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【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「いや、ご飯は食べる。俺は規則正しく健康的に過ごすと決めている。だからわざわざ暁が朝昼晩俺の世話を焼く必要はないが、その気遣いは嬉しい。ありがとう。 …………さっきは……その、気が向かなかった……だけだ」 普段から淀みなく言葉を紡ぐ姿を見ているのであれば、こうして口籠もる様子は珍しく見えるかもしれない。 取り繕うにも良い理由が見つからず、誤魔化すように珈琲のグラスを受け取ってから豪華な卓上へと手を伸ばした。 「ポップコーンか。厨房に置いてあったもので、俺は持っていかなかったんだが……いつの間にか教室に用意されていたな。有難くいただこう」 摘んだのはポップコーン。なんだかんだで結局鑑賞会では食べていなかったので、口にするのはこれが初めてだ。 ひょいと躊躇いなく口へ放る。 アレな濃度は……14%ぐらい。 (-165) もちぱい 2021/09/17(Fri) 13:15:47 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「…………」 首を傾げる。 「…………?」 反対側に首を傾げる。 「………………」 あ!こいつ全然気づいていない! とはいえ10%も超えているのだから、食べ進めればいつしか変化は出てくる筈だ。 (-166) もちぱい 2021/09/17(Fri) 13:18:11 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「はァ、あれだけ日々をきっちり生きてる貴戸が 気が向かない程に…………。」 何をしていたのかが だいぶ気になって来た。 「本当に何してたんだお前。 まさかそれほど入念な準備が必要な行為だったとあれば お前に全て任せてしまった事実が中々申し訳ないぞ……。」 悪かったな……と 手持ち無沙汰にポップコーンを摘む。 口に放り込めば、程よい食べ応えにカラメルの甘みが合わさり 変なものが入っているなんて想像もつかない。 「えっどうして首を傾げる。 俺も何かしてた方が良かったでしょうか…………………? 」布団しか敷いてないのだが? (-167) osatou 2021/09/17(Fri) 13:27:34 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「…………」 何してたんだと問われると。 「……。俺と暁、どちらが抱いて抱かれるか決めていなかっただろう。俺はどちらでも構わないが。 それで……もし俺が……抱かれる側になった時…… お前の手を煩わせるわけにはいかないから…… ……その準備を……してた…………」 言うが早いかポップコーンを雑に掴んでもちゃもちゃ食べ始めた。リスの頬袋……とまではいかないが、何個もまとめて口に運んだので頬が微妙に膨らんでいる。 「……むぐ。暁は何もしなくていい。大丈夫だ。 ……いや何、鑑賞会の時素崎先輩が途中から具合悪そうにしていただろう?市川先輩が『ポップコーンに当たったのかも』と話していたから、何か盛られているのではないかと思ってな……気のせいだったか」 (-171) もちぱい 2021/09/17(Fri) 14:12:11 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「無神経に問い詰めてしまって 本当に大変申し訳ございませんでした。」 即謝った。土下座した。 デコを地に擦り付けて見事なフォームを披露した。10.0。 「俺も風呂は長めに入ったし アレに書いてたから多少は準備したけど お前程の覚悟を持ってなかった。 こんな時間まで………飯も食わず……すまない………。」 何か食べている音がするけれど そんな事で頭を上げる訳にはいかなかった。 「いやポップコーンで ああはならんだろ」 (-172) osatou 2021/09/17(Fri) 14:32:30 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「よせ暁。芸術点の高い実に美しいフォームだが顔を上げてくれ。俺はお前の土下座なんて見たくないし見下ろし見下ろされの関係になりたくない。いつも通りでいてくれることが一番だ」 金メダル待ったなしのビューティフル土下座されても動じない。肝が据わっているというよりただのにぶちんでは? 「それに、なんだ暁も準備しているじゃないか。それならお互い様だ」 お腹が空いていたのか、答える合間にひょいパクしている。 「それもそうか。じゃあきっと素崎先輩の勘違いだな。それにしても美味いなこのポップコーン……」 さほど変化が見られない程度の発情フリーポップコーンであったのだが、いくつも食べていると少なからず影響が出そうな気もするが……? →だんだん変になってきた ▽ (-173) もちぱい 2021/09/17(Fri) 14:44:50 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「…………」 ぴたりと指が止まる。 「……暁、本当にああはならない……筈だな……?」 リスみたいにもっちゃもっちゃ食べてしまった。残当。 真顔のまま珈琲に口をつけ、口内の甘ったるさを無理やり押し流す。喉を滑り落ちるものは冷たいけれど、それ以外の体を巡る血がどうにも熱く沸騰して来ているような気がしてならない。 (-175) もちぱい 2021/09/17(Fri) 14:49:20 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「 俺だってお前と対等で居たい………………… 」許しを得たので すっと頭を上げた。 「いや、ほら、 一応勉強会で色々観たからな。 本も読んだ。物覚えは悪くない。 今なら学科は自信があるぞ。実技が……不安なだけだ。 なので貴戸、お前に託すぞ、俺の実技を………ん?」 そうこうして話していると、 どうにも貴方の様子がおかしいではないか。 → (-176) osatou 2021/09/17(Fri) 15:00:45 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「………………………………え? WああWって………………………、 え…………? お前もしかして……? あれ……? 俺の推理ものすごい外れた…………………? 」真顔の貴方へ一歩近付いて、 心配そうに顔を覗き込む。 「………貴戸? えっと、どう……したら、良い……?」 (-177) osatou 2021/09/17(Fri) 15:04:33 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁貴方が覗き込んだ相手の顔は、普段よりも分かりやすく表情が歪んでいた。困ったように眉根を下げ、目元は若干赤みを増している。 「……推理は、残念だが外れたよう、だ……」 体を巡り始める熱から逃げようと頭をゆるやかに振ってから貴方を見つめ返した。 小豆色の水面が、にわかに揺れている。 「……っ、……こうなってしまったのは予想外、だが。 問題……ないと、傷付けないと、約束する。俺を最初に選んでくれた、お前の為にも。 だから、だから──」 ──しよう、暁。 唇が震える。 菓子を摘んでいた指先は、貴方の手を掴もうとする。熱を帯び始めた瞳は布団へ行こうと誘っている。 そのまま布団へ向かえばもう戻れない。 日常は、少しずつ熱で溶け始めていく。 (-192) もちぱい 2021/09/17(Fri) 16:30:55 |
闇谷 暁は、自分、探偵向いてなかったかもなと思った。 (a71) osatou 2021/09/17(Fri) 16:42:54 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志誠実でまっすぐな眉。 きり、と釣り上がった目尻。 いつだって澄ました顔でとんでもない行動を起こす貴方が、 今はその全てを崩して 縋るような視線を向けてくるではないか。 貴方の瞳の中に、 自分だけが映っている優越感。 ……ぞくり、と胸の内が高鳴った。 ───嗚呼、お前って そんな顔もするんだな。 → (-205) osatou 2021/09/17(Fri) 17:36:36 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志こくんとゆっくり頷いて 掴まれた手から、貴方の熱が分け与えられ始める。 「……きど、俺は、」 別に傷付いても良い。 貴方が、資料で見たような 凶悪な人物のようには思えなくて 貴方と過ごした時間が、貴方を選んだ。 「お前が、」 続く言葉は吐息にしかならず、 熱に任せて布団に雪崩れ込む。 灯った熱をどうしたらいい、と、 紫色の瞳に貴方だけを映した。 好きだ 「 」 (-206) osatou 2021/09/17(Fri) 17:41:19 |
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