人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

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【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「ふ―――叫んだ結果、学園中に秘密が広まったとして。更なる信頼が得られるようになるなら良いのだがな?」

ジョークに乗っかる形で、小さく笑う。

「人に寄るだろうさ。僕はそう育てられたが―――今は、王族から追放された身だ。
 僕がこうして王として振舞うのは、自分がそうしたいと思っているからに過ぎない」

望まれてそう振舞う必要がある人間と、そうでなく 自分を肯定するためにそのように振舞う人間の違い。
前者のプレッシャーは酷いものだろう。少しの失敗が人生を成功から遠ざけるのだ。
後者である自分は、実家の人間を反面教師として より善い王となり、見返したい気持ちもありはするのだろうが。

「まだ知らなくても良い事だ。
 けれど、全く分からないということもないだろう?図書委員として、相応しい振る舞いを求められたことはないのか?
 例えば、普段ズボラな人間でも、図書委員になって本を乱雑に扱うような姿を見せたりはしないだろう」

(-99) otomizu 2022/05/07(Sat) 21:15:01

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「ッ、ぐ………」

自ら傷付けた腕が、燃えるような熱さを伝えてくる。
額に汗が滲んで、噛み締めた歯の隙間から 時折熱い息が漏れた。

好きなようにさせる。自分はただ与えるだけ。
傷を舌が這う度に、鋭い痛みが伝わって。

「―――ッ」

君の唇が傷口を強く吸い上げる。
声にならない悲鳴のような何かが、喉を通り 外へ出て行く。
強い痛みが信号として伝わると目の前がチカチカとして、壁に空いている方の手をついた。
痛みに慣れていない体は、本能的にそれから逃げようとするが 理性でそれを食い止める。
逃げるなんて、情けないこと。してやるものか。
(-100) otomizu 2022/05/07(Sat) 21:15:30

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

「そうしたくて振舞う………」
「……そうしたほうが、楽?だから?」
「まぁ……やりたいことをやってるなら、いいのかな。」

一方でおそらくは前者側である彼は。
責任感とプレッシャーに押しつぶされて、そうして。
自分の心の成長を、薬に頼ってしまった。
彼の止まり木になれなかったことは、少し悲しく思う。

「うーん、確かに、肩書………」
「でも僕は、元々本は好きで、丁寧に扱ってたから。」
「あんまり肩書によって、って言うのはないのかも。」
「…あ、でも本が図書室に帰ってきてないと気になったりするなぁ……。」

これが責任って言うものなのかも。
そんな風に考えたり微笑んだりする少年は、
年相応の無邪気な様子であった。

(-101) arenda 2022/05/07(Sat) 21:37:05

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

一方で、餌を与えられる少年は。
どこか妖艶で、大人びてるような、逆に幼いような。
まるで本当に蜜月の時を交わしてるかのような、その姿は。
やっぱり、そういう姿を見せればより多くの"ご飯"を生み出してくれると
わかっていてそうしている、捕食行動の一つでしかない。


「もっと…………もっと…………」


食べれど食べれど収まらない空腹。
甘ったるい声で懇願して、口の周りまで紅で汚して。
ぺろ、ぺろ、浮き出した汗まで丹念に舐め取る。
その細長い指の一つ一つを口に含んで、指の間に舌を這わせて。
それでも全然足りなくて、もっと、もっと欲しくて。
だから。


真新しい傷口に、思いっきり歯を突き立てた。


「美味しい……熱い……好き………リアンさん………好き…………」


ドバっと溢れ出した血を思いっきり吸って。
ぐい、と体を押し付けて、叶うなら押し倒してしまおうと。
愛を語るその言葉もやっぱり。
何一つの感情も灯らない、ただの捕食行動でしかない。
病で歪んだ少年の、ありふれた食事だ。
(-102) arenda 2022/05/07(Sat) 21:47:36

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「楽ではないだろうな。
 敢えて言葉にするなら―――それが夢だったから。だろうか」

だから、自分は苦労こそすれ潰れるような事はなかった。
目標であり、生き方であったから。
もし、君の同室と話す時間があったのなら。相談くらいは乗れたのだろうか。
たらればの話だ。

「そうだな、図書室の利用者が 規則を破っていたとして、それを見過ごすこともないだろう?
 他の利用者に不快な思いをさせたくないという責任感は、多少あるはずだ」

そういったものだ、と頷いて。
まだ中等部にいるのだから、気にしすぎる事はないと思うけれど。
それでも、少し何かを知ることが出来たのなら良いと思う。

(-113) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:05:34

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

王を演じている青年は、誰かと恋仲になったことはない。
だから、他の人間を此処まで許したことがなく、誰かに靡いたこともない。
今だって、君に許しているのは食事のための行為だけだ。
だから、君の妖艶な姿にも 他の人間ほど良い反応を示すことはない。

どこか冷めたような目で、君の食事を眺めていた。
気持ち良いわけではない、どちらかと言えば、痛みと感触に対する不快感の方が強くて。

「ぐ、ぅぁ…っ!?」

だから、歯を突き立てられた時には 耐えられず声を上げて。
強く眉を寄せ、君の肩を引き離そうとする。

しかし、血の抜けている細身の体は自分の身体すら支えられず。
君の思惑通り、押し倒してしまう事が出来るだろう。
強く背中を打ち付け、呻き声をあげているはずだ。

「っ、は……お前が、好きなのは……僕じゃ、なくて……
 与えられる、飯……だろうが……」


ぼんやりとした思考でも、感情の入らない言葉には減らず口を返して。
君が満足するまで、結局は抵抗もままならない。

ああ、クラクラする。
(-114) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:06:52
リアンは、今日は昼食以降、表で姿が見えなかっただろう。
(a33) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:07:54

【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス

君の手を取った次の日。

自分の寝台で暫くぐったりしている姿があるだろう。
白いブレザーは赤黒い染みが飛び散って、しかし疲れ切ったように着替えられずにいる。

君が戻ってきたときにはそんな姿があるかもしれない。
(-115) otomizu 2022/05/08(Sun) 0:16:05

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

たとえ何一つ意味がなくとも、
その捕食行動はやめられない。
食虫植物が、常に虫を誘引する香りを出すように。
ただただ決められた行動を、顔を、声を出すだけ。

服も顔も、君の紅色に染まっていく。
でもそれを気にすることもない。
少年は、非力な方ではあるけれど。
血の抜かれた人間に負けるほどではなく。
引きはがされそうになれば、反発するように身を寄せて。
自分事倒れ込むように、押し倒す。

「何が違うの……?わかんない、わかんないよ………
 だって、貴方達は僕のご飯でしょ………?
 ご飯が好き……リアンさんが好き……すき、すき………っ」


ひと

君と飯の違いが理解できない少年は。
例えば唐揚げを食べて、鶏が好きだというくらいの温度で。
君に蜂蜜のような愛を囁き続ける。
馬乗りに胴体に乗って、顔を寄せて。

「ね、ちゅー……ちゅーしよ……?」
「ちゅーしたい………お願い………ちゅーしたいの…………」


泣きそうな顔で懇願して。
それが受け入れられれば、その薄い色の唇に貪りつくし───

(-116) arenda 2022/05/08(Sun) 0:36:09

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

受け入れられないなら。
君の手に持たれたままの鋏を、奪い取って。

「もっと……もっと………っ」
「ぼくをいっぱいにして…………」


振りかざして。

肩に思いっきり振り下ろす。


何一つの躊躇もなく。
牛肉を得るために作業のように牛を屠殺するがごとく。
樹液を出すために木の皮を剥がすがごとく。
傷つけて、溢れたそれに貪りつくだろう。
(-117) arenda 2022/05/08(Sun) 0:40:28

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

まるで、口を汚して食事をする幼児のようだ。と思う。
もしくは怪物か。もう少し綺麗に食べるものだと思っていた。

「はッ……く……」

分からない、と繰り返す君に何かを言いたげな顔をするものの、頭は回らない。
パンを焼いてもらったからと言って、パンを焼いた人間を好きになるものか?
君は、誰の体液だろうが同じことを言うのだろうに。

「、っ……馬鹿を、言うなよ……お前は"家畜に口付ける"のか?
 それに、僕も……飯を提供する、だけの相手に、唇を許すほど寛容では ない……ッ」


どれだけ泣きそうな声を上げても。
それだけは、
受け入れなかった


だから、鋏を取り上げる事も出来ず 君に
肩を抉られるのだろう。


思い切り目を見開いて、息の詰まったような声を上げる。
どくどくと溢れ出す鮮血が、ブレザーの肩口に染み出し 君が口に入れ損ねた分は床に広がっていく。
目が霞み、焦点が合わない。体の温度が下がっていく。

けれど、王の矜持か。意地か。君が動きを止めるまで、意識を手放すことはないだろう。
(-119) otomizu 2022/05/08(Sun) 1:08:22

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

今までは、もっと奇麗に食べていた。
そりゃあ、舐めたり吸ったりはしたけれど。
傷口に貪りついて、肉ごと食らいかねないほどに
獰猛に食事することはなかった。

でも

(-122) arenda 2022/05/08(Sun) 1:19:27

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

        自
       分の病
      の気持ち悪
     さと、病のせい
    で誰一人真の意味で
   愛する事ができないと言 
  う苦痛と、それらが溜まりに
 溜まった結果、重度の過食症にな
 ってしまって、ただでさえ満足に
 取れなかった食事は、常に飢餓を
 訴える体を満たすことが難しくて
 それでも今日まで出来るだけ頑張
 って我慢してきたのだけど、もう
 限界で、その時に貴方が声をかけ
  てくれたから、もう、飢えた
   獣は貴方に縋るしかなく
    て、お腹をみたして
     
(-125) arenda 2022/05/08(Sun) 1:35:10

【秘】 苛々 フィウクス → 王 リアン


「──おい、」

あちこち用事を片付けて、自室に戻って来て。
その時にふと目にしたあなたの様子に、
露骨に不機嫌を隠しもせず、じたりとそちらを睨め付けた。

「俺は先走るなと言ったつもりだったんだが
 どうにもお前には上手く伝わっていなかったらしいな?」

地の底を這う機嫌と同様に、随分低い声色で。
多少の無理はしなければならないのはわかっている。
それでも程度というものがある。そんな苦言。
(-126) unforg00 2022/05/08(Sun) 1:35:23

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

受け入れられない。
苦しい、もっと、もっと食べたいのに。
この飢えを満たして、満たして。
満たしたらきっと、ちゃんと人を人として見る事が出来て、
そしたら僕も普通に人を愛したり、愛されたりできて。
もう親に捨てられるような、気持ち悪い子供でいずに済んで。
だからもっと食べないと、もっと、もっと。



もっと食べるには、こうするしかなかった。



噴水のように溢れる血を、ごくごくと喉を鳴らしながら飲んで。
やがてその音が徐々に、徐々に感覚を長くしていって。
満腹にはなれないまでも、軽く満たされれば。
捕食行動は、もうとる必要が無くて。
顔を、あげて。


「……リアン………さん………?」
「だい、じょうぶ………?」


ようやく、欲望が覚めてきた頭で貴方の状況を見下ろして。
少年は、もう甘ったるくない声で、そう問いかけた。
(-127) arenda 2022/05/08(Sun) 1:40:47

【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス

「……先走ったつもりは なかったんだがな」

掠れた声で答える。
腹を空かせた下級生に、食料を供給しただけだ。
それにしたって程度はある。分かっているのだが。

「…どちらにせよ、過ごしやすくするには…僕自身の治療も、必要なのだろうな」

手助けをするだけで、進行するのだ。左眼に影響が出るのも時間の問題だろう。
(-128) otomizu 2022/05/08(Sun) 1:44:49

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

君の抱えている病気が深刻で、生きづらいことは分かっても。
全てに応えられないことが歯痒い。
どんなものでも差し出せる、というには関係が浅すぎるだろう。

今は、自分が提供出来るものを 満足いくほど渡せていればいいと思った。

「……満足、出来たか…?」

声の方向に顔を向けて、掠れた声で問いかける。
大丈夫というには、血が足りなくて。起き上がれないどころか、腕ひとつ動かせない。
(-130) otomizu 2022/05/08(Sun) 2:01:27

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

決して君が悪いわけじゃない。
少年は元から、誰とも関係を深められない。
だって、他人と自分を対等に見れないのだから。
例え長く交流をしていたってきっと、誰かの特別にはなれない。

少年はきっと、救われる術が存在しない。


「うん………だいぶましになった………」
「ごめんね、僕………ご、ごめんね………」

ペットを虐待してしまったような気分だった。
可愛がっていたのに、つい衝動的に。
申し訳なくて、とりあえず傷口を抑えて。
でも、出来るのはその程度で。

「どうしよう………トットくんがいればな……」
「このままだと死んじゃうかな……医務室まで運べるかな……」

床に広がる血が、したことの重さを物語る。
直ぐに安静な場所まで運ぶからね、と声を掛けつつ。
大人を呼ぶか、と思案を巡らせた。
(-134) arenda 2022/05/08(Sun) 2:48:08

【秘】 王 リアン → 司書 エルナト

「気にすることは、ないだろう……僕が、許可したんだ。
 他の、どの体液を提供するより……これが、一番良かったからな」

最善だった。だから、これで君が少しでも満たされたなら良かった。
だが、これと同じだけのものを毎食提供するのは難しい。
輸血用のパックを使うわけにもいかないだろうし、何かしらの方法を考えた方がいいだろうか。
まあ、今は深く考えられるだけの頭が回らないのだ。後ほどの課題になるだろう。

「……実習生の先輩に頼むと、いいだろう。アオツキ先輩、あたりは…親身に、聞いてくれるはずだ」

止血をしてくれているのなら、暫くすれば起きて歩けばするだろうが。
もし誰かを呼んで運んでもらえるのなら、自室前までと指定していただろうか。

「トットは……力仕事が、得意なようには みえなかったが」

ふと、気になったことを尋ねる。
(-135) otomizu 2022/05/08(Sun) 3:15:26

【秘】 抑圧 フィウクス → 王 リアン


「…………」

深い溜息。
先走ったつもりが無いからそうなったのだろうが、
とでも言いたげに眉根を寄せて。

「……その為の手段があるのなら。
 ぐずぐずしてないでさっさと行動するべきだ。
 治療を受けただけでお前の悪癖それが改善されるとも思わないが
 何かする度にお前の病状まで気にしてる余裕も無い。」

「俺もいい加減話をつけなきゃいけない頃だ。
 約束通り、引き摺ってでも連れて行ってやる」

今更怖気付いたところで有無を言わせるつもりも無い。

"治療"の必要な者を大人の元へ引っ立てる、なんてのは。

秘されたものを暴こうとする者も、
望む望まぬに関わらず、罪を重ねざるを得ない者も
その善悪を問わず、異端を犯す者を等しく狩り立てる者。
そんな汚れ役を負う事で、初めて居場所を得る者。

ああ、いかにも異端審問はぐれ者の役目らしいことだ。
(-141) unforg00 2022/05/08(Sun) 5:34:58

【秘】 司書 エルナト → 王 リアン

「それは」
「そうだけど…………。」

その為に人を傷つけてしまったことも。
血を飲むことに、何一つの抵抗が無くなってる事も。
傷つけたのに、心の底からそれを悪いと思えない自分と。

色んなものが申し訳なく感じて、言葉尻は下がっていく。

いずれ自分は、本当にただの怪物になってしまうのではないか、
そんな不安を、抱えて。

「……うん…………わかった。」
「聞いてみる……けど、今はあんまり喋らないで……」

体の負担だから、とぐっと傷口を抑えて。
多少痛いだろうが、我慢してもらうほかない。
きっと後程大人を呼んで、しっかりとした器具で運んでもらうはずだ。

「……トットくんの血を飲むと、回復力が上がるんだって。」
「だからきっと、それを飲めばすぐよくなると思うんだけど…」

本人から聞いた話。
どの道、今はまだ姿が見えないから、叶わぬ話。
(-149) arenda 2022/05/08(Sun) 12:45:24

【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス

「これきりにするつもりだ。流石に、身体が保ちそうにないからな」

確実な約束とも言えないが、これ以上の危険に身を晒すことは控えることだろう。
必要でもない限りは。
君をあまり怒らせたくはないし。

「僕の持っている切符で、君も快く受け入れてもらえるだろう。
 君の持っている手段と合わせれば、いくらか自由は効くだろうから…着いたら、好きにするといい」

それこそ、治療の光景を間近で見ることも。
リスクなしで大人の元に向かうことのできる権利だ。
君の心労が、自分を連れていくときくらいは軽くなるといいのだけれど。

「引きずって連れて行ってくれるのか、願ってもないことだな。
 少し血が足りなくて、真っ直ぐ歩けなさそうだったからな。

 君の手を借りるつもりでいた」

手を組んでからというもの、以前より遠慮がなくなったような。
そんな話し方だ。
(-166) otomizu 2022/05/08(Sun) 17:52:23

【秘】 神経質 フィウクス → 王 リアン


「………どうだかな」

溜息混じりの言葉。
あなたを信用していない、というわけではないけれど。
必要に迫られれば、その限りでもない人種だと認識してもいる。

そういう所は嫌いだ。
病によって歪められた感情ではなく、ただ純粋に嫌いだ。


「言われずとも勝手にするつもりだ。
 本来の予定とは随分違う形にはなるが、……」

この場所の真実と改めて向き合う事も。
心にもない態度を取って、都合の良い人間で居る事も。
きっと負荷にはなるけれど、必要な事だからまだ我慢が利く。
全てを怒りに任せるにはまだ早い。

「もう行くのか」

フィウクスは、誰にだって、一度も遠慮をした覚えはない。
あなたにだって、今もそうだ。
だからいつも通り無愛想に、そっけなく片手を差し出した。
(-175) unforg00 2022/05/08(Sun) 18:44:53

【秘】 寄りかかる リアン → 神経質 フィウクス

「努力はするよ。もし踏み外しそうだったら殴ってでも止めてくれ。他人を心配させたり、悲しませたりするのは嫌なんだ」

そういった判断はなるべく自分でもするつもりはあるのだけれど。
自分の判断が誤りでないとも限らないし、君は目敏いだろうから。

「頼んだ。何を以てして治療とするのか、自分の身で確かめる事にはなるが―――周囲の事は、一旦君に任せるからな」

君の負荷を分散させるのは、"治療"が行われた後になるだろう。だから、それまでの間。君に一人で無理をさせてしまうかもしれないな。

差し出された手を取って、立ち上がる。
ふらり、まだ顔は白いし。息も上がっているけれど、君の力を借りれば何とか歩けそうだ。

(-181) otomizu 2022/05/08(Sun) 19:15:25

【秘】 年相応の リアン → 神経質 フィウクス

歩きながら。
ふと、思いついたように。

「……なあ。僕達、今まで何年も相部屋で。
 これからも一緒に過ごすことになるんだろう?

 共謀者という肩書だけでは、味気なくないか。僕は、君の事をこれから知っていきたいと思っているし 気を張らなくて良い相手になりたいと思っている。
 それに君を、庇護すべき民と定義したくないんだ。だから―――」

友人
、と呼びたいと思う」

どうだろうか、と。
隣の君を横目で見ている。
(-182) otomizu 2022/05/08(Sun) 19:17:06

【秘】 無理解 フィウクス → 年相応の リアン


「………俺はお前のそれには応えられない
 どうしたってお前のそれと同じものを返せはしない。」

全ては患った病によるものだとしても。
心では友人としての親しみも抱けもしないのに、
口でだけあなたを友人と呼ぶ事はできなかった。
けれどこの病を捨ててしまう事もできなかった。


「俺にはわからないんだよ」

「誰かを好きになるって感覚も、
 誰かと居て嬉しいだとか楽しいだとか落ち着くだとか、
 誰かと一緒に居たいだとか、何も」

「生まれてこの方、
一度も思えたためしが無い
。」

決して幸せを感じられない事も。
決して誰を愛せもしない事も。
そんな自分のままで居る事を、誰かに許してほしかった。
(-189) unforg00 2022/05/08(Sun) 19:49:54

【秘】 対等 フィウクス → 年相応の リアン


「それでもお前がただそうしたいってなら。」

勝手にすればいいさ

 俺は勝手にする。お前のそれを否定はしない。
 要りもしない意地を張られて、
 上からものを言われるよりはずっと良いからな」

「それだけだ」
(-190) unforg00 2022/05/08(Sun) 19:50:16

【秘】 年相応の リアン → 悲憤慷慨 フィウクス

「いいよ。それで」

そのままの君でいい。
ほんの少しだけ、こちらの態度が変わるだけだ。

「共謀者より、友人の方が気楽で。
 何でも話せるような気がするから。僕がそう呼びたいと思っただけなんだ」

もし将来何かが起こったとして。
君が呼びたいと思ってくれたのなら、その時は。

「いつだって勝手に呼んでもいいし、呼ばなくてもいい。
 君がそれを拒絶しないでくれたことが、僕は嬉しいよ」

生まれのせいで、自分を蹴りだした家族のせいで、心からの友人なんて出来たこともなくて。
取り巻きの彼らだって、慕ってついてきてくれてはいるけれど。自分の身の上を話したことなどなかったし。


「それじゃあ、行こうか。一歩先へ進むために」
(-201) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:14:22
リアンは、フィウクスの手を借りて歩いていく。
(a47) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:15:58

リアンは、これからも共にある、大切な友人だと思う。
(a48) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:16:58

【置】 年相応の リアン

リアン・モーリスは、小国の王族だ。
正確には、王の座を継承するはずだった第一王子
だった

美を第一とする国王一族の中で、良い教育を受け育てられたが、第二王子により、隠していた病気による痣や傷を目敏く発見し、家族に吹聴される。
王の座を欲していた第二王子は、自身を愛していた母を利用して兄を追放させる。

風評を広めると同時に、厄介払いの為ギムナジウムにその身を送られることとなる。
13歳の頃である。
(L16) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:44:19
公開: 2022/05/08(Sun) 21:50:00

【置】 王として リアン


リアン・モーリスの病気は"対行病"と称されるものである。
善行を積むほど、体は醜く変化し 悪行を積むほど、体は美しくなっていく病気。

既に彼の身体は、ほとんどが痣と傷 そして瘤で埋め尽くされている。
化粧で誤魔化しているものの、右半分の顔面は痣で覆われ 右の眼球は腐りきって失明している。

リアンが悪行を積まなかったのは、善き王である事を目標としており 自身のポリシーと反する為であるとされている。
(L17) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:50:49
公開: 2022/05/08(Sun) 20:55:00

【置】 王として リアン


外に振り撒かれた風評と、この病のせいで。
まともに社会には出られないことが分かっている。

だから、大人に貰った特権を使って。
"自ら"治療を受ける事で。大人達に取り入る心算でいる。
ここで生きていくために。

その時王に目を向けたもの、手を取ったものを巻き込んで。
崩れかけの星は未来に向かって歩いていく。
(L19) otomizu 2022/05/08(Sun) 20:59:29
公開: 2022/05/08(Sun) 21:00:00