人狼物語 三日月国


71 【R18】歪んだ愛の形【身内】

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視点:


【赤】 SE 榊原 皇仁



   そういうこと言う人間ぼく嫌い。
   ……人の名前とかで遊ぶやつは、最悪。

[ 

  ムッとした表情を見られただろうか。
 
  しかし彼はすぐに表情を戻して、
  デートに了承の頷きを見れば
  楽しみ、なんて単語を口にしたり。
  シャワーを上がれば、
  彼女は少し動けるようになったみたいで
  ゆっくりしておいで、なんて
  声をかけて入れ替わりに
  彼女がシャワーを浴びるのを見守った。

                     ]



(*5) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 2:28:05

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


   ん………そんなやつのこと、忘れるんだ。
   ワンコちゃんの時間の無駄になるから。



  言われなくても忘れたかもしれないけれど
  気になって仕方がなくて。
  彼女が背伸びをして唇を重ねれば
  優しく頭を撫でて、よくできました、と
  褒めてあげた。

  またね、と言われればにこにこ笑顔で。

                     ]


(*6) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 2:28:32

【赤】 SE 榊原 皇仁





  彼から連絡を入れる前に、
  彼女から土曜日に会えないかと電話が来た。
  勿論、即OKを出して。

  その時は彼女に似合いそうな布製の首輪が
  セットになっている下着を渡して着てもらったり
  また5回戦まで楽しませてもらったり。
  でも、その前にいっしょに食事もしたり。

                       ]


(*7) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 2:29:06

【赤】 SE 榊原 皇仁



    今日は、何か気になるものでもある?




  また別の日のこと。
  今日は昼から彼女とデート。
  指を絡めて恋人繋ぎをしても
  彼女が怒らないのでさせてもらっている。

  甘いものでもなんでも、
  彼女が気になるなら付き合う彼はまず
  彼女が行きたいところがあるのかどうか
  確認をとりながらぶらつくのが楽しくなっていた。

  運命のその時はもう近づいているのだけれど。

                        ]*



(*8) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 2:29:28

【赤】 SE 榊原 皇仁





  名前をきちんと読んでもらえないことは
  彼の中で許容範囲のことだった。
  でも、そこから派生して
  名前をつけた両親を揶揄したり、
  全く違う呼び方を悪意を持ってしたり、
  そういうことをする奴らがいて
  彼は自分の名前が嫌いだった。

  セフレをセフレで止めてるのは、
  彼女たちもまた笑ったから。
  本名だよっていうと笑った彼女たち。
  だから、穴として使うだけ。
  そこに優しさなんてものはなくて。
  
                    ]


(*14) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 17:29:52

【赤】 SE 榊原 皇仁



   失恋した女の子だから、心配。
   その様子なら、大丈夫みたいだね。




  勿論、一夜を楽しんだけれど
  それ以上に彼女の涙を見たから
  そっちのほうが心配になっていた。
  だから、彼女が泣いていないのを
  しっかり確認してから、彼女とは分かれた。

                      ]




(*15) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 17:30:30

【赤】 SE 榊原 皇仁

    *


   フリーランスでシステムエンジニア。
   だから、お願いされたら
   忙し過ぎなければ会えるよ。
   ……恋人は、いらないなぁ。



  恋人の段階は要らないけれど、
  結婚願望はある。
  そこまで彼女には言ったかな。
  もしかしたら言わなかったかもしれないが
  そんな大事なピースではなかったはず。
  勿論、彼にとっては、の話。

                      ]



(*16) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 17:31:07

【赤】 SE 榊原 皇仁



   ケーキ?いいよ、何か買っていこう。




  ふふっと笑いながら、
  恋人のように最近の出来事を話していると
  男の声が聞こえ、彼女の手の力が強くなった。

  彼女が立ち止まれば、
  彼もその場に立ち止まって、
  声の主の方を見たけれど、ふと思う。

  『別れて正解』

  どう考えてもチャラそうで、
  頭が悪そうで、恋人を不幸せにするタイプ。

                      ]


(*17) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 17:31:53

【赤】 SE 榊原 皇仁



   この子に恋人がいて、
   なんで自分には恋人がいないんだって
   僻んでるの?小さい男だね。
   桜ちゃんにはそれだけの魅力があって
   君にはそれがないってことでしょ。




  ケラケラと彼女の前ではやらないような
  相手を蔑むような笑い方をした彼。
  恋人が出来ることに気持ちが軽い重いは
  全くもって関係性がないだろうと
  彼は全面的に攻める姿勢をやめなかった。

                      ]*



(*18) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 17:32:17

【赤】 SE 榊原 皇仁


   プログラミングもやるよ、勿論。
   あとはそういう開発の取りまとめとか。
   興味があるならいつかそんな時間取ろうか?
   建築系だから関係ないかもだけど。




  偶に、頼まれて小学生向けの講座もやるから
  人に教えるのは下手ではないはず。
  大学生をダメにするほどのクズではない。

  彼女が、彼の答えに顔を少しだけ歪ませた。
  でも何にひっかかったのか
  彼には到底予想ができない。
  だって、話すことは話した筈だったから。

                       ]


(*22) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 22:57:24

【赤】 SE 榊原 皇仁



   まぁ別にさぁ、学生の若気の至りもいいけど
   桜ちゃんが将来見据えるって
   結構女の子としては当たり前だと思うよ。

   だって、大学生で出会った人が
   そのまま奥さんとか旦那さんになる確率知ってる?
   脅威の38%だよ?
   分かる?この可能性の高さ。
   小中高それぞれからの付き合いで
   結婚する確率を足してそれに満たないよ?

   残念だなぁ……


(*23) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 22:58:28

【赤】 SE 榊原 皇仁





  完全なるはったり。
  でも、人間は自分の知らないことを
  理路整然と話されると、
  そうなのだと思い込んでしまう。
  だから彼は、目の前の相手を
  そういう感じに追い込んで、
  疲れたからと彼女の手を引いて
  その横を通り過ぎるだろう。

  もし、止められたなら、
  彼はこういうはず。

  『僕みたいに年収1000万になってから
   また話しかけてね。』

                    ]*
   


(*24) 七瀬杏 2021/05/04(Tue) 22:58:56

【赤】 SE 榊原 皇仁



   単位かぁ。おっけー、あんまり難しいのは
   いらなさそうな気がするね。



  彼女が単位と口にすると、
  彼は納得した感じで頷く。

  大学でプログラミングをとるとは
  面白い子だな、と感じつつ
  仕事の詰まり具合を確認して
  彼女の考査前に週一でも教える時間を作った。

                        ]



(*28) 七瀬杏 2021/05/05(Wed) 0:36:09

【赤】 SE 榊原 皇仁


   *

   気分が悪い……
   ホテル行こうかと思ったけど、
   うちに来てくれる?



  ケーキはまた今度にして、
  お礼と謝罪をする彼女の手を
  ぐっと引っ張ってしまったなら、
  彼女は体勢を崩さなかっただろうか。

  彼の家は偶然にもここから近くて、
  徒歩5分くらいのところにある。
  地上何階建てだろうかという
  タワーマンションにたどり着けば
  彼女とずっと繋いでいた手を離しただろう。
  凄くイライラした表情を、
  彼女の前では見せないようにしたけれど
  果たして出来ていただろうか。

                      ]*


(*29) 七瀬杏 2021/05/05(Wed) 0:37:16

【赤】 SE 榊原 皇仁



  ここら辺は初歩的なものだよ?
  わんこちゃんさては、こう言うの苦手?



  教えてる時も呼び方はそんなに変わらず。
  でも彼の仕事までの領域は教えなくても
  彼女の単位には支障がなさそうなので
  彼女が慣れてきて教えてほしいって
  お願いしてくるまでは何度も反復練習の
  繰り返しだったような。

                      ]



(*33) 七瀬杏 2021/05/05(Wed) 13:05:52

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


   あ、ごめん。大丈夫?



  彼女の重みが体に伝われば、
  冷静さを少しだけ取り戻すものの
  いつもなら彼女の柔らかさに
  ニヤついてもおかしくない彼が
  反応を示さず、家を目指した。

  マンションの前に着けば、
  彼女から驚きの声が聞こえたような。
  気にせず、部屋に向かえば
  リビングにあるソファでも座るよう促した。

                       ]



(*34) 七瀬杏 2021/05/05(Wed) 13:06:21

【赤】 SE 榊原 皇仁



    あぁいう男は、地獄を見るから。
    ………わんこちゃんが初めてだよ。
    今まで誰も入れたことない。




  大丈夫という彼女に顔を向けた。

  セフレたちとは絶対ホテル。
  例外なく、どこかしらのホテルで会っていた。
  だから必要以上の会話をしたことも
  一緒に食事をすることもなく。

  イライラしている時に
  ホテルに行ってしまえば、
  彼は必ず彼女を傷つけると思って
  タバコの匂いが染みつきかけの家に
  舞い戻ることを選択した。

                     ]


(*35) 七瀬杏 2021/05/05(Wed) 13:07:05

【赤】 SE 榊原 皇仁



    ごめんちょっとタバコ吸ってくる。

    ……甘いもの、冷蔵庫にあるから
    よければ食べて。



  そう言って、彼はリビングから離れ
  扉をパタンと閉めてしまった。

  別に彼女が甘いものを食べたいと
  彼が知っていたわけではなく、
  彼がただ仕事の合間に食べようかと
  買っていただけだが、
  彼女が冷蔵庫を開けることはあったか。

                      ]*


(*36) 七瀬杏 2021/05/05(Wed) 13:07:25

【赤】 SE 榊原 皇仁





  そもそも、プログラミングを教えるのは
  タダでやっていないんだから、
  対価を払ってもらわなければいけない。
  彼の知識もタダではないから。

  彼女に対価を払ってもらっているとしたら、
  それは体なのか、やさしさなのか。
  彼にとっても徐々に分からなくなった。

                       ]


(*42) 七瀬杏 2021/05/06(Thu) 9:37:14

【赤】 SE 榊原 皇仁





  ほんのり染まった頬が視界に入れば
  彼女がその待遇を受けて嬉しいんだと
  彼は簡単に理解することができた。
  でも、それをするに値する人だから
  彼はそれ以上考えることをやめた。

  薬物のような扱いをしているタバコを
  リビング隣の部屋で吸うために
  離れれば、すぐに火をつけて
  ふぅっと長めの息を吐き出して。

                    ]

    …………──────────



(*43) 七瀬杏 2021/05/06(Thu) 9:38:06

【赤】 SE 榊原 皇仁



  1本を長く吸うわけではないので、
  1/3くらい吸って灰皿に。
  それを3本くらい繰り返すのが彼。
  ひどく勿体無いけれど、
  長くひとつを吸うのが得意ではない。

  気持ちを落ち着かせて、
  頭の中を冷静にしたあたりで
  扉の音が立った気がして
  そちらを確認すると見える彼女の姿。

                    ]

    あれ、ケーキ食べなかった?
    ……頼りないもんね、ぼく。



  そんなことを言いながら彼女を抱きしめ
  ゆらゆらと、ゆりかごのように
  体を横に動かして。

  いつもよりトーンはすごく落ち着いて
  何もしないかのような無害さが
  その時だけは伺えただろうか。

                    ]*

(*44) 七瀬杏 2021/05/06(Thu) 9:38:52

【赤】 SE 榊原 皇仁





  多分の話、彼にとってのこの時間の対価は
  彼女という存在そのもの。
  だから、彼女に教えている時間は
  すでに対価も払ってもらっているようなもの。
  でもまぁ、その後に楽しいベッドタイムがあれば
  それはオプション代として楽しんでいる節有り。

                         ]



(*48) 七瀬杏 2021/05/06(Thu) 23:05:05

【赤】 SE 榊原 皇仁



    んー…さみしいかぁ…ごめんごめん。

    ぼくがきちんとしてたら、
    ワンコちゃん寂しい思いしなかったでしょ。
    だから、関係あるんだよ。



  あの時、彼女の横にいたのが
  きちんと彼女に告白をして
  付き合っていた人物なら、こんなことにはならず。
  彼との関係は真っ当なものではなくて
  本当なら何を言われてもぐうの音もでないもの。

                         ]



(*49) 七瀬杏 2021/05/06(Thu) 23:05:43

【赤】 SE 榊原 皇仁



    女の子が泣いてる姿とか見たくないし。

    ………ケーキ、食べる?
    ぼくも甘いもの欲しくなっちゃった。



  優しく語りかける彼は、毒牙を抜かれた毒蛇のよう。
  彼女の頬に口付けを落とせば、
  軽めに彼女のお尻を撫でるけれど
  盛んな猿のような彼にはならなくって。

  冷蔵庫の中にはガトーショコラなどの
  ケーキが数種類あるから、
  彼女の希望があればそれを渡そうと
  まずは冷蔵庫に移動したことだろう。

                     ]*



(*50) 七瀬杏 2021/05/06(Thu) 23:06:05

【赤】 SE 榊原 皇仁

──ある日の彼


   …家行こうか?何か作るよ。

[ ある日、彼女と約束をしていた時のこと。
  ドタキャンされてしまった。
  ドタキャン自体は慣れているけれど、
  彼女がそんなことをするのは
  珍しいことだから、
  電話越しに聞いてしまった。

  彼女に住所をもらえたのなら
  財布と鍵だけ持ってとりあえず
  彼女の家を目指したのだが、
  家に行った時の彼女は血色が悪かっただろう。

  そして、そんな彼女を見たなら、
  彼は不安に駆られて大丈夫?から入ったはず。

                        ]


(*54) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 8:20:19

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *

   嘘はダメだよ。
   ……うん、そばにいてあげられる。
   それは、…ぼくも望むこと。



  何を言いたいのか、よく分からなくて。
  でも彼女のことをぎゅっと抱きしめたまま
  逃げさせるつもりもないから
  優しく彼女にこえをかけるのだけれど。

  もっと良い人にもらわれたほうが
  彼女の今後の人生も薔薇色になると考え、
  彼は偶に虚無を覚える。

                      ]



(*55) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 8:20:54

【赤】 SE 榊原 皇仁



   さくらちゃんとうちで何か食べるのって
   久しぶりだね。あ、ほらワンコちゃんの家
   行った時あったじゃん?


[  

  彼はガトーショコラを冷蔵庫から
  取り出して、選んで良いよと促す。
  チョコはよく糖分摂取で選ぶ癖があり
  それで今日もガトーショコラを選んだ。
  コーヒーはアイスでよければ
  ペットボトルのものもあったので
  彼女に聞いてOKならグラスを用意して
  ダイニングテーブルに持っていった。

                     ]*



(*56) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 8:21:18

【人】 SE 榊原 皇仁

────ちいさいころのおはなし




  昔は、好きな名前だった。
  だっておうじさまだから。
  キラキラした夢の舞台に立つ人。
  それが、幼い彼が知っているおうじさま。

  でも現実では、そう簡単にはいかず。
  小学生というのは良くも悪くも純粋で、
  素直に物事を言ってしまう。

                     ]



(3) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 14:17:07

【人】 SE 榊原 皇仁



  『おうじって、なんか変な名前ー』


「お前の親、変なやつー」


             “にあってねー”


[ 

  流石に、彼もまだ幼くて。
  両親のことを悪くいう言葉も
  彼の名前を悪くいう言葉も
  全てが耳に入って、脳まで届いていた。

  だから、彼は恰好のイジメの対象だった。
  多分、顔が良かったことも相まって。

                      ]


(4) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 14:17:41

【人】 SE 榊原 皇仁



    母さん、ぼく……
    高校通信制にするから。




  高校の進路を決める時、
  彼は引きこもることを決めた。
  最初は反対されたけど、
  通信制の良さと大学は対面に行くことを
  きちんと話して、OKを貰った。

                     ]


(5) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 14:18:20

【人】 SE 榊原 皇仁



    ……女の人って、どういう感じなんだろ。




  あの場所を使い始めるきっかけは、
  まさにそんな感じだった。
  大学生になってあの場所を見つけて、
  彼は足を踏み込んだ。
  でも誰とも心の底から仲良くなるなんてことは
  一切なくて、あの時もまた
  そうなるんだろうと彼の中では思っていた。

                        ]



(6) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 14:18:48

【人】 SE 榊原 皇仁




       
運命って、あるのかな。






*
(7) 七瀬杏 2021/05/07(Fri) 14:19:51

【赤】 SE 榊原 皇仁



    なら…会いに行くね。



  彼女から住所を聞けば
  急いで準備をすると出来るだけ早く
  その場所に向かおうとした。

  ちょっと離れていたから
  すぐには着かなかったけれど
  彼女に迎え入れられると
  様子を彼の中で確認した。

                 ] 



(*60) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 0:43:24

【赤】 SE 榊原 皇仁



   ………さくらちゃん?
   病院行こう?
   ぼくがお金全部出すから、
   産婦人科に行こうか?




  麦茶を一口飲んで勉強机に置くと、
  ベッドで丸くなる彼女に掛け布団越しに
  跨って、優しく言い聞かせた。
  生理が重いのは一種の病気だと
  誰かに教えてもらったから、
  彼は彼女がうんというまで
  ずっと、いこう、いこうと耳元で囁いた。

                      ]
  


(*61) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 0:44:17

【赤】 SE 榊原 皇仁

    *


   ……いつか、綺麗なウェディングドレスを
   君が着ているところをこっそり見たいな。




  抱きしめた彼女の顔を見ると、
  ふと頭に浮かんでしまったそんなこと。
  彼女にはもっといい人がいるはずだから
  そう、こっそりでいい。
  出席もしないし、日時も教えなくていい。
  ただ、人伝に聞けたらそれでいい。

  でもそんな話は長くは続かなかったかな。

                       ]

  


(*62) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 1:12:32

【赤】 SE 榊原 皇仁



    んー…美味しい。
    だって心配だったから。
    少しでも僕が助けられることあれば
    なんだってやりたかったし。




  ガトーショコラを口にしながら、
  アイスコーヒーにも口をつけ。
  過去の話は、あまりしない気がするけど
  彼女との思い出の話なら
  話はまた違うらしくて。

  さっきまで何にイライラしていたのか
  飛んでしまったような気さえするので、
  段々といつもの彼に戻っていったような。

                      ]*



(*63) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 1:13:07

【赤】 SE 榊原 皇仁



    そんなにしんどそうなサクラちゃん
    ぼく見てられない。



  頑なに嫌だと言う彼女に
  ずっと、いこうと言い続けていると
  彼女は条件を提示した。

  彼女が満足するまでのキス。

  そんなもので行ってくれるのなら、
  彼は喜んで口づけをするのだった。

                   ]



(*67) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 21:04:24

【赤】 SE 榊原 皇仁



    っ、ふ…は………




  彼女のよしの声は暫く出ず、
  跨ったまま唇を重ねた後は
  舌を絡め、指を絡めながら、
  くちゅ、っと水音が立ち小さな部屋には
  口づけをかわす2人の声だけが響くのだった。

  漸くOKが出ると、彼女は着替えて。
  その間に近くの産婦人科を見つけた彼は
  彼女と一緒にそこまで行くのだった。
  幸い、低容量ピルの使用を勧められて
  彼女の両親に内緒にするために
  彼が薬代まで全部現在に至るまで
  毎月払ってあげているような状態。

                     ]




(*68) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 21:05:07

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


   近くで見られるほどの人間なら
   喜んで、近くで見るよ。



  なんて彼は言って、
  彼女の頬を軽く指で撫でた。
  隣で見ること以外は近くない。
  だから、それは叶わないことと
  彼の中では完結してしまっている。

  彼女に新しい人が見つからないように
  彼女のことを汚しているのは
  見付かればと願っているはずの彼なのだが。

                      ]

 

(*69) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 21:05:51

【赤】 SE 榊原 皇仁



    …ワンコちゃん?
    あーんとごっくん。



  ────関係ないこと。
  そう言われると戻っていた機嫌が
  徐々に悪くなって、彼は何かを取り出して
  彼女の口を開かせ、
  半ば無理矢理に彼女に飲み込ませる。

  彼女に何、と聞かれたら彼の口は
  にやりと開いてこういうのだ。

                       ]



(*70) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 21:06:39

【赤】 SE 榊原 皇仁



   んー……オクスリ。
   もうちょっとしたらワンコちゃんは
   ぼくに犯されたくなるの。
   ぐしょぐしょに濡れてさぁ、
   いっつも我慢できる声も我慢できなくなって
   自分から腰振ってねぇ。

   早くクスリがキマったさくらちゃんが
   見てみたいなぁ。




  勿論、嘘。プラシーボ効果を期待しただけ。
  彼女はそういうものを信じやすいから
  キメてしまうかもしれないと思うと
  彼はソワソワして彼女を寝室へと連れていく。

  抵抗されるならベッドの上に押し倒し
  彼女に跨ってその時を待つだけ。
  服を脱がすかどうか悩みつつ、
  ひとまず彼女に更に追い討ちをかけようか。

                       ]



(*71) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 21:07:49

【赤】 SE 榊原 皇仁



    ワンコちゃんがさぁ、
    ぼくのこと蚊帳の外にするの
    すっげー不愉快なんだよね。
    何、ワンコちゃんぼくに隠れて…

   
 誰かと寝てんの?




  彼女には言ってない。
  彼はもうセフレが誰もいなくて
  彼女だけが今関係を持っていること。

  でも、彼女が他の男と寝ているなんて言ったら
  自分だけにしときなって、彼は言うだろう。

                        ]*
  


(*72) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 21:09:36

【赤】 SE 榊原 皇仁



    学生なんだから、甘えていいよ。
    将来返してくれればそれでおあいこでしょ?



  彼女だって将来働くだろうから、
  その時にいくらか返してくれればそれでいい。
  別に返さなくてもいいから、
  何か彼女のためになることにつかってほしくて
  彼はあまりお金のことになると
  彼女との会話をやめたがるところがあっただろう。

                          ]


(*77) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 23:49:01

【赤】 SE 榊原 皇仁



    少しは行きたくない気持ち溶けた?




  気持ちよさそうな声と舌の絡み合う音、
  それが彼の耳にも入って
  こんなのもありか、なんて思ってしまった。

  最初はやっぱりお金を出されることに
  抵抗を示していたけれど、
  軽く彼女の両親の話を出すと
  大人しく払われてくれている。
  彼女がピルを服用してくれているおかげで
  彼としても生理の時期も分かったり、
  避妊になっているという安易な理由で
  生でするようになったりと
  すでに見返りはもらっているのだった。

                      ]



(*78) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 23:49:38

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


    なんでそんな、ねぇ…




  焦り出した彼女は最高に可愛い。
  まぁ、彼も別に本物のヤクを
  手に入れていたわけでもなくて
  タバコの匂い消しとして
  タブレットを持ち歩いていたので
  それを食べさせただけ。

                   ]



(*79) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 23:50:40

【赤】 SE 榊原 皇仁



    ………まー関係ないといえば
    関係ないんだけどさぁ。
    ぼくワンコちゃん共有とか無理。

    今日はもう帰さないから。
    明日講義あるとか言われても
    返すつもりないから。




  関係ないとか言われたけれど、
  彼の本音と欲が出る。

  頬が赤くなって、
  彼の背中側でもぞとぞと
  彼女の足が動いたのが感じ取れたら
  にやりと口角を上にあげ、
  体をずらし、ワンピースのスカート部分を
  めくってしまえば、前戯もなしに
  ショーツをずらし、すでに熱持った
  彼の精塊を錯覚している彼女の体に
  埋め込んでいった。
 
                      ]


(*80) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 23:51:48

【赤】 SE 榊原 皇仁


   うっわー……ちょー気持ちい…

[ 

  ずちゅ、ぬちゅ、っと聞こえただろうか。
  彼女の両膝を抱えて彼は
勝手に
動き出す。
  珍しく、彼女のことなどお構いなしに。

  クスリは彼女に効いてしまっているらしい。

                        ]*



(*81) 七瀬杏 2021/05/08(Sat) 23:52:37