人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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視点:


【秘】 君の ライカ → 夏の雪 ユメカワ


将来を誓い合うみたいに、両手にリボンを結んで。屋根を蹴って、空を舞う──なんて事はなく、君と、写真と共に、地へ落ちていく。

「───ッ、」

浮遊感。
慣れる前に、二人分の体が重力に従い落下。

───こわ、い。
ぞく、と腹の底から得体の知れぬ恐怖が込み上げてくる。

落ちたらどうなる? それは望み通り、君と永遠になれるから怖くない筈だ。
では、この恐ろしさは、何?

「ひ、」

もしも……もしも、死ねなかったら?
きっと凄く痛いし、ぐちゃぐちゃになったら耐えられないかも。走馬灯の代わりに、脳がありったけの悲劇を描いていく。

先程まではあんなに死ぬ事が怖かったのに、今はどうしようもなく──怖い。
生きる事が、怖い!


「みゆ、き」

背に回る君の腕が、温かい。
空中。頼れるものは君しか居なくて、最期まで情けなくて、やっぱり格好は付けられなくて。縋り付くように君を強く強く抱き締めて、

「………すき、」

──来家 夏彦は、死んでいく。
    大切なものをひとつ、抱いて。
(-4) osatou 2022/07/14(Thu) 21:54:23