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![]() | 【秘】 エウロパ → 教師 モモイ 「制御した結果、誰かを傷つけてしまったら。 ………どうしたらいいのかわかんないんです。」 俯いて、小さく言ったことは過去に起きた事。 制御しなければ誰かを傷つけてしまう。 逃げることは許されない。 頭で分かっても、心がそれを拒み続けるから。 私は制御が覚えられない。 (-32) alice0327 2023/10/05(Thu) 9:48:06 |
![]() | 【秘】 エウロパ → 教師 モモイ「―――――ユスティ、のこと?」 小さく呟いた声が聞こえたのかどうか。 腕、大丈夫なんですかって真っ先に聞くべきことを 聞く前に、先生は教室を後にしてしまう。 (-33) alice0327 2023/10/05(Thu) 9:48:56 |
![]() | 【秘】 エウロパ → 教師 モモイ制御を覚えなければならない。 先生の課外授業で意識は少し変わったものの。 意識だけでどうにかなるのなら 私は今も問題児とは言われてないんだ。 ―――――それでも。 (-34) alice0327 2023/10/05(Thu) 9:50:32 |
![]() | 【秘】 エウロパ → 教師 モモイ もし制御を失っても、誰かを傷つけないように。 その努力だけは絶対に怠るべきじゃないよね。** (-35) alice0327 2023/10/05(Thu) 9:51:18 |
![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ 荒れ狂う風に木々は倒され 寒さに草花は凍り付いて 森にいたはずの生命は力尽きたのか 異常を察知して逃げてしまったのか。 何の気配も感じない。 ひとりぼっちなのはあの時と一緒。 自分じゃこれを止められない。 でも、せめて誰も巻き込まないように。 無意識の行動のせいで、私は死にそうだけど。 君を危険な目に遭わせずに済んだのなら、それで… (-36) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:41:03 |
![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ不意に、自分以外誰もいないはずの森に 魔法使いの気配が増える。 私は、その魔力の持ち主を知っている。 (-37) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:41:40 |
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![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ 浮かぶ疑問をすべて言葉にすることは出来ず 掠れたような声しか出ない。 体に力が入らない。 魔力が失われ続けているせいで 起き上がることさえできず、君の方を見る。 ごめんね、って謝らなきゃ。 言いたいことはいっぱいあるのに。 (-39) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:43:21 |
![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ 意識を保つことがやっとの状況では 君の励ましの言葉も、何をしてくれているかも あまり、理解は出来ていなくて。 責任って言葉の意味を理解する前には もう、私はユスティに抱きしめられてた。 そして―――――。 (-40) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:43:55 |
![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ口元に感じる柔らかな感触。 微かに目を見開いて、すぐに閉じる。 身体に魔力が流れ込んでくる。 どうして、ここまでしてくれるの? わからない、けど。 (-41) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:44:57 |
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![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ 君の腕の中で、淡く微笑んで ずっとずっと伝えたかったことを言うと。 満足したみたいに、私は意識を失った。* (-43) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:46:07 |
![]() | 【墓】 エウロパ―――――でも、やれることさえしないのは罪だ。 シトゥラは窓の外からでも見える 魔力暴走に目をやり、友人の無事を祈りながら 魔法薬調合の作業を止めることはない。 (+50) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:47:39 |
![]() | 【墓】 エウロパそう信じて、手元で調合するのは回復薬。 あれほどの魔力暴走を起こしたのなら きっとエウロパの魔力は枯渇寸前。 魔力の回復を早める薬を作らなければ。 学校の医務室に常備されているものでは 彼女に使うには効き目が足りない。 あれは、一般の生徒に使う事を 想定した物だと知っている。 彼女ほどの魔力の持ち主なら 効果を10倍して足りるかどうか。 (+52) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:49:32 |
![]() | 【墓】 エウロパ効き目が弱すぎても強すぎてもいけない。 難しい調整を終え、魔法薬を作り終えた シトゥラは、出来上がったものを瓶に詰める。 同時に作っていた怪我の治癒薬も持つと 向かうのは医務室。 絶対に彼は私の友人を連れて帰ってくる。 だから、先回りして待つだけ。 (+53) alice0327 2023/10/05(Thu) 17:50:19 |
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![]() | 【秘】 ユスティ → エウロパ想いは力に変わる。 歴史に学んだことは間違いではなかった 決して成功しなかった魔法が成功したのは 彼女を守ろうという想いが強かったのだから。 とは言ってもユスティが劇的な進化を遂げるわけでも 急に魔力を得られるわけでもなく、 代償としてやってくる枯渇による疲労は著しい。 (-44) 西 2023/10/06(Fri) 21:24:15 |
![]() | 【秘】 ユスティ → エウロパ死んでも構わないと思っていたわけではない。 しかし命を懸ける気だったのも本当のこと。 膨大な器に注ぐにはあまりにも微力すぎる魔力も 注ぐ側にとっては命懸けで ここからは生半可な覚悟では立ち入れない世界だ。 (-45) 西 2023/10/06(Fri) 21:24:49 |
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![]() | 【秘】 ユスティ → エウロパユスティがエウロパを抱き上げる。 エウロパの心を表すかのように さっきまでの異常な嵐が収まっていた。 これならなんとか歩いて抜けられるだろう。 今となってはもう先生達の助けなど あてにしたところで仕方がない。 頼れるのは己の足だけ。 姫を守れるのは自分だけしかいない。 (-48) 西 2023/10/06(Fri) 21:27:31 |
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![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ ぼろぼろの身体に注がれる魔力は 決して多くはない。 でも、それを補って余りある想いは この状況を変えるには十分すぎるほどで。 (-50) alice0327 2023/10/07(Sat) 1:25:56 |
![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ 誰かに魔力を分け与える行為は 下手をすれば命に関わる。 私にそこまでしてくれる理由は分からない。 でも、死にそうだった私の元まで 颯爽と駆けつけてきてくれるその姿は まるで、物語の王子様みたい。 (-51) alice0327 2023/10/07(Sat) 1:26:34 |
![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ 瞼を閉じる直前に見えたユスティの顔は 昔みたいな拒絶じゃない。 もしかして、受け取ってもらえたのかな。 それを確認することは今は叶わない。 (-52) alice0327 2023/10/07(Sat) 1:27:54 |
![]() | 【秘】 エウロパ → ユスティ 確認できなくても、好きな人が傍に居る。 その安堵から、嵐は収まっていた。 魔法は使い手の心の中を映す。 強大な魔法よりも強い想いが、暴走を止めた。 こんなこと、他の誰にもできない。 (-53) alice0327 2023/10/07(Sat) 1:28:21 |
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![]() | 【墓】 エウロパ*** 薬学だけは常に成績トップを取り続けている。 シトゥラはそんな生徒だった。 周りからは頭がいいと言われることは多くとも 本人は苦笑いしては 「本物には勝てないよ、残念なことにね。」 と受け流していた。 彼ほど正確な魔法の扱いは自分には出来ない。 シトゥラはそれが分かっているから、 救出は彼に任せることにして 自分の得意な分野で友人を助けたかったのだ。 (+66) alice0327 2023/10/07(Sat) 1:30:25 |
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