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【秘】 軍医 ルーク → 部隊長 シュゼット[ こくりと頷き、身を屈める。 襲撃の折にぼろぼろになった黒衣は捨ててしまったから、 今は白い耳は隠さず露になっていた。 触れられる感触にぴくりと震えるが、 直ぐに心地よさそうにふにゃりと落ち着いて、 語られる言葉を、大人しく待つ。 そうして、その言葉を最後まで聞き終えたなら、 また顔を上げ、じいっと目を合わせた。 うん、とひとつ頷き、言葉を継ぐ前に、 寝台の上に身を乗り出し、両腕を伸ばし、 ―― 思い切り、抱き着いた。 決して言葉少ないたちではないのだけれど、 どうしても、身体の方が先に動いてしまって。 溢れる嬉しさをそのまま腕に込めて、ぎゅうっと、強く。] ちょっとだけ、待って。 こうさせてて。 [ 耳元で囁く。 こうして言葉を交わせること、温度を感じられること、 その全部が嬉しくてたまらなくて、言葉にならない。 目を覚まさずにいた、この数日間だけではない。 もう大丈夫、これからもずっと一緒にいられるのだという そのことが、実感として段々と湧き上がってきて。 やがて、顔を上げて笑う。] (-241) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:24:28 |
【人】 軍医 ルーク約束してくれて、ありがとう。 [ “あんな威力の義手砲は”撃たない―― 彼自身が失われる恐怖に怯え続けていた自分にとって、 それは何よりも嬉しい約束だ。 撃つこと自体はやめないと言ったのは、 これから何が起こるか分からない以上、 言えないことだったのだろう。 本当は、身体に負担がかかることはやめてほしいと、 そう思ってしまうのだけれど。 出来ないことを言わないのは、その言葉が“本当”だからだと、 分かってる。 それなら、自分も出来ることを探したい。 あのとき彼は、蛇型に襲われていた自分を、基地の者たちを 助けるためにその力を使った。 あのようなことが、二度と起こらないように。 義手砲を使わなければいけないことが、なくなるように。 ――そして、そうだ。] (333) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:26:04 |
【人】 軍医 ルーク撃たなくても良くなることが、 何より一番だけれど。 どうしても使わなければいけないことがあったとしても、 体に影響が出ないように改良していく方法を、 見つけたいと思ってる。 わたしは技術者じゃないけれど、 専門外だなんて言ってられない。 これから探すし、考えるし、 絶対に見つけるんだ。 [ いま布団の中でもぞもぞ言っているぺんぎんの、 飛べない羽のこともある。 自分の持つ技術の幅を広げてゆくことは、遅くないはずだ。 もしかしたら、天の向こう、 この義手が作られたであろう場所なら、 そのヒントもあるのかもしれないと―― そのようなことも、薄っすらと考えながら。] (334) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:27:20 |
【人】 軍医 ルーク[ やがて、名残惜しそうに身体を離し、 ベッドの横に椅子を持ってきて腰掛ける。 基地に流れる噂は、彼の耳にも入っていたようだ。 なお、ぺんぎんに纏わる噂の方は、 尾ひれがついて不思議なことになっているようだったが、 面白いからそのままにしておいた。>>297 医務室のぺんぎんは、患者に甘いものを差し入れされて、 頭の上にハテナを浮かべて不思議そうにしていたけれど。 食べきれない分を机の上に並べて困っていたから、 仕事の合間にポシェットを縫って肩から下げてやった。 というわけで、 いま布団の中に潜り込んでいるぺんぎんのポシェットには、 飴やキャラメルといった菓子が入っていて、 “おすそわけのおみまい”を渡すタイミングを、 いまかいまかと待っている。 そして、“地上との交渉”という噂。] ああ、本当らしい。 今は中央との折衝中だと聞いたけれど、 近いうちに決定が出るはずだ。 次の襲撃までは間があるだろうけれど、 それもいつまでかは分からないし、 早いに越したことがないから。 (335) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:28:45 |
【人】 軍医 ルーク[ 彼が話そうとしている話の内容については、 タブレットの話を聞くなら、過るものはある。 こちらから口に出そうとはせずに、 タブレットを見てくれたかという問いには頷きを返した。] 総攻撃の前に、読んでた。 その場で返事も書いたよ。 いつ渡せるか分からないけれど、 なんだか、黙っていられなかったから。 どうしてもその場で書いてしまいたかったんだ。 壊れてないし、動作も確かめたから大丈夫。 東の外壁に置いておくいつもの方法だったら、 巻き込まれて壊れていたかもしれない。 ぺんぎんに渡してもらって良かった。 [ もしかしたら、あのときは。 “いつかはちゃんと届けられる”と信じたいがために、 願掛けをするように、返事を書いていたのかもしれない。 枕元に置いていたタブレットを取って、彼に手渡す。 書かれていた返事の後半は、地上に行く話。>>3:$14 自分は当たり前のように、 “一緒に行く”場面を想定して書いていた。 それは、口調の端々から伝わることだろうけれど、 そういえば『一緒に行く』と書いてはいなかったことに、 いま気付く。 一人で行かせるなんて想像もしていなかったことだから、 すっかりそこに自分もいる想定で描いていた。] (336) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:30:59 |
【人】 軍医 ルークさて、と。 話をしながらでも、まずはこっちだ。 “パスワードをあけて”もらおうかな? もう何日も眠ってたんだから、体力を戻すのが先。 [ 当たり前のような顔をして、すーっと押し付けるのは、 件の苦い、苦い薬。 タブレットのパスワードだったAME015。 何はともあれ、薬瓶を空けながらだ。 自分も昼夜を問わず走り回っていたものだから、 以前の飲食睡眠を忘れていたような状態よりましとはいえ、 疲れはある。 以前飲んで効いたなこれ、と覚えていたから、 ポケットから自分の分も取り出して、 至極平気な顔でくいっと飲んでみたり。 話が先か、薬が先になるかは本人に任せるところだが、 布団の中のぺんぎんは、 がんばれ…! とエールを送っている。]* (337) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:32:37 |
【妖】 軍医 ルーク[ 以前書いた日記の後に、新しい日付と共に、 短い文章が書き加えられている。 日付を見れば、それが総攻撃の後であることは伝わるだろう。] 〇月△日 わたしが日記を書いて読んでもらうのは、 そういえば初めてで、 なんだか照れてしまうような気もするけれど―― 心から、“嬉しい”と思うことがあったから、 書き留めておきたかった。 心から、誰よりも、愛おしいと思うひとが、 無事に帰ってきてくれたこと。 命も、心も、なにひとつ失うことはなく、 傍にいてくれること。 信じられないほどの幸せで、 言葉にすることは、難しい。 嬉しい、幸せ、それ以外に言葉が見つからなくて、 君が目を覚ますことが待ち遠しくて仕方がなくて、 また笑いかけてほしいとか、声を聴きたいとか、 触れてほしいとか、触れたいとか、 わたし一体何をした…とか、布団を被って 叫びだしたくなったりだとか、 喜ぶ顔が見たいとか――沢山の感情が沸きあがって来る。 ($0) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:48:28 |
【妖】 軍医 ルーク不思議だったことがある。 以前のわたしは、自分の心が分からずに、 これはなんだろうと指を伸ばしても、 割れた硝子の破片を鷲掴みにするようなもので、 元通りの窓にすることなんて出来ないと思ってた。 でも、この日記を読んでいるときは、 言葉をつづっているときは、 感情が戻ってくるようだったと、 前に伝えたことがあったね。 ―― 先の見えない闇の中で、 一緒に光のある場所を探せればと思って。 そうしているうちに、いつのまにか、 綴られた言葉が、わたしの心に追いついて、溢れている。 もう一度、わたしに心を思い出させてくれてありがとう。 傍にいるなら、言葉でも伝えられるけれど。 これまでに君が書いた言葉が残されているこの記録は、 やり取りを全部覚えていてくれるこの記録は、 わたしにとって、とても、特別なものになってた。 だから、これからも、 こんな風に、伝えられたらと思うんだ。* ($1) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:53:40 |
【独】 軍医 ルーク/* >シュゼット (手をぶんぶんする!) ありがとー、お待たせしました! 日記の最後にちょっと追記をしつつ…!! おまえのそれは日記というよりラブレターだよきつねさん…というか、割とこう、このきつねさんは積極的だ(・・) 今後の進行は、ルークは一緒に行けさえすれば幸せだから、やりたいことがあったら思うようにでどうぞだ…!! (-242) zelkova 2020/05/31(Sun) 14:56:34 |
【独】 軍医 ルーク/* (・x・)(・x・)(・x・)!<らぶれたーだ!! やっぱりそれ以外の何物でもなかった…!www ルークも一緒に行きたいなあって思ってるし、いっそ世界の外でも一緒に行くよ!の気持ちだし。ずっと一緒だ!!꒰⌯>x<꒱人꒰>x<⌯꒱ はーい、予定了解! 無理せずのペースで行こう〜(わたしも昨日勢いよく寝落ちた) 今川焼もぐもぐしてゆるっと待ってる! (-244) zelkova 2020/05/31(Sun) 15:06:47 |
【秘】 部隊長 シュゼット → 軍医 ルーク[>>-241掌に吸い付いてくるような触り心地の狐耳は 撫でた分だけ嬉しそうに力が抜けていくのが見える。 少し前までは、感情の表し方もわからなくて、 それどころか、自分に感情があるかどうかさえ 理解していないようだった、彼女が。 こうして、全身で思いの丈を表現してくれるようになって 感極まってしまうというか、込み上げるものがある。 ……それに。 感情を取り戻す一番の原因は僕であり、 今は、感情の向き先が全部僕に向いていると思えば こんなの。嬉しくないわけがない。] いくらでも……って、言いたいけど。 うん。少しだけ、ね。 [他の軍医が通ったりしないだろうかと 人の目を確認して、大丈夫そう。とルークに目配せ。 抱きしめられるのはルークのしたいようにさせてあげて 僕は自由な左手で、耳の毛並を崩さぬように撫でていく。 掌はそのまま頭の後ろまで、何度も存在を確かめるように。 切ってしまった額は大丈夫だろうか、と。 前髪に隠れている、額のガーゼを撫でた。] (-249) kaomozi 2020/05/31(Sun) 20:26:47 |
【秘】 部隊長 シュゼット → 軍医 ルーク 外壁に近づかせないって、僕は嘘をついた。 次は……君を、ちゃんと守るから。 [次またこんな戦いをすることがあるかはわからない。 でも、もう。彼女には怪我をさせたくは無くて。 見上げてくる顔が笑えば、自然と僕の頬も緩む。 やっと彼女が取り戻した笑顔が絶えないように 僕が、守っていくんだ。] (-250) kaomozi 2020/05/31(Sun) 20:26:59 |
【独】 軍医 ルーク/* たくさんありがとー!! すごく素敵な〆でわあわあ転がっている…! それに、最後は一緒に地上を旅してる光景がずーっと思い浮かんでたから、とても嬉しい!! そして(>x<)こんな感じにばくしょうしたかわいいwwwwwww もう本当幸せでどうしようっていう感じになっているけれど、こちらも〆考えて書いてくるね…!!(いくらでも灰で反応したくなるけれどまずは表に込めるのだ) (-256) zelkova 2020/05/31(Sun) 21:27:40 |
【独】 軍医 ルーク/* 地下と地上の生態系とか植生はきっと大分違うはず!と脳内補完してたから大丈夫ww きっとこれから地下にはなかったおいしいものも見つかるんだー >>-257 かわいかったしこの上なく表情が出ていたwww おお、敵対進行…義手砲撃った後今の記憶が戻ったり戻らなかったりのところとかかな? 敵対進行ならルークは殺されてもいいくらいの勢いでがんばったはず…(想像するとぷるぷるするやつ) 最初の頃は、普段は距離があって日記で段々親しくやり取りできるようになって、正体を知ってびっくりっていうやつかな…? と想像してたんだけど、表でも日記でもどんどんうさぎさんが好きになっていったのであった。 (-259) zelkova 2020/05/31(Sun) 21:38:20 |
【独】 軍医 ルーク/* 気付かなかったかお(・・) プロローグの方なかったこと了解―! だいじょうぶだいじょうぶ。 それかあれだ、果汁0%みたいな感じで、正体不明のフレーバーだけが地下にあったんだ… (-261) zelkova 2020/05/31(Sun) 21:40:32 |
【秘】 軍医 ルーク → 部隊長 シュゼット[ 人目を気にすることさえ忘れかけてしまっていたものだから、 目配せの意味に気付いて、 また更にかっと頬を赤くしてしまったけれど、 少しだけ、の言葉に甘えるように、 そのままぎゅっと抱きしめ続ける。 耳に、髪に触れてくれる左手が心地よくて、 心臓の一番近くで音を聞いていたくて、 このままずっとこうしていたくなる。 目を細め、嬉しそうに大きく揺れた尻尾もまた、 くるり、彼の体へと寄り添った。 額や手足の傷は、どれも動けなくなるようなものではなく、 数か月もすれば綺麗さっぱり痕も消えるだろう。 自分だって幾つも傷を負ったのに、 まだいつものように動けないのに、 それでも彼は此方の傷を気遣ってくれる。 ――その分彼のことは、 自分が心配するのだろう、これからも。 ほんとうは、心配をするような状況にならないことが 一番なのだけれど、 このような世界で生きている限り、 道のりは平らなものでは、きっとない。] (-283) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:28:13 |
【秘】 軍医 ルーク → 部隊長 シュゼット―― 守ってくれたよ。 あのときは必死だったけれど、 動けなくなったりせずにちゃんと歩けたのは、 君が助けに来てくれるって、信じてたからだ。 [ その笑顔に、赤い目に、目を細める。 危険からだけという意味ではなく、 いまも、“守って”もらっているのだと思う。 君の笑顔を見ているのが何より幸せで、嬉しくて、 笑顔が零れてしまうことなのだと、 言葉にせずとも、この笑顔が伝えてくれているだろう。] (-284) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:29:49 |
【人】 軍医 ルーク[ ぺんぎんがポシェットから取り出した苺飴に 目を輝かせている様子を見ていれば、 こんなささやかなことも、取り戻された平穏を感じさせて、 思わず口元が緩んだ。 地上に行く話のことは、自分でも色々と情報を仕入れていた。] 前に何度も襲撃があって、 残骸が回収されただろう? 第二研究所に運び込まれた残骸は もう残っていないけれど、 他の残骸は今も解析が進められていて、 その中には、記録媒体も残されていたみたいだ。 これまではそのほとんどが ブラックボックスだったのだけれど、 通信機を解析する際に技術班が解いた暗号と 同じ方式で解読できるデータがあって、 地下に諜報員を送り込む際の『帰り道』についても、 記載があったらしい。 それを、遺失技術が発掘された地域の 地殻調査のデータと照合して、 二、三か所、それらしい箇所に当たりがついた。 使用可能か調査も進んでる。 詳しい話はジルベールに聞けば、 多分、必要な情報の三倍くらいの分量を 話してくれると思うから、 おすすめ――はしない… (414) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:31:27 |
【人】 軍医 ルーク[ 迂闊に詳細を尋ねてしまったところ、 患者の治療があるからと去ろうとしても医務室に着いてきて 最後まで喋り倒していたジルベールの早口を思い出し、 遠い目にもなる。 つまりは、この地下世界から地上に通じる抜け道が、 今も残されているということだ。 地上も把握している道であるから危険もあるが、 いま直ぐに見つかるルートは他にないだろう。 上下に物資を搬送する装置が備え付けられているのか、 はたまた長い長い階段や梯子が嫌がらせのように 据え付けられているかは、 蓋を開けてみなければ分からない。 後者の場合は、自分の脚について何か対策を――なんて、 あの日記を読んでいる自分は、もうすっかり “地上に行く”という思考で考えているのだ。] (415) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:32:48 |
【人】 軍医 ルーク[ タブレットの場所を示し、いつもの栄養剤を差し出せば、 いつものように後ずさりするうさぎ。 自分も飲んでは見せたけれど、 苦みも味も感じないものだから、実は公平じゃない。 あの日記に、いつか自分は書いた。 情緒面と“感覚”に異常がある、と。 きっともう、彼も自分の味覚のことは気付いているのだろう。 ――失われたものが感情と味覚であったことの理由は、 いまは、自分でも分かってる。>>2:178 >>76 きっと最初から自分は、美味しい物や苦いもの、 いろいろなことに感情を見せる彼を見ていたのだろう。 それが最初は持っていなかったものとは知らずとも、 惹きつけられるように――ずっと見ていた。 なお、薬を飲みながら日記を読み進める彼が、 また涙目になってぷるぷるするのを見ている自分の顔は、 多分こんな感じだ(=x=)] (416) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:34:27 |
【人】 軍医 ルーク[ けれど、ぺんぎんが取り出したジュースに ぱっと表情を明るくする彼の表情を見ていると、 自分もまた自然と口元が綻んで、 スツールの後ろに零れて床にまで届く長い尻尾が、 ゆらゆらと楽しそうに揺れる。] この間とは砂糖を変えてみたんだ。 ぺんぎんも、喜んで味見してた。 苦い薬――は、 飲む機会も、もうなくなればいいと思う。 [ 義手や強い栄養剤を使う機会がなくなるよう、 あったとしても極力少なくなるように。] ああ、でも、もし 風邪をひいたり何か体調不良があったら、 薬って言うのは大体不味いものだから、 そのときはまた、苦い目に遭うよ? [ 脅すように、わるいえがおをしてみせる。 そんな風に口うるさく言ってしまうのは、性分のようなもの。 ――けれど、] (417) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:36:24 |
【人】 軍医 ルークけど―― 君が美味しそうに食べているのを見ていると、 食べるのは悪くない、って思えるから。 美味しそうにしている顔を見たいから。 だから、君が好きだと思うものを沢山覚えたい。 手先は割と器用だよ? ああ、ただ、塩と砂糖間違えても気付かないから、 そこは味見係の勤務状況に賭けてくれ。 [ 分量や手順通りに物を作るのも、得意とするところ。 以前は口に物を入れるたびに吐き出したくなって、 栄養剤ばかり口にしていたようなものだった。 けれど、通信機を取りに行った道すがら、 飴を貰ったときのこと。 自分は味一つ感じられなくとも、 彼やぺんぎんが嬉しそうにしているのを見て、 それが何より“嬉しかった”。 自分にとって、“食べる”は――いまは、そういうこと。] (418) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:38:31 |
【人】 軍医 ルーク[ ベッドに起き上がった体勢で、 彼はタブレットを読んでゆく。 無理な体勢にならないように、 クッションを調達してきて背凭れにして、 そのあとはじっと、椅子に腰掛けて待っていた。 微笑みが返されたなら、笑い返す。 自分が書いたものは日記というよりはむしろ―― という自覚はあったものだから、 照れが隠せない、はにかむような笑顔になる。 タブレットに文字を綴ってゆく指先を、目を細めて眺め、 やがて打ち終え、画面を示されたなら、 横合いから覗き込んだ。 この日記を読むときは、いつもそうしていたように、 一語一句読み落とさないように、丁寧に、だいじに。 “断られた後のことなんて考えてない”―― 信じてくれると思ってる、と、 そう書いてくれたことが、とても嬉しくて。 大好きな人と記してくれたことが、何より嬉しくて。 じいっと目を見て、笑顔で頷く。 そっと耳元に唇を寄せて、囁いた。] (419) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:39:46 |
【人】 軍医 ルーク君が傍にいない今も、未来も、考えてない。 ずっと傍にいる、傍にいて。 何があっても、わたしは君を守る。 わたしが君を信じていると、 分かってくれていて嬉しい。 ――… 幸せすぎて、怖いくらいだ。 これ以上嬉しいことなんてないって思っても、 こうして隣にいて、言葉を交わして、 笑ってくれるたびに、 幸せだと思うことが増えてく。 [ 同じものを見る、同じ場所に立つ、 一緒に時を過ごし、新しいことを知る。 何があっても、乗り越えられる。 それはきっと、“互いの中に色んなものを増やしていく” ――そういうこと。] (420) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:40:49 |
【人】 軍医 ルーク……わたしにも、一つだけ、 君に言っていなかったことがある。 長い話になるから、そうだな、 君がもう少しちゃんと回復したときに。 …天の向こう、君と同じ場所から来た子がいた。 第二研究所にあった残骸が爆発した時に、 助けられなかった、 何もできずに死なせてしまった子のこと。 後悔が、ずっとずっと、消えない。 [ 互いに、失くしたことがある。 悔いもある。 この過去もまた、今の自分を形作る記憶だ。 過去は過去として受け止めて、前に進むには、 やはり自分はどうしても時間はかかるのだろうけれど―― 止まっていた時間は、もう動き出している。] (421) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:41:49 |
【人】 軍医 ルーク でも、止まっているのはやめにする。 君はこれからも歩いて、 わたしはその隣にいるんだから。 いまも、これからも、ずっと。 一緒に、行こう。 君が書いた日記を読んでから、 わたしも、上に行くことについて考えてたんだ。 たとえば―― [ そう言って指さしたのは、彼の懐に収まっているぺんぎん。 よばれた! と両手を上げて、自分の存在をアピールする。 そのお腹の所には、いま菓子が入っていたポシェット。 荷物袋はそれでいいかと思ったら、 もう少し大きいのがいい、とでもいうように、 医務室の緊急持ち出し袋の所で強請られたから、 いま、新しいリュックを縫っているところ。] 一緒にいる。 この戦争を止めようと思う、君の力になる。 わたし自身も――そう望んでる。 それに、ね。 [ 窓の向こう、“天”に輝く灯りに、目を細めた。] (422) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:43:26 |
【人】 軍医 ルーク ―― 地上のどこかで ――[ 土色のブーツが、地面に落ちた小枝をぱきりと踏む。 周辺の調査を一通り終えて、木陰に戻ろうと。 互いの目の届く範囲にいるから、 此方がどこにいるかなんて承知の上だろうけれど、 タブレットで作業をしているようだから、 しーっとぺんぎんに合図をして、 こっそり後ろに回り込んでみたり。 けれど、邪魔になることもしたくはなかったから、 樹の後ろからひょいと顔を出し、 “ただいま”と耳元でささやくにとどめた。 うん、本当に、耳が良い彼のことだから、 こんな悪戯にもならない悪戯は気付いていただろうけど。 地上の沢山の土地を回る。 新しい景色を見る。 子供の頃に本で読んだ、天の上の世界。 “星”、あめ”――…、 そして、あの日記で想いを馳せた、 白く凍った世界、硝子の絵が描かれたの瓦礫の建物。 生きているひとの、どこにもない世界。] (424) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:46:27 |
【人】 軍医 ルーク[ 足を踏み出した当初は、そのあまりの広さと、 耳鳴りがするような静けさに圧倒されて、 何処までも広がる空に、雲に、 世界そのものに押しつぶされそうで、 このような場所をひとり、調査して歩いていたのかと、 そのことをどうしても、思い出した。 音を、空気を、世界を懸命に受け止めて 感じ取ろうとするかのように、 耳と尻尾がぴんと張りつめ、ふるりと震え、 なんとか呼吸を整えて、 手をつないでいて、と頼んだものだ。 そうして踏み出した最初の一歩を、 いまでも、よく覚えている。 あちこち旅をするうちに、 地上の人間が生きているシェルターを訪れる機会もあった。 耳も尻尾もない人間たちには、自分の形は珍しいようで、 子どもにぐるぐる囲まれて、目を回すこともあった。 (敵対的な人間については――そもそも地下でも 基本的に否定されていたので、 個人的にはさっぱり気にはならなかったのだが、 彼にそういう目が向けられたときは、むう、と睨んだり)] (425) zelkova 2020/06/01(Mon) 0:48:45 |
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