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【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「それを言ったら、食事を気にしない僕もこっちじゃ異端みたいじゃないか」 気にしないと言うよりは、食べようと思ってないだけなのだが。 深めに酔うといくらか眠れるから、夜は殆ど食べない。 朝は深酒のせいで食欲が湧かない。 食事をあまりとらない原因なんてそれでしかないのだけど。 一番の問題は、それをあまり気にしてないから、他人の追求も面倒くさくて”忘れた”なんて言うのだ。 グラスを取りそこねる様子を見れば「もう酔った?」と、愉しげにグラスを弾いては音を立てた。 大分酔いが回ってるのはお互い様で、頬には既に赤みが差している。 「おや。僕は結婚なんて興味もないし、飼ってみようかな、猫。 飼われてみるのも一興だけど……何処にでも付き合ってくれるのなら、このまま近くに泊まっていくかい?」 部屋までの帰りを気にしなければ、もっと飲める。 あなたとなら、何も思い出すこと無く安心して眠れる気さえするのだから不思議な話だった。 (-2) eve_1224 2023/09/11(Mon) 21:04:47 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「周りの環境が異端を決めるんだよ、諦めな。 あー……今日は俺が払ってやるよ。次はお前な」 くつくつ笑いながら会計のために金を握る準備をしようとしていたが、向けられた言葉に片目を開けた。 「結婚に興味はもっとけ色男、いくらでも選び放題だろうに」 「ああ? 泊まり……? ……このホテルにしろお、他は認めんぞ」 訝しげな声をだしつつも、反対はしないのか近所のホテルを一つあなた宛にメッセージで送った。 示されたホテルは古くもなく新しくもなく、場所も近くで治安も程よい地理に建っているだろう。都合好く覚えているのも彼の才能である。 (-6) toumi_ 2023/09/11(Mon) 21:22:52 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>1 テオドロ 「珍しいね、キミが拗ねるなんて」 眉をひそめた表情を見て、くつくつと笑う。 人がいいなどと言うのは、あなたかアリーチェくらいだろう。 「勤勉なのはいいことだけど、ちゃんと休息もとるべきさ。 キミが倒れたらたちまち仕事が溜まるようじゃ、機能してないのと同じだからね」 そんなことは言わずともわかっているはず。 私生活まで犠牲にしているわけではなさそうだから、それで良しとしようか。 何せ、そうだとするとだらしない生活で寝ていない男と、殆ど変わらなくなってしまうのだから。 「……ま、昼1食はどうにか食わされてるお陰で、こうして元気に生きてるわけだけど」 苦いコーヒーは、眠気も幾分かは飛ばしてくれた。 シエスタまではなんとか保ってこれそうだ。……チェスの相手とかを挑まれなければ、多分。 #警察署 (12) eve_1224 2023/09/11(Mon) 22:11:15 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「おや、奢ってくれるのならお言葉に甘えようかな。 いいよ、次は僕が奢ろう」 次の約束が出来るのはいいことだ。 別に日取りを決めたりするわけではないけれど、ここに居ればまたこうして会うことは出来るのだ。 「ええ……キミほどじゃないでしょ。常に違う女引っ提げてるくせに」 「ホテルなら酔いなんて気にせず飲めるし……。ふは、キミの勧めならここに決めてしまおう」 場所は良好、何も不安はない。 本当に付き合ってくれるんだと、思わす漏れ出た笑いに声が出て。 あなたの会計を待って、指定されたホテルに向かうだろう。 これは多分、僕とあなたの生きる場所が分かれてしまってからは初めてのことだ。 (-11) eve_1224 2023/09/11(Mon) 22:23:19 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「失礼します。資料室の鍵使います」 鍵の保管場所から資料室の鍵を手に取り、貸出記録に自分の名前を入力。 いつもの手順で鍵を手にすると、この部屋の代表でもあろうあなたの方に向き直って頭を下げた。 「おつかれさまです、警部」 小さく浮かべた笑みには似つかわしくない目の下のクマはなかなか取れやしない。 男の生活面についてはあなたも聞き及んでいるだろうが、今のところ仕事に支障を出してはおらず。 指摘するのはもっぱら同期や近い先輩後輩達だ。 もっとも……それでもなお直る気配は1ミリもなかったりするのだが。 (-19) eve_1224 2023/09/11(Mon) 23:34:34 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノふらつく足取りで歩けばあなたに支えられたり、はたまた逆をしたりしながら店の外へ。 まだ飲むのか、と持ち帰りのボトルも買ってから目的地へと向かっていった。 「……知らんのかぁ? 俺はこのあたりじゃ結婚したくない男で有名だぞ」 「付き合いたいとは良く言われるがなあ」 そうしてチェックインをして、あてがわれた部屋にたどり着き。 まず、まっすぐに向かったのはベッドだ。 シワ一つないシーツを確認すればすぐに倒れ込み、だらしなく力を抜いた姿ですぐにでも眠るような姿勢をとっていた。 (-31) toumi_ 2023/09/12(Tue) 2:20:28 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「ああ」 礼節を欠かさないその声に、顔を上げて応える。 その前から目線の動きは貴方を、貴方の目元の翳りを追っていたようだが。 鷹揚としてしっかりと構えた様子と反する表れが、気にならないわけではない。 「最近はまた忙しいのかい。上の動きがあるからこちらまで波及している節は有るが。 どうだろう、君から見た限りの感想でいいのだけれど」 声を掛けられ貴方の足が止まっているのを幸いと、己から声を掛ける。 内容はさして面白みがあるわけでもない、他愛のないものだ。 (-33) redhaguki 2023/09/12(Tue) 7:04:38 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノチェックインしたホテルは、観光客用の高級ホテル……ではなく一般市民が利用するクラスのもの。 それでもあなたが選んだホテルとなればそれなりの値段はして、清潔感と広さをもったいい部屋なんだろう。 あなたが沈んで軋んだ音を立てた大きなベッドも、成人した男が二人並んで寝ても余裕の広さだ。 「浮気するって思われてるんでしょ、このホテルは御用達かい」 それでも、自分なら浮気されないと妙な自信を持って結婚を願う女はいそうなものだが。 女を侍らせてるのは見ても、本気の付き合いをしてるように見えたことはないから、確かにあなたの言う通りなのかもしれない。 「寝るならシャワーくらい浴びれば良いのに」 女と居るわけではないからそんなものなのだろうけれど、わざとらしく笑いながら嗜めると「スーツしわになるよ」と、あなたの上着を脱がせてハンガーにかけた。 いつもお洒落なあなたのことだ。チェックアウトしたら一度は帰るだろうけれど、しわくちゃの服を着て帰るのは嫌だろう。 自分もまたスーツを同じようにハンガーにかけて、あなたの隣にゆっくりと腰を下ろした。 「ねぇ。ルチアは飼ってるのかい、猫。 それともこれから飼う予定?」 (-40) eve_1224 2023/09/12(Tue) 8:50:27 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「最近ですか? そうですね……若干のしわ寄せはありますけど。僕よりテオドロの方が忙しいかと思いますよ」 会議の無駄に白熱した様子を肩をすくめて伝え、はぁ……と、やや大げさに息をつく。 名前を出した同期は、きっと今頃議事録を作るのに眉間にしわを寄せている頃だろう。 若干伏せた花浅葱の瞳は翳りとともに色を落としたが、それほど参っているような様子には見えないはず。 「警部こそ、直接上の人とやりとりしているでしょうから大変なのでは?」 落ち着いていて無理難題を言わない上司は貴重だ。 それも直属の上司だから、あまりやる気を見せない自分ですら仕事を回されればやる所存だ。 もっとも、下に任せられるものに限りはするのだけども……、何にせよ、あなたのような上司が所長のようにいなくなってしまうのは、部下として非常に困るのだった。 (-41) eve_1224 2023/09/12(Tue) 9:11:54 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>34 テオドロ 「僕は燃費がいいんだ」 あなたのように忙しく動かないというのもありはするが。 比べるとあなたや平均より細い体は、確かに最低限の食事しかしていない影響ではあろう。 より一層拗ねた様子にはやっぱり目を細めたまま、こうしてみると子供っぽくて可愛いのに。なんて、 およそ成人男性に抱かないような感想を抱いた。 抱いただけで口には出さないけれども。 「おや、大目に見てもらえるならありがたいな。 僕としては食事よりも、夜に寝ることを思い出せる体になりたいんだけどねぇ」 ひらひらと手を軽く上げて、休憩和終わりだというあなたを見送る。 こちらはもう少しコーヒーブレイクを続ける所存だ。 休憩が終われば何か調べ物があるのか、資料室へと向かっていくだろう。 #警察署 (39) eve_1224 2023/09/12(Tue) 9:26:47 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>37 黒眼鏡 「やぁ、ご無沙汰だね」 これはどこかの時間。 あなたと会う時はいつも、”買い物”をする必要がある場合が殆どだ。 「いつも頼んでるものが欲しいんだけど、用意はあるかい」 質のいい睡眠薬。 国では禁止されている薬物。 それからずっと探している質のいい職人の情報。 その中から”いつも頼んでるもの”というのであれば、それは質のいい睡眠薬のことだろう。 #Mazzetto (40) eve_1224 2023/09/12(Tue) 9:38:09 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>44 黒眼鏡 「ありがとう、珈琲いただくよ」 お世辞にもカフェには見えぬ店内で、いつものように気怠げに椅子に腰掛けていただくそれは無糖のブラックだ。 今日はこういう気分だったのか、それとも客の好みを熟知しているのかはわからない。 ただ、カフェインは幾分かは眠気をマシにしてくれるのでありがたいと思っているから遠慮なくそれを口にした。 ここで何かを盛らないと信用出来る程度には顔見知りであるし常連だった。 「いつも助かる。 ドラッグストアのものは効き目が弱くていけないね」 聞かれはしないものの、差し出されるだろう紙袋を見るとそう言葉を漏らして。 勝手知ったる様子で薬の代金を取り出す。 こういう所で足のつくカードなど使えないのは百も承知。ちゃんと現金を持ってきていた。 #Mazzetto (48) eve_1224 2023/09/12(Tue) 12:16:30 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「……浮気はしないぞ……。 三ヶ月以上愛してやれないだけだ」 されるがままに貴方に体を委ねつつ脱がされた上着に一度だけ視線をやる。シャワーの言葉に少し反応したがそれだけ。 直ぐにその瞳も閉じてやってきた体重の沈みに合わせて体を揺らした。 「……ホテルは初めて使った、俺を誘う人間も少ないからなあ。 猫も飼ってない、今後飼う予定もつもりもない。 面倒見きれないからな、今も部下で十分だ」 (-51) toumi_ 2023/09/12(Tue) 14:26:35 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「うわ、最低なセリフ聞いたな……」 何故3ヶ月限定なのか。 とはいえ、付き合うという形すら取ろうと思わない自分よりは少しはマシかも知れない。 ……などと、心の何処かで思った。 「へぇ……? いつも使ってるんだと思ってた。 驚いたな、じゃあ彼女の家か車がほとんどってことかい」 あれだけ侍らせてるし、お金も持ってるのだから、ゆっくり寝れるホテルを選んでると思ってたのだ。勝手に。 それでも、猫の予定がないのには少しばかり気をよくして、愉しげにベッドにうつ伏せにベッドに転がって手を伸ばした。 避けられなければ、あなたの柔らかそうな薄茶の髪を撫でるだろう。 「じゃ、今夜はこのベッドとキミの懐を僕が温めてあげようかな」 互いに酔いは十分に回っているらしい。 (-53) eve_1224 2023/09/12(Tue) 16:11:20 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>49 黒眼鏡 「それじゃキミの顧客は上客ばかりだね」 飲まない人間もそれなりにはいるだろうけれども。 差し出された紙袋の中身を確認すると、確かに何か他のものが入っている。 「おや、今日はおまけ付きかい。 飴も焼菓子もありがたくいただいておくよ」 渡されれば特に嫌がる様子は見せないし、素直に受け取っておく。 シエスタの時のいいおやつになりそうだ。 「はは、キミにそういうお節介をいただくとはね。 まぁ、大事なときはこれでちゃんと寝てるさ。あまり常用すると薬が効かなくなるだろう?」 #Mazzetto (57) eve_1224 2023/09/12(Tue) 16:19:43 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ/* 秘話中に失礼します。今すごく眠いです。 仕事が休みだった事をいいことに昼寝してました、シエスタですね。 それはそれとして……お伝えするタイミングを測っていたのですが、ゆっくりしすぎて日が変わってしまいそうな気がしてきたのでお知らせをば。 ぱんぱかぱーん >>>あなたは決闘者に選ばれました<<< というわけで果たし状をですね……ルチアーノくんにお出ししたいと思っております。 ギスギスしたいなどという考えではなく、互いの過去についてのあれこれとか……出来たら楽しいな、なんて思ったのですが。 なにか不都合などがなければ、どうぞよろしくお願いしたいと思っております。いかがでしょうか。 (-54) eve_1224 2023/09/12(Tue) 16:51:41 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ/* おはようございます。 シエスタはいいですね、お休みの日ぐらいゆっくり休まれてください。 それはそうと決闘者でしたか、受けて立ちます。 どちらが先に検挙されるかのチキンレース頑張りましょう。 窓のシチュエーションが良くわかりませんが、その都度考えることにします。よろしくお願いします。 (-56) toumi_ 2023/09/12(Tue) 17:19:28 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ/* ありがとうございます。おかげさまでゆっくり休めました。 決闘者の件もありがとうございます。 殺意マシマシの職から移動してきたもので、こちらもまだ手探りではありますが、折角の諜報員に覗かれてるのふたりの窓ですし、何か出来ればいいと思っています。 なにか事件を起こしてみても楽しそうですね。 過去で思い出しましたが、エルヴィーノの過去に登場する半身不随になった女性の名前は「ラーラ」ということにしました。 名前がないと不便だと始まって気づいたもので……。 ルチアーノくんも知っている女の子であったでしょうから、使っていただいて構いません。 (-57) eve_1224 2023/09/12(Tue) 17:54:52 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>59 黒眼鏡 「そう。まぁ、キミが繁盛してるお陰で僕もいい物に恵まれているんだから助かるけどね」 最近のノッテの幹部にしては話が通じる方で助かるが、やはり変わった男だと思う。 どうせ客の素性など隠していても調べていることだろう。客とはいえ、警察の自分に向かって倒れられたら困るなどとは、おかしな話だ。 まぁ、どうせ世辞のひとつではあるのだろうけれど。 「僕の方こそ、キミが居なくなるとそれなりに不都合がでてくる。 ワルい事をして検挙されないように気をつけてくれるとありがたいんだけどね」 マフィアは嫌いだ。 それでも、関係を絶てない事情もあるから多くは語らない。 互いに弁えられるからこそ、ありがたく利用させてもらってるわけだが……さて。 「忠告に従って車にも精々気をつけるとしよう。 あぁ……そうそう。情報の方もいつでも待ってるよ。腕のいい義肢装具士を探してるんだ」 その言葉を残すと、じゃあねと軽く手を上げて海風の香る道路へ向かう。 止められなければそのまま、乗ってきた車で引き返していくだろう。 #Mazzetto (65) eve_1224 2023/09/12(Tue) 19:11:36 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ車を停めて紙袋を手に男は石段を上がる。 街中に入ってくれば美味しそうな匂いやら賑やかな声がそこかしこから伝わってくるが、興味を示すことはない。 風に靡いた髪を追って見上げると、頭上からひらひらと……蝶が飛んできた。 珍しいなと目で追うと、蝶は横に回り込んできて、男の肩に止まってしまった。 「僕は花でも止まり木でもないんだけど……」 足を止めたのもつかの間、再び動き出せば飛び去るだろうと歩いてみたが、何故か蝶は暫く動かない。 #街中 (75) eve_1224 2023/09/12(Tue) 22:17:30 |
【秘】 法の下に イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ/* 度々失礼します。バナナマンパナマ湾です。 RP内容の打診に参りました。 当PCはマフィアへの敵対心が強いキャラクターですので、もし今すごく眠い様さえよければ、「マツェットにいたのを見かけ、後からそれに対して詰め寄る」秘話が出来れば嬉しいな……と思っています。 一応身内には甘いキャラだと周知していましたので、突然吹っ掛けると戸惑われたりお呼びじゃなかったりするかなと思い確認させていただきました。 RPのきっかけとして使うことに対しては既に黒眼鏡さんPLのポップコーン殺人事件さんに打診し、許可を頂いております。 勿論、ほかの方とのやり取りで忙しいなどあれば、断っていただいて構いません。 検討して頂ければありがたいです。 (-70) rik_kr 2023/09/12(Tue) 22:24:39 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ/* 打診ありがとうございます、今すごく眠いです。 詰め寄ってくださって問題ないですよ! 白でやったのもロールのきっかけになるのを狙ってもいましたので……どうぞ、いつでもお待ちしております。 (-71) eve_1224 2023/09/12(Tue) 22:28:37 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「何を聞きたいのか測りかねるが…… 俺は一人で寝る方が好きだし、車の掃除も定期的にしている分で十分なほど保てていると思っている。 ないとは言わんがな、……それこそ手を出すのはその期間中に一人程度だ」 両手に花を抱え歩いている男がいつも纏わすのは、女物ではなく彼自身の香水の香りだ。 「っ……な、ぁ?」 ふ、と。貴方が眼の前に来たことよりも髪を撫でられると明らかに体を強張らせるように動きを止めた。 しかしそのまま止めさせる様子もなく、普段の酔いとも違う雰囲気を見せただろうか。なにか言いたげにしているのは確かだろう。 「……俺は安くないぞ……」 そうして絞り出すように溢した言葉は、眠気のせいか緩く投げかけられて柔らかな布団に沈んでいった。 (-84) toumi_ 2023/09/12(Tue) 23:49:27 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「何を聞きたいかって……そりゃ、そういうコトでしょ。 あれだけ侍らせた女性に甘ったるいセリフ聞かせてるんだし、さぞ経験豊富なのかと思って」 これも酔った勢いというやつだ。 思ってたよりも随分と身持ちが堅いようで、本当に? と首を傾げて。 横に寝転んだからこそわかる香水の香りが思いの外心地よくて、柔らかな髪も手触りが良いものだから、ふわり、とその表情を緩めた。 「キミこそ何か言いたげな顔してどうしたの。 キミが安くないのは知ってるけど……幼馴染のよしみでこうしてタダで普段来ない場所でも付き合ってくれてるんでしょ」 あぁ、眠そうで無防備な顔が、昔を思い出すね。 「それとも……僕に何か望むことでも?」 だから、別に。 この言葉がもう聞こえてなくたって構わない。 少しだけこの夜が勿体なくて、残念に思うだけだ。 (-89) eve_1224 2023/09/13(Wed) 0:09:06 |
【秘】 法の下に イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ/* 策士〜!! そういうことなら渡りに船ですね。いい感じに始めていこうと思います。よろしくお願いします。 (-90) rik_kr 2023/09/13(Wed) 0:12:20 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「俺は浮気をしないからな……。 それでもエルよりよっぽど経験豊富のつもりはあるぞお」 三ヶ月ぐらいは、と。別れれば別の人間にうつるというかのように。 そうでもないのなら特定の誰かと共に夜を過ごすことも少ないのかもしれないと思うだろう。 「撫でられて驚いたんだよ。 ……理由が聞きたいわけじゃない、気にするな」 嫌悪ではなく、驚いていたと。頭を撫でる程度のスキンシップをそこまで気にするような男であっただろうか。 「それにお前に特別望むことなんてないよ」 「たとえなにかがあっても、……それはお前じゃなくたって良いことだ」 考えれば考えるほど貴方以外の余計なことに思考が行って目を瞑る。 これ以上目が冴えてしまわないように早く夢の中へと入っていきたい気分であった。 (-98) toumi_ 2023/09/13(Wed) 1:03:48 |
【秘】 法の下に イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノいつかの話────少なくとも、貴方が“Mazzetto”に立ち寄って以降の話。 ここは警察署内か、或いは適当な往来だ。貴方は男に昼食に誘われたのかもしれないし、偶然声をかけられたのかもしれない。どうあれ男は少し強引な様子で貴方を自分の元に引き留めたはずだ。 そしてそれは、普段目上のものに対しある程度従順な青年の振る舞いとしては、一風変わったものだった。 レンズの向こう、金の瞳が貴方を見下ろしている。不遜にも。 「先輩。」 「港にいましたね。」 物理的に引き留めたまま。貴方の腕を、逃すまいとでも言うように掴んだまま。 奇妙なほど淡々とした声音で、男は貴方に問うだろう。 (-103) rik_kr 2023/09/13(Wed) 3:47:57 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「僕より経験豊富なのは否定しないよ。 って、……そんなに驚くことかい?」 そういった欲は薄い方だし、必要があれば事もなげに女を買うことはあるが、特定の人物を作ったことはない。 振り払うのが面倒だと淡々とするとはいえ、普段は他人に触れたいとも触れられたいとも思わないのだ。 だからきっと、今夜のこれはイレギュラーで、特別なことで。 「そっか」 子供の頃は手だって繋いだしハグだってしていたのにと言葉を漏らして息をつくと、ぽんぽんと最後にその頭を軽く叩く。 何も望まれないのは、それはそれで少しだけ物悲しさを感じて、やっぱり僕も酔いが回っていることを自覚した。 「ほら、寝るならちゃんとベッドにあがりなよ」 知ってる? 自堕落な自分がこんな世話を焼くなんて珍しいことなんだからね。 打算も計算もありゃしない。 これはきっと、気を許した幼馴染だからこそのこと。 あなたがそれに甘んじて従うならば「ゆっくりお休み」と、あなたを深い眠りに誘おうとするだろう。 (-109) eve_1224 2023/09/13(Wed) 7:47:04 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオそれは突然のことだった。 欠伸を噛み殺しながら、さぁシエスタを満喫しようと移動してた時にあなたに呼び止められた。 普段はもう少し物腰穏やかに世話を焼いてくる後輩だというのに、これは一体どうしたことだろうか。 「……痛いんだけど」 訝しげに10cmも高い金の瞳を見上げて、掴まれた腕を見た。 「港……?」 突然の物言いに、発言の意図がわからず一瞬呆けた反応を返したが、頭の中にあの黒いサングラスがよぎった。 なるほど。どうやらあれを見られていたらしい。 「……あぁ、Mazzettoに行ったけど……それが何か?」 こういう時、行ってないなどと嘘をつくのは愚の骨頂。 そこに居たことは素直に認めておくべきだろう。 (-111) eve_1224 2023/09/13(Wed) 7:59:49 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「彼は……そうだね。気疲れの多いことを引き受けているようにも見えるよ。 自分なりの息抜きは見つけているようにも思えるが、そうだな。 それこそ君が息抜きに付き合ってあげるといい、私みたいな目上がそうするよりかはいいだろう」 強制力のない気軽な、言ってしまえば無責任な提案だ。 渦中の彼を話題に出すくらいなのだから、既に実践されているかも知れない程度のこと。 他部署なりへ出張した署員の持ってきた焼き菓子をふたつ、貴方へと差し出す。 貴方にアレルギーがあるなら……まあそうしたものをクリアできる食品ではあるだろう。 「降ってくるのは思いつきか既に決まってしまったあとのことか、雑用くらいだ。 今回だって上で何かしらやっている靄が形になってからやっと聞かされることになるんだろうな」 机の上の資料や書類は決して少なくない。こつこつと消費してやっとこの程度だ。 出入りの多い署員と比べて腰を据えていることの多い男は、署内の雑用を引き受けることさえあった。 威容を重視される警察として求められる姿勢として正しいかは、一概に評価できることではない。 少なくとも男は話しかけやすいよう心がけ、忙しい姿をこれ見よがしにはしない、そういう人間だ。 「気苦労を掛けるね、エル」 (-113) redhaguki 2023/09/13(Wed) 8:28:06 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ男が誰かと愛を語らう三ヵ月。 その期間は実際には数週間であったり、それこそ少しはそれ以上も続いたかもしれない。 その数字は誰しもが抱く飽きというもの、何かの決まり事でもないただそれが訪れるまでの期間だ。 ただ全ての感情に誠実に続くと思わないものに制限をつけただけ。 「しばらく、…… 撫でるやつがいなかったんだよ 」普段なら言わないことも、貴方だからだとかそんな損得を考える余裕もない。 ここまで世話を焼かせたことも記憶にない。 だからだろうか、自分が何を言っているかもあまりわかっていないが、明日の朝に後悔する自分が居る事だけがわかった。 「また……」 貴方から発せられる声の指示だけを聞けば最低限の動きで再びベッドにもぐりこむ。寝息が聞こえてくるのもそのあとすぐに。 そうして声をかけるまで、些細なことでは起きることもなく気分良さそうにあなたの傍で眠り続けたことだろう。 (-114) toumi_ 2023/09/13(Wed) 8:29:45 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「彼は自ら仕事を引き受けてやることが生きがいみたいですからね……」 あの考えだけは一生理解できそうもないが。 息抜きの話には、それくらいならと頷いて差し出された焼き菓子を素直に受け取るだろう。 シエスタの時にいただく食料が、ひとつ増えた。 「くらい……っていう量じゃない気もしますが……。 警部も息抜きをなさっては? ってか……気苦労なんて僕には似合わない言葉ですよ」 何言ってるんですか、と息をつく。 必要なことはしっかりこなすとは言え、面倒事は抱えたくないし、必要以上の仕事を進んで引き受けることなどないというのに。 それに、目的のためには手段をあまり選ばない思想は、問題児と言われこそすれ、決して他人を気遣うような優等生ではないはずだ。 (-118) eve_1224 2023/09/13(Wed) 9:18:07 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ恋人は別れればそこでおしまい。夫婦も友人も分かれてしまえば終りが来るものだ。 あなたは知っているだろうか。 幼馴染という関係に区切りも期間もありはしないということを。 進む道が分かれてしまった今も、たとえこれから絶交しようとも、幼馴染であるという関係は変わることがないのだ。 それはきっと、血縁以外の他にはない特別なことで。 「……無理して大人になるから……」 眠ってしまった顔を見つめて、そんな事を呟く。 撫でる相手が居ないのは、無条件に愛してくれる親がいなくなってしまったから。 厳しいマフィアの環境で使い捨てられないように背伸びをしていたからこその事なんだろう。 「また、って…… なんだよ 」また撫でて欲しいということなんだろうか。 本当に? 発言の意図は、発した本人にしかわからないことだ。 眠りに落ちたあどけない顔のあなたにそんな事は聞けやしないから、諦めたように深く息をついて同じように布団に潜り込む。 あなたが纏う香水の心地いい香りと、不思議と感じる安心感が眠気を誘って。 そう長い時間が経たぬ間に、寝息が一つ増えただろう。 朝までぐっすり眠りに落ちてしまったのは、実に10年ぶりのことだった。 (-119) eve_1224 2023/09/13(Wed) 9:20:39 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ――あなたが目覚めた時。 そこには、すり寄るようにして眠る男の姿があっただろう。 これもまた、 一人を選んでいた男にとってはありえないもの。 (-121) eve_1224 2023/09/13(Wed) 9:26:10 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノさて、今日は何処を見回ろうか。 欠伸を噛み殺してその足は、ゆっくりと歓楽街を通りスラムの方へ向かう。 治安の悪いそこは、犯罪の温床になりやすい。 途中、体を売る少女が声をかけてきたけれど、一瞥して断った。 こういうのは、必要があるときだけで十分だ。 食事をまともに採れないスラムの人間たちは皆細い。 負けず劣らず……というほどまではないが、食事をあまり摂らない自分もまた、平均よりは随分と細身だ。 服装さえ合わせてしまえば、この中に潜り込んでしまえそうだなと、何故かそんな事を考えて頭を振った。 「……ばかばかしいね」 #スラム (105) eve_1224 2023/09/13(Wed) 13:21:23 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>107 ニーノ 「うわ、危ないな」 路地に出たその直後。 何やらドンっとした衝撃が腕を襲う。 出会い頭だったから避ける余裕もなくぶつかって、少しばかりよろめきながらぶつかってきた人物を支えると、見覚えのある金髪と大きめの瞳が見上げてきた。 「……キミはこんなところで何をしてるのかな?」 毎日みかける職場の後輩だ。 2,3度まばたきをしてみたが、それは変わらず。 ここにいる理由など、自分と同じものでしかない……とは思うが、天真爛漫な彼の印象はこのスラムにはとても似合わない。 ぶつかられた事自体は別に怒るほどのことでもないから、熱のないままの花浅葱はあなたを静かに見下ろしている。 #スラム (108) eve_1224 2023/09/13(Wed) 15:09:10 |
【秘】 Chiavica テオドロ → 花浅葱 エルヴィーノ「そういえば、資料室に用があったみたいですが」 「あなたのお目当てのものは見つかりましたかね」 時間が過ぎて、いつかの仕事終わり。 最後に向かっていった先を思い出してか、珍しく声を掛ける。 「寝食を惜しんで調べものをされてはたまったもんじゃないので、差し支えないようであれば少しくらい手伝ってやっても構いません」 「ちょうど捜査資料を検める予定もありますので」 前の話を気に留めているのか、それとも元来の気質なのか、 何かのついでだったら大した手間でもないだろう、と示していた。 (-154) backador 2023/09/13(Wed) 15:35:54 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Chiavica テオドロ「よく見てるね、テオドロ」 不意に声をかけられ、あなたと出会って消えたことのないクマの残る顔をあなたへ向けた。 眠くなくとも眠そうに見えるのは大体このせいで間違いはない。 「珍しく仕事終わりに声をかけてきたと思えば……」 「……、個人的に未解決事件を少し調べててね。 業務とはあまり関係がないから、キミの手を煩わせるようなことじゃないんだけど」 捜査資料を見ているから寝食を惜しんでいるなどということはないのだが。それは言葉の綾だろう。 まだこれといって手応えはないのか、あなたも予定があるならご自由にと、拒まぬ態度はそのままの反応を見せるだろう。 (-158) eve_1224 2023/09/13(Wed) 16:24:44 |
【秘】 Chiavica テオドロ → 花浅葱 エルヴィーノ「正義感というものには縁がないですが、 下手人が野放しになっているなら良い気はしませんし。 調べるほど気になるというのなら、 降って湧いた人手は借りておくべきですよ、エルヴィーノ」 同期で上司ですから、と決まり文句を一つ挟む。 業務が疎かにまでなっていなければ煩くするつもりもない。ましてやちゃんと寝ておけなんてあまりにも今更だ。今はただ、一人で悩まれる方が面倒だという棘を見せている。 「まあ、専従とするには部署を違えているし、 此方とて必要以上に労力を割くことはないでしょうから。 思い当たること引っかかることがあればくらいでいますよ。 万一人が分からなかったことを俺が明かすことができたらさぞ気分が良いでしょうが、それに躍起になっては本末転倒です」 「それで、具体的にはどの事件について? 公開捜査になってるものには幾つか覚えがありますが」 (-159) backador 2023/09/13(Wed) 16:52:02 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Chiavica テオドロまったくお人好しめと、冷めた目を向けて。 それから小さく息をついてぼそぼそと案件を語る。 あまりおおっぴらに人に語る趣味はないから、あなたにしか聞こえない程度の音量だ。 「11年ほど前の、夫婦殺害事件。 中学を卒業した頃合いの子供が一人残されている。犯人は未だ逃走中」 「……それから」 「10年ほど前にあった、少女ヤク漬けにしてる案件全般だよ」 1件目はともかく2件目はなんとも漠然としてるだろう。 資料もきっと膨大に違いない。 業務の合間に少しづつ調べているらしく、資料室の鍵の貸出録を調べれば、エルヴィーノの名前が沢山記されているのがわかる。 そして、少女ヤク漬けといえば、あなたはひとつ思い当たることもあるはずだ。 もっとも、その事件は自分たちが警察になってからのことなので、調べている案件とは何ら関係はないのだが。 (-160) eve_1224 2023/09/13(Wed) 17:16:51 |
【秘】 Chiavica テオドロ → 花浅葱 エルヴィーノ何か言いたいことでも?と皺の寄った眉間を向けるが、耳をそばだてる為に一旦それは逸れていく。 「……不謹慎なことも、不用意なことも、 まして無責任なことも言いたくはないのですが」 「浅からぬ因縁があるんですかね、あなたには」 藪をつついて蛇が出てきてはたまったものではないが。 とはいえ己の辿ってきた来歴としても、過去の件に思うところがあって事件に当たるというのはそう珍しいものでも──恥ずべきものでもないとは思う。 業務とは関係ない。つまりは個人的な物には違いなさそうで。 普段なら『曖昧過ぎる』くらいは詰るが、流石の皮肉屋も空気くらいは読む。ただの怠惰な筈がない。 「10年前ともなるとそれはもう骨が折れるでしょうに。 一体いつから調べているんだか……まあ、いいでしょう、いつでも思い出せるよう頭の片隅に入れておきます」 「幸運なことに、今は署長代理がアレ。 かこつけて調べられることも増えていますからね」 自分の予定はそれに際してのもの。こっちは細々とした案件に伴っているだけで、利用してまで調べたいことは別になかったが。 (-163) backador 2023/09/13(Wed) 18:02:51 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Chiavica テオドロ「……まぁ、因縁じゃあるかな。 調べ始めたのはここに出入り出来るようになってから少しずつさ」 何を指してそう言ってるのかくらいは理解できる。 簡単に結び付けられる単語ではあるし、広まると面倒だと思ったからこそ小声で話したのだから。 曖昧すぎるのだって仕方ない。 大規模な事件として摘発された数年前のアレはともかく、ちょっと麻薬漬けにされる少女が出たからと言って大きな事件の扱いにはならないだろう。 それでも、麻薬の売人は必ず何処かで繋がってるだろうし、複数の案件に引っかかっていてもおかしくない。 だからエルヴィーノはこつこつ調べ続けているのだった。 とはいえ。 「業務時間が過ぎて長く残って調べたりはしていないから安心して欲しい。 そんな事をしてたら上司に叱責される理由が増えてしまうからね」 つまりどういう事かというと。 自堕落な態度は正しくこの男の地でもあるということだ。 (-171) eve_1224 2023/09/13(Wed) 20:23:33 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>111 ニーノ そういえば、今日は署内で姿を見てなかった気がする。 シエスタの時間になればよくチェスの勝負を挑んでくる青年だが、非番だったのならなるほど、そうだったかと納得して、見回りという言葉に小さく頷いて返した。 「里帰り? ……へぇ」 語られる過去の話には少しばかり意外そうな表情を浮かべる。 同僚の過去の話などあまり聞いたことがなかったから、これも初めて聞いたこと。 明るく元気で、スラムなどとは無縁で愛されて育ってきたのだろうと思っていたのに、実のところは少し違うようで。 「今はどこかに養子にでも? 警察にまでなるなんて、随分と努力したようだね」 これは別に偏見などではない。 スラムとなると学校に通う事すら厳しいのだから、そのハンデを乗り越えたことに対する称賛だ。 #スラム (117) eve_1224 2023/09/13(Wed) 20:33:55 |
【秘】 Chiavica テオドロ → 花浅葱 エルヴィーノ「しっかり叱責するので、 万一調べ物でも生活を削り始めた場合は覚悟しておくように」 この男もこの男で色々建前や思惑はありつつも、結局のところで世話焼きな部分が顔を覗かせているだけ。なのかもしれない。 「会議でも触れていたけど、 生活の身近にそれがあるというのは考え物だな……」 あの時は一般市民に限ってはいたが、警察なら猶更。 だがこれ以上多くを語らないなら無暗に踏み込んだりはせず、 暗黙の了解として事情を図り、尊重するまでである。 やがて報われてほしいだとかすら思わない。 余計な期待などは重荷になるだけだから。 「自然に疎かになるんだったらまだしも、こういったことで早々に根を詰めすぎて休息を削り出すような人間とは思ってないからいいんですが……」 「いや、よくはないですね。自然にも生活を疎かにはするな」 勝手に怒り出す。気になっていたことのあらましが分かれば、後はもういつもの口煩い上司だ。 (-179) backador 2023/09/13(Wed) 21:14:04 |
【秘】 法の下に イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ返答に、掴む指の力が強くなる。 痛みを感じるだろう。致命的ではない痛み。 悪人に対して与えるほどの害意はないけれど、敵意のない相手に向けるには攻撃的すぎる痛みだった。 「何故?」 10cm。見下ろす瞳の温度が上がる。 鋭さを隠さないのは、むしろ刑事としての貴方の矜持を信じているからか。 まさか繋がっているわけではないだろう。裏切りはすまい、という、念を押すような厳しさだった。 (-197) rik_kr 2023/09/13(Wed) 22:59:35 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Chiavica テオドロ覚悟するようにとの言葉には苦笑して返した。 実際そこまでの無理をするつもりは今のところない。 「焦った所で仕方ないからね。 捕まえたいヤツがいるのはそうだけど……それ以上にやりたいこともあるし」 それに、会議で熱くなってた上役の人たちみたいにもなりたくはない。 犯人や手がかりを見つけたら、手段を選ばないのもまたエルヴィーノの地ではあるのだが、無駄に過激なのとはまた違うのだろう。 尊重されてる空気を感じて、なぜだか少しだけむず痒い気持ちになってしまった。 「はは、面目ない。 一人暮らししてるとつい忘れてしまうんだよね……気がついたら朝だし、特に空腹の感覚もないものだから」 いつものように怒ってるあなたの方が、気楽に思えて小さく笑みを浮かべて。 普通の人間ならこの2つを忘れるなんてことはありえないけれど、聞き慣れたであろう自堕落な発言をして肩をすくめるのだった。 (-207) eve_1224 2023/09/14(Thu) 0:42:28 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ「……っ、だから、痛いって」 この痛みには流石に少しばかり表情を歪めて、離してくれと腕を動かした。 とはいえ、あなたと比べたら差が出てしまうほどの細身の体では、振りほどくほどの力は出なかっただろう。 「何故って……珈琲をごちそうになったのさ。 別に仲良しこよしをしにいったわけではないよ。……、その様子だと、キミはあそこが何をやってる場所なのか知ってるんだね」 あなたとは対象的に見上げる冷めた瞳からは、痛がってる以上の感情は読み取れないだろう。 その顔からわかるものがあるとしたら、それは寝不足の象徴たる目の下のクマだけだろう。 (-209) eve_1224 2023/09/14(Thu) 0:53:51 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>124 ニーノ 「何処の出身だろうと、同じ人間でしょ」 正しくは、身内だと認めた人間以外に等しくあまり興味がないともいうのだけど。 あなたに関しては、少なからず近しい場所にいる後輩だと思ってはいるらしい……が、口には出さない。 「僕自身、力仕事はあまり得意じゃないし……、キミとは真逆だけどそういうものでしょ。 苦手なことも時間かけて自分で全部こなしてるだけ、称賛出来ることだと思うけど」 それにしても養育院か、と思いを馳せて。 一つ心当たりのある院の名前をぽつりと漏らした。 「……このあたりの養育院っていうと、警部が懇意にしてるあの?」 #スラム (137) eve_1224 2023/09/14(Thu) 1:03:59 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「人を頼るのが苦手、というほどでもないかもしれないけれど。 周囲を巻き込むということをもっと覚えたほうがいいかも知れない、とは思うね」 同じ年の頃から一歩抜きん出た彼の活躍の秘訣は、己を差し出すようなものだろう。 おそらくは真正面にも忠言したことのあるだろう程度の小言が増える。 「同僚の働き方に気を揉むのは、気苦労というわけではない? ……いや、そんなつもりもないのか、そうか。だったら、君の言う通りかもな」 傍から見た捉え方と、自己での認識に違えが有るのは当然だ。 或いは本当に、話題に挙げて見るくらいで言葉ほど気にしたわけではないのかも知れないが。 実際の触れ合いを遠巻きに見るばかりの年嵩からすると、貴方の様子はそう見えるのだろう。 ただ、中年から見るほどには心配もいらないというのなら、 机の上で組まれていた指は自然と書類の方へと戻る。 (-241) redhaguki 2023/09/14(Thu) 7:47:57 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「…………。 同期や直属の上司が忙しそうにしてれば気にするくらいの情はあるつもりですけどね」 資料室の鍵を手の中で弄んで、それから思い出したように顔を上げれば、意識を書類に戻そうとしている上司のつむじが見えた。 言葉を言い倦ねてその様子を少しだけ見つめて、やがて、一言だけぽつり。 「……警部は、ラーラという女を知っていますか」 名前だけで漠然としていて、言葉が足りない。 長年養育院を支援しているというのを知ってから、一度は聞こうと思っていたことだ。 数多に居る子どもたちの中の、もうそこに居ない少女の名前を出したからと言って、知っているわけないと……そう、思うのだけど。 (-244) eve_1224 2023/09/14(Thu) 8:25:50 |
【秘】 Chiavica テオドロ → 花浅葱 エルヴィーノ「一つの因縁に囚われていないのも、 やりたいことが幾つもあるのも良いことだとは思います。 実に……お若いことで」 余計な言葉を付け足さないと気が済まないらしい。いつもの事だ。ただどことなく、仕方ないなという受容が含まれているようにも見える。 「焦りは禁物ということだけ分かっていればいいでしょう。 その時の最善を尽くすのが、我々の仕事の鉄則ですからね」 この男には拘りというものがないから、その最善が規則に則った形式ばったものでも、敢えて無視した過激なものでも特に気にすることはない。 その代わり何かを選び、思想に基づいて事に当たるということだってないと言える。 敢えて言うならば羨ましいのかもしれないが、対抗心も特に持ち合わせてないため、結果、真っ当に己の志を持つ者に対して当たりが柔らかくなることが多々あった。 勿論男にその自覚はない。不器用な受容をただ難儀な性格と纏めているために。 「とても人間の暮らしとは思えませんね…… 既に半分はケダモノです。仕方のない人。 記憶容量が劣ってるわけじゃないんだからもう少し生活に割くべきです」 こちらもこうして小言を並べ立てているときの方が、生き生きとしているように見えるのは違いなかった。 (-269) backador 2023/09/14(Thu) 15:31:22 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Chiavica テオドロ「ケダモノかぁ、……うん、正しくそうかもしれないね。 そうできたら良いけど……あっ、」 「キミはさ、」 「幸せを押し付けるのってどうやればいいと思う?」 言葉こそ棘があるものの、和やかになったところで不意について出た質問。 まるで生活に割く事ができないとでも言っているようだが、さておき。 「祈るだけじゃ届かないから、……僕はやりたいことをやるけれどね」 因縁も、過去の繋がりも。 たったそれだけを目的として動いてるのだとしたら。 やはりこの男の思想は、危険であることには変わりないのかもしれない。 (-271) eve_1224 2023/09/14(Thu) 19:01:05 |
【秘】 Chiavica テオドロ → 花浅葱 エルヴィーノ「まず第一に」 「望んでない幸福なんて、いつでも不幸に転じますからね」 そんな答えを求めてるわけじゃないのを承知で言う。 意地の悪い質問の、その不備は突いておかねば気が済まない。 「それを承知で述べるとするなら、そうですね。 手段を択ばないなら、その場限りでいいなら、 根回しを重ねれば難しいものでもないでしょう。 相手が望んでないとしても、 偶然を装って幸せを齎す方法は幾らでも……ねえ」 言うなれば。自分がやってることだって、 多くの人にとって幸せになるであろう結果に基づいているまで。誰もやりたがらないことを、嫌がらない自分が率先してやれば、不幸を減らし、誰もが快く過ごすことができる。 幸せの押し付けと言われても、否定はできない。 曖昧な答えの裏には確かな自嘲が隠されている。 「……結局、やりたいことをやるんだとしたら、 俺の意見なんか仰がなくてもいいでしょうに。 神に祈るよりかは効果はあるとはいえ、あなたはね」 叶わなくてもいい代わりに、決して止めもしない。 それすらの思想だって持ち合わせていないから。 やっぱり蛇が出てきた。これ見よがしに嘆息をする。 (-273) backador 2023/09/14(Thu) 19:39:39 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「内心に思うことは誰でもあっても、口にするかどうかは別のことだろう。 他に共感したり伝達しないつもりのことを口にする人は、そういない。 君にとって当然のことは意外と世ではそうでもなかったりするものだろう」 それを当たり前とするならば。 その先を強いれば、今の時代だとそれもハラスメントに当たるのかもしれない。 年寄りの冷や水もそこそこに、といったところで投げかけられた問いに顔を上げる。 漠然と頭の中を探る思考は、さしたるものは掴まなかったらしい。 「心当たりは……ないわけではないけれど、あまり慣れ親しんだものではないかな。 君の知り合いかな、最近の調書に出てきた名前ではなかったね」 署内にもおそらくはない名前だろう。 或いは同名の人間があるかもしれないが、すぐに結びつくような位置にあるわけでもない。 何気ない話の延長として、あなたの言葉が続くのを待っている。 (-274) redhaguki 2023/09/14(Thu) 19:58:50 |
【秘】 法の下に イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ痛い、と言われれば僅かに緩める。けれど、謝りはしない。 角度を変えて、食い込まぬよう。それでいて指を広げ、しっかり掴むよう。 抵抗しないなら、廊下の端に貴方を追い詰める形になるだろうか。同僚が通りかかりでもすれば、多少は言い訳に苦労しそうな雰囲気で。 「知らない」 「わけがないでしょう。あいつの店だ。」 黒眼鏡。 ノッテファミリーのカポ・レジーム。 彼がそうであることは明らかで、あの港は彼の秘密の庭のようなもので、であるのに尻尾を出さないから摘発が出来ない。 警察も長年手を焼いている。 「仲良しごっこの」 「つもりではないなら、何故。」 心底理解出来ないと瞳が言う。 何のつもりだと眼差しが問う。 実際は、警察とマフィアが、それと知りながら平穏を守るために甘んじ合う場面もないではないが。 どうにも頭が硬い貴方の後輩には、それが理解できない。 (-278) rik_kr 2023/09/14(Thu) 20:24:45 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「……ですよね」 男の思想や考え方はきっと、あまりまともとは言えないものだっただろう。 それは数年前の事件を解決した手腕からもそうだろうし、身近な同僚達以外からはそう思われてるに違いない。 だから、自分にとって当然のことが、世ではそうでもないのはわかっていても、それを男はあまり気にするような性質ではなかった。 あなたの返事を聞いて、心の中で小さく嘆息して、納得の声を上げた。 そうだ、ぱっと思い浮かぶはずがないのだ。 思い浮かぶほどのインパクトがある子供だったなら、きっと、今のようにはなってなかったから。 「10年ほど前まで……警部が手塩にかけている養育院に在籍してたんです。 今は別の施設に移りましたが……、……友人、だったんですよ」 朗らかに笑って人目をひく容姿を持っていたけれど、気があまり強くなく、地味で。 悪く言えば 狙われやすい ――そういう少女だった。埋もれやすく記憶に強く残らないのは仕方のない話だ。 (-279) eve_1224 2023/09/14(Thu) 20:33:57 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Chiavica テオドロ「そうだよね。僕もそう思って根回しをしてるところさ」 事件について調べ回ってるのも。 いくつか探しものをしてることもだ。 苛立って類似と思われた事件に強硬な手段をとってしまったけれど、別にそれが悪いとも思ってなどいない。 最初に刺された釘はさらっとスルーして、くすりと目を細めた。 そうだよ、キミと僕は、そういう所はよくにているのかもしれない。 キミのほうがいくらかは、善良なのだと思ってるけれど。 「聞いてみたかったのさ。 この間ルチアに、幸せの押し売りなら覚悟をもってやれって言われたものだから」 男が唯一愛称で呼ぶ男の名。 それは何時だったかあなたに、洩らしたことのある幼馴染の名だ。 (-281) eve_1224 2023/09/14(Thu) 20:45:36 |