも『居ない』ものを見ていただけだって事、なの」 震える指と共振するように喉を震わせる。 頬を伝う雫があなたの手を濡らす。 「……それはとっても悲しいね。 ルヴァは一人で、ブラキウムも一人。 君を迎えに行きたかった。 一人じゃあ駄目だったから君と一緒に迎えに行きたかった」 「約束を守れなくてごめん。さようなら――」 (-177) shionsou 2021/05/31(Mon) 22:59:45 |
【秘】 一人の少女 ブラキウム → 大好きだったよ ルヴァ「僕の愛しいルヴァ」 あなたと二人想い合いたかった。 ブラキウムは懐から鋭利な銀を取り出して。 握る右手。 振り上げる。 風を切る。 刃が鈍い光を放つ。 それから。 ナフキンが舞う。 あなたの顔を数舜隠す。 それから。 それから? (-180) shionsou 2021/05/31(Mon) 23:08:56 |
【秘】 一人の少女 ブラキウム → 大好きだったよ ルヴァ――あなたと目が合った。 偽りも何も隔てないあなたの顔がようやく余すところなく見えた。 ほんの僅かな時間。 世界が止まったかのような感覚。 あなたにただ、引き込まれる。 だからもう、ブラキウムにはどうすることもできない。 「僕は最後まで負けるつもりはない」 「だけどね」 「ほかでもない君になら負けても良かったんだ」 後はあなたの思いのままだろう。 (-182) shionsou 2021/05/31(Mon) 23:16:05 |
【秘】 大好きだったよ ルヴァ → 目明き ブラキウム一瞬の交錯。 銀の煌めきが森の薄闇を切り裂き、 吸い込まれるようにして首に突き刺さろうとした刃は、 位置を逸れて少年の鎖骨の隣に深々と突き刺さる。 「………」 それでも、相手の首から右手を離さない。 相手が力を籠めれば、鎖骨の上から 首筋の血管を切り裂ける位置にある刃から、 ぽたり、ぽたりと血が滴る。 見つめ合う。 互いに、相手の急所を握る形で。 そして掌の中から。 抵抗が失われる。 生殺与奪の権利が、掌の中にある。 (-200) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:29:18 |
【秘】 大好きだったよ ルヴァ → 目明き ブラキウム――森が、ざわめく。 仮面を被っていた子供と 他人に仮面を見出す子供の 両方の瞳が、交錯した。 後は少しばかり手に力を籠めるだけ。 狂人は。 ――何度も。 何度も、何度も、何度も。 こうやって、裏切ってきた。 こうやって、差し出して来た。 今回も、その中の一つで。 今回も、踏み台の一段で。 そうして、浅ましく紡いだ一日だけが。 自分の安寧だった。 安寧だった、はずなのに。 「………」 何もかも無意味でニセモノで 『居ない』はずのものは、 指先の、震えが。 どうしても、止まらなかった。 (-201) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:30:22 |
【秘】 一人の少年 ルヴァ → 一人の少女 ブラキウム血が滴る音がする。 喉から、絞り出るような声がする。 ――どうして。 「どうして、 こんなにもっ、やりたくなくて、 どうしてもっ、でき、ない、ん、だ……」 笑っているような、泣いているような。 仮面のない表情で、少年は掠れた声を出した。 「なん、ども、なんっ、どもっ。 俺はっ、そうやってっ、一日を、繋いでっきたのにっ。 あの日っ、ああやって、全部助けようとするっ キミをっ、ブラキウムを見て。 俺は、俺はっ、ずっと泣いてた自分をっ 助けに来てくれたっ、正義の味方みたいに、 思ってしまってっ……。 できっ、ないっ、んだっ。 今っ、までの、全てっ、の犠牲がっ。 汚して来たっ……手が……!。 生きっ……ながらえて、きたっ、一日、一日が。 全て……全部、無駄になるのにっ」 ぽたり、ぽたりと。 ぼたりぼたりと、とめどなく。 血以外の液体が、その顔から零れ落ちる。 (-202) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:31:44 |
【秘】 一人の少年 ルヴァ → 一人の少女 ブラキウム「どうしてっ……完全に、俺が、壊れる前に。 狂いきる前にっ……キミと、出会ってしまったんだろう。 出会わなければっ、キミを知らなければっ。 ……好きにならなければっ。 ……こんなに失いたくないものがあるって。 おれさまが知らなかったら……!! 俺が気づかなかったら!! 俺は、永遠に孤独の檻の中に、いれたのにっ。 ずっと、苦しいだけの、毎日でいれたのにっ。 苦しいだけのルヴァで、最後までいれたのにっ。 なんで。 俺は、おれさまは、ルヴァは。 自分の明日より、大事な相手に 出会ってしまったんだっ……!」 (-204) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:32:44 |
【秘】 一人の少年 ルヴァ → 一人の少女 ブラキウム――子供が、泣いている。 あの日から、ずっと独りで。 怖くて怖くて泣いていた子供が、 ただ、そこで手を汚したまま慟哭していた。 「大好きな人たちをっ、こうやってっ、 犠牲にしてっ、繋いできたっ、毎日だったのにっ、 キミだけはっ、キミの明日を奪ってまで。 ッその日を生きたいと思う俺が、 ――胸の中のどこにも居ないんだよ!! ……こんなに『恋』が辛いなら、 」誰かを好きになんて、ならなければよかった……!! ブラキウム。 自分が作り上げた世界の全てより キミの存在の方が、ずっと――ずっと自分には大事で。 今までずっと、心の中に溜めてきた想いが。 偽物だと丁寧に隠して来たはずの気持ちが。 静かに後押しして、ブラキウムの身体を抱きしめていた。 (-206) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:35:18 |
【秘】 一人の少年 ルヴァ → 一人の少女 ブラキウム涙塗れの笑顔で、耳元で囁く。 「ブラキウム……。 ……もう、いいや。 俺は、明日なんていらない。 自分が何になっても構わない。 これが決まった定めなら。 一緒に別々の"地獄"に行こう、ブラキウム 。そして、その先で。 その先でしか二人になれないなら。 そこで、今度こそキミと一緒に生きたい。 それがだめなら、 もうキミの手で、終わらせてほしい。 俺はもう。大切なものを失いながら、生きていたくない」 その言葉は、明確な"大人"への裏切りの言葉だ。 ブラキウムへの指示は覆せない。 だったら、その道の先に、自分も墜ちていきたい。 そこでもう一度出会えるなら。 それが、俺たちの、"約束"の場所だから。 刺さった銀色から滴る血だまりが、足元に出来ていた。 (-207) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:36:53 |
ルヴァは、ブラキウムを抱きしめて、"愛"を囁いた。 (a76) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:38:44 |
ルヴァは、血にまみれている――。 (a77) reji2323 2021/06/01(Tue) 0:39:59 |
【秘】 一人の少女 ブラキウム → 一人の少年 ルヴァ長い長い時間が経った気がする。 あなたの言葉が止んだ頃。 全身であなたを感じて力を失った体が微かに動く。 「……いいよ。僕、は、ほんとうのルヴァを、うけいれるから」 お互いにぐちゃぐちゃの顔のまま。 「だって、ね。すきなんだもん。 僕の、きもちも嘘じゃなかった。 君のきもちも、そうなら、あぁ、うれしいなぁ。 ほかの、ことはどうだっていい、んだ」 それでも笑いあっている。 「君のためならなんでもやるよ。 君のためならどこでもいくよ」 泣き虫なあなたを何度でも迎えに行こう。 「君とえいえんに、二人になるのもわるくは、ないけど」 カラン。 銀が手から滑り落ちる。 こんなものはあなたに必要ない。 (-226) shionsou 2021/06/01(Tue) 1:31:16 |
【秘】 一人の少女 ブラキウム → 一人の少年 ルヴァ「僕はまた明日も、君と一緒に居たいなぁ」 血だまりの中を一人の少年と一人の少女が抱き合う。 あの日と同じ温かい気持ち。 恋は辛くなんてないよ。 僕は今こんなに幸せなんだから。 君とならどんな明日でもいい。 一人じゃなくて二人ならきっと、地獄が二人を別つとも、約束は果たされる。 (-227) shionsou 2021/06/01(Tue) 1:31:58 |
【秘】 一人の少女 ブラキウム → 一人の少年 ルヴァ/* アタイPLはドボドボ泣きながら最高に震えている訳だけどこの後の処理ってどうなるのかしら…? 一応エピローグの処理をどうするかまで含めて合わせておきたいわ。 (-229) shionsou 2021/06/01(Tue) 1:40:36 |
【秘】 一人の少年 ルヴァ → 一人の少女 ブラキウム/* 最高体験でした……長々お付き合いありがとうございます。 すぐ1日(今日)の20時からエピローグみたいなので、 全体の雰囲気は20時から即エピローグ感出るでしょうね……? 後日談の処理は、 結構本編、流れで好き自由させてもらったので、 ロールの中でブラキウムPLさんに 決めていただいてもいいかなって思ってます。 自分としては"悪い大人"がいない朝から開始だそうなので、 なんか平和で甘いロールできたらないいなとは思ってます。 (-236) reji2323 2021/06/01(Tue) 2:17:32 |
【秘】 一人の少女 ブラキウム → 一人の少年 ルヴァ/* そうなるわね! アタイは流れに任せて物語にするのが楽しいから全力で乗っかっていくわよ。 平和で甘くやれるならやりたいわ!!! 多少は流れで変わるかもしれないけれど、大まかにはそんな感じでやっていこうかしらね。 それじゃあこの後は、大人のところに連れて行かれてしまって次の日からはもう安心、みたいな…? アタイとしては大人のところに地獄があってもなくてもどちらでもいいわ。 苦しくて耐えて、やっと会えたね、でもいいし。 地獄になる前に悪い夢は覚めました、でも。 どちらにせよ、ブラキウムの病気は快方に向かって想いを伝えたことだけは無くならないわ! (-294) shionsou 2021/06/01(Tue) 11:05:18 |
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