情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
【人】 8435 黒塚 彰人>>108 闇谷 「従うつもりはある。体を重ねた人間もいる」 淡々と、情を介さない回答を吐く。 黒塚は不愛想ではあるが、話しかけられれば律儀に言葉を返す。こんな企画が始まる以前もそうだったろう。 「お前はあるのか」 やる気か、経験か。どちらとも取れそうな問いを投げて、それから。 少し考えるような間を置いたのち、空いている片手を伸ばし。フードを被った小さな頭に、ぽん、と置く。 ぎこちない、気遣いらしきもの。 「……うまくやれてるか。 お前、暁。ここに来て浅かっただろう」 (112) 榛 2021/09/19(Sun) 19:23:45 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 8435 黒塚 彰人達していなかったことを察しつつ、あえて口にしなかった。これ以上は身体が保たない気がしたからだ。 頭に置かれた手の上に、自分の手を重ねた。 労うように、軽く二回叩く。「おつかれ」という意味らしい。 「……アキちゃんチンコデカすぎ」 貴方の上着を着たまま、少年は少し枯れた声で色気のない内容を告げた。 既に汚れているし、構わないだろう。 そう考え、上着の襟を胸元に寄せる。 「なんか」 「オレ、母さんのこと全然知らなかったんだなぁって、思った」 ぽつりと自身の母親について語り出す。自宅で娼婦のような生活をしていたことがわかるだろう。それを襖の隙間から眺め、聞こえる嬌声を聞きながら眠ったことも。 ……事後のベッドで語るものではない。 しかし、少年にすればそんな常識こそ非常識だ。 「アキちゃんはヤり方知ってんだよね。モテたの?」 (-174) wazakideath 2021/09/19(Sun) 20:35:58 |
【人】 8435 黒塚 彰人>>116 闇谷 「そうか」 尋ねたくせ、慰めも励ましも寄越しはしなかった。 表情を隠すフード越し、もうひと撫でしてから手を離す。 「どうと言われても。学んだ通りにしているだけだが。 ……お前は照れるんだな」 それが普通なんだろうか、と思いつつ見たままを口にした。 (122) 榛 2021/09/19(Sun) 21:31:09 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ「そうか」 離した手を下ろし、ゆるく両の指を組む。 上着を寄せる仕草へちらりと目を遣って、ただそれだけだった。色気のない言葉も、母親を語るも好きにさせた。 この場では、常識も非常識も関係はなかった。少年の、どこかの誰かは非常識というかもしれない姿を、男がそうと咎めることはない。 「一人だけだよ。――父親だった」 少年に応えるように、男も自身の過去を明かした。 父親と二人暮らしであったこと。玩具のように扱われ、振るわれる暴力の中には性的なものも含まれていたこと。 六年ほど前、唐突にその生活が終わるまで、それが日常であった、と。 言葉に詰まることもなく、いつも通りの単調な声で語った。 あれは父親などではない。その事実を伏せたまま。 「こちら側の経験は無かったが……資料もあったしな」 自身の話をそう締めくくり、体は痛まないかと尋ねかける。痛みがつきものだと、よく知っているにも関わらず。 それから、些か唐突な問いかけ。 「……リョウ。お前、母親は好きか」 (-190) 榛 2021/09/19(Sun) 23:04:47 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 8435 黒塚 彰人痛みを問われれば、素直に「ちょっと痛い」と肯定する。 続けて、休めば何とかなる範囲であることも付け加えた。 「……ふうん。そういう親もいるんだ。 オレは母さんのこと、大好きだよ。いつも優しくて、オレの為に 何でもしてくれた から。」たわいもない会話。そのはずだ。 異常とは平常を知らない限り、自覚することはできないものだ。 身体を起こすと、節々に小さな痛みが走る。 断りも無く正面から緩く抱き着いた。 「よしよし。頑張ったな〜……、アキちゃん」 貴方を見ていたら、何となく、そうした方が良い気がしたのだ。 母からされたように、背中をそっと撫でる。 優しさではないくただの同情だ。 尤も、この少年が同情をするのは珍しい。 事情を聞いても、彼は概ね不理解を口にしてきた。 同情できたのは、母親を通して貴方の身体的苦痛を少し想像できたから。 「アキちゃんが良い子かはわかんねーけど、アキちゃんが頑張ったのはほんとだよ」 結論は知らない。答えを導き出す程の頭は自分に無い。 故に貴方が味わった過去と過程だけを認め、労った。 (-192) wazakideath 2021/09/19(Sun) 23:31:03 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ 「そうか」とまた平坦に答える。それは紛れもなく、たわいのない会話だった。 痛むと表した身を起こす彼に、まだ休んでいろ、と。そんな旨のことを言わんと口を開いて―― 「――、ぁ、?」 不意に触れ合う身体。 撫でられる背。 労り。温もり。優しさ。思いやり。同情。道徳心。ぶわりと鳥肌が立つ。 はくり。呼吸? 明滅。不理解。頭の奥が痺れる。眩む。 喘ぐように息を吸って、吸って、少年の肩に手をかける。 「…………、――」 薄い肩。白髪。無邪気な声。体つきも体温も、何もかもが他人のそれでしかない。その中に、混じって薄まった、けれど確かに慣れた香りが混じる。引き剥がそうと伸ばした腕が意思に反して、小さな身体を抱き込んだ。 首筋に顔を埋める。制服の襟が撓んで、皺が増える。 暫くの間、そうやって。男は口を閉ざして、ただじっと、少年のことを腕の中に閉じ込めていた。 冷えたレンズがこちらを見ている。 想像するのは、小さな少年を抱きすくめる己の姿がどこかのモニターに映し出される様。 今の俺には何点がつけられたのだろう。 あと何点で、人間になれるのだろう。 (-259) 榛 2021/09/20(Mon) 15:54:55 |
【人】 8435 黒塚 彰人>>125 闇谷 先日の鑑賞会、この男はいつの間にか姿を消していた。 集合すること以上は、規則に含まれなかったから。 「ああ、分かった。……頑張れ」 解放された手を軽く上げて、離れていく小さな背を見送った。 (138) 榛 2021/09/20(Mon) 16:18:52 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 1117 闇谷 暁 (-262) 榛 2021/09/20(Mon) 16:21:14 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 8435 黒塚 彰人「……。」 抱き締められるのは好きだ。 同じ時間を過ごせる。同じ温もりを分け合える。 貴方から離されない限り、こちらから離れることはない。 友人としての距離感など知らない。 親子としての、それも狂う程に真っ直ぐな親子の距離感しか知らない。 これが少年にとっての適切な距離だった。 自分よりもずっと広い胸に額を擦り付ける。 目を閉じる。 知らない体温をひとつ嗅ぐと、ぽつり、くぐもった声で問いかけた。 「なー……アキちゃん、ここ出たらどうすんの」 話を聞く限り、帰る場所があるとも思えない。 それ故に出た、素直な疑問だった。 「ていうか、ちゃんと企画に参加してるのも意外だし。 何か欲しいものでもあんの?」 貴方が何かを欲する姿があまり想像できない。 同室故に他の子供とは接する時間が長かったが、 貴方は口数も表情も少なかったから。 (-264) wazakideath 2021/09/20(Mon) 16:32:20 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ 欲しいもの。問われ、口を開く。 黒塚は不愛想ではあるが、凡そ律儀に言葉を返す。これまでもそうだったように。 「……あるよ」 少年の頭に手を添え、軽く自身の胸元に押し付け。彼の視界の外で口にする。 切実な瞳を、カメラだけが捉えている。 「お前こそ、あるのか。欲しいものは。 ここを出てどうする?」 腕の力を緩め、見下ろして。 そっくりそのまま、同じ問いを返した。 男もまた、これ程までに近くにある少年のことを知らずにいる。 (-267) 榛 2021/09/20(Mon) 17:24:55 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 8435 黒塚 彰人「あるよ、そりゃ勿論。 早く外に出て、夢を叶えるんだ」 押し付けられれば、素直に応じた。 視界は貴方で覆われている。 ……どんな面持ちで、どこを見ているのだろう。 「大人はみんな反対するし、誰かに言うなって言うけど」 「納得できない」 そう零せば、拗ねたように胸元に顔を埋めた。 「母さんと同じになりたいだけなのに」 母親と離されてから、何をすれば良いのか、どう生きていけばいいのか、全てがわからなくなった。 生まれて初めて味わう孤独に耐え切れず、物や周囲の人間に八つ当たりを繰り返した。 そんな中。 一年前、とある報せが入ったのだ。 それからは見える景色が変わった。 自分の望みを叶える方法を、視界に捉えることができた。 (-270) wazakideath 2021/09/20(Mon) 17:40:56 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 3839 南波 靖史〜〜これは赤窓バチバチがひと段落した後の、どこかの時間〜〜 ぽい。端末を少年へ放り投げた。 画面にはずらり、十名程の参加者の氏名が表示されている。ハメ撮り投票画面。最悪。 「お前の好きにしろ。……俺には入れるなよ」 (-271) 榛 2021/09/20(Mon) 17:45:45 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 8435 黒塚 彰人「……言われたら気になって来ちゃった。 彰人くんがカメラ持たされる様子、シュールじゃない?」 冗談冗談。 いいながら端末をなれた手付きで動かす。 すぐにポイと投げて返した。 「またお節介とか余計なお世話って言われるかな」 (-281) poru 2021/09/20(Mon) 19:15:24 |
【赤】 8435 黒塚 彰人向けられる好意、善意、決意。 全てまとめて一緒くた、他人という箱に投げ込む。 吟味もせず、かといって信ずる心も持たず、 ただただ無関心ばかりを由として。 「『幸せに』、か」 黒塚彰人 人でなしの幸福は、そこには無い。 そうと知りながら、幸せを願う少年へと手を伸ばす。 (この姿は、さぞや愚かしく映ることだろう。) 「どう、助けてくれるんだ?」 指を絡める。冷たい金属の感触は、そこにあったろうか。 差し伸べるは、縋るは果たしてどちらだったのか。 (*13) 榛 2021/09/20(Mon) 19:17:47 |
【赤】 8435 黒塚 彰人ここらで一度暗転、コマーシャル。 ただしいクソども 視聴者の皆さん、続きをどうぞ楽しみに。 またのご視聴、どうぞよろしく。 (*15) 榛 2021/09/20(Mon) 19:28:34 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 3839 南波 靖史「……お前は乗り気で終えそうだな」 撮れ高が少ないとも言う。 投げ返された端末をキャッチ。さあな、なんて適当な返事とともに、画面を見もせず、鞄へと放り込んだ。 〜〜平和な時空、恐らくここでいったん〆〜〜 (-285) 榛 2021/09/20(Mon) 19:53:50 |
【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ「『同じ』、か」 ぼそりと呟く。 分かち合い、混じる体温。伝わる鼓動。時おり重なっては離れる呼吸音。違いばかりが際立って、齎されるのは不快感ばかり。 けれど引き剝がす動作も億劫で、抱えたままずりずりと移動し、ヘッドボードに背を預ける。 「で? どうなりたいんだ」 ぼんやりと中空を眺めて問う。視界の端、小さな白い頭が映っている。 胸元で零された、少年の望み。それを耳にして、ようやく。 少しだけ……ほんの少しだけ、己と。腕の中のものが、似た生き物であるかのような錯覚を覚えた。 ――何を以て同じというのか。好きだから、そうなりたいのか? ようやく、興味を抱けたような気がする。……これは今、どんな景色を描いているのだろう。 (-289) 榛 2021/09/20(Mon) 20:40:28 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新