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【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ──そして、部屋を出て暫くの後。 「…………」 指定された部屋の前で、一度、二度。 軽く握った片手を上げて、躊躇って。 それを何度か繰り返した後に、ようやく何度かノックをした。 (-185) unforg00 2022/02/25(Fri) 0:44:16 |
【独】 清掃員 カミクズ/* 普通だったら絶対汚部屋でストゼロ飲んでる独身なんだけど この国そんなバカバカ酒飲めねえんだよなあ〜〜〜 最初は酒に逃げてそ〜って思ってたんだけど 途中でその事思い出してないなと思いました。 (-187) unforg00 2022/02/25(Fri) 0:57:48 |
【独】 清掃員 カミクズ/* こんなん絶対一人で酒飲んでバチボコに酔っ払って どうにか日々の虚無をやり過ごしてる独身だもんなあ!? 少なくともオレはそう思います。アルコール耐性雑魚そう (-188) unforg00 2022/02/25(Fri) 1:15:08 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズノックの後。 「ここに来て、まず思ったことは。 悪いことをしてみたら――周りがどんな反応をするだろう、でした」 「怒られると思ったものは、心配する反応でした。 だから、思ったんです。 排除されているものは、忌避されているものは。 俺たちにとって危ないから」 扉の向こうから小さな声が聞こえてくる。 そして開けば、暗い部屋から手が伸び貴方の腕を引いた。 (-191) toumi_ 2022/02/25(Fri) 1:47:54 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「……楽しかったですね、やったことがないことをするの。 俺も、経験したことがなくてどうやって。 感情を表して良いかわかりませんでした」 「カミクズさんだって、そうじゃなかったですか?」 表情が読み取れない、だが側に居ることだけがわかる。 引き寄せ、抱き留めてもないのに、男は呼吸を側に感じさせる。 「――ねえ。 暗闇は怖いですか。よければこのままで、話しましょう」 (-192) toumi_ 2022/02/25(Fri) 1:53:14 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「───え、」 扉の向こうからする音、小さな声。 それに気を取られている間に、腕を引かれて。 当惑する間にするりと部屋の中へ引き込まれた。 実の所、ほんの少しだけ。 何処でもない場所、この部屋を指定された、その時点で。 予想はしていた。そうするだけの、何か理由があるのだと。 「く…暗いのは、怖くないです、けど……」 「……必要なことなら…」 身が竦む。手のひらにじわりと汗が滲んだ。 それを引き起こしているのは、暗闇そのものではなくて。 表情が読み取れない。相手の挙動が、意図がわからない。 その事が、どうしようもなく言いようのない不安を与えるのだ。 「…自分には、わからないです 意識して感情を表そうなんて、考えもしてなくて。 ただ、"楽しかった"と思ったのが全てで…」 それとも。 これも、それも、自分がそのように思っていたいだけですか? 「でも、…あの時のフカワさんは、楽しそうでしたよ…」 (-194) unforg00 2022/02/25(Fri) 2:33:54 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ力も変えずに腕を掴んだまま、適度な距離から吐息が零れる。 「……俺、楽しそうでしたか。 そう思ってくれたのなら、楽しかったのだと思います。 実は……カミクズさんが、ずっと笑ってるから。 どれが本物かわからなくって」 「俺も、あのときの感情が嘘じゃないと良いなって。 そんな風に考えてたところだったんですよ」 静かに暗い部屋に変わらないトーン。 妙に冷えてない部屋は暖房がついていて、適度に暖められ、二人を穏やかに包み込んでいた。 また、一定の間隔をあけて。ささやくようにつぶやく。 表情はまだ見えない。 「……普川、尚久。 弟の名前で、弟の声で、弟の歳の姿で。 現実に帰っても俺のことを見つけないように、していました。 本名が知りたければ、あなたのことを教えてくださいカミクズさん」 (-199) toumi_ 2022/02/25(Fri) 3:09:32 |
【秘】 特殊清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「……無意識でも笑顔、 意識して表情を変えようとしても笑顔。 作り笑いはできるのに、他の表情はできないんです。 でも、全部が嘘かなんて、もう自分でもわからなくて… …もう、どうする事もできないんです。癖みたいなもの…」 暗い部屋の中では、当然。 清掃員の、貼り付けたような、薄っぺらな笑顔は見えなくて。 僅かに強張った腕と、声色からのみ緊張が伝わる。 それから、ほんの少しだけの、途方に暮れたような響きも。 そうして、少しの沈黙の後に。 暗く、静かで、奇妙な穏やかさに満ちた部屋に落とされた、 どこか独白のような問いに答えるべく口を開いた。 囁くようなそれとは似て非なる、迷うような間を含んで。 「……かもり」 「上葛 掃守。 それが僕の名前で…外見は偽ってはいません」 「清掃員というのも、嘘ではないです。でも」 「…特殊清掃員って、ご存知ですか」 "それ"をよくよく知っていても、知っていなくても。 次に答えるのは、あなたの番だ。 何れにしたって、もう既に。 "清掃員のカミクズ"という虚構は崩れ去ってしまったのだから。 (-205) unforg00 2022/02/25(Fri) 4:30:54 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「癖、でそんなことできるんですね。 俺がいつもなんだかひ弱そうと言われるのと似たような感じでしょうか……。 それは面白い癖だと思います、ちょっと気が楽になりました。 嘘じゃなかったみたいで……」 緊張していそうな雰囲気に小さく息が漏れる。 怖がらせて、しまっただろうか。まだそんな時間ではないのに。 「特殊清掃員、ですか。噂には聞いたことはありますが見たのは初めてです。 お疲れ様です上葛さん」 「そちらの仕事は、どうなんでしょうね。 政府がそのあたりの身体をどう使っているか知らなくて」 職業内容は知っていたが、情勢は知らない。 死体が多いのか、少ないのか。 そうして間が空けばゆっくりと口を開いた。 クニユキ 「俺の名前は邦幸。実家で花屋を営んでいて、まだ店長ではないです。 歳は上葛さんと同じ。副業に居酒屋を営んでいます……他に、聞きたいことがあれば……言ってくだされば返しますけど。 ああ、なんで死にたいのかが聞きたかったんです」 (-208) toumi_ 2022/02/25(Fri) 5:03:35 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「……お、面白い、ですか…? そんなふうに言われたのは…変だとは、言われますけど…」 その反応を受けて、少しだけ力が抜けた。 気味が悪い、だとか、へらへらしている、だとか。 そんなふうに嫌悪や叱責を受ける事は、ままある事だった。 そのようにあなたを不快にさせていないかが、何より気掛かりで。 「…仕事、たくさんありますよ」 「この制度で死ぬくらいならって 或いは、呼ばれるまでの一月の間に耐えきれなくなって。 自殺される方、たくさん居ますから」 大抵は、迎えに行った政府の人がそれを見付けるんです。 くらい笑みと共に、世界に失望したようにそう零した。 きっと、今あなたに伝わるのはその声色だけだけど。 「……邦幸さん。そうですか… 邦幸さんは、生きていて良かったと思える事、ありましたか。 嬉しかった事、幸せだった事、ありましたか。」 「僕は何もなかったんです」 「確かに昔は違ったけれど、今はもう。 このまま惰性で生き続けていた方が、 一思いに死ぬよりもずっとつらいと思ってしまったから。 あの時死んでいた方がましだったと思うんです。だって」 (-209) unforg00 2022/02/25(Fri) 5:41:18 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「 以前、この制度に選ばれた時 に、僕は」「人を蹴落としてまで死から逃れたのに」 「なのに、生きていて良かったと思える事は何も無かったから」 「今に至るまで、何一つ。」 (-210) unforg00 2022/02/25(Fri) 5:42:17 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「……でも、今回、漸く少しだけ。 楽しかった、生きていて良かったなって思えたんです」 「だから…幸せな内に死ねるのは、いいことじゃないですか…」 へにゃへにゃと、力なく笑う。 その発言は、上葛という人間が。 この制度に選ばれるのが、"二回目"である事を示している。 (-211) unforg00 2022/02/25(Fri) 5:42:34 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「……」 息を吸う音が響く。 もうわかってきたかもしれない他人事の音。 「わかりません」 それでも、あえて力強くつげれば あなたの腕をいたわるように一度撫でてから手を離す。 「生きていて良かったと思える事。 嬉しかった事、幸せだった事」 わからないまま、こんな制度に怯えて生きて。 納得なんてしていないし、選ばれてから家族に言われた言葉も忘れられない。 「全部、わかりません。 これから知るために、生きていました。 これまで気づかず、生きていました」 そんな内なる、言葉はまだ告げられずに。 どうしても気になる言葉にひとつ返す 「……先に」 「もうひとつだけ、教えてください」 (-212) toumi_ 2022/02/25(Fri) 6:04:04 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「幸せな死なんてありません」 「こんな制度で死ぬ時点で、そんなものは有り得ません」 「ツバメの亡骸と鉛の心臓はゴミ溜めへ投げ捨てられる」 「そこにあるのは、あったとしても、せめてもの慰めだけだ」 (-214) unforg00 2022/02/25(Fri) 6:46:59 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「ねえ、わかりますか」 束の間、温度を失った声色は。 再び穏やかな諦念の色を取り戻して、問う。 生きていて良かった事、嬉しかった事、幸せだった事。 あなたがわからないと答えた、その何れでもなく。 「この制度で殺された人間は、 不要な部分だけを残して、ばらばらに切り刻まれて」 「どこの誰とも知らない人間の一部にされるんです」 「それがどんなに悍ましい事か。」 「 あんなのは人間の死に方じゃありません 」失望したように、吐き捨てるように、心から嫌悪するように。 けれど言葉は淡々と重ねられる、そんなアンバランスさ。 「家畜を屠殺するのと変わりません」 「僕の双子の兄は、そのように殺されて、戻っては来なかった」 (-215) unforg00 2022/02/25(Fri) 6:47:27 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「だからこの制度の事、嫌いです」 上葛という人間が抱く、この制度への激しい嫌悪感の理由。 以前は意図して伏せられたものの答えが、これだった。 「でもね、だからこそ、死んでやるんです」 制度そのものは嫌いで、それでも立候補をした。 ここで良い事があったからというのは、決して嘘ではない。 他にも理由はあるというだけの話だ。 「別に崇高な自己犠牲なんかじゃないんですよ」 「──記憶転移というものをご存知ですか。 臓器移植を受けた人の、性格なんかが変わった そんなよく聞くお話です。」 「樽いっぱいのワインにスプーン一杯の汚水を注ぐと、 樽いっぱいの汚水になる。」 「この制度で、望まない死を与えられた人間の。 その臓器から受け継いだ、昏い失意の記憶で、少しずつ。 この国は、人は、音も無く病んで行くんです 皮肉にも、命を、健康を分け合うこの制度によって。」 間違っても美談になんかなりやしない、絶望的観測。 皮肉げな色を滲ませて、笑ったような、気配。 「そんな夢物語を抱いて死ぬのも、悪くないじゃないですか」 (-217) unforg00 2022/02/25(Fri) 6:49:09 |
【独】 清掃員 カミクズ/* 一般人からしたら覚悟ガンギマリ人間すぎるよな……と思うけど 兄弟持ってかれた上に二度目ならまあ…ならねえか!? 個人差があります。 (-218) unforg00 2022/02/25(Fri) 7:24:01 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「ああ、へえ、すごい」 「なんだか、楽しそう」 「それが、上葛さん、はは。ははは」 「面白いですね」 あっさりとした返答。 だが、いくつかの言葉を聞いたあなたならば 今の普川が、全く感情のない言葉を紡いだことがわかる。 幸せな死なんてない。 家畜となにも変わらない。 人間の死に方じゃない。 記憶転移にすがって、身体を病ませ。 健康を分かつ度に心を蝕んでいく夢物語。 悪くない? 悪くないと思います。 あ、でもこの感情はなんでしょう。 教えてください、今あともう少しなんです。 「それじゃあ、もう。 自殺するんですか?」 (-220) toumi_ 2022/02/25(Fri) 8:05:54 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワ「何を不貞腐れているんですか」 実際あなたが不貞腐れているのかなんて知らない。 「何が不満なんですか?」 実際あなたが不満に思っているのかなんて知らない。 あなたの事をまともに知らない上葛からしてみれば、 あなたの反応はそのように見えた。それだけだ。 「僕の事を知りたいと言ったのはきみなのに」 「自分の事もろくに教えやしないまま」 「望んだ答えを得られなければ、はいさようなら」 「きみは僕に何を期待していたんですか」 貼り付いたような笑顔のまま、淡々と言い放つ。 見えはせずとも、まっくらな瞳もまた、笑っていない。 「そんなに早く死んで欲しくなりましたか?」 (-222) unforg00 2022/02/25(Fri) 8:20:46 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズシャラ…… シャラ…… ゴトン ポトッ 「いいえ、上葛さん」 後ろから貴方の体を包み込むように腕を回し、身体を抱く。 そして、横転事故の怪我をきつく締めつけた。 伝わりにくい熱と、鼓動の音。 そして次の言葉を交わすその頃には。 普川は上葛の膝の関節を蹴り付け、 片腕を強く引き下ろし、膝をつかせようとする。 姿勢がぐらついたところで背中を突き飛ばし、 這いつくばらせるように地面へと。 上手くいけばその背中を暗闇のなかで踏みつけながら、男は乾いた笑いをこぼした。 「おれは、まだ、たくさん知りたいです」 「死んでほしくないんです、よ。貴方に」 (-223) toumi_ 2022/02/25(Fri) 8:47:30 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 不運 フカワあなたが何か行動を起こす事は予測していて、でも。 「────ッ、」 その動きが想定外だった。 ワンテンポ遅れた対応は意味を成さない。 きつく抱かれ、事故で負った怪我が、じくりと痛んだ。 特殊清掃員は、当然肉体労働だ。 だから体格はそれ相応、でも荒事慣れしているわけでもない。 関節という急所を狙われ、体勢を崩されて その上背を突き飛ばされれば咄嗟に受け身を取るのが関の山。 「……は、さいあく」 背を踏まれ、床に縫い留められる。 暗闇の中、脱げた帽子がどこかに転がるのを感じて。 一つ咳き込んだ後に悪態を吐いた。 「死んで欲しくない…?ひどいわがままですね… ああ、勿論そう思う事は自由ですが… ここでそんな事をしたって、大した意味はありませんよ…」 何も、誰かに生きていて欲しいと そう思って行動する事を否定するわけじゃない。 逆もまた然り、上葛はそれを否定する事はできない。 今ここで、そんな事、という言葉が指すのは、実力行使。 (-226) unforg00 2022/02/25(Fri) 9:16:09 |
カミクズは、深く息を吐いて、苦痛を押し殺す。 (a45) unforg00 2022/02/25(Fri) 9:21:37 |
【秘】 不運 フカワ → 清掃員 カミクズ「……知っています、だから」 「あなたの意思で捕まってくれると」 「俺はきっと、嬉しいです」 カッ、と照らされた照明。 瞬きをするのも辛くさせる一面の白。 漸く視界がなれる直前、目の前には、 ブンッ… 薪割り用斧の鋭い刃が振り下ろされていた。 「大人しくしますか? それとも足を切り落とされますか? 」「助けを求めて記憶に強く残りますか?」 「誰かにむごたらしい死体を晒しますか?」 「貴方以上に綺麗に片付けをしてくれる人なんて、ここにはいませんよ」 「……自から命を絶つことなんて」 「やめましょうよ、つまらない。 投票なら俺がいれてきてあげますから、 気持ちよく余生を過ごしませんか?」 (-227) toumi_ 2022/02/25(Fri) 9:37:14 |
【独】 清掃員 カミクズ/* ifルートの自分の姿とぶつかっています。 いや本当にもし一人だけロックオンしたらね、 その一人の為に全員滅ぼす人間になろう思ってん…… そんなことあるか? (-228) unforg00 2022/02/25(Fri) 9:42:36 |
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