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ナツメは、ナツメを泣かした誰かさんと図書館を出て、薬局へ向かう。 (a78) 榛 2022/03/01(Tue) 19:47:37 |
![]() | 【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「…………あ。返信してない。 あれ? もういっこ、きてた……」 白い指がぺらり、ページを捲る。 追加で送られたあなたからのメッセージ。 歩きながら見て、読んで、またちょっと瞳を潤ませた。 着くまでに、なんとかしなきゃなのに。 (-534) 榛 2022/03/01(Tue) 19:55:46 |
![]() | 【人】 普通 ナツメ>>薬局 「ユスくんと来ました」 三歩分遅れて、建物の中に入る。 冷やしながら歩いてきた目元は、それでもちょっと赤い。 血の流れたあと。命が削られた痕跡。 いやに静かな、すべてが決着した後のその場所。 「……ごめんね。 来るの。おそすぎたかな……」 長身に隠れて、まだ、決定的な何かは見ていない。 (37) 榛 2022/03/01(Tue) 20:01:32 |
![]() | 【人】 普通 ナツメ>>薬局 もうひとつ続きます 「え」 ――――死んでしまった? ――歩けないほどの、怪我? 身じろぎすると、ひやり。 スカートの生地越し、鋭い冷気を腿に感じる。 一瞬、目の前の光景にくらりと遠のきかけた思考が鮮明に呼び戻される。 まだ溶け切っていないそれで、 赤い目を冷やしてきた理由を思い出して。 自分への呼びかけに、ひとつ頷いて動き始めた。 (40) 榛 2022/03/01(Tue) 20:26:11 |
![]() | 【人】 普通 ナツメ>>薬局 息を吸って、吐いて。 「大丈夫、アクタくん。 がんばってくれて、ありがとう。 ……遅れて、ごめんね?」 駆け寄って、そう口に出す。 もう大丈夫だから、と伝わるように。 それから、膝をついて、怪我人の顔を覗き込んで。 「えっと……大丈夫……? じゃ、ないと、おもうんですけど……」 「休めるとこ、運びます。 合議は、ちょっとくらい、待ってくれるはずです。 あ……運ぶのに、担架、みたいなの。いるんだね」 「ユスくん、出せそう?」 少女は、息をしているものを優先した。 この場で頽れずに直視できる、ぎりぎりがそこだった。 (41) 榛 2022/03/01(Tue) 20:28:56 |
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