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【人】 黒薔薇 フィエ 昔から料理が好きなんです。 祖母の…故郷の料理は何でも。 私も料理人になって自分のお店を持ちたくて… アルバイトしながら調理師学校に通って、 それからいくつかのお店で、厨房のスタッフで 働かせてもらってました。 でも、最近はどこも厳しくて、私の働いてるとこは 全部お店閉めちゃって… 今勤めてる所も今日で終わりだったんです。 技術とか知識とかは、同年代の人達と比べても いいとこ行ってると思うんですよ。 もちろん努力もして… 学生の頃はちょっとしたコンクールで優秀賞も もらったり。 ……でも、世の中うまく行かないなって。 (23) yusuron 2023/09/02(Sat) 9:44:17 |
【人】 黒薔薇 フィエ[そう言えば最近あまり笑ってない。 学生の頃アルバイトしていたお店では、毎日張り切って笑顔だったのに。いつからこうなったかな。傍らに人がいるのに、そんな事を考えてしまっていた] …あ、すみません。 こういう自分の話、面白くないですよね。 ジャヤートさんは、どうして… [などと言っているうちに、気づけば結局一人で住んでいるアパートの前まで来てしまっていたらしい。見上げてようやく気づいた。] すみません、ここ、私の家です。 いつの間にかついちゃってましたね。 ありがとうございました。 ……助かりました。 (24) yusuron 2023/09/02(Sat) 9:48:23 |
【人】 黒薔薇 フィエ ええと、じゃあ、これで…… [と言って別れることもできた。 親切な通りがかりの人にお礼を告げて終わり、でも。 でも] ……いえ、あの。 よければ中、入られますか? お茶くらいはお出しできますが… [なんとなく、気づけばそう告げていた*] (25) yusuron 2023/09/02(Sat) 9:51:19 |
【人】 黒薔薇 フィエ[もしジャヤートさんが中に入ると言うなら、それで構わない。 一人暮らしで見ず知らずの人を家にあげるのは普通そんなことはしないけれど、なぜかこの人にはそこまでの警戒はなかった。 というより、おそらく見ず知らずではない、気がする。思い出せないだけで。ただ] すみません。お茶はお出しできるのですけど。 少しだけ外で待っていてもらえますか? さすがにこれだけ濡れたらシャワーを浴びてから 着替えないと風邪ひいてしまうので… あ、お急ぎの用事とかありますか…? [そんな風に尋ねて、とにかく家には入ることにした*] (26) yusuron 2023/09/02(Sat) 22:33:39 |
【人】 客人 ジャヤート[どこかで、とぽつり呟くような声に小さく苦笑を零す。 あの日の全ては覚えていなくても、それでも。 何もかもを、忘れられた訳ではないのかもしれない。] …貴女のことはよく存じていますよ。 [というよりも] ずっと、貴女のことを探していました。 [永かったな、なんて。 そんな呟きは雨音に掻き消されて、 貴女の耳には届かなかったかもしれない] (27) yuno 2023/09/03(Sun) 12:02:03 |
【人】 客人 ジャヤート[道すがらぽつりぽつりと彼女が語る話は いつか彼女自身から聞いたこと。 もっとも、あの茶会の後の彼女をめぐる状況は 決して善いものとは言えなかった様子] そう、ですか…。 [歩みをとめて彼女に向き直れば、 そっと彼女の濡れた髪を撫でる。] (28) yuno 2023/09/03(Sun) 12:04:47 |
【人】 客人 ジャヤートずっと、頑張っていたのですね。 きっと、私が考えるよりもずっと…いえ。 きっと貴女自身が気づかないあいだにも 多くの努力を重ねてきたのでしょう。 だから、自分ではどうにもできないことに悲しくなって、 苦しくなって。 ……そうして、雫が零れて、溢れてしまうのでしょう? [目線を合わせるように腰を屈める。 拒まれなければそのまま、そっと彼女の目元に触れて 雫を拭おうとするだろう] 貴女が今抱える憂いは、私が知らないあいだ 貴女が頑張って生きてきた証なのですね。 [うまく、笑ってみせることはできているだろうか。 この世界に来てから喜怒哀楽の表現はそれなりに うまくなったと思っていたのだが、 いざ、心からの言葉を伝えようとすると こうも難しいものなのだろうかと思う] (29) yuno 2023/09/03(Sun) 12:11:25 |
【人】 客人 ジャヤート貴女と離れているあいだ。 私は、貴女に微笑っていてほしいと。 幸せでいてほしいと願っていました。 たとえ、そこに私がいなくても。 ―――今は、貴女が抱えている憂いやそれまでの努力とも 共に在れたらと思っています。 [その言葉の意味を問われる先に] 風が、出てきましたね。 そろそろ行きましょうか。 これ以上、雨が強くなる前に。 (30) yuno 2023/09/03(Sun) 12:16:37 |
【人】 客人 ジャヤート…そういえば、先程、貴女と話をしているとき 私のことを話していませんでしたね。 「彼女からすれば此方の言葉はあまりにも突然のものだったろう。 胸元に手を添えて、いっそ大仰なほどに恭しく一礼してみせると」 私はジャヤート。 此処ではない世界より貴女に会いにきた、 嘗て人の子に「魔王」と呼ばれた存在です。 もっとも今は魔王としての力はありませんし、 この身体も人間と変わりないものです。 (32) yuno 2023/09/03(Sun) 12:21:12 |
【人】 客人 ジャヤートそれでも。 ただの人間の男にできることは勿論私にもできるのですよ? [無論、この言葉の意味をわからないような子供ではないでしょう] そして、唐突にこのようなことを言い出す男を 貴女の家に入れてしまっても大丈夫なのですか? [できるだけ冗談めかしてはみたものの、 彼女はどのような反応を返すだろう。 実のところ、少し不安な気持ちがなくもなかったけれど どのみち何も話さないわけにはいかない。 何も告げないまま、何も明かさないまま 私の願いを叶えようとするのは、 先程、自身の憂いを打ち明けてくれた彼女に大して あまりにも不誠実だと思うから。 さて、こんな自分に対しても 家に入ることを彼女が了承してくれたならば。 彼女のシャワーと着替えが終わるまで 暫く外で待っていることにしよう。]** (33) yuno 2023/09/03(Sun) 12:26:27 |
【人】 黒薔薇 フィエ そう、ですね。頑張ってきました。すごく。 調理師学校に入って頑張ってバイトして… 応対がメインでも、デザートはしっかり 任せてもらえるぐらいに 認めてもらって、それ以外でも成果もそこそこ出して。 ……でも、頑張ってるだけならみんな頑張ってますし、 それに、頑張ってもどうにもならない事なんて、 世の中にいくらでもありますもんね。 [屈んだ顔に視線を合わせた。 文句なく格好いい。でも、優し気な顔だ。] (35) yusuron 2023/09/03(Sun) 15:30:24 |
【人】 黒薔薇 フィエ そうですよ。今出会ったばかりの人には わからないくらい…人生の経験を積んだので。 それはでも、貴方も同じだと思いますけど。 随分上手い事言うんですね。 私達、前世で何か約束でもしたんですか? …それとも、色々な人に言うんですかね。 すみません、親切にしてもらってるのにこういう事。 [それでもいいけど、とぽつり、雨にかき消される程度の声が漏れたのは、多分本当に私が弱気になっている証拠だ。 家について…>>31私の提案に、ジャヤートさんはすぐに乗ってきたわけではなかった。年頃…か。そう言われるには、私も20代半ばすぎと、まあまあの年になってしまった気がするけれど。 なんて考えていた時、彼の身の上(?)>>32を聞いて、思わず吹き出してしまった。] (36) yusuron 2023/09/03(Sun) 15:30:58 |
【人】 黒薔薇 フィエ 魔王、……ですか?それは…すごいですね。 勇者とかそういうのに倒されるやつですよね? 私ゲームはやらないんですけど… 昔一回だけそういうファンタジーみたいな 夢…見たことありましたね。っていうかアリス? 夢にしてはなんか色もついて長くて… 細部まではよく覚えてないですけど。 まだ修行中だったのに、宮廷料理人みたく腕ふるって… 詳しく覚えてないけど色々な人に私の料理を 喜んでもらえた覚えが。 なんか、すごく楽しかった。 ああいうのが私の夢だったのかなって。 ずっとあのままだったらよかったのかな… (37) yusuron 2023/09/03(Sun) 15:33:22 |
【人】 黒薔薇 フィエ あ、すみません。また私のことばっかり。 [さすがにちょっと冷えてきた。 確かに会ったばかりの男性を部屋に上げるのは普通ないことだけど…] 大丈夫かどうかはわかりませんけど… 聞きたい事もありますし。 それとも、そういうつもりなんですか? [彼は>>33そういうようには見えなかったから、そうとだけと言って、ともかく部屋に上がる。 ぐっしょり中まで濡れた服を下着まで脱ぎ捨てて洗濯機に押し込み、熱いシャワーを浴びる。5分くらいで、ようやく体も温まり、人間らしさが戻ってきて、余裕もできた。 部屋着に着替え、お湯を沸かしながら鍵をかけていた玄関の扉を再度開ける。] (38) yusuron 2023/09/03(Sun) 15:41:08 |
【人】 黒薔薇 フィエ すみません、お待たせしました。…どうぞ。 [中に入るとまずキッチンにユニットバス、それからベッドとテレビ、こたつテーブルの置かれた1Kの部屋。中に通して座椅子に座ってもらい、温かい湯気の上るカップを2つ、ロータスのビスケットを2枚の皿に乗せてテーブルに置き、対面に腰かけた。] 意外と冷えたから、普通の紅茶じゃなくてチャーイです。 シナモンとカルダモンとクローブ… キビ砂糖もたっぷり入れたからすごく甘いですよ。 どうぞ。 [私も腰かけて温かな甘みを口にしながら、問いかけた。 先ほどよりは顔も血色がよくなって、表情も普段通りに見えるだろうか] (39) yusuron 2023/09/03(Sun) 15:47:27 |
【人】 黒薔薇 フィエ 私も普通は男性部屋に上げたりしませんよ。 正直に言うと、私もなんだかジャヤートさんと お会いしたことあるような気、するんです。 失礼ですが… ジャヤートさんのこと、 もう少しお聞きしてもいいですか? …なんというか、魔王じゃなくて… そっちの話も興味深くはあるんですが、 今のことをもっと詳しく。 どこで会ったのか…思い出せないかな、と。 [そう言って、今度は彼の話を聞く側にまわらせてもらおうかと*] (40) yusuron 2023/09/03(Sun) 15:47:52 |
パーティーの主催者(村建て人)は、メモを貼った。 yusuron 2023/09/03(Sun) 15:50:38 |
【人】 客人 ジャヤート[もし、私がただの人間の男で。 そしてこの行動が所謂「ナンパ」と呼ばれるものであったなら。 …眼の前の彼女を愛おしく想う気持ちも、 今の彼女の姿に、胸の痛みを感じることも、 なかったのかもしれない。 雨降る中、こうして傘を差しながら 歩くこともなかっただろう。] ……ええ。そうですね。 [頑張ってもどうにもならないことは、ある。 其れは紛れもない事実だ。] (41) yuno 2023/09/03(Sun) 19:46:58 |
【人】 客人 ジャヤート[嘗て私を倒そうとして、 其れを成すことができなかった数多の命。 成し得なかった彼等に必ずしも慢心があったとは思わない。 必ずしも実力がなかったとは思わない。 ただ、ほんの少しの釦の掛け違いで。 其れだけで、成し遂げた者と 成し遂げられなかった者のあいだには 超えられない大きな壁が生まれてしまう。 そんな光景を 私は魔王として幾度となく繰り返し見てきた] (42) yuno 2023/09/03(Sun) 19:47:46 |
【人】 客人 ジャヤートですが、フィエ嬢。 私は、夢に向かおうとする人間の願いや努力は 等しく美しいものだと思うのです。 皆がそうしているから当たり前なのではなく、 その一つ一つの想いも努力も、 少なくとも誰かに否定されていいものではない。 綺麗事に聞こえるかもしれません。 今の私の立場であれば尚更。 …其れでも、私はこの考えを譲ることはできない。 [永い刻を生まれては生きて、 そして死と輪廻を繰り返してきた。 その道程で多くの命が志半ばで散る景色を見てきた。 そして其の数少ないに等しいだけの命を 「魔王」として、嘗ての私はこの手で奪ってきた。 時の流れの中で忘れられていった彼等のことを、 せめて私だけは忘れずにいたいから] (43) yuno 2023/09/03(Sun) 19:48:25 |
【秘】 客人 ジャヤート → 黒薔薇 フィエデビルズフードケーキ、でしたか。 とても、美味しかったです。 [この世界に来てから、 何度か同じものを食する機会はあったけれど 未だに彼女のケーキの味が忘れられない] (-2) yuno 2023/09/03(Sun) 19:53:23 |
【人】 客人 ジャヤート[淹れて頂いたチャイを一口。 此方が思っていた以上に、人としての身体は冷えていたのか、 その一口だけで身体の芯が暖かくっなるのを感じる] 今の私について。 そうですね……フィエ嬢は映画はご覧になりますか? [言いながらポケットから取り出した情報端末を弄ること暫し] これが、一番新しい物語ですね。 今の私は、こういうことを生業にしています。 [そう言って差し出した情報端末に映っているのは 今劇場で公開されている映画の公式ホームページ。 1930年代、大戦前夜の欧州を舞台に、とある英国貴族によって集められた七人のメンバー。 生まれも立場も異なる彼等が時に対立しながらも絆を結びナチスに奪われた秘宝を奪還するという王道のアクション映画。 その主役七人のなかの一人として映っているのが、私だった] (47) yuno 2023/09/03(Sun) 19:55:47 |
【人】 客人 ジャヤートジャヤート=アクタル・ヴァルマ=メディナ。 米国カルフォルニア出身。 父はインド系英国人、母は日系ブラジル人。 この映画の他にも幾つかのTVドラマと映画に参加していますね。 [この世界でのフルネームで検索すれば、 今は日本語でもWikipediaにてプロフィールを 閲覧することができる。 特に昨年公開された映画は日本でも好評だったとのこと。 家族構成等多少の虚構は交れども これがこの世界で生きる人間としての私の顔]* (48) yuno 2023/09/03(Sun) 20:02:37 |
客人 ジャヤートは、メモを貼った。 (a0) yuno 2023/09/03(Sun) 21:01:01 |
【人】 黒薔薇 フィエ[何気ないはずの部屋の中にその人がいる>>46だけで、いつもとは違うという気がした。少なくとも、さっきまでの土砂降りの中途方に暮れるような気持ちはひとまず治まっていた。 といって、外は相変わらず土砂降りだったのだけど。] 台風が近いみたいなことは聞きましたけど、 多分まだのはず…なんですけどね。 テレビつけないとわからないけど… [あまり長居してもらうのは、そういう意味ではまずかったりするのだろうか。もし帰れなくなるといけない。 でも、その人の話は気になったから、>>47私もまずは耳を傾ける。買ってきたトマトパスタとカクテルの缶はひとまず冷蔵庫にしまい込んで、私もチャイを一口啜った。これは本式のアフタヌーンティーよりも自信がある。目をつぶってても絶対に失敗はしない] (49) yusuron 2023/09/03(Sun) 21:47:12 |
【人】 黒薔薇 フィエ 映画ですか? はい、見ます。邦画のアニメとかは口コミで 評判良ければ。でもレイトショーで安い時に 洋画見る方が多いかな。 人も少なくてゆったりしてますしね… [差し出された端末に表示されている画像とかトレイラー映像には見覚えがあった。CG全盛の現代において少し古き良き感じすら漂わせる、アクション映画。メインの7人は国籍も背景も様々で協力して悪というかナチスに立ち向かう… 王道と言えば王道作品で、それだけに私も知っていた] あ、これは…今やってるやつですよね。 近所で上映してるうちに見に行こうと思ってたんです。 格好いいですよね、こういうの好きなんです、 インディーみたいな… ………あれ。ジャヤート。さんでしたよね。 (50) yusuron 2023/09/03(Sun) 21:48:02 |
【人】 黒薔薇 フィエ え、あれっ… 確かキャストの人… [メインキャストにそんな名前の人がいなかったか? はっと思い立って、自分の端末で名前を検索してみる。 すぐにWikiに載っている名前に行きついた。] ジャヤート=アクタル・ヴァルマ=メディナ。 そう、私も去年見た映画で、 主役じゃないけどいい活躍してる俳優さんがいて… 後で調べたら父親がインド系の英国の人で、 私と同じだなって、 だからなんとなく覚えてました、けど… (51) yusuron 2023/09/03(Sun) 21:48:25 |
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