人狼物語 三日月国


131 蕐の残香、追憶のブーケトス

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視点:


一日目

村人:1名、人狼:1名、巫女:2名

【人】 街路灯



     それはまるで時が止まったように
     彼らを薄橙色の光にさらしていた。

(0) master 2022/02/16(Wed) 4:08:45
コミット要求:ON

【人】   グレイス




  彼を想う彼女と
  彼女を想う彼と。

  彼と彼女が同じ時を重ねることは、
  もう叶わなくなってしまいました。

   
  二人は終わった、と思っているようですが。

  
終わってはいませんよ。


        むしろ、
追憶
の物語はここから。


  
(1) alice_sanjou 2022/02/16(Wed) 4:12:21

【人】   グレイス




このブーケ、受け取ってもらえますよね?


  
(2) alice_sanjou 2022/02/16(Wed) 4:14:22

【神】 アンネロズ



[ 気づいたらベッドの上で眠っていた。
  貴方と着ていくはずだった服を着たまま。
  この服で寝ることなんてないという違和感には
  気づかなかった。
気づきたくなかった。

  
  
エドとの約束の時間は……?!


  そう思って、
  近くに置いてあるはずの時計へと視線を移す。 ]

  
(G0) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:06:34

【神】 アンネロズ




  [ 短針も長針も秒針も、全ての針が
    12の位置で止まっている時計がそこにあった。 ]



  
(G1) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:07:32

【神】 アンネロズ



[ 
何かがおかしいという違和感に蓋をしたまま。

  
異様に
静かな病室から出たの。

  廊下には誰もいない。
  人の気配がしない。
  物音ひとつ、立たない。


  両親も、担当医もおしゃべりな看護婦さんも。
  いるべきはずの人たちが一人もいない。
  
  怖くなって、私は
走って
外に飛び出した。 ]

  
(G2) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:08:26

【神】 アンネロズ



[ 外に出ても同じだった。
  街そっくりの風景が目の前に広がるのに
  
拭いされない違和感が、私を嘲笑うの。


  人も動物もいない。
  静かな、あまりにも静かな街。

  最初に目指したのは海の近くの公民館。
  演奏を聴くはずだった場所に行っても
  誰もいなかった。

     
ねぇ、あなたはどこにいるの……?


  私は、
りかいがおいつかなくて。
 ]


   
エド……どこに、いるの……。



[ 縋るように名前を呼ぶ。 ]

  
(G3) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:10:34

【神】 アンネロズ



     
どこ?

       

          
ねぇ、どこにいるの……?


   
(G4) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:11:10

【神】 アンネロズ



[ ぽたり、と頬に水滴が伝って
  地面を濡らしていく。

        
空を見上げても雨雲なんてないのに。


  視界が滲んでははっきりして、また滲む。
  そんなことを繰り返しながら私は呼び続ける。 ]


   
エド……、
おねがい


         
へんじ、して…………



[ 頬を濡らしながら、あてもなく
  街を歩き続けても、貴方は見つからない。

  
どうして、どうして、どうして……? ]


  
(G5) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:12:53

【神】 アンネロズ




      
やっぱり、アンネは愚か者ね。



  
(G6) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:15:57

【神】 アンネロズ




[ 人がいない街で聞こえる誰かの声。


     
―――――いいえ、これは自分自身の声。 ]



  
(G7) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:17:00

【神】 アンネロズ



   
本当は分かっているでしょう?


   
此処は生者の世界じゃないの。


   
アンネロズはもう現実に生きていないの。


   
此処にはアンネロズ以外誰もいないの。



   
そう。両親も、友人も、医師や看護師も。


   
私が知らない人たちもみんなみんなみーんな。


  
(G8) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:21:13

【秘】 アンネロズ → イングラハム




  私が最初で最後に愛した人。

        エドワード・イングラハムも。



  
(-0) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:21:51

【神】 アンネロズ




    
だれもここにはいない。


    
ここに居るのは私だけ。



   
(G9) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:23:17

【神】 アンネロズ



  [ 向き合いたくない事実から
    必死で目を背けたいと願っても
    この状況がそれを許してはくれなかった。


           ガクリ、と膝から頽れた私は
           事実の理解を拒否するように
               ただ、泣いていたの。 ]


  
(G10) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:24:58

【神】 アンネロズ


    
   ごめんなさい……。
   わたしっ……わたしが、いわなかったから……。

   ゆるしてなん ていわない からっ


   もういちど、だけ……あなたに……


  
(G11) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:25:54

【神】 アンネロズ



[ 終わってしまった時の中で、
  始まりをなおも求めるほどに。



             
私は何処までも弱かった。 ]*
(G12) alice0327 2022/02/16(Wed) 11:26:31

【神】 アンネロズ



[ 泣いても泣いても誰も助けてはくれない。
  当たり前よね、此処には私以外いないもの。

  ふらり、と立ち上がって歩き始める。
  あてもなく歩こうとしていたはずなのに
  結局私は、また、病院へと戻っていた。

  
すべてがはじまった、この場所に。  ]


  
(G13) alice0327 2022/02/16(Wed) 13:54:42

【神】 アンネロズ



[ 何度確認したところで、誰もいない事実は揺らがない。
  涙を拭わないまま、ふらふらと。

  記憶の糸を辿るようにして、中庭へと辿り着く。
  風景だけは、現実と瓜二つだったから
  私があの日座っていたベンチも当然わかる。

  貴方と私が出会い、話した場所。
  最初は貴方が声をかけてくれたわよね。

  やぁ、こんにちは、って。 ]

  
(G14) alice0327 2022/02/16(Wed) 13:55:16

【神】 アンネロズ



[ すとん、と腰を下ろして辺りを見回しても
  あの日みたいに貴方が来ることはない。

         そんなの当たり前なのに。
         それでも私は始まりを求めた。


  貴方が来なくても、脳裏には
  あの日の 記憶 ≠ェ鮮明に映し出されていく。 ]

  
(G15) alice0327 2022/02/16(Wed) 13:56:19

【神】 アンネロズ




   ねぇ、エド。

   私ね、貴方の秘密は誰にも言わなかったの。
   きちんと約束は守ったわ?

   私ね、貴方が話しかけてきてくれて
   本当に、嬉しかったの。
   ただ、楽しくお話してくれることが、何よりも。



  
(G16) alice0327 2022/02/16(Wed) 13:59:25

【神】 アンネロズ



[ あの日から、死ぬまでの。
  貴方と過ごした時間の記憶が鮮明に蘇る。

             貴方の声も、表情も、仕草も。
              全部全部、覚えてるのよ? ]


  
(G17) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:00:09

【神】 アンネロズ




   私ね、貴方がお見舞いに来てくれるたびに
   舞い上がっていたのよ。
   貴方が帰っていくのを見送るたびに
   今度、のことを考えていたの。


   私ね、ずっと寂しかったの。
   友達だった人たちは皆、お見舞いに来なくなって
   退屈して、でも、さびしかった。

   
貴方がいてくれたから。楽しい日々を過ごせたのよ。


   貴方と過ごした日々は
   何にも代えがたい宝物だった。



  
(G18) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:02:14

【神】 アンネロズ




      
私ね、幸せだったのよ。



  
(G19) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:03:02

【神】 アンネロズ



   
でも―――――。



   我儘を言うなら、貴方ともっとお話ししたかった。

   我儘を言うなら、貴方と色んな場所へ行きたかった。

   我儘を言うなら、貴方の演奏を聴きたかった。

   我儘を言うなら、貴方に抱きしめて欲しかった。
 
   我儘を言うなら、貴方と口づけを交わして―――。


  
(G20) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:04:17

【秘】 アンネロズ → イングラハム




    
好きだよ、って伝えたかったな。



  
(-1) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:05:23

【秘】 アンネロズ → イングラハム




    
もっと貴方の傍で生きていたかったな。



 
(-2) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:06:23

【神】 アンネロズ




         
死にたく、なかったな―――――……。
(G21) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:06:48

【神】 アンネロズ



[ 記憶の中では貴方が隣にいるはずの場所へ
  今は誰もいない、ただの空間へ手を伸ばす。 ]


    エド、ごめんなさい…。

    大事なことを隠したままで。

    私の事、嫌いになったかな。
    私の事、忘れてしまうのかな。
    
    貴方は今、どんな顔、してるのかな。
    もし泣いているのなら、私と同じね。


  
(G22) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:08:48

【秘】 アンネロズ → イングラハム



[ 記憶の中の貴方へと。 ]


    わすれないで。


       [ 身勝手な願いを伝えて。 ]


  
(-3) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:09:42

【神】 アンネロズ




   ねぇ、エド。

   前みたいに、お話してくれる?
   私の事、嫌いにならないでいてくれる?


   アンネ、って。
   いつもみたいに、呼んでくれる……?



   
(G23) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:10:58

【神】 アンネロズ



[ 記憶の中の貴方に聞いても
  貴方はいつも笑ってるんだもの。  
  ずるいわ、私は涙が止まらないのに。

  ねぇ、その笑顔をもう一度見たいの。 ]


     
あいたいの……。



[ 届くはずのない想いを、いつまでも零していた。 ]**

  
(G24) alice0327 2022/02/16(Wed) 14:11:28

【人】 イングラハム



   昔の夢を見たような気がする。

      まだ私がピアノに没頭していて

         この指先が傷一つなかった頃の、淡い夢。


(3) 西 2022/02/16(Wed) 22:12:02

【人】 イングラハム



   朝、私が目を覚ましたのは自室のソファー。

   時刻は朝の4時とかなり早く
   深いため息と共にグアテマラの煮汁を
   乱暴に喉に流し込むと窓の外に映る朝日を眺めていた。

   今日は自身のピアノ教室の教え子の発表会で
   その分私の仕事も多いということで
   こんな時間に目を覚ましているというわけだ。


   
(4) 西 2022/02/16(Wed) 22:12:52

【人】 イングラハム



   あの日をきっかけに
   私はピアノというものが嫌いになった。
   絶対に傷をつけないと誓った指先は
   今となっては誇りなき傷にまみれて

   カッターの切り痕や何かを殴り抉れた
   指の甲を隠すために常に手袋をしている。


   公演やコンサートでピアノを弾くことも
   誰かの前で演奏を披露することも
   今に至るまでもう二度と、ない。



(5) 西 2022/02/16(Wed) 22:13:46

【人】 イングラハム



   学校を卒業してからというものの
   私はこの街を離れるつもりでいた。
   海も、ピアノも、その残骸を全て捨てて。

   しかし数奇な運命は突如として
   私に演奏を教わりたいとわざわざ隣の街から
   やってきた子どもによってもたらされた。

   「私は誰かの前では絶対に演奏しない」
   そう突き放すように私が吐き捨てても
   それでもと食い下がる子どもに
   私はとうとう白旗をあげることとなる。


(6) 西 2022/02/16(Wed) 22:14:43

【人】 イングラハム



   子どもに白旗をあげてから数年。
   私は今年で二十五の歳を迎える。

   ちょうど昔の痛みも折り合いがついてきた頃で
   今はこの教え子の面倒を見ることで
   なんとか生き長らえることが出来ていた。

(7) 西 2022/02/16(Wed) 22:15:37

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君のことを忘れたことなんてない。
   それでも、「そんなこととあったね」と
   平気なフリして誤魔化していたのは

   君を思い出してしまうことが、辛いからだ。



(-4) 西 2022/02/16(Wed) 22:17:41

【人】 イングラハム



   「私に...あの子の演奏を

         批評する資格があるのだろうか。」



(8) 西 2022/02/16(Wed) 22:20:16

【人】 イングラハム



   覚醒した頭を働かせて
   独り言を呟くと私は机に向かう。

   ピアノを教える傍ら、作曲という
   新しい日銭稼ぎに辿り着いた私は
   日銭の素を紙面へと混ぜ込んでいった。

   そうだ。私にとってはもう
   こんな物は食い扶持を探すための
   方法の一つでしかないのだ。



(9) 西 2022/02/16(Wed) 22:21:06

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   君を救うことが出来なかったこの指先も
   君を癒すことが出来なかった音楽も


         
全て、等しく、無価値なんだよ。
**



(-5) 西 2022/02/16(Wed) 22:22:50

【独】 イングラハム

/* また誤字やってるのほんとお前いい加減にしろよ!!!!!(ピアノを投げ飛ばす西氏)
(-6) 西 2022/02/16(Wed) 22:27:06

【独】 アンネロズ

/*
なんかもう書き始めてて思うんだけどアンネがやべー奴になってる気がしてやばい。

でも数年間ずっと誰もいない空間で彷徨ってたらおかしくもなるよね????大丈夫だよね?????
(-7) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:20:43

【神】 アンネロズ



[ あの日からずっと。
  私はこの世界を彷徨っている。
  貴方への強い未練という名の鎖が
  此処へと私を縛り付けている気がするの。

           諦められるわけないじゃない。
         死んでも良かったわけ、ないもの。


  此処はどれだけ歩いても疲れないし
  喉の渇きも飢えも感じないから
  私は至る所を見て回った。
  そして、街の何処にも人が居ないと
  確信してしまってからは
  私は病院から離れることはなくなったの。 ]

  
(G25) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:38:07

【神】 アンネロズ



[ 病院が一番、貴方との思い出が詰まった場所だから。
  貴方との思い出をなぞるだけの虚ろな時間を
  何度も何度も繰り返しているの。   ]

  
(G26) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:39:08

【神】 アンネロズ



    こんにちは。いい天気ね?

  
(G27) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:40:06

【神】 アンネロズ



[ 記憶の中の貴方に向けた言葉は>>0:24
  もう何度も繰り返されたもの。

        何処か虚ろな空気さえ纏っていると
        それを指摘する人なんていない。


  
私はただ、貴方との思い出に溺れていたの。 ]


  
(G28) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:41:06

【神】 アンネロズ



[ そんな空っぽの私は、
  いつものように中庭へと来ていた。
  そしていつものように、ベンチへと座ろうとして。

  ふと、声が聞こえた気がしたの。
  
大好きな、貴方の声が。


       貴方の事、何度も思い返しているから
             それはきっとただの幻聴。 ]


  
(G29) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:41:41

【神】 アンネロズ



[ でもね。幻聴だったとしても
  私はそれに反応してしまうの。

  茜色の空の下。
  びゅう、と風が吹いてスカートがはためいた。 ]

  
(G30) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:42:10

【人】   グレイス



  逢魔が時。
  昼から夜へと移りゆく狭間の時間。

  普段なら、起こり得ない何かが起こり
  重なるはずのない二つの世界が重なる時間。

  彼女の呼び声が彼に届く瞬間が
  確かに、訪れるのです。

        それは届かないはずの想いが
           世界を越えて届くとき。


  散ったはずの
の香りが漂えば
      それは蝶を惑わせ、引き込みますから。

  
(10) alice_sanjou 2022/02/16(Wed) 23:43:27

【神】 アンネロズ




    
エド……?

         
          
そこに、いるの……?



  
(G31) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:44:25

【人】   グレイス



  その声に気づいてしまったのなら。
  何処か、懐かしくも感じる声に振り返ったのなら。


  その時がきっと、
始まりの時。

  
あぁ、でも…………。



       空間が重なることがあっても。
       生と死の事実が覆ることはないですから。

       逢瀬は一体何をもたらすのでしょうか。


  二人の行く末は
追憶
の先に。

  
(11) alice_sanjou 2022/02/16(Wed) 23:48:03

【神】 アンネロズ



[ 何処か、懐かしい気配を感じた気がした。
  
気のせい。そのはずなのに心がざわつく。


  私は、記憶の中のアンネを演じるのをやめて
  ただのアンネロズとして。

            
貴方の名前を、呼んだの。
 ]*

  
(G32) alice0327 2022/02/16(Wed) 23:48:55

【人】 イングラハム



   日銭の素が黒に彩られれば
   私は万年筆を戻して一息をつく。

   時刻は朝の8時
   発表会まではまだ十分に時間があった。
   上着を羽織ると私は外へと足を進め
   刻と共に段々と変わりゆく街並みに
   その身を投じることにする。

   そして向かう先は病院。
   今はあそこに私の母親がいるのだ。


(12) 西 2022/02/17(Thu) 14:47:12

【人】 イングラハム



   彼女を思い出したくない
   思い出したくないと願うのは
   彼女を忘れられない何よりの証拠。


   私にとって病院という居場所は
   そういう感傷に浸る場所でしかなかった。

   生憎と五体満足健康な私が病院の世話に
   なるなんてことも有り得ず。

   病院からコンサートを
   依頼された時には全てその場で断っていたからだ。


(13) 西 2022/02/17(Thu) 14:47:56

【秘】 イングラハム → アンネロズ




   忘れられるわけないだろ。

      だから病院あの場所になんて、行きたくないんだ。



(-8) 西 2022/02/17(Thu) 14:48:50

【人】 イングラハム



   だが、そこはもはや想い出の地ではなく
   時を重ねて変わり果てたただの病院。

   時が過ぎれば否が応でも訪れる機会が来て
   私は陰鬱な気持ちを隠しきれないまま
   なんの縁もない病室に顔を出すことになる。


   母が交通事故で入院することになって
   息子としてその見舞いに訪れる、ただそれだけ。
   どうせあと一ヶ月くらいで退院するような話、
   死にはしないと言うのに、大袈裟もいいところだ。



(14) 西 2022/02/17(Thu) 14:49:42

【人】 イングラハム



   「じゃあ、帰るから。
    何か必要があるならまた連絡してくれ。」


   如何にも見舞いらしい安物の蜜柑を渡せば
   私は足早に病室を後にする。

   病室に居ると腹が立つんだ。
   昔、救えなかった悲劇を思い出すから。

   至って健康な怪我人を見ると腹が立つんだ。
   本当に死の瀬戸際にいた者への
   冒涜に見えてしまうのだから。



(15) 西 2022/02/17(Thu) 14:50:35

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   思い出す度に腹が立つんだ。
   彼女の病気に気づけなかった愚かな自分に。


(-9) 西 2022/02/17(Thu) 14:52:17

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   恋をした女の子に会いにくる
   純粋なピアニストなどもうここにはいない。

   彼の魂はとっくの昔に腐り果てた。
   最愛だった君が、この世を去ったと時を同じくして。


(-10) 西 2022/02/17(Thu) 14:53:29

【人】 イングラハム



   発表会まではまだ時間がある。
   だが時間を潰そうにも病院にそんな場所
   あるはずも無い。

   ...いや、正確にはひとつあった。
   彼女と初めて出会ったあの中庭。
   それは最愛で最悪な、夢の始まりの場所。

   背に腹はかえられぬと
   誰もいない中庭のベンチに腰かければ
   深く、深く、ため息をついた。


(16) 西 2022/02/17(Thu) 14:54:29

【人】 イングラハム



      「 .........アンネ。」



(17) 西 2022/02/17(Thu) 14:55:08

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「君は...W私Wを軽蔑しているかい?」


(-11) 西 2022/02/17(Thu) 14:56:00

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   「約束も守れぬ青臭い馬鹿な男だと、さ。

    いや、君はそんなこと、しないな。
    ......私がそうあってくれと臨んだだけだ。」

            
(-12) 西 2022/02/17(Thu) 14:56:23

【人】 イングラハム



   空を見上げた私は実に醜い有様だ。
   天国そらにいる彼女には
   とても顔向け出来そうにない。

   名前だって、笑顔だって、
   なんだって忘れることは出来ないのに
   彼女との想い出は窶れた記憶となって
   時を重ねると共に細部から形骸化が始まる。

   あぁ、そうだ。彼女が呼んでくれた「エド」は
   とっくの昔に死んでいたんだ。


(18) 西 2022/02/17(Thu) 14:57:04

【秘】 イングラハム → アンネロズ


   いつものように自責の念に駆られていると
   ふと、声が聞こえたような気がする。
   よく聞き馴染んで、忘れかけていたあの声色。>>G31

   ついに私は幻聴まで聞こえるようになったのか。
   私がどれ程アンネのことを引き摺っているかを
   君にも悟られてしまいそうだ。

(-13) 西 2022/02/17(Thu) 15:00:12

【人】 イングラハム



   やはりここに居るといい事がない。
   直ぐに立ち去ろうと私は重い腰を上げると

           蕐の残香に踵を返して────**

(19) 西 2022/02/17(Thu) 15:02:49

【神】 イングラハム



   
追憶
花嫁
の居るその場所へ


         W僕Wは一歩、足を踏み入れる。**


(G33) 西 2022/02/17(Thu) 15:08:07

【神】 アンネロズ



[ いるわけないのに、名前を呼んだ私は
  気のせいかな、なんて誰もいない空間に
  言い訳して、ぎゅ、っと目を閉じた。

         おかしいな、記憶の声とは
         違った気がしたのに、なんて。>>17


  脳裏に過る貴方の顔を思い返してどこか苦しくなって
  それを振り払うように再び目を開けたとき。
  私は自分の目を一瞬疑ったの。 ]

  
(G34) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:01:03

【神】 アンネロズ



  [ 逢いたかったひとが、
         私の目の前にいたから。>>G33 ]


  
(G35) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:01:25

【神】 アンネロズ



   ……っ、え……?

           
エド……?



[ 記憶の中の貴方とどこか雰囲気が違う。
  それだけは分かったわ。
  夢幻なのか、それとも……。
  私は、目に映る光景に驚いて何も言えない。

  それでも、愛おしい貴方の名前だけは
  辛うじて声に出すことが出来たの。 ]

  
(G36) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:02:33

【神】 アンネロズ



   
どうして、―――――。



[ どうして、とつい口にしたけれど
  本当はどうして、なんてどうでもよかった。
  貴方に逢いたいという願いが叶うのなら
  どんな形でも構わない。


  でも、いざ逢えると言葉に詰まるの。
  伝えたいことはたくさんあるのに
  いいえ、たくさんありすぎるのね。

  
何を言えばいいのか、わからないの。

 
  ごめんなさい、って謝りたい。
  逢いたかった、って伝えたい。
  元気にしてた?って聞きたい。

      
ねぇ、私の事、覚えてる?
って。
              確かめたいと、思うのよ。 ]

  
(G37) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:04:20

【神】 アンネロズ



[ 私の事を忘れて欲しくなかった。

  でも、きっと両親は
  貴方に忘れていいと告げると分かってたの。

  痛みを覚えていて欲しいなんて
  そんなの身勝手だということも。 ]


  
(G38) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:04:55

【秘】 アンネロズ → イングラハム



[ 物語の主人公なら。


       
「私の事は忘れて幸せになって。」


  なんて、言えるのかしら。

  貴方と共有した物語のあの子なら。
  そう、言えたのかしら。      ]


  
(-14) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:05:32

【秘】 アンネロズ → イングラハム




  
[ 私には言えないわ。

       私は、物語の主人公ヒロインにはなれないの。 ]

  

  
(-15) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:06:50

【神】 アンネロズ



[ でも、貴方には笑っていて欲しい。
  幸せに暮らしていて欲しい。


         消えない傷をつけた張本人が
         何を言っているんでしょうね。


  そんな想いを全部ぜんぶ伝えたいと願うのに。
  口から出る言葉は、ただの私の気持ち。

              
死者が抱いていた

             
叶わないはずの想い。 ]


  
(G39) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:08:59

【秘】 アンネロズ → イングラハム




   
―――――わたし、わたしね……。



   
ずっと、まってた………。


       
貴方に、あいたかった………。



 
(-16) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:10:40

【神】 アンネロズ



[ 貴方の前では笑っていたい。
  
生きているときは
ずっとそう思ってた。
  でも今はもう、そんな虚勢を張れないみたい。

  はらはらと、涙があふれていく。 ]


    
さびしかったの……



[ その場から動けず、泣きじゃくりながら、
  貴方の名前を何度も何度も、呼んだのよ。

           もう離れ離れになりたくない。
     そんな想いが名前を呼ぶたびに溢れていた。 ]*


 
(G40) alice0327 2022/02/17(Thu) 19:13:57

【独】 アンネロズ

/*
上手く返せてる気がしなくてこう……
自分の表現力とか技量に泣いてますよね……

いやなんかもうね……完成度が高いんですよ……
センスで殴ってくるんですよ西さん……
(-17) alice0327 2022/02/17(Thu) 20:07:30

【独】 アンネロズ

/*
書いててめちゃくちゃ楽しくて、どうしよう書けないー!!!とはならないので自由に書かせてもらってる有り難さは噛み締めてるんですが、それにしても西さんのロルクオリティ高すぎません????
私それに見合うものかけてる????(ふあん)
(-18) alice0327 2022/02/17(Thu) 20:17:03

【独】 アンネロズ

/*
>>0:35
>それなら読んでみようかなって〜
ここ拾いたかった……求:技量

プロローグの秘話の
>ねぇ。アンネ。
君の為だけに、僕はまた病院ここへ来るよ。
そしたら、今日の話の続きをしよう。

ここほんとにずるいですよね……ズルじゃん……

>>0:44
お茶の描写をあえてしなかったんですがやっぱり持ってきてくれたよねわーいって気持ちでしたね( ˇωˇ )
書こうか迷ったけど持ち寄ってお茶会って素敵じゃないですか…。

みたいな感じでつらつら感想書きたい私VS長くなりすぎるから自重しようかなと思い始めた私VSダークライ
(-19) alice0327 2022/02/17(Thu) 20:27:27

【神】 イングラハム



   もしも君にもう一度会えたなら
   どれほど僕は救われるだろうか。

   君と歩めたはずの未来を言葉で描くことも
   僕の心を癒すには充分な薬。

   けれど、そんなことは夢物語だ。
   アンネが戻ってくることなんて有り得ない。



(G41) 西 2022/02/18(Fri) 0:45:06

【秘】 イングラハム → アンネロズ



      有り得ない、話だったはずなのに。>>G35


(-20) 西 2022/02/18(Fri) 0:45:39

【神】 イングラハム



   愛したかったひとが
         僕の目の前にいたから。>>G35



(G42) 西 2022/02/18(Fri) 0:46:37

【神】 イングラハム




      「アン、ネ............?」



(G43) 西 2022/02/18(Fri) 0:47:21

【神】 イングラハム



   まるで狐にでも化かされたように
   僕は情けない声で君の名を呼ぶ。
   君はあの頃と何一つ変わらない姿で
   僕の記憶をその香りがくすぐる。

   最初に思い至るのは、夢。
   後悔がもたらした幻想とも言うべきか。

   僕が僕も知らない場所に迷い込むなんて
   そんな可能性にたどり着ける訳もなくて
   混乱する頭が互いに、暫くの静止を生んだ。


   それでも頭の中では分かっていた。
   彼女が帰ってきたなんてことはないと。
   

(G44) 西 2022/02/18(Fri) 0:47:58

【秘】 イングラハム → アンネロズ



   けれど人間は都合よく理解したくなる生き物で。

   僕も例外ではなく、彼女が僕の元に来てくれたと
   都合の良い解釈をして、彼女の元へと歩を進める。



(-21) 西 2022/02/18(Fri) 0:49:15

【神】 イングラハム



   君の今の涙が嬉し涙だとして。

   君がこの世を去った時には
   違う涙を流したのだろうか?
   さびしかったと僕を呼ぶ声は、
   その答えになるのだろうか。


   君の傍に居ることが出来なかった僕には
   その真相を知る術がなくて。

   あの日叶わなかったことを叶えようと
   傷だらけの指先で君の涙を拭おうと手を伸ばした。


(G45) 西 2022/02/18(Fri) 0:50:09

【秘】 イングラハム → アンネロズ



     けど、伸ばした手が、君をすり抜けて。
     僕は全てを改めて思い知らされる。

   
(-22) 西 2022/02/18(Fri) 0:51:47

【神】 イングラハム



      「っ────────。」


(G46) 西 2022/02/18(Fri) 0:53:49

【神】 イングラハム



    「ごめん.............。」


(G47) 西 2022/02/18(Fri) 0:55:49

【神】 イングラハム



      掠れた声で、僕は一歩、君から離れた。**


(G48) 西 2022/02/18(Fri) 0:57:27

【独】 アンネロズ

/*
アンネの気持ち難しすぎてうわぁぁぁって今なってるんですが
悩みすぎると私の持ち味消える気がするので悩みすぎないようにとか思うんだけど、脳直で返したら困るの西さんなので板挟みというか……
私知ってる、だいぶ相手に甘えた書き方してる……
(-23) alice0327 2022/02/18(Fri) 21:49:54

【神】 アンネロズ



[ 
望んでいたことが、かなったんだと。

  私はそう思っていた。

  自分のいいように捉えてしまうのはきっと
  誰だって、同じだから。

  貴方がこちらに近づいてきて、
  手を伸ばしてくれる。
  私も貴方の頬に触れたくて
  貴方と同じように手を伸ばしかけて……。 ]

 
(G49) alice0327 2022/02/18(Fri) 23:48:09

【神】 アンネロズ



[  ぴたり、と手を止めた。
  触れるはずだった貴方の手がすり抜けたのを
  見てしまったから。それは事実の再確認。
  
生者と死者。この関係は覆ることは無いのよ。

  
わかって、いたのにな。


  もう、貴方の手が触れることは無い。
  あたたかさを感じることは二度と、できない。
  分かっていたはずなのに。
  それを実感してしまうと、零れていた涙は
  嬉し涙だけではなくなってしまうの。
  目の前にいるのに。
  貴方に抱きしめられたいって想いは
  もう、叶わないとわかってしまったから。

  それでも、傷だらけの貴方の指先に気づけたのは
  貴方をずっと見ていたいという想いがあるから。
  貴方のそばにいたいと、今でも思っているから。 ]



   その、ゆび……

  
(G50) alice0327 2022/02/18(Fri) 23:53:33

【神】 アンネロズ



[ どうしたの、と聞こうとして止めてしまった。
  隠し事をしていた私に聞く資格なんて、
  無いのかもって思ってしまったから。
  それと……聞くのが怖かったの。 
  ピアニストの貴方が、指を気遣っているはずの貴方が、
  そんなに傷だらけになるなんて。
  理由がなければそうはならないと思ったのよ。 
  だからこそ。理由を聞くのが怖かった。]


  
(G51) alice0327 2022/02/18(Fri) 23:56:11

【神】 アンネロズ



[ 言いかけた言葉を飲み込めば聞こえてくるのは謝罪。]

    
なんで、エドが………

    貴方があやまることなんて。なにも……

         
ぜんぶ、わたしが、っ…………。


  
(G52) alice0327 2022/02/18(Fri) 23:59:54

【独】 アンネロズ




      
しんじゃった、せい………。



 
(-24) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:02:39

【神】 アンネロズ



[ そう、貴方は何も悪くない。
  隠し事をし通した挙げ句、
  何も言わずに去ってしまった私が悪いの。
  だから、そんな顔しないで。
  アンネ、って私の名前を呼んで、
  前みたいに、笑って欲しいの……。 ]


   ごめん、なさい……。
       
約束、まもれなかった……。


   ねぇ、エド。
   私の事、きらいに、ならないで………

         
(G53) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:06:09

【秘】 アンネロズ → イングラハム




       
そばに、いてほしいの……




 
(-25) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:07:49

【神】 アンネロズ



[ たった一歩離れてしまっただけなのに。
  それがたまらなく不安に感じてしまう。

  
貴方を置いて逝ったのは私なのに

  貴方に置いていかれるような気がしてしまうの。

  嫌よ、もう離れたくない。
  たとえ触れられなくとも、もうこれ以上……。]

  
(G54) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:08:48

【神】 アンネロズ




[ 記憶の中の貴方と過ごす空虚に耐えられない。 ]



 
(G55) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:10:23

【神】 アンネロズ



    
ずっとひとりは、さびしいの……



[ へなへなと力が抜けて、座り込む。
  涙は止まらない。
  泣き続けていたら優しい貴方に
  心配されてしまうと思うのに。

  どうすればいいのかもわからず。 ]

  
(G56) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:12:09

【神】 アンネロズ




[ 天国そらへの階段を登り損ねて
  最愛の人あなたの花嫁になれなかった今の私は……。 ]



 
(G57) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:13:38

【秘】 愚者 アンネロズ → イングラハム




     
[ 未練を捨てきれない愚か者。 ]*



 
(-26) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:15:54

【独】 愚者 アンネロズ

/*
鳩から落とすのチャレンジしてみたくてやったんですが完鳩勢凄いね???となりました( ˇωˇ )
(-27) alice0327 2022/02/19(Sat) 0:22:14

【神】 イングラハム



   何ひとつ掴むことの出来ない指先を
   君はその瞳で丁寧になぞる。>>G50
   あの頃の面影ひとつない傷だらけの指先は
   勲章ではなく罪の象徴でしかなかった。

   隠すような理由でもない。
   それでも少し、躊躇いを感じてしまうのは
   君を救えなかったという強い罪悪感のせいだ。


  
    「少し、やんちゃをしすぎたただけさ。」


   指先の真相をぼかすように口にすれば
   彼女から僕は視線を逸らしてしまう。


(G58) 西 2022/02/19(Sat) 1:07:43

【神】 イングラハム



   僕の謝罪に驚いたように
   続けざまに胸の内を明かす君と
   自分を責め続けてきた僕

   奇しくも僕達は同じことを考えている。>>G52


   あぁ、君の想いをここで叶えられたら。
   僕はどれだけ幸せだったのだろう。
   君に触れることすら許されない僕には
   もうなにも、出来ることなどない。

   千の言葉よりたった一つの行動が
   信頼を生むと頭で理解していながら
   その行動を起こす術を、僕は知らないのだ。


   まるで鏡のような罪の独白と
   懇願するような願いを前にして>>G53
   僕はただ、首を横に振ることしか出来なかった。


(G59) 西 2022/02/19(Sat) 1:08:34

【神】 イングラハム



   「嫌いになるわけ...ない。

    でも、僕は君にそう言って貰える資格なんて...。
    君の病気のことも知らずに
    君に寄り添うことすら出来なかった僕には...。」


(G60) 西 2022/02/19(Sat) 1:09:06

【秘】 イングラハム → 愚者 アンネロズ



   そこまで言って僕は言葉を飲み込んだ。
   たとえばこれが死者との邂逅だとして
   生者に出来ることは死者の未練を晴らすこと。

   けれど、未練を持っているのは僕もそうだ。
   結局僕が何かをしようとも、
   それは僕にとっての贖罪にすぎない。

   僕がここで君に為すことに、
   意味など......あるのだろうか。



(-28) 西 2022/02/19(Sat) 1:09:51

【神】 イングラハム



   罪の意識と悔恨の支配は
   僕の視界を酷く曇らせる。

   それでも...座り込むアンネにに何もしないなんて
   そんな事、出来るはずもない。

   僕は古傷の痛みに悶える身体を屈め
   彼女の前でしゃがむと、小さく笑い。


(G61) 西 2022/02/19(Sat) 1:10:34

【神】 イングラハム



   「アンネ。海へ、デートに行こう。

    あの日出来なかった約束の続きを
    君とこうしていられる内に、したいんだ。」



(G62) 西 2022/02/19(Sat) 1:11:47

【秘】 イングラハム → 愚者 アンネロズ


   
   君が昔読んでいたあの本で
   女の子が男の子のことを頑張ってデートに
   誘っているシーンがあったね。

   今ならあの子の気持ちが少しわかるよ。

   いくつ歳を重ねようとも
   好きな人との予定はワクワクするし
   緊張だってするものさ。



(-29) 西 2022/02/19(Sat) 1:13:58

【秘】 イングラハム → 愚者 アンネロズ



   「ずっと、後悔していたんだ。
    あの日君との約束を果たせなかったことを。

    だから...わがままなのは承知の上で
    君の時間を僕に分けてくれ。」



(-30) 西 2022/02/19(Sat) 1:17:10

【秘】 イングラハム → 愚者 アンネロズ



   触れられなくてもいい。
   君が傍にいてくれるなら。


   僕はすり抜けることを知っていながら
   自身の指先を彼女の指先へと重ねる。**

(-31) 西 2022/02/19(Sat) 1:18:45

【神】 愚者 アンネロズ



[ 嫌いになるわけないと。>>G60
  その言葉一つだけでも私にとっては救いだったの。
  貴方に嫌われてしまったら。
  ずっとそんなことばかり考えていたから。

  
好きな人に嫌われてしまうなんて辛すぎるでしょう?


  病気のことを知らせなかったのは私。
  でも、貴方は自分のことを責めている。
  私が知らせなかったばかりに、貴方に
  苦しい思いをさせてしまっているのが、
  そんな思いをさせている自分が許せなかった。 ]

  
(G63) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:50:11

【秘】 愚者 アンネロズ → イングラハム



[ でも、それでも貴方が
  罪の意識を捨てられないのなら。
  私と同じことを考えているのなら。


  
二人が抱える未練もきっと、重なっている。


  あの日、果たせなかったことが、
  心の中にずっと残り続けているのは
  きっと二人とも同じ。 ]


   
(-32) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:50:55

【神】 愚者 アンネロズ



[ 座り込んでしまった私に
  目線を合わせるように貴方が屈みこんで。>>G61
  小さな笑みに魅入られるように涙が一瞬止まる。 ]

  
(G64) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:51:21

【神】 愚者 アンネロズ




   
デート……

   
こんな私としてくれる、の……?



  
(G65) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:51:44

【神】 愚者 アンネロズ



[ 瞬きすれば瞳に残っていた涙がぽろりと零れ落ちて。
  あなたのその優しい一言で
  止められなかった涙は止まった。

          したかったことが、叶う……? ]

  
(G66) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:52:07

【秘】 愚者 アンネロズ → イングラハム



[ いざ叶うってなると鼓動がうるさく感じるのは
  緊張してしまっているから、かな。


  
他でもない貴方と。どこかに行きたいと思ってた。


  私が今着ている服が
  あの日に来ていたものと同じなのも
  約束を果たすうえではちょうどよかったのかもね。 ]


  
(-33) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:52:58

【秘】 愚者 アンネロズ → イングラハム



   
うん……凄く、嬉しい。

   
私の時間は、たくさんあるの。


   
あの日からずっと。

   
私はここに
独り
だったから。


   
(-34) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:53:50

【秘】 愚者 アンネロズ → イングラハム




          
此処から出られなかったから。
(-35) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:54:19

【秘】 愚者 アンネロズ → イングラハム



[ それでも、貴方を呼び続けた。
  貴方に逢いたかった。


         今、こうして貴方がいるのは……
         私が、貴方を呼んだから……? ]


   
(-36) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:54:52

【神】 愚者 アンネロズ



[ 触れられないとさっき分かったのに
  それでも指先を重ねようとしてくれるから
  貴方の想いは充分に伝わってくる。
 
        それ故に、触れたいって思いは
          増していくばかりだけれど。 ]


  
(G67) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:55:15

【神】 愚者 アンネロズ



   行きましょうか。

   ねぇ、エド。
   前みたいにたくさんお話、聞かせて?


  
(G68) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:55:37

【神】 愚者 アンネロズ



[ 貴方と手をつなぐかのように
  手を握りこんでから立ち上がる。

  そして、涙の痕がたくさんついた頬を緩ませて
  にこっと笑って、貴方に話を促すの。 ]


   前からあれだけ忙しかったのだもの。
   今もピアノで忙しいんでしょう?

  
(G69) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:56:06

【神】 愚者 アンネロズ



[ アンネロズの罪は、
  貴方に秘密を打ち明けなかったこと……
  
だけではなかったのね。


  私はこの世界にずっといたから知らなかった。
  どれだけ現世で時間が経っているのかも。
  貴方がどんな思いをして生きてきたのかも。


  海へ向かおうと、病院からでようとしている時に
  貴方へと振った話題は
  どう、思われたのかしら。

          やんちゃしすぎた、なんて
           貴方の言葉とその指先が
         物語っていたはずなのに、ね。 ]*


  
(G70) alice0327 2022/02/19(Sat) 9:56:53